参院選出馬会見(6月10日)の翌日、国民民主党から公認を取り消された山尾志桜里・元代議士。玉木雄一郎・代表は「会見はエンドレスで」と注文をつけ、実際に会見は8年前の不倫問題をめぐって3時間にわたり続いたが、その翌日に急転直下の展開となった。
「玉木さんと元グラドルとの不倫問題以上に厳しい質疑になっている。男性以上に女性が厳しく追及されることに違和感は持っている」
山尾氏の会見でそう同情的な言い方で質問したのは、普段は厳しい追及で知られる東京新聞の名物記者・望月衣塑子氏だった。
昨年11月、玉木氏が地元の観光大使だった元グラドルとの不倫が発覚した際、謝罪のうえ3か月の役職停止の処分で代表復帰したことを念頭に置いた質問である。
望月氏は山尾氏と中高の同窓生だというが、今回の公認取り消しをどう見ているのか、話を聞いた。
「山尾さんは、参院選出馬は玉木代表から声を掛けられ、要請されたと言っている。だから本人は覚悟を決めて立候補を決意した。その時点で恐らく玉木代表は、山尾さんには不倫の問題があるが、自身の不倫問題も乗り切れたからと影響を甘く見たのではないか。会見では8年前の件についてはゴメンナサイを繰り返すばかりでしたから、“これでは厳しいな”と私も感じました。
ただ、彼女の政治に対する気迫は感じられた。本気なのだと。
ところが、玉木代表はネットで強い批判が出ると、掌返しで公認を取り消した。自分で出馬を誘っておいて、国民受けが良くないと判断すると即切り捨てる。国民民主党はこういう対応をする政党であることを世間に知らしめたわけです」
山尾氏公認で支持率が急落したとされる国民民主だが、この取り消しはどう受け止められるのだろうか。
※週刊ポスト2025年6月27日・7月4日号
悠仁さまが学園祭にご参加、裏方として“不思議な飲み物”を販売 女性グループからの撮影リクエストにピースサイン、宮内庁関係者は“会いに行ける皇族化”を懸念
悠仁さまが入学された筑波大学(茨城県つくば市)で、6月上旬の週末、新入生が中心となった学園祭が開かれた。
「悠仁さまはクラスメートが出店した模擬店の手伝いをされていました。なんでも“わらび餅ドリンク”という、不思議な飲み物を売っていたようで、悠仁さまは“裏方”でご学友たちと楽しそうに話されていましたよ。今春、筑波大学附属高校から筑波大に現役合格したのは悠仁さまを含めて3人だけで、ほとんどの同級生とは“はじめまして”でしたが、着々と新たな交友の輪を広げられているようです」(筑波大関係者)
本誌『女性セブン』は5月上旬、筑波大近くの町中華の店で、悠仁さまが同級生と食事されている姿を目撃した。店を出られたのは夜9時を過ぎた頃だった。
「東京・赤坂御用地内の秋篠宮邸と、つくば市内に借りた民間の集合住宅での“二拠点生活”が公表されていますが、現段階では宮邸にお帰りになることがほとんどのようです。遅い時間帯は道路がすいているため、車通学にストレスを感じられていないとか」(宮内庁関係者)
充実のキャンパスライフの半面、悠仁さまの今後を危惧する声もある。冒頭の学園祭で、悠仁さまは女性グループを含めた学生からの“撮影リクエスト”にピースサインで気さくに応じられていた。
「悠仁さまのお隣、それこそ“ゼロ距離”まで近づいて撮影している人もいたようです。国民からの親近感は、皇室にとって重要な要素。特に高齢化と先細りが著しい皇室では、悠仁さまや愛子さまの存在が、若い世代からの支持には欠かせません。
ただ、あまりに距離が近くなりすぎることは、警護の観点だけでなく、将来の天皇である悠仁さまに対する畏敬心が国民の間で育まれないということにつながりかねません。大学には一般の人も参加できるイベントが多くありますから、“会いに行ける皇族”のように見られることは避けたい」(別の宮内庁関係者)
前例はある。エリザベス女王在位中から「開かれた王室」を標榜したイギリス王室だ。いち早くSNSの運用を始め、プライベートの様子も発信してきたが……。
「人間性が広く伝わって親しみが醸成された一方、国民に近づきすぎた結果、威厳を失った王室に対する“不要論”が燻る事態になりました」(英事情に詳しいジャーナリスト)
日本の皇室にも、難しいバランス感覚が求められている。
※女性セブン2025年6月26日号
高齢夫婦に何が…「ごみ箱で妻の頭を殴りました」妻は頭から出血 傷害の疑いで男(78)を逮捕
札幌・北警察署は2025年6月15日、70代の妻の頭をごみ箱で殴ってけがをさせた傷害の疑いで、札幌市北区の男(78)を逮捕しました。
男は「ごみ箱で妻の頭を殴りました」と容疑を認めているということです。
男は6月15日午後5時55分ごろ、札幌市北区麻生町6丁目の自宅で、同居する70代の妻の頭を自宅にあったプラスチック製のごみ箱で殴る暴行を加えた疑いが持たれています。
警察によりますと、妻は頭から出血していて病院に搬送されましたが、頭部打撲の軽傷でした。
消防から「夫に殴られて頭部から出血している女性がいます」と警察に通報があり、発覚しました。
警察が当時の状況などを詳しく調べています。
普天間移設加速狙う政府、宜野湾市と直接対話の枠組み創設へ…沖縄県は頭越しの動きに不快感
米軍普天間飛行場を抱える沖縄県宜野湾市の負担軽減に向け、政府は17日にも、市長と官房副長官をトップとした直接対話の枠組みを創設する。同飛行場の県内移設に反対する県を介さず、国が直接、地元の要望を聞き取ることで、移設作業の加速につなげる狙いがある。
首相官邸で開かれる初会合には、佐喜真淳市長と佐藤文俊官房副長官のほか、関係省庁の幹部らが出席し、住宅街に位置する同飛行場の騒音対策などについて話し合う予定だ。
政府は昨年5月、移設先の沖縄県名護市と同様の直接対話を始めており、工事の本格化に伴う交通渋滞対策などに関する協議を続けている。両市とも、移設計画には明確に反対しておらず、政府として地元に寄り添う姿勢を示すことで、住民らの理解を広げたい考えだ。市側も国とのパイプを築くメリットがある。
一方、移設計画に反対する玉城デニー知事の頭越しで進む動きを巡り、県幹部は「国が県抜きで話を進めるのであれば、大きな懸念だ」と不快感を示す。
県側が開催を求める、知事と官房長官が協議する「普天間飛行場負担軽減推進会議」は、玉城氏が知事に就任した翌年の2019年を最後に開かれていないためだ。政府関係者は「今の知事と対話しても、移設反対キャンペーンに利用されるだけだ」と指摘しており、政府と県の関係修復は見通せていない。
こうした中、政府が宜野湾市との直接対話の枠組みをこの時期に新設するのは、夏の参院選へのアピールの意味もありそうだ。
沖縄選挙区(改選定数1)では、自民党と、知事を支える「オール沖縄」の候補予定者が対決する構図となる見通しで、同じ全県選挙の知事選が来年に迫るだけに、参院選はその前哨戦として注目されている。
今日は気温上がり西日本などで猛暑日予想 熱中症に警戒を
今日6月16日(月)は西日本や東日本の各地で、最高気温が30℃以上の真夏日予想のところが多くなっています。
一部では35℃以上の猛暑日になる予想です。厳しい蒸し暑さとなるため、こまめな水分補給など熱中症対策を十分に行ってください。
朝早い時間から真夏日も 昼はかなりの蒸し暑さに
今日は西日本では朝から気温が高くなっています。大分市では7時前に30℃に到達して、すでに真夏日になりました。その他の各地でも日差しの届くところを中心に、西日本や東日本の多くの地点で30℃以上の真夏日になる見込みです。
午後の予想気温分布を見ても、東海や北陸から近畿、中国四国、九州の太平洋側に30℃以上を示す赤色の領域が広がっています。また、関東や東北地方の内陸の一部にも30℃以上の予想のところが見られます。
各地の予想最高気温は、東京で30℃、名古屋や大阪は33℃となっています。特に山越えの南西風が吹く高松や奈良では35℃まで上がる予想で、猛暑日になる予想です。もし、猛暑日となれば、5月21日に岐阜県で観測して以来、今年全国で2回目の猛暑日となります。
梅雨入り前の空気の乾いた時期の猛暑と違い、今日は湿度も高くムシッとした夏のような暑さの質となりますので、熱中症に警戒が必要です。本格的な夏の暑さとなりますが、まだ身体は夏の蒸し暑さに慣れていない時期ですので、こまめな水分補給を行う、屋外ではできるだけ日陰を歩く、室内ではエアコンを使用するなど、熱中症予防を意識的に行ってください。
明日以降はさらに猛暑日地点が増加
明日以降は太平洋高気圧の勢力がさらに強まり、九州から東北では梅雨の中休みとなって、日差しの届く日が多くなります。西日本や東日本の上空1500m付近は、+18℃以上の真夏のような暖気に覆われる予想です。このため、全国的に気温が高くなります。
名古屋では明日から35℃以上の猛暑日が続く予想です。東京都心や大阪でも34℃予想と、猛暑日に迫るとみられます。関東の内陸部や岐阜などではさらに気温が上昇し、体温を上回るような厳しい暑さになるおそれもあります。
その他の西日本や東日本の各地でも33℃前後となる日が多く、北日本でも30℃以上の真夏日となるところがあります。夏の厳しい暑さと遜色ないレベルの暑さになりそうです。
まだ夏の蒸し暑さに慣れていない時期ですので、熱中症のリスクがかなり高くなります。
室内でも無理をせずエアコンを使用する、できるだけ気温の高い時間は外に出ないなど熱中症予防を心がけて、こまめに水分補給・塩分補給を行うなど体調を崩さないように十分に気をつけるようにしてください。
原爆の真実はなぜ隠されたのか 検閲と報道統制の実態
人類史上初めての核兵器による惨状を毎日新聞記者が撮った写真の多くは当時、日の目を見なかった。紙面に掲載されたわずかな写真も、真実を大きくゆがめる報道に使われた。
掲載されなかった負傷者の写真
「新型爆弾刎(は)ね返した廣島市」
1945年8月11日の毎日新聞に掲載された写真に添えられた説明文だ。
原爆投下3日後の広島を取材して大阪にとんぼ返りした写真部の国平幸男記者が撮影した2枚が、この日の紙面に掲載された。1枚は臨時県庁となった警察署に救援物資を運び込む様子、もう1枚は焼け跡に再開した町会事務所に立つ男女が写っている。
見出しは「危険は閃光(せんこう)の一瞬」「この残虐に廣島市民は敢闘してゐる」。消滅した街や負傷した人々の写真は掲載されなかった。
国平記者は戦後執筆した回想記でこう記した。「『国民の戦意を阻喪する』という理由で、その後も生々しい惨状を伝える写真は検閲でボツにされたのだ」(95年7月25日夕刊)
山口支局長の渡辺喜四郎記者が撮影した写真は、45年8月12日の西部本社版に2枚が掲載された。復旧作業に集まる人々を捉えた写真からは、やはり深刻な被害はうかがえない。写真説明は「廣島市・逞(たくま)しき復興へ」だった。
終戦で明らかにされた原爆の被害
8月9日に米軍は長崎にも原爆を投下し、ソ連が対日参戦した。日本の敗戦は秒読み段階だったが、原爆被害の実態は国民に伏せられた。「新型爆弾」を巡っては被害の軽減策を強調するような報道が続く。「備あれば熱線も無為」(8月12日朝刊)、「外衣は白色に 紫外線眼鏡も効果が大きい」(同14日朝刊)
それが一変したのは8月15日。この日の朝刊は、昭和天皇がラジオで戦争終結を伝えた「玉音放送」の内容を報じるため、配達を午後に遅らせる特別措置が取られた。
表裏2ページの紙面は、1面に「終戦の詔書」の内容、2面は「最大の凶器原子爆弾 乗客の遺骸ズラリ電車のなかにその儘(まま)の姿で」の見出しで、広島の惨状を初めて詳報した。記事に署名はないが、広島の原子野を見た記者による迫真のルポだった。
その後は堰(せき)を切ったように原爆報道が続く。同23日朝刊は「今後70年は棲(す)めぬ」という衝撃的な説が報じられる。9月には被爆地に入った米軍調査団に同行した記事を連日掲載し、同13日朝刊は無残に崩落した広島県産業奨励館(現在の原爆ドーム)の写真を大きく載せた。
再び隠された事実
しかし、原爆被害に迫ろうとする報道は長くは続かなかった。日本を占領した連合国軍総司令部(GHQ)が同19日に発令した「プレスコード」は新聞や出版活動などを制約し、占領軍批判につながる原爆報道は抑え込まれた。さらに米軍は放射線障害を軽視する談話を発表するなど、被害の過小評価や隠蔽(いんぺい)を重ねた。
広島原爆の犠牲者数として用いられる「死者14万人(誤差プラスマイナス1万人)」は、放射線による急性障害が一応収束したとされる45年12月末までの推計値だ。生き残った人々がなお命を奪われていた時期、その事実を告発する記事はなかった。毎日新聞が2002年、創刊130年を機に刊行した社史は占領下の原爆報道をこう記す。「被爆者医療に携わる医師らの苦悩も、戦争での原爆使用を批判する論調も、紙面化されることはなかった」
毎日新聞記者が原爆投下直後から45年末までに広島で撮影した写真は、90枚以上が確認されている。被爆の実相を捉えたそれは、人類が繰り返してはならない過ちの記録だ。【宇城昇】
◇
記事の掲載紙面は注釈のあるものを除いて大阪本社発行版。
◇毎日新聞社など原爆投下直後の広島に入った報道機関の所蔵写真を紹介する企画展が、広島と東京で開催されている。
<広島>企画展「ユネスコ『世界の記憶』登録候補 広島原爆の視覚的資料―1945年の写真と映像」 広島市中区の原爆資料館東館で9月16日まで。
<東京>被爆80年企画展「ヒロシマ1945」 東京都目黒区の東京都写真美術館で8月17日まで。6月28日午後2時からのトークイベントで、被爆3日後に撮影された少女の息子・藤井哲伸さんと、毎日新聞広島支局の宇城昇記者が登壇する。
【速報】やっと未払金の一部を施工業者が回収 大阪・関西万博で未完成だったネパールパビリオンが工事再開へ 延期の「ネパールデー」の開催目指す
大阪・関西万博で建設費の未払いのため未完成となっていたネパールパビリオンの建設工事が再開されることがわかりました。
大阪・関西万博のネパールパビリオンは、ネパール政府側から施工業者に建設費の一部が支払われず工事が休止され、開幕から2カ月以上が経過したいまもオープンしていません。
関係者によりますと、6月に入って未払い金の一部を施工業者が回収できたことで、工事再開のめどが立ったということです。
ネパールパビリオンでは15日夜から16日朝にかけて窓の目張り作業などが行われていて、工事は16日夜の閉場後にも本格的に再開される見通しだということです。
ネパールは5月31日にナショナルデーを予定していましたがパビリオンが未完成のため延期していました。工事が順調に進めばパビリオンは6月末から7月にかけて完成するためネパール政府側は、改めてネパールデーを開催したい意向を示しているということです。
万博会場の建設工事を巡っては、閉館状態が続いているアンゴラのほか、マルタ・中国など複数のパビリオンの下請け業者が建設費用の一部が未払いだとして「被害者の会」を立ち上げ適切な対応を求めています。
はっきり言って今の少子化対策は無理筋…「若者にお金がないからではない」日本の少子化が止まらない根本原因
少子化対策の話に入る前に、まず地下クイズを一問出しますね。「マッチングアプリのTinderを使っているときに、気に入った異性を見つけたら次の瞬間に行う動作は何?」
このクイズに答えられなかった人はこの記事を読む必要があります。日本の少子化対策について認識が古い可能性が高いからです。それでは本題に入らせていただきます。
国内で生まれた日本人の子供が2024年に初めて70万人を下回りました。出生率(合計特殊出生率)は1.15で、1947年以降で過去最低の数字です。
こども家庭庁の年間予算は7.3兆円で、うち3兆円が子ども・子育て支援特別会計に振り向けられています。少子化対策基本法が施行されて以降の2004年からの累計総額で66兆円を超える政府予算が投入されているにもかかわらず、結果が出ていない。またきちんとした検証もなされていないということで、国民の間に少なからずの不満が生じています。
特に来年4月から始まる「子ども・子育て支援金」は社会保険料の上乗せになることと、独身者は徴収だけされて恩恵がないことから「独身税」などと揶揄されています。
そこで、
「いったいなぜ、政府の少子化対策は効果がないのか?」
疑問を持つ国民が増えています。
ひとことで言えば、常識的な少子化対策は無理筋だというのが私の基本認識です。日本だけではなく先進国全体で出生率が下がる傾向は顕著です。ですから今のままの方針で突き進むと、効果が出ないままで予算だけが膨らむというよくない状況に陥る危険性があります。
そこでこの問題について、非常識だけれど少子化に歯止めをかけられる対策は何なのかを考えてみたいというのが今回の記事の目的です。
今回の記事についてあらかじめ2つのことをお断りさせていただきます。ひとつめに、そもそも家族をどうしていくかを考えることは個人の自由です。個々人の事情も当然あります。ここではあくまで社会全体として、どうすれば子どもの数をもっと増やすことができるのか、マクロの議論をさせていただくということでご了承ください。
もうひとつは正面からの国の施策がここまで功を奏していないことから、検討すべき施策は国が考えないような異次元のものになる可能性があります。言い換えると社会通念上きわどい話になるということです。
この記事ではそのような視点で、従来あまり議論されていない以下の3つの説を3ステップで検討しながら、なぜ少子化問題が解決しないのかを考えてみたいと思います。
仮説1:子どもが贅沢品になったから説
仮説2:マッチングアプリが解決につながる説
仮説3:シングルマザーを支援すれば状況が良くなる説
それでは検証に進みたいと思います。
全国で一番出生率が低いのが東京都です。東京都の出生率は一昨年はじめて1を割り込み、2024年では0.96まで減少しています。
昨年、あるテレビのニュースに登場した神奈川県に住むカップルが、
「子供は“嗜好品”だと思っています。“贅沢品”だと思ってます。……(中略)……余裕がある人が良い車に乗ったりとか、良い家に住んでいるとか、そういうものの一つに『なっちゃったな』と思います」(※)
と答えたことが話題になりました。
※TBS NEWS DIG「『子供は“嗜好品”“贅沢品”だと』“異次元”の少子化対策の陰で…結婚・子どもを諦め始めた若者たち【報道特集】」2023年4月1日
実際、私もこのコメントを検証する記事をプレジデントオンラインに寄稿したのですが、そもそも子ども一人を育てるためにかかるお金は、低めに見積もっても出産から大学卒業まで2500万円かかります。人口が減少しないためには平均出生率2がマクロ条件だとすれば、平均で5000万円の子育てコストを負担しなければいけません。
一方で東京では何もかもが高い。ファミリー向けの新築マンション価格はすでに1億円を超えていて、年収1000万円の人でも23区内には購入できる新築物件はほとんどないという状況です。加えて消費者物価は年々上昇し、コメに至っては昨年の倍の価格に高騰しています。
テレビに登場したカップルは手取り月収がふたりで50万円なのですが、そのような層が子どもを贅沢品だと考えていることを前提に考察すると、少子化は日本経済の凋落が原因だという説には一定の説得力があります。
おなじ文脈の逆の事例で、社員の年収2000万円を目指している伊藤忠商事では社員の出生率が高いという話があります。これも有名な話なので解説しますと、働き方改革の一環で育児支援の施策を始めたところ、当初は0.6だった社員の出生率が1.97まで急上昇したという話です。
このふたつの話を結び付けて、
「だったら国民の所得を増やせば元に戻るんじゃないか?」
と早合点したくなるかもしれません。しかし伊藤忠商事の話は詳しく聞いてみると単純な話ではありません。
伊藤忠商事はもともと育児には十分な高い給与水準の会社です。ところが当時、残業や飲み会が多く、モーレツな働き方が育児の足かせとなっていたようです。働き方改革でクオリティオブライフを向上させた結果、出生率が3倍になったというのが伊藤忠のエピソードだということです。ですから日本人の年収を2000万円にすれば出生率が上がるという事例ではありません。
本当に日本人が貧しくなったことが出生率の低下の原因なのかを検証するために、合計特殊出生率を有配偶率と有配偶出生率に因数分解してみます。数式にすると、
ということなのですが、実は子ども家庭庁によれば「夫婦の出生率」は過去40年までさかのぼってみても、それほど大きくは減っていないのです。具体的には「夫婦の出生率」は1982年が2.23で、就職氷河期時代の1997年は2.21と横ばいでした。その後、21世紀に入ってから微減し始めるのですが2021年でも1.90です。
つまり夫婦の出生率は私たちが思っているほど大きく減少したわけではない。子どもがいくら贅沢品だといっても、年収の少なさが理由で控えている人は、統計上は夫婦全体の15%と少数派なのです(計算式は「1-(1.90÷2.23)=15%」)。
出生率の低下要因としてそれよりもはるかに問題なのは未婚率の上昇です。男性の場合、50歳の時点での未婚割合は1980年には3%未満でしたが、その後、一貫して上昇を続け、2020年には28%を超えています。
ここからわかる凄く単純な発見は、
「日本人が結婚しなくなったから出生率が下がったのだ。これこそ真剣に考えなければならない少子化対策の目標だ」
ということです。
こう言うと叱られるかもしれませんが、子育て支援のために3兆円の予算をばらまくのは子育て世代の生活を楽にさせているだけです。選挙対策には意味がありますが、少子化対策には効果がめちゃくちゃ小さいのです。
では若者の結婚を増やすために3兆円の予算を振り向ける案はどうでしょう。子育て支援金を打ち切ったうえで、結婚促進のためにできる施策は何なのでしょうか?
ご存知の方も多いと思いますが、東京都が少子化対策として独自のマッチングアプリを開発したという話があります。子ども家庭庁の分析によれば男女ともに若者が結婚しない理由のトップは「適当な相手にめぐりあわない」からだからです。
ということで、2番目のステップとしてこの施策が出生率を増やせるかどうかを検証してみましょう。
そもそもこども家庭庁の資料を読み込むと、若者がなぜ結婚しないのかというと実は貧困は大きな理由ではありません。女性の場合、お金が足りないというのは複数回答での結婚しない理由の7番目で、13%の女性しかそう回答していません。
結婚しない若者たちに「結婚したら一時金を1000万円あげる」といった政策も考えられないことはないのですが、数字を上げるスイッチはそこではないようです。
一方で男女ともに結婚しない理由は「そもそも身近に同世代の未婚者が少ない」からという回答が圧倒的なトップに来ます。つまり出会いの機会を増やせば結婚率が改善され、結婚率が改善されれば出生率が改善されることがわかります。
さらに相手を探すために何をしているのか? という質問に対しては半数以上の人たちは「特に何も行動していない」と回答しています。同じ調査によれば「出会いを仲介するインターネット上のサービスに登録している」という回答は1割以下です。そこでマッチングアプリが解決策だという発想になるわけです。
実際、最近結婚したカップルに質問すると、知り合ったきっかけがマッチングアプリだという人の割合は増えています。政府によればネットで知り合って結婚したカップルの4組に1組がマッチングアプリがきっかけだという話です。
ですから行政の発想として、
「もっと安全に使えるマッチングアプリを行政が提供できれば、結婚率を上げられるのではないか?」
と考えたのではないでしょうか。ただこの発想、実態とは合致していなさそうです。
実は20代、30代の男女とも、マッチングアプリの利用率は約5割に達しています。若い世代はアプリの利用にすでにかなり積極的なのです。
マッチングアプリを通じた結婚が日本よりも進んでいるのがアメリカです。そのアメリカでなぜ若者が気軽にマッチングアプリを使うようになったのかというと、実はユーザーインターフェースで起きた革命的なイノベーションがきっかけでした。それを提供したのが出会い系アプリ大手のTinderです。
Tinderがそれまでのアプリと比べて画期的だったことは、画面上につぎつぎと現れるマッチング候補の異性の写真を「気に入ったら右にスワイプ、気に入らなければ左にスワイプ」するというインターフェースを取り入れたことです。念のために申し上げると冒頭のクイズの正解は「右にスワイプ」でした。
これによってユーザーが好みの異性をチェックするためのタイムパフォーマンスが圧倒的に改善されました。同時に利用者は大量の「好みか好みでないか」についてのデータを提供してくれますから、アプリは利用者の好みを素早く把握してさらにマッチング精度を改善できます。
このTinderの画期的なインターフェースはその後、競合する多くのマッチングアプリに採用されて、現在のようなマッチングアプリの隆盛期が誕生したのです。
それで数字の辻褄があわない点を確認しますと、マッチングアプリは若い世代の5割が利用しているのに、未婚者が結婚相手を探すための利用率は1割に過ぎない。このギャップは何なのか? ということです。
マッチングアプリのさまざまな利用者調査をもとに考えると、一番わかりやすい解釈は、利用者はまず婚活ではなく恋活ないしは出会いの目的でマッチングアプリに登録をしているということです。最初から婚活目的の利用者はマッチングアプリの中では少数派なのです。
面白い数字があります。マッチングアプリの利用率はアメリカが高いのですが、利用者の課金金額を見ると日本はアメリカの1.8倍も課金しています。すでによく使う日本人はマッチングアプリを使いこなしているのです。
若い世代の価値観も最近ではそういう感じだと言うと言い過ぎでしょうか? 「関係を持ったからといって付き合っているわけではない」という意識から始まって、そのうちに「つきあってもいいかなと思うようになる」、そして最後に「結婚しよう」というのが令和の若者の恋愛事情ということです。
とはいえ日本の場合、Tinderは出会い系の印象が強すぎるのでしょう。パートナーを探すためのアプリとしては男女ともに日本ではPairsが圧倒的に利用率が高い様子です。
そこで行政にも考えてほしいのですが、すでに市場が確立しているマッチングアプリのサービスに、わざわざ後追いで官製のアプリを立ち上げることに意味があるのでしょうか? そうではなくまだ利用をためらっている残り5割の若者に、利用の多いマッチングアプリを使ってもらうような施策を考えたほうがいいのではないでしょうか?
すでに利用者の多いサービスに新規で登録するユーザーに対してインセンティブを与えるというやり方は、日本ではキャッシュレスの時に成功した政策です。キャッシュレスが今ほど使われていなかった5年ほど前、PayPayやd払いなど4大QRコード決済を使った人に行政がたくさんのポイントを付与した時期がありました。この施策の後、キャッシュレスが急速に普及したことは記憶に新しいと思います。
おなじ視点で若者が大手のマッチングアプリに新規登録した場合にマイナポイント的なものをたとえば1万円付与してはどうでしょう。そうなればマッチングアプリ業界はより利用者が増えて、結果として若者の婚姻率も上がるのではないでしょうか。
さて、マッチングアプリの利用を促進すれば日本人の婚姻率は上昇するかもしれませんが、そのための施策予算はたいした金額にはなりません。数千億円の下の方でしょう。
せっかくこども家庭庁は7.3兆円の予算を持っているのです。まだ日本政府が手をつけてない領域で、やり方によってはさらに大きな結果を出せる施策は残っていないのでしょうか?
そこで考えてみたいのが一度社会通念上の制約をなしにして対策を考えてみるという思考実験です。たとえばもし人間ではなくAIに「日本の少子化をなんとか止めたい」と相談したら、どんな対策を提案してくるでしょうか。AIは社会通念など気にしませんから、たとえ世間からは非難ごうごうでも結果だけは出すようなやり方を提案してくるかもしれません。
そのような非常識な案の中でもとりわけ有効な策なのではないかと私がにらんでいるのが、シングルマザーへの予算の一点集中投下です。なぜそうなるのか説明します。
日本人の結婚率が下がったことが少子化の原因ですが、その流れを変える方法は論理的にはふたつあります。ひとつは結婚率を上げること。そしてもうひとつは独身で子どもを育てる家族を増やすことです。結婚率を上げる施策はステップ2で検証しましたから、このステップ3では母子家庭ないしは父子家庭を増やすことの意味を検証してみます。
そもそも若い人たちのライフスタイルは多様化しています。子どもを持たない有力な理由のひとつが「自由さや気楽さを失いたくない」というものです。また結婚という束縛がない前提の同棲は若者の間ではあたりまえの状況になっています。問題は多様なライフスタイルの時代でもシングルマザーになるという選択肢は簡単には選ばれないことです。
理由はふたつあって、ひとつはシングルマザーの生活があらゆるライフスタイルの中で一番苦しいこと。若者の貧困についての分析を見ると、母子家庭の事例が現実には非常に多いのです。そしてもうひとつの理由が社会の目が冷たいことです。このふたつの理由から母子家庭ないしは父子家庭を進んで選ぶ人は多くはありません。
実際、2021年の調査では母子世帯および父子世帯は合計で134万世帯と、980万世帯の子育て世帯全体の中では少数派です。そしてその大半は母子世帯で、そうなった理由は離婚が多いのです。
さて、ここでAI的な提言をしてみます。もし子育て支援特別会計の3兆円の予算の全額を134万世帯の母子家庭・父子家庭に振り向ければ、一世帯あたりの支援額は年間で約220万円になります。これだけ思いきれば、シングルマザーは貧困ではなく安定して子育てができる選択肢に変貌します。
ステップ1で検討したように、すでに子どもを育てている夫婦世帯に子育て支援予算をばらまくのは、生活が楽になるだけで、出生率を上げる効果はわずかでしかありません。実際に出生率は30年間下がる一方です。
だったらもっと効果が出る施策に予算を集中しようというのがAI的な考え方です。ばらまきをやめれば選挙では不利になるでしょうけれども、AIですからあくまで出生率が上がるかどうかしか関心がないのです。
そのような考えから、シングルマザーには希望すれば必ず0歳から保育所が提供され、生活費も子どもが大学を卒業するまでは子ども一人あたりで毎年200万円の子育て支援金を得ることができるようになったら状況はどう変わるでしょうか。
これから述べるこの施策の効果の最大のボトルネックは実は社会通念です。おそらく読者の皆さんも一定の拒否反応を感じるはずです。結果的に行政の政策として採用されることもないでしょうが、その前提でAI的意見を聞いてみてください。
要するにこのシングルマザー支援策の狙いは、離婚の促進ないしは離婚の決断を圧倒的に簡単にすることです。離婚が増えれば再婚率が上がり、再婚率が上がれば出生率が上がります。とんでもない考え方ですが、それにAIは気づいてしまったのです。
実際のファクトを見てみましょう。日本人の3組に1組が離婚するといわれる時代です。令和5年の人口あたりの離婚数が多い都道府県のランキングでは沖縄県がトップに来ます。その沖縄県の2024年の合計特殊出生率は1.54です。
2位の宮崎県が1.43、3位は同率で大阪が1.14、北海道が1.01、以下離婚が多い順に出生率を見ていくと福岡1.22、和歌山1.24、鹿児島1.38、高知1.25、熊本1.39、大分1.37というように、離婚率が高い都道府県の出生率はなぜか高いのです。
さきほど日本人の3組に1組が離婚すると言いましたが、逆に言えば3組に2組が離婚しません。その少なからずの理由は、離婚すれば生活が苦しくなるし、周囲の目も気になるというところでしょう。
一方でアメリカはというと世界第二位の離婚大国です。アメリカでは2組に1組が離婚します。直接の因果関係を証明しろと言われると困りますが、そのアメリカの合計特殊出生率は1.67(2022年)と日本と比較してかなり高いのが事実です。
推察するに、日本の出生率の低さの最大の問題点は「結婚に一度失敗したら再スタートしづらい」という社会構造にあるのではないでしょうか? これはベンチャー企業が日本に育たないのと根っこは同じと言っても言い過ぎではないのかもしれません。
日本社会はAIから見れば、会社を倒産させた起業家はそれで人生お終いで、結婚に失敗したら人生それでお終いになるような社会制度で運用されているように見えることでしょう。だから経済も発展しないし、出生率も下がる一方です。
ということで行政への提言です。本気で出生率を上げたいなら、お金をバラまくのではなく、予算の大半をシングルマザーの貧困対策に集中させるべきです。そして残ったお金をマッチングアプリの新規登録ユーザーへポイント還元する。社会全体の反発がいくら大きいとしても、このふたつの施策が一番、結果はついてくるはずです。あくまでAIによればという話ですけれども。
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(経済評論家 鈴木 貴博)
【独自】「パチンコ好きでどこにいてもできる」JO1の鶴房汐恩メンバーをオンラインカジノで賭博の疑いで書類送検 賭け金は1500万円マイナス710万円 警視庁
オンラインカジノで賭博をしたとして、グローバルボーイズグループ「JO1」の鶴房汐恩メンバー(24)が書類送検されたことがわかりました。
単純賭博の疑いできょう(16日)書類送検されたのは、グローバルボーイズグループ「JO1」の鶴房汐恩メンバー(24)で、海外で運営されているオンラインカジノサイト「K8」にスマートフォンで日本国内からアクセスし、「ルーレット」などの賭博をした疑いがもたれています。
鶴房メンバーはおよそ9か月で1500万円ほどを賭け、収支はおよそマイナス710万円だったとみられています。
その後の取材で、任意の調べに対し「パチンコが好きで、どこにいてもできるから始めた」「仕事で地方にいた際にホテルなどでやっていた」などと話しているということです。
警視庁によりますと、別事件の犯罪収益に関する捜査で事件が発覚し、警視庁は今年に入り、任意で事情聴取をしていたということです。
今月10日には活動を再開することを発表
鶴房メンバーをめぐっては、先月31日、所属事務所のLAPONEエンタテインメントが「過去にオンラインカジノを利用していた事実が判明」したとして「10日間の活動自粛」を公表していて、今月10日には活動を再開することが発表されていました。
【関連記事】JO1・鶴房汐恩、活動再開 「失われた信頼を回復すべくこれまで以上に誠実に」 過去のオンラインカジノ利用判明で「10日間の活動自粛」から
所属事務所によりますと、鶴房メンバーは、オンラインカジノを利用していた期間はその違法性を十分に認識できていなかったということです。
当時、鶴房メンバーは活動自粛を受け、「この度は本当に申し訳ございませんでした。大変情け無いことをしたと自分の中でももの凄く反省しております。これからの僕の生き様で必ず信頼を取り戻してみせます。関係者の皆様、JAMの皆様、僕のことを応援してくださる皆様、本当に申し訳ございませんでした。」とコメントしていました。
オンラインカジノは、たとえ賭け金が少額で、海外では合法的に運営されていても、違法性に「グレーゾーン」はなく、日本国内からアクセスし賭博をすることは禁止されていますが、国内での年間の賭け金が推計で1兆2000億円以上に上るなど社会問題となっています。
石破首相、カナダに到着=G7サミット出席へ
【バンフ(カナダ)時事】石破茂首相は15日夕(日本時間16日午前)、カナダ西部のカルガリー国際空港に到着した。カナナスキスで16、17両日に開かれる先進7カ国首脳会議(G7サミット)に出席。サミットに合わせ、米国のトランプ大統領との会談に臨む。
首相のサミット出席は就任後初めて。サミットでは、中国やロシアなどが覇権主義的な動きを強める中、「欧州とインド太平洋の安全保障は不可分」などと訴え、インド太平洋地域への欧米の関与強化を図りたい考えだ。 [時事通信社]