確定した刑事裁判をやり直す再審制度の見直しを巡り、超党派の国会議員連盟が26日、衆院議員会館で総会を開き、再審開始決定に対する検察の不服申し立て(抗告)の禁止を求めていくことを確認した。政府は検察抗告を禁止しない刑事訴訟法改正案を検討しているが、修正が必要との意見が相次いだ。
再審制度見直しを巡っては、再審開始決定に対する検察の抗告が冤罪(えんざい)救済の妨げになっているとして、日本弁護士連合会が禁止する制度を強く求めている。これに対し、検察は「誤った決定が是正される機会が失われる」と反対している。
1984年に滋賀県日野町で起きた強盗殺人事件の再審請求で、最高裁は24日付で無期懲役が確定して服役中に75歳で死亡した阪原弘(ひろむ)さんの再審開始を認める決定を出した。地裁、高裁の再審開始決定に検察が抗告し、最高裁の決定が出るまでに7年7カ月を要した。総会では「日野町事件」の経緯を踏まえ、検察の抗告を禁止すべきだという声が相次いだ。
2025年6月に当時の野党6党が検察抗告の禁止を求める議連案に沿った法案を国会に提出したが、1月の衆院解散で廃案になった経緯がある。議連会長の柴山昌彦衆院議員(自民)は取材に「今後、自民党内である政府法案の審査のテーブルに、議連の改正案を乗せられるかが最大のポイントになる。どちらの案がより正義の実現に資するか、きちんと議論されることを期待している」と話した。
法制審議会(法相の諮問機関)は2月に検察抗告を禁止しない改正案の要綱を法相に答申し、法務省は要綱に沿った刑訴法改正案を特別国会に提出する方針を示している。【巽賢司】
カタログギフト「返還求めず」=高市首相「発注も請求書も政党支部名」
高市早苗首相(自民党総裁)は26日の参院本会議での各党代表質問で、党所属の全衆院議員にカタログギフトを配布した問題を巡り、閣僚らに返還を求めないのかと立憲民主党の斎藤嘉隆国対委員長からただされ、「お返しいただくことを求める考えはない」と明言した。
斎藤氏はカタログギフト配布について「法に抵触する可能性が高い。少なくとも脱法的だ」と批判。首相が「政党支部による寄付だから合法」との立場を取っていることを念頭に「ギフトの名義は首相個人だ」と追及した。
これに対し、首相は「品物のお届けに当たっては支部長である私の名前を表示しているが、発注も請求書宛名も支部名だ。支部の政治資金収支報告書にも記載して報告する」と反論。「法に違反するものではないことは明らかだ。受け取る行為も違反することはない」と強調した。 [時事通信社]
「トラブルになり延長コードで首絞めた」同居の31歳女性を殺害容疑で30代の男を逮捕
同居する女性の首をコードで絞めて殺害しようとしたとして、大阪府警枚岡署は26日、殺人未遂の疑いで、大阪府東大阪市昭和町の自称自営業、三沼誠一容疑者(32)を逮捕した。女性は搬送先の病院で死亡が確認された。同署は容疑を殺人に切り替えて詳しい経緯を調べる。
逮捕容疑は26日午前10時ごろ、自宅で新谷有沙さん(31)の首に電気コードを巻き付けるなどし、殺害しようとしたとしている。「トラブルとなり、自宅にあった延長コードで首を絞めた」と供述しているという。
同署によると、同日午前11時半ごろ、容疑者から「居候をさせてもらっており、そこの奥さんを殺した」と同署に電話があった。1年ほど前から現場の民家に居住していたと説明しているという。
群馬・伊勢崎家族3人死亡事故トラック運転手の被告が控訴1審前橋地裁は危険運転致死傷罪の成立認め懲役20年の判決 遺族コメント「全て受け止めて欲しかった」
群馬県伊勢崎市で飲酒運転のトラックが車に突っ込み、2歳の男の子を含む3人が死亡した事故の裁判で、危険運転致死傷の罪に問われた男が懲役20年を命じた前橋地裁の判決を不服として、東京高裁に控訴したことが分かりました。
トラック運転手の鈴木吾郎被告(71)は2024年5月、群馬県伊勢崎市で酒を飲んだ状態でトラックを運転中に乗用車に衝突し、塚越湊斗ちゃん(当時2)、父親の寛人さん(当時26)、祖父の正宏さん(当時53)の3人を死亡させたなどとして、危険運転致死傷の罪に問われています。
前橋地裁は2月13日の判決で、「高濃度のアルコールを有し、時速90キロから減速することなく危険な運転をして事故を起こした」と危険運転致死傷罪の成立を認め、鈴木被告に求刑通り、法定刑上限の懲役20年を言い渡しています。
その後の関係者への取材で、鈴木被告側がこの判決を不服として、東京高裁に26日付で控訴したことがわかりました。
鈴木被告はこれまでの裁判で「飲酒していない」と起訴内容の一部を否認していて、弁護側も「出発前の会社の呼気検査でもアルコールは検出されていない」として、法定刑が懲役7年以下(現在は拘禁刑)の過失運転致死傷罪にとどまると主張していました。
鈴木被告側の控訴を受けて、事故で亡くなった3人の遺族は代理人を通じてコメントを発表しました。
鈴木被告が裁判中に土下座をして謝罪したことについて触れ、「土下座をするくらい反省しているのなら、控訴はしないで全て受け止めて欲しかった。控訴した時点で反省していない事がハッキリした。3人の生きる権利を奪った事を今一度、理解してほしい」としました。
消費減税、国民会議が初会合=高市首相「早期に法案」、中道・国民欠席
政府は26日、消費税減税と給付付き税額控除について議論する「社会保障国民会議」の初会合を首相官邸で開いた。高市早苗首相は2年間の食料品消費税率ゼロを念頭に、「できるだけ早期に必要な法案の国会提出を目指したい」と表明。野党を巻き込んで速やかに道筋を付けたい考えだが、中道改革連合と国民民主党は参加を見送った。
初会合には自民党の小林鷹之政調会長や日本維新の会の藤田文武共同代表が出席。野党はチームみらいだけで安野貴博党首が参加した。
首相は「全世代が納得感を得られる社会保障の構築に向け、国民的な議論を進める」と強調。「税、社会保険料負担、物価高に苦しむ中・低所得者の負担を緩和したい」と述べた。夏前の中間とりまとめを目指す考えも示した。
安野氏は「今のタイミングで食料品の税率を下げることには反対だ」と主張。「財源があるなら社会保険料の引き下げを優先すべきだ」と語った。所得に応じた給付には前向きな姿勢を示した。
今後は各党の税調会長らで構成する実務者会議と、税や社会保障の有識者による会議をそれぞれ設置。3月前半にも本格的な議論を始められるよう調整を急ぐ。
首相は国民会議開催に際し、「給付付き控除への前向きな見解」を参加の条件とし、中道と国民民主、みらいに呼び掛けた。だが、野党側には議論がまとまらなかった場合に責任を転嫁されることへの警戒感がある。中道の小川淳也代表は欠席の理由について、「参加して成果につながる確信に至らなかった」と記者団に説明した。 [時事通信社]
【解説】「国民会議」高市首相の狙いは 野党は様子見…後乗りも?
消費減税や給付付き税額控除の制度設計を議論する「国民会議」の初会合が26日に行われます。この初回の会議のオモテとウラ側について、政治部官邸担当の渡邊翔記者の解説です。
――まず、オモテの動きですが、初回の会議に参加するのは、与党の自民・維新、野党からはチームみらいの3党になりました。
そもそも高市首相は、国民会議への参加をよびかける対象について、高市首相が本丸と位置づける給付付き税額控除の仕組みに賛同する党としていました。なので今回、野党では、中道改革連合と国民民主党、チームみらいに声をかけました。
チームみらいは各党の中で唯一、消費減税には慎重なスタンスですが、高市首相は給付付き税額控除の制度設計にはデジタル技術の活用が不可欠だと考え、関係者によると自ら安野党首に連絡して参加を打診しました。
ただ現状、参加を表明したのはみらいだけ。中道と国民はいずれも、26日の会議には参加しない意向を表明しました。
――足並みがそろわない中でも会議をスタートさせることにしたのはなぜなのでしょうか?
そこがウラ側です。与党プラスみらいの3党だけでも議論を始めることで、参加を迷っている中道と国民に「後乗り」してもらえるのでは、という思惑があるんです。
ある政府高官は、「船はもう先に出発してしまう。会議は始まってしまうということだ」と語っていますが、「公約に消費減税や給付付き税額控除を掲げていたのに、本当に議論に乗らなくていいの?」というメッセージなんです。
高市首相も周辺に対し、「初回に参加していない党は後日からでも参加してもらえれば。とにかく急ぐ」と話しています。
高市首相の描くスケジュールは、夏前には消費減税などの制度設計の概要をとりまとめ、来年度中に消費減税を実施したいというもの。詰めるべき課題は山ほどある中、スピーディーに目玉公約を実現するために、野党側に「踏み絵」を迫っている、ということなんです。
――そういった中で、中道と国民が後から国民会議に参加する可能性はあるのでしょうか。
両党とも、党内には賛否両論あります。
参加すべきという意見は「議論のテーブルにつくことが何より大事だ」というもの。一方、両党の複数の幹部が「自民党内にも消費減税に慎重な意見が根強い。もし国民会議で消費減税が実現しなかった場合、野党のせいにされる可能性がある」と懸念を示しています。
そこで中道幹部によりますと、中道は国民会議への参加の条件として、「消費減税を必ずやる確約」などを求めているということです。
ただ、2党抜きで会議がスタートする中、中道の幹部は「未来永劫(えいごう)参加しないとまでは言うつもりはない」と話していますし、国民も幹部が「会議の議論のあり方や有識者の選び方など、会議の運営について協議する場が設けられれば、進んで参加する」と明らかにしました。今後、両党が「後乗り」する可能性はそれなりにありそうです。
――消費減税や給付付き税額控除、国民生活に関わる大事な政策ですから、与野党問わず、よい知恵を出し合ってほしいですね。
そうですね。実は自民党内でも「もう少し他の野党も入れてからスタートしてもよかったのでは」という声は出ています。
政府与党には野党の多様な意見を汲み取る「熟議」の姿勢が求められますし、野党側にも、政府与党をチェックする役割として、議論にしっかり関与することが求められています。
(2月26日午後5時10分ごろ放送『news every.』より)
神戸山口組組長宅が強制競売へ 元傘下組員トラブルで賠償責任
元傘下組員のトラブルで約2億7千万円の賠償責任を負い、土地と建物を差し押さえられていた特定抗争指定暴力団神戸山口組の井上邦雄組長の自宅(神戸市北区)について、強制競売の入札が行われることが分かった。神戸地裁が24日、入札を公告した。3月24日に開札される。落札先によって組長は強制退去を迫られる可能性がある。
公告資料によると、組長宅の売却基準価格は5199万円。組長は元傘下組員のトラブルを巡る民事訴訟で暴力団対策法に基づく「代表者責任」を問われ、大阪高裁が令和6年12月、約2億7千万円の損害賠償を命じた。
強制競売は、損害賠償を求めた東京のコンサルティング会社側が申し立て、神戸地裁が昨年1月下旬に強制競売の手続きを開始し、土地と建物を差し押さえていた。
前江東区長に1000万円返還命令=公選法違反で当選無効―東京地裁
2023年4月の東京都江東区長選を巡り、公選法違反(買収など)の罪で有罪が確定し、当選無効となった木村弥生前区長(60)に対し、同区が支払った給料や手当の返還を求めた訴訟の判決が26日、東京地裁であった。衣斐瑞穂裁判長は請求通り木村氏に約1000万円の返還を命じた。
木村氏側は、区長としての活動により区が得た利益は給料などの総額を下回らないと主張したが、衣斐裁判長は、有罪により当選無効とされた首長の活動は民主的な正当性を欠くとして退けた。 [時事通信社]
2・26事件から90年 遺族ら追悼 「武力に頼らぬ社会来るよう」
陸軍青年将校らが首相らを襲撃し、「近現代日本最大のクーデター未遂」といわれる2・26事件から90年の26日、東京都内2カ所で追悼式と慰霊法要が行われた。事件に参画した青年将校の遺族らが亡くなった人たちの冥福を祈った。
午前9時過ぎ、遺族らで構成する仏心会の今泉章利さん(76)が渋谷区の渋谷税務署の脇にある慰霊像の前で手を合わせた。今泉さんは世界各地で起きている戦争や紛争を念頭に、「力に頼って何かをする人は、力で滅びる。武力に頼らない平和な社会が来るように、と祈りました」と話した。
父の故・義道さんは事件当時少尉で、当日の午前3時に上官から突然、計画を知らされた。防ごうとしたが、かなわずに結果的に参加。事件後、禁錮4年の刑に処せられた。
周辺にはかつて陸軍刑務所があり、事件の首謀者らが銃殺された。慰霊像は1965年に仏心会が建立した。毎年2月26日に殺害された政府重臣や警護で殉職した警察官、青年将校らを悼んでいる。
午後には、刑死した将校らの「二十二士之墓」がある港区の賢崇寺で法要が開かれた。処刑された安田優少尉の妹、近藤睦枝さん(94)は「幼い私をかわいがってくれました。抱き上げて『高い高い』をしてくれたり、マツタケ狩りに連れて行ってくれたり。優しい兄でした」。事件後は郷里の熊本県・天草で「村八分状態になり、親戚からは絶縁すると言われました」などと、残された家族の苦労を振り返った。
事件は36年2月26日、「昭和維新」を目指す青年将校が約1500人の兵士を率いて斎藤実内大臣と高橋是清蔵相、渡辺錠太郎陸軍教育総監を殺害。警護の警官5人も殉職した。29日に鎮圧され、その後青年将校ら19人が死刑となった。遺族らは憲兵や特高警察の監視を受けながらも賢崇寺の協力を得て法要を営み、戦後も追悼を続けてきた。【栗原俊雄】
神社で“銅板窃盗”相次ぐ 銅の価格高騰で売却目的か 富山・氷見市
富山県氷見市の神社で、屋根に使われていた銅板が盗まれる被害が少なくとも3件、相次いでいることが分かりました。
吉本康祐記者(北日本放送)
「神社屋根の銅板が根こそぎはがされ、周辺には破片も散乱しています」
富山県氷見市の神社。先月5日、屋根に張られていた銅板が盗まれているのを近所の男性が発見し、警察に通報しました。
被害を見つけた男性
「まさかこんなやられるとは思っていなかった。神様のところだけでも、雨でぬれないように応急処置する」
盗まれたのは銅板およそ2000枚で、被害額は100万円相当とみられます。
この神社は周辺の住民が管理しているため、修繕する費用は6世帯で負担することになるといいます。
被害を見つけた男性
「修繕には何百万円かかるのでできない。今は銅が高いから、それしか考えられない」
氷見市では、このほかにも少なくとも2つの神社で屋根の銅板が盗まれたことが分かりました。
銅の国内の平均取引価格は先月、1トンあたり213万円で6年前に比べておよそ3倍に。太陽光発電の設備や電気自動車のモーターなどへの需要増加によりここ数年、高騰しています。
警察は、銅の売却を目的とした窃盗事件とみて捜査しています。