福島県郡山市の磐越自動車道で、私立北越高校(新潟市)の男子ソフトテニス部員らを乗せたマイクロバスがガードレールに衝突し1人が死亡した事故で、同校は10日夜、記者会見を開いた。同部顧問の寺尾宏治教諭は、過去にも複数回、バス運行会社「蒲原鉄道」(新潟県五泉市)に遠征のバスを手配しており、同社から「レンタカー代」などの名目で請求書が送られていたと明かした。
寺尾氏は冒頭、バスには荷物が多く、部員との同乗は断念したと説明。自身の車で遠征先に向かったといい、「生徒を安全に引率すべき立場にありながら、惨事を防げなかった。心からおわび申し上げる」と謝罪した。
寺尾氏によると、同部は過去にも複数回、蒲原鉄道を通じ、遠征のバスを手配。そのたびに、同社からは「貸し切りバス」または「レンタカー代、人件費」の名目で請求書が送られていた。レンタカーを使うこともあったためとみられるが、同氏は「請求書の総額を確認するだけで、見逃していた」と語った。
バスはレンタカーで白ナンバーだったが、「自分では確認しなかった。運転手についても(同社の所属か)確認しなかった」とも説明した。
また、事故現場から回収された持ち主不明のバッグから、宛名に運転手の名字が書かれた封筒が見つかり、現金3万3000円が入っていたと明らかにした。封筒には「手当」「ガソリン」などの記載があり、福島県警に提出したという。
死亡した部員の稲垣尋斗さん(17)については「人なつっこい性格で、後輩の面倒も優しく見てくれた」と振り返った。「彼より上手な後輩がいたが、明るく盛り上げ役になってくれた。練習の合間に進路の話もしていた」と語った。
同校は会見に先立ち、保護者会を開催。参加者からは「顧問が同乗していれば防げた」「教員としてどうなのか」との声が上がったという。
事故は6日朝に発生。稲垣さんが死亡し、20人が重軽傷を負った。県警は7日、バスを運転していた無職若山哲夫容疑者(68)を自動車運転処罰法違反(過失運転致死傷)容疑で逮捕した。
蒲原鉄道は、レンタカーの手配や運転手の紹介は、北越高の依頼によるものだったと説明。一方、同校は貸し切りバスの手配を依頼したとの認識を示しており、両者の見解は異なっている。 [時事通信社]
ひきこもり、平均年齢36.9歳 家族が高齢化、2025年度調査
ひきこもり状態にある本人の2025年度の平均年齢は36.9歳となり、10年間で4.2歳上昇した。家族を対象にした調査結果をNPO法人「KHJ全国ひきこもり家族会連合会」が公表した。家族が高齢化し、親亡き後の不安を訴える声が多いとして行政の支援強化を求めている。
25年12月~26年1月に家族278件を調べた。15年度の調査では本人の平均年齢は32.7歳だった。親ら家族の平均年齢は66.3歳で、15年度調査の62.8歳を上回った。
自由記述では、本人の親やきょうだいから「年金だけでは食べさせていくのが精いっぱい」「親亡き後につながりを持てる人がいない」といった声が寄せられた。
日花睦子共同代表は「自治体では若者への支援施策の一環としてひきこもり支援が行われるケースが多いが、若年層だけの課題ではなくなっている」と指摘。「家族が高齢化する前に地域や支援とつながっておくことが重要だ」と訴えた。
「学校現場でこういったことがあってはならない」 北越高の磐越道死亡事故で福島県知事
新潟市の北越高校男子ソフトテニス部員が死亡した福島県郡山市の磐越自動車道のマイクロバス事故に関し、福島県の内堀雅雄知事は11日、「今回の事故では、さまざまな論点や課題が指摘されている」との認識を示し「学校現場でこういったことがあってはならない。児童生徒が安全に活動できる取り組みを学校や関係者が力を合わせて行うことが大切」と述べた。定例会見で記者の質問に答えた。
現在の対応について内堀知事は「県教育委員会が情報収集を進めている」とし、「以前、国から示された教育現場で利用される貸し切りバスの安全確保のためのガイドラインを、再度各学校に周知徹底することなども含め対応を検討している」とした。
県教委は「さまざまな報道がある中で、正確な事実関係の把握に務めている」(健康教育課)としている。
小学生女児ら10人に性的暴行、30歳男に2審も無期判決 大阪高裁
1人で留守番しているところなどを狙い、約6年間にわたって小学生女児ら10人に性的暴行を加えたとして強制性交致傷などの罪に問われ、1審大阪地裁が求刑通り無期懲役を言い渡した元病院職員、柳本智也被告(30)の控訴審判決公判が11日、大阪高裁で開かれた。坪井祐子裁判長は1審判決を支持し、弁護側の控訴を棄却した。
弁護側は昨年2月の1審判決後に被害者のうち3人に計930万円の賠償金を支払ったとし、「20年程度の有期刑」を求めていた。
坪井裁判長は判決理由で、1審判決は当時すでに計210万円を支払っていたことを踏まえても、無期懲役を選択したと指摘。量刑判断に不合理な点はなく、裁判員裁判として「一般国民の常識」が反映された1審の判断を「尊重するのが相当」と結論付けた。
判決によると、被告は女児やその家族の外出状況を最長で11カ月前から確認してメモを残し、標的を切り替えながら犯行可能性を探った。犯行時はカッターナイフを示し「黙らな殺す」などと脅していた。
20日に初の党首討論=高市首相、最多6野党と論戦
高市早苗首相(自民党総裁)と野党党首による今国会初の党首討論が20日に開かれることが決まった。衆院国家基本政策委員会の与野党筆頭理事予定者が11日に合意した。
衆参いずれかで10議席以上を有する野党に参加資格があり、今回は国民民主党、中道改革連合、立憲民主党、参政党、公明党に加え、2月の衆院選で躍進したチームみらいが初めて参加する。首相は過去最多の野党6党の党首と論戦を交わす。 [時事通信社]
「道路がへこんでいる」深さ約3メートル道路が陥没し復旧作業続く 周辺で一部通行止め 大阪・摂津市
10日、大阪府摂津市で、道路が幅約3メートル、深さ3メートルにわたって陥没しました。市は復旧作業を進めています。
10日午後3時ごろ、摂津市香露園の市道で、「道路がへこんでいる」と通行人から110番通報がありました。
警察や市によりますと、道路の舗装業者が、幅3メートルほどのくぼみの補修作業を行っていたところ、深さ3メートルほどまで陥没したということです。ケガ人はいませんでした。
下水道管とマンホールの接続部分が破損して土砂が流れ込んだことが陥没の原因とみられていて、市は現在も復旧作業を進めています。
現場は、阪急摂津市駅から東に200メートルほど離れた市道で、周辺では一部区間で、あさって(13日)まで通行止めが行われる予定です。
茨城県、通報に報奨金制度スタート 外国人の不法就労、全国最多
茨城県は11日、不法就労の外国人を雇用する事業者に関する情報を募り、摘発につながれば通報者に1万円を支払う「通報報奨金制度」をスタートさせた。県内の不法就労者が4年連続で全国最多となる中、県は不法就労者を減らしたい考えだが、県弁護士会や市民団体から「外国人差別につながる」として反対の声が上がっている。
出入国在留管理庁(入管庁)にも同様の制度があるが、県によると、自治体が独自に導入するのは全国初という。
県によると、通報対象は外国人個人ではなく、在留資格や就労資格を持たない外国人を雇用する事業者。通報は県の専用サイトで受け付け、通報者は自らの氏名や住所、電話番号などを明かした上で事業者に関する情報を記入する。誹謗(ひぼう)中傷を防ぐため匿名での通報はできない。県は情報を基に調査し、不法就労者の雇用が疑われる場合は県警に連絡し、結果的に摘発につながれば通報者に報奨金を支払う仕組みだ。
県が作成したガイドラインでは「見た目や国籍のみを理由とした通報」や「ゴミ出しのルール違反や生活での騒音」などは対象外としている。
入管庁によると、2025年の全国の不法就労者は1万3435人。茨城県は4年連続で全国最多となる3518人で、7割に当たる2463人が農業従事者だった。
県が2月に制度導入を発表すると、県弁護士会や市民団体などが反対を表明した。県に寄せられたメールや電話は456件(4月7日現在)に上り、「人権侵害や排他主義につながるのではないか」などの意見があった。
大井川和彦知事は4月の記者会見で「人口減少社会の中で外国人材の活用は地域社会の未来を大きく左右する。人手不足だからこそ適正な雇用秩序が必要だ」と制度の意義を強調した。
一方、入管庁の報償金制度は外国人個人を通報対象とし、通報者に最大5万円を支払う仕組みだが、21~25年の支払い実績はゼロだった。【古賀三男】
負傷の高齢女性放置疑い、広島 介護福祉士を逮捕
広島県警は11日、同県廿日市市の介護施設で、負傷し倒れている利用者の女性(93)を放置したとして、保護責任者遺棄の疑いで、同市の介護福祉士福田聖太容疑者(36)を逮捕した。女性はその後死亡し、県警は女性がけがを負った経緯などを捜査。保護責任者遺棄致死や業務上過失致死などの容疑も視野に調べる。
逮捕容疑は3月21日午前3時50分~午前6時ごろ、女性が何らかの原因でけがを負い床に倒れていたのに、報告や通報など必要な保護をしなかった疑い。
日韓首脳会談 高市総理の訪韓は19日~の2日間で最終調整 1月に来日の韓国・李在明大統領と「シャトル外交」で関係強化へ
高市総理が今月19日から韓国を訪問し、李在明大統領と会談する方向で最終調整していることが分かりました。
日韓両政府の関係者によりますと、高市総理は来週19日から2日間の日程で韓国を訪問し、李在明大統領と首脳会談をおこなう方向で最終調整に入りました。
これは首脳が互いの国を行き来する「シャトル外交」の一環で、会談では▼イラン情勢を踏まえたエネルギーの安定供給や、▼北朝鮮を含む北東アジア情勢などについて協議する見通しです。
今年1月には、李在明大統領が高市総理の地元・奈良を訪れて首脳会談をおこなっていて、今回は李大統領の地元・安東での開催が検討されています。
両政府は「シャトル外交」を通じて両国関係を強化していきたい考えです。
関電前会長、金品受領は「極めて特殊な事象」 賠償請求訴訟
関西電力の歴代幹部による金品受領、役員報酬補(ほてん)問題で、関電と株主が旧経営陣に損害賠償を求めた訴訟の本人尋問が11日、大阪地裁(松阿弥隆裁判長)であり、八木誠前会長(76)が金品受領について「極めて特殊な事象。違法性はなく、会社に損害も与えていない」と述べた。
第三者委員会などの認定によると、八木氏は2001~09年ごろ、859万円相当の金品を高浜原発のある福井県高浜町の森山栄治元助役(19年に死去)から受け取ったとされる。八木氏は主に関電の原子力事業本部長代理を務めていた。
関電では18年に社内調査が実施され、金品受領が明らかになったが、当時会長だった八木氏は取締役会に金品受領について伝えていなかった。理由を問われ、「金品受領の違法性はなく、森山氏との関係も途絶えていた」と釈明し、「森山氏という極めてまれな人物に関する事象で、関電で頻繁に起こる問題ではない」とした。
受領した金品を会社で保管すべきだったのではないかという指摘には、「個人として預かっているからこそ、『返さないかん』という必死の思いで返せる」と持論を展開した。スーツの仕立券以外は森山氏に返還したという。
11日は、原子力事業本部長代理時に、790万円相当の金品を受領した白井良平元取締役(72)も出廷。スーツの仕立券とスーツ生地以外は同等の金品で返還し、仕立券はシュレッダーにかけて生地は燃えるごみで捨てたとした。
関電は森山氏の要求に応じる形で、森山氏の関連企業に工事を発注していたとされる。白井氏は「決裁権者ではないのでわからないが、発注は社内ルールに基づいて適正に行われていた」と述べ、便宜供与を否定した。【斉藤朋恵】