公明代表、在日韓国人3世と公表 大卒時国籍取得

公明党の岡本三成代表は5日、自身が在日韓国人3世で、大学卒業の際に日本国籍を取得したと明らかにした。国会内で記者団に「政党代表の職責を受けることになり、このタイミングでお伝えできることはなるべく伝えたいとの思いだ」と述べた。自身の国籍を巡り、インターネット上で誹謗中傷があった点も理由に挙げた。
3日配信の自身のユーチューブ番組では、祖父母が韓国から移住し、自身は佐賀県生まれで高校時代まで過ごしたと説明。その上で「日本が大好きで、これからも日本で生きていこうと思った」と語った。
岡本氏は米金融大手ゴールドマン・サックスから転身し、2012年衆院初当選で6期目。3日の党大会で代表に正式に選出された。

大阪公立大学にサイバー攻撃か サーバー500台停止し全学部休講 13万件の個人情報流出の有無を調査

大阪公立大学で発生した大規模なシステム障害について、大学が会見を開き、原因は外部からのサイバー攻撃とみられると発表しました。
先週金曜日(2日)、大阪公立大学で、構内の基幹システムに障害が発生し、約500台のサーバー類が一斉に停止しました。大学は、きょう(5日)会見を開き、システム障害の原因は、いわゆる“身代金要求型”のサイバー攻撃、「ランサムウェア」によるものとみられると発表しました。
サイバー攻撃によって、バックアップデータの多くも暗号化されたことで、授業や課題の提出などで使用する学内のシステムや、メールなどが利用できない状態となっていて、 大学は8日まで、全学部を休講としています。
工学部に在籍している学生は…。
工学部 3年生
「(スマホ見せながら…)ここに時間割や授業の課題であったりが出てくるんですけど、 “通信エラーが発生しました”って。(デジタル)学生証とかも今は使えない感じで…。早く復旧してもらって学校生活が再開できたらいいなと」
サイバー攻撃を受けたシステムには、学生や卒業生、教職員など、少なくとも13万件の個人情報が含まれているということで、大学は情報漏えいの有無は調査中とする一方、身代金の要求があったかについては明らかにしておらず、予定通り、今週金曜日(9日)から対面授業を再開する予定としています。

減税の財源「具体性乏しい」=野党、首相演説を批判―所信表明演説・与野党反応

高市早苗首相による5日の所信表明演説に対し、野党からは首相が目指す消費税減税の財源が不明確だとの批判が相次いだ。国民民主党の玉木雄一郎代表は記者団に「国民や国内外のマーケットに向けて丁寧な説明を求めていく」と訴えた。
玉木氏は「経済成長や投資をしっかりやるという方向性は一致する」と評価しつつ、減税の財源について「具体性が乏しい」と指摘した。
公明党の岡本三成代表も、首相が財源について「心配には及ばない」と述べたことを取り上げ、「心配に及ばないと言われると心配になる。根拠を示していない」と不満を表明した。立憲民主党の水岡俊一代表は記者会見で「説明する気が全くないどころか『国民に黙って従え』とばかにしている」と非難した。
参政党の神谷宗幣代表は記者団に「減税のマイナス面に対する手当てが感じ取れない」と表明。民主改革の会の小川淳也代表は「インフレ下での減税政策にどれほどの効果があるのか議論する必要がある」と述べた。
チームみらいの安野貴博党首は「物価高対策として効果的な施策なのか」と疑問を呈した。共産党の田村智子委員長は会見で「財源を示さない税制改革提案はあり得ない」と非難した。
一方、自民党の鈴木俊一幹事長は「成長の好循環を実現するという首相の信念を感じる力強いものだった」と評価。日本維新の会の藤田文武共同代表は「日本経済をもう一度上向けていくという決意を感じた」と歓迎した。 [時事通信社]

「送金バイト」全国初摘発、29歳を書類送検 法改正で罰則新設

特殊詐欺の被害金を送金して報酬を受け取ったとして、兵庫県警は5日、神戸市中央区のアルバイト女性(29)を犯罪収益移転防止法違反(業としての送金犯罪)の疑いで神戸区検に書類送検した。報酬目的で犯罪収益を移す「送金バイト」は今年6月の同法改正で罰則が新設され、摘発は全国初という。
書類送検容疑は7月、自身の口座に振り込まれた約176万円を、指定された32口座に56回に分けて送金したとされる。
県警生田署によると、女性はSNSの広告を見て送金バイトに応募し、3万1000円を受け取っていた。振り込まれたのは特殊詐欺の被害金などで、犯罪組織のマネーロンダリング(資金洗浄)だったとみて調べている。
女性は送金を繰り返していたが、金融機関に口座が凍結され、県警に相談して事件が発覚。「口座が止められなければ送金を続けるつもりだった」と話しているという。【前田優菜】

【フカボリ天気】トリプル台風、今後の進路は?“越境台風”とは…

6日(火)は晴れる所が多く、各地で気温が上がるでしょう。東京は29℃と9月上旬並みの暑さとなりそうです。これからの天気をフカボリしてお伝えします。
<台風27号>
大型で非常に強い台風27号は5日(月)午後6時現在、小笠原近海にあって、北へ進んでいます。この先は6日(火)の朝にかけて非常に強い勢力を保ったまま小笠原近海を北上し、7日(水)にかけては進路を北東に変えて日本から遠ざかる見込みです。
関東甲信では7日(水)にかけて高波に警戒が必要です。東北でも6日(火)~7日(水)は高波に注意・警戒してください。
<台風28号>
メキシコの沖合で発生して太平洋を横断してきたハリケーンが、日付変更線を越えて、5日(月)午前9時にミッドウェー諸島近海で非常に強い台風28号となりました。
※ハリケーンが日付変更線を越えて気象庁の管轄地域に入ると、名前がハリケーンから台風に変わります。このような台風は、「越境台風」と呼ばれ、数年に一度の頻度で発生しています。越境台風の発生は2023年の台風8号以来で、3年ぶりです。過去には越境台風が九州に上陸したケースもあります。また、越境台風が大雨の原因となったこともあります。2015年の台風17号は、湿った空気を本州付近に送り込み、「関東・東北豪雨」の一因となりました。
台風28号は、今後しばらく西よりに進み、10日(土)には日本の東まで達する見込みです。
<台風29号>
5日(月)午前9時に発生した台風29号は、午後6時現在、マーシャル諸島を北北西へ進んでいます。
この先は発達しながら進路を次第に西よりに変えて、9日(金)には強い勢力で南鳥島近海へ達する見込みです。
朝~昼前→朝は北海道や東北日本海側、北陸で雨の降る所があるでしょう。雨の範囲は次第に狭まる予想です。関東から西日本も朝は雲が多く、雨の所がありますが、次第に晴れてきそうです。
昼過ぎ~夕方→関東から西日本は引き続き広く晴れるでしょう。ただ、静岡の山沿いなど一部で雨が降りそうです。北日本も晴れる所が多い見込みです。北陸は雲が多く、雨の降る所もあるでしょう。夕方は山陰もにわか雨がありそうです。
夜~夜遅く→北陸や山陰はにわか雨があるでしょう。その他、北海道から九州では太平洋側を中心に晴れる見込みです。
5日(月)の夜~6日(火)にかけて、前線を伴った低気圧が発達しながら北海道付近を通過する見込みです。前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、北海道では大気の状態が非常に不安定となりそうです。
北海道では、日本海側と太平洋側西部を中心に、6日(火)朝にかけて大雨による低い土地の浸水や河川の増水、土砂災害、強風に十分注意してください。
【6日(火)18時までに予想される24時間降水量・多いところ】
日本海側北部 60ミリ
日本海側南部 80ミリ
太平洋側西部 120ミリ
オホーツク海側北部 60ミリ
竜巻などの激しい突風や落雷、ひょうにもお気をつけください。
6日(火)の朝の最低気温は、全国的に前日より高い所が多くなりそうです。特に北日本は前日より大幅に高くなる所もあるでしょう。札幌は前日より6℃高い15℃、青森は8℃高い16℃の予想です。
【6日(火)の予想最低気温】
()内は前日比と季節感
札幌 15℃(+6 9月中旬)
仙台 19℃(+4 9月中旬)
新潟 18℃(+1 9月中旬)
東京 20℃(+2 9月中旬)
名古屋 20℃(+1 9月中旬)
大阪 19℃(+1 9月下旬)
福岡 19℃(-1 9月下旬)
鹿児島 20℃(-2 平年並み)
那覇 25℃(-1 9月下旬)
6日(火)日中の最高気温も太平洋側を中心に、前日より高くなりそうです。東京は前日より8℃高い29℃、高知は6℃高い27℃の予想です。熊谷や小田原、甲府、静岡は30℃と、真夏日となる見込みです。
【6日(火)の予想最高気温】
()内は前日比と季節感
札幌 23℃(+6 9月中旬)
仙台 25℃(+3 9月中旬)
新潟 23℃(-2 平年並み)
東京 29℃(+8 9月上旬)
名古屋 29℃(+4 9月中旬)
大阪 25℃(+3 平年並み)
福岡 24℃(-3 10月中旬)
鹿児島 27℃(-3 平年並み)
那覇 29℃(-1 平年並み)
7日(水)以降はしばらく晴れる所が多くなりそうです。9日(金)は西日本の太平洋側で雲が増えて、雨の降る所があるでしょう。その後、来週の予報は台風の動き次第で大きく変わる可能性があります。最新の情報をご確認ください。
また、この時期は晴れると1日の中での気温差が大きくなります。内陸では朝晩と昼間の気温差が15℃くらいまで開くところもありそうです。服装でうまく調節して、体調を崩さないようお気をつけください。
<気温と服装の目安>季節の変わり目は服装選びに注意が必要です。
25℃~→半袖Tシャツ、薄手のシャツ
20℃~→長袖シャツ、ロングTシャツ
15℃~→カーディガン、ジャケット
10℃~→トレンチコート、厚手のニット
東京でも10日(土)の朝は14℃まで下がる予想です。朝晩はそろそろ薄手のコートが活躍しそうです。
気象予報士 岡田沙也加

パチンコ店に包丁持った男が立てこもり、1時間半後に確保…首を自ら傷つけ搬送

5日午後7時半頃、福島県会津若松市幕内南町のパチンコ店「ダイエー会津若松店」で、包丁を持った30歳代の男が店内に立てこもった。駆けつけた警察官が午後9時頃、店内の従業員用の休憩室で男を確保。首を自ら傷つけており、市内の病院に搬送された。意識があり、命に別条はないという。
県警によると、男は従業員ではないとみられる。当時は営業中だったが、他にけが人は確認されていない。県警は男の回復を待って事情を聴く方針。
店内にいた市内の会社員男性(36)は「パチンコを打っていたら、警察官が走ってきて危ないからすぐに出るように言われた。足が震えた」と話した。
現場はJR会津若松駅から南西約3・5キロの家電量販店や商業施設などが立ち並ぶ市街地。

アジア大会の会場から屋内用の出入口マット盗んだか 外国籍のスタッフの女を逮捕 セレモニーの会場設営を担当

アジア大会の会場から屋内用に置かれた出入口マットを盗んだとして、大会スタッフのイギリス国籍の女が逮捕されました。 警察によりますと、イギリス国籍のターニャ・ニーマンド容疑者(47)は3日、名古屋市北区にあるアジア大会の会場・IGアリーナで、時価およそ3万9000円相当の出入り口に置かれたマット1枚を盗んだ疑いが持たれています。 4日、大会組織委員会から通報を受けた警察が防犯カメラの映像を解析するなどしたところ、ニーマンド容疑者の関与が強まり、滞在先で盗まれたマットが見つかったということです。 ニーマンド容疑者は大会スタッフとして2カ月前からセレモニーの際に会場の設営を担当していて、調べに対して容疑を認めています。

「外国人を取り上げた動画が原因」“嫌悪感”でモスク放火 思いこみで「頭にきて懲らしめてやると…」【裁判詳報】

札幌地裁で2026年9月24日、非現住建造物等放火などの罪に問われている千歳市の石井遼太郎被告(37)に対する初公判が開かれました。
起訴状によりますと、石井被告は2026年2月、江別市角山のパキスタン人が管理する会社事務所兼住宅や、イスラム教の礼拝所=モスクに火をつけて全焼させた、非現住建造物等放火などの罪に問われています。
白いワイシャツに黒色のズボン姿、坊主頭で証言台に立った石井被告。
裁判長が起訴状に間違いないかを問うと、石井被告は「間違いないです」と起訴内容を認めました。
【検察の冒頭陳述】
検察は、事件の起こした背景には石井被告が日ごろ感じていたストレスや、外国人への怒りなどがあると主張しました。
・大学卒業後、農業を営んでいる実家で働いていたが、満足する金銭をもらえずストレスが溜まっていた
・実家の農地に外国人が無断で入ってきていたこと
・動画サイトでパキスタン人の違法建築や車の盗難についてを取り上げた動画を見たことや、自宅に置いていたチェーンソーが事件前に紛失したことを外国人が盗んだと思いこみ、怒りを募らせた
石井被告が外国人を日本から追い出そうとしたことが事件の背景にあると述べました。
【弁護人からの被告人質問】
Q:犯行についてどう思う?
A:とんでもないことをした。単独犯で誰にも命令されていない。
Q:健康状態に不安があった?
A:犯行前の年末年始ごろ頭が痛かった。コメ農家として儲けがないことも不安だった。
Q:農地にやってくる外国人についてどう思っていた?
A:数年前は何とも思っていなかったが、最近増えたと感じていた。敷地内に勝手に入ってきて気に入らないと思った。
Q:外国人を取り上げた動画は見た?
A:勝手に流れてくるので結構見ていた。自分からも見た。違法建築や盗難車があることを知った。外国人に対してだんだん怒りを感じた。
Q:外国人に対し、変な思想はある?
A:変な思想はないと思っていたけど、動画の影響はあったと思う。
Q:チェーンソーを紛失したことについては?
A:飼っていたヘビの為に木をどこかから切って持ってきたいと思って、自宅にチェーンソーを置いていた。そのためのチェーンソーの燃料として油も家に置いていた。チェーンソーが盗まれて、外国人の仕業だと思って、頭にきて懲らしめてやると思った。
Q:なぜ放火した?
A:チェーンソーに使おうと思っていた油が家にあったので、放火に使おうと思った。
Q:1回目の放火については?
A:(外国人を日本から追い出すため)動画で出てきた大きな会社を放火したら目立つと思った。
Q:2回目の放火については?
A:1回目で外国人が日本から出ていくと思ったが、出ていかなかったので2回目の放火をした。放火未遂で終わったことから報道されず、目的を達成できなかった。
Q:なぜ3回目で礼拝所=モスクを放火した?
A:宗教的なシンボルだから、放火したらパキスタン人が日本から出ていくと思った。
Q:今はどう思う?
A:バカなことをしたと思っている。建物の持ち主とその付近の人、消防士、家族に迷惑かけた。(外国人を取り上げた)動画が原因だと思う。
【検察による被告人質問】
Q:今回のことを相談できる人はいた?
A:いるけど、人に話したくなった。誰かに話すべきだった。チェーンソーが盗まれたことも警察に言えばよかった。
Q:これからどうする?
A:これからは誰かに相談する。(反省しているから)頭を丸めた。服役後は社会にしっかり戻りたい。犯罪はもうしない。
【裁判官による被告人質問】
Q:今回の原因はチェーンソーを紛失したことと、外国人を取り上げた動画に影響されて外国人を日本から追い出そうと思った?
A:はい。
Q:独り暮らしだと今後も動画を見てしまうのでは?
A:ネットを見ないでラジオを聞く。ネットは見ない方が良い。特定のものを見るのはやめておく。
【検察側の論告・求刑】
検察は、犯行を複数回重ねていたことや、事件前に現場を確認していることから、一定の計画性が疑われることを指摘しました。
被害総額は約2000万円で、火という極めて危険な犯行だったことから情状酌量の余地はないとして拘禁刑9年を求刑しました。
【弁護側の最終弁論】
弁護側は、外国人に対して日々の鬱屈(うっくつ)がたまっていた状態での八つ当たり的な犯行で、石井被告が思想犯ではないと主張。
反省している様子や、親の監督下にあることから情状酌量を求めました。
【被告人の最終陳述】
裁判の最後に、裁判長から何か言いたいことはありますかと問われた石井被告は、「色んな人に迷惑をかけて申し訳ない」と一言述べました。
判決は2026年10月29日に言い渡されます。

【速報】小学3年の男児(9)が海に転落 意識不明の重体 救助に向かった20代男性は行方不明に 兵庫・淡路島

4日午前0時半ごろ、兵庫県淡路市で釣りをしていた小学3年の男子児童(9)が海に転落し、意識不明の重体です。
警察によりますと、男児は近所に住んでいて、母親と兄、そして母の知人とみられる男性と一緒に釣りをしに来ていたということです。
男児は近くで釣りをしていた人やレスキュー隊らによって救助され、病院に搬送されましたが、意識不明の重体です。
また、母親の知人とみられる20代男性が、男児を救助しようと海に飛び込みましたが、その後、行方が分からなくなっているということです。
警察などは、男性を捜索するとともに、当時の詳しい状況を調べています。

《発足から25年》小泉政権は日本をどう変えたのか? 田原総一朗氏が語る小泉純一郎氏の真骨頂「馴れ合いが当たり前だった永田町に“本気の喧嘩”の緊張感を持ち込んだ」

小泉純一郎政権の発足から25年。小泉氏は「自民党をぶっ壊す」の言葉通り、郵政選挙で自民党の反対派議員たちに刺客候補を立てて追放し、道路公団民営化、年金改革、労働者派遣業の大幅規制緩和など行財政改革を推進など日本の政治のあり方や社会を大きく変えた。小泉政治が日本にどんな変化をもたらし、今の高市政治にどう受け継がれているか、小泉氏を長く取材してきたジャーナリストの田原総一朗氏が検証する。
「自民党をぶっ壊す」ワンフレーズの天才
人付き合いの薄さや高い内閣支持率に支えられている点で高市首相と小泉元首相の間に共通点があるとの見方がありますが、全く違うと思います。
国旗損壊罪の創設や皇室典範改正のやり方を見ても、高市氏は自分の支持者向けの政策に力を入れる政治手法で、人事を見ても、好き嫌いや損得で動く姿勢が明白です。
これに対して小泉氏は、これから日本はどうあるべきかを考え、従来型の政治を刷新する構造改革を実行した政治家でした。
小泉氏を長く取材してきた私からすると、彼はワンフレーズの天才でもありました。2001年の総裁選では「自民党をぶっ壊す」とぶち上げ、2005年に郵政民営化法案が参院本会議で否決されるや、「殺されてもやる」と解散に踏み切った。
馴れ合いが当たり前だった永田町に、独特のワンフレーズを放ちながら「本気の喧嘩」の緊張感を持ち込んだのが小泉政治でした。
実際、小泉氏の向こうを張る、亀井静香氏のような政治家も出てきた。彼らはテレビに生出演しては激しく議論したが、両者は国家像をめぐる応酬を交わしており、相手が憎いわけではないと伝わっていました。
今、高市自民と対峙する野党に欠けているのは、こうした国家像をめぐる大局的な議論ではないか。
加えて小泉時代と違うのは、SNSの発達です。支持率が高い高市氏を批判すると、袋叩きに遭うから、政治家はもちろんジャーナリストまで本音を言えない。国民にとって不幸なことですよ。
小泉氏の功罪に話を戻せば、自民党の中身を変えたことでしょう。
党役員や閣僚をめぐる派閥順送り人事とは決別しました。派閥からの推薦を一顧だにせず、トップ自ら人材を一本釣りする小泉流が、その後は当たり前になりました。
政治とカネをめぐる状況も小泉以後、大きく様変わりしました。かつては敵対派閥を取り込み、あるいは野党議員に手心を加えさせるためにカネが飛び交いましたが、小泉政権を境に完全に過去のものとなった。
首脳外交で言えば、ブッシュ(米大統領)と蜜月と言われた小泉政権でさえ日米は対等とは言えなかったけれど、高市政権では、さらに対米追従の傾向が強まっています。
もちろん、これまでトランプと話ができたのは安倍晋三・元首相ぐらいですから、この穴を補えない人材不足の面もあります。それも高市政治の特徴の一つかもしれませんが。
【プロフィール】 田原総一朗(たはら・そういちろう)/テレビ朝日系『サンデープロジェクト』や『朝まで生テレビ!』などで司会を務める。小泉氏との関係も深く、著書に『それでも、小泉純一郎を支持します』(幻冬舎)など。
※週刊ポスト2026年10月9日号