斎藤元彦知事、フリー記者の「人殺し」発言「容認しがたい」…会見参加認めず専門家「知る権利を揺るがしかねない」

兵庫県が、6月の定例記者会見で不適切な発言があったなどとして男性フリー記者(51)の記者会見への参加を認めなかったことについて、斎藤元彦知事は7日の記者会見で、「記者会見を円滑に行うという観点から、総合的に判断した」と述べた。県政記者クラブは「知事が恣意(しい)的に記者を選別するかもしれないという懸念を払拭(ふっしょく)するに至らず、受け入れられない」とする声明を知事側に伝えた。
このフリー記者は6月3日の記者会見で、県の内部告発問題を巡り、亡くなった告発者の元県西播磨県民局長への懲戒処分について他の記者の質問中に、斎藤氏に対し、「人殺しやないか、お前は」などと発言した。
斎藤氏は7日の記者会見で、「発言は一般的な社会通念に照らして容認しがたく、精神的負担や心理的圧迫を受けるもので、極めて不適切な言葉だ。発言は撤回されておらず、再発の懸念が十分に払拭されたとは言いがたい」と述べた。
記者会見は、県政記者クラブと県が共催し、国民の知る権利に応えるため、クラブ員以外の記者の参加は同記者クラブが参加基準に基づいて可否を判断しており、県もその運用に同意してきた。
同記者クラブは、このフリー記者について、不規則発言で進行を妨げた行為が基準に抵触するとして、6月以降の会見への参加を断ったが、フリー記者が謝罪し、再発防止を誓約する文書を提出したことから8月下旬に参加の基準を満たしたと判断した経緯がある。
斎藤氏は7日の記者会見で、「(会見の)共同開催者としての立場に照らして判断した」と述べる一方、判断の具体的な根拠やこのフリー記者の出席を認める条件は示さなかった。
慶応大の横大道聡教授(憲法学)の話「フリー記者の発言は法的責任を問われる可能性がある内容だが、記者会見への参加の可否とは切り離して考えるべきだ。制限と解除の明確な条件が示されなければ他の記者も質問がしづらくなる」
早稲田大の沢康臣教授(ジャーナリズム論)の話「物議を醸す言論に対して、権力で抑制しようとすれば、記者が萎縮(いしゅく)し、率直な質問ができなくなって記者会見が『お飾り』になる。国民の知る権利、民主主義の枠組み自体を揺るがしかねない」

【疑惑】「金属バット持って来い」食肉卸売会社で社長がパワハラか 11人離職で“株主”仙台市も問題視 元検事が指摘「取締役会は機能していない」

約106万人が暮らす東北地方最大の都市、宮城県仙台市。この地で食肉の卸を50年以上にわたり行ってきた会社で今、退職者が相次ぎ、市議会も巻き込む問題となっています。背景にあるのが、社長によるパワハラやセクハラ。従業員らの訴えで、社長の驚きの言動が明らかに…。その法的責任について、弁護士・亀井正貴氏が解説します。
1974年に設立され、主な事業として食肉の加工・競りなどを行っている『仙台中央食肉卸売市場株式会社』。従業員は173人(2024年)で、東北・北海道で唯一の中央食肉卸売市場ですが、今この会社は“ある問題”を抱え、1年以内に11人の退職者が続出しています。
番組は、13ページからなる内部資料を入手しました。退職者らによる有志一同が、「弊社代表取締役社長による問題ある言動および行為について」と題し、取締役会に事実確認の調査を要請したのです。
糾弾されているのは、3年前に就任した男性社長(65)。退職者らのまとめで、複数の問題行為が明らかになっています。
~退職者がまとめた“社長の問題行為”~
・問題発生時に「鉄砲を持って来い!牛と一緒にと畜してやる」という趣旨の発言
・酷暑の中、牛の係留所で「お前たちはどうでもいい、牛を死なせないように暑さ対策を徹底しろ」という趣旨の発言
・取引先から連絡が来ないとき、「ババァの月経と同じで待ってても来ない、こっちから再度連絡しろ」という趣旨の発言
・運転中を含め、常時連絡可能な状態を求めたか(過度な対応要求)
・十分な説明もないまま、営業部長の給与を30%減額か(社員に対する不当な懲戒処分)
・社員同士の不倫を疑い、事務所にボイスレコーダーを設置か(従業員に対する監視行為)
他にも、「社長が招聘(しょうへい)したコンサルに異議を唱えた社員らを、会議から外すなど」「従業員本人の同意を得ないまま、個人情報を外部に漏洩(ろうえい)か」といった疑惑も浮上しています。
そして極め付きは、「パワハラ・セクハラ・社内規定など、オレには関係ない。そんなものが日本をダメにした」という、耳を疑うような暴言の数々です(資料による)。
この会社では2025年10月以降11人が退職し、退職者らは取締役会に対し、事実関係の確認を求めています。また、退職者などで作る団体は、社長への法的措置も含め対応を検討しています。
Q.これらが事実なら、争う余地は?
(弁護士・亀井正貴氏)
「ないです。1つはセクハラにも当たる案件があります」
Q.取締役会も機能していないということでしょうか?
(亀井氏)
「取締役会は、代表取締役の専横を規制・監視する義務を負っていますから、その義務に反すれば善管注意義務違反になるわけですが、機能していません。ガバナンスの機能は、ほとんどないということです」
一連の騒動に対し、会社はHPで「従業員の健康や安全を軽視する発言は、決してあってはならないものと認識しています。今後、社内調査の上、対応を行ってまいります」とコメントしています。
また、9月24日には取締役会が開かれ、出席した社長は「今後の対応については委ねる」としました。
(元日本テレビ解説委員・近野宏明氏)
「食肉市場は、独占的・寡占的なマーケットをビジネスの場としているわけです。民間企業だったら、従業員がどんどん辞めたら会社そのものが成り立たなくなって、取って代わる企業が出てきますが、こういった公的な企業だと代わりがなく、そこにこの社長のおごりというか、慢心が裏にあるのかなと思ってしまいます」
この問題は、市議会でも議題にあがりました。その理由は、仙台市が会社の約17%の株を保有し主要株主であるためです。また、市の職員がこの会社の取締役となっていて、市は会社に対して指導を行う立場にあります。そのため、市の対応を求める意見が出たのです。
仙台市議・鈴木勇治氏は、「市議としても今回の一件を重く受け止めている。公共性ある職場環境を守る対応をしていく」としています。
Q.仙台市にも責任はあるのでしょうか?
(亀井氏)
「ここは微妙で、例えば株主がその会社がやった不祥事によって責任を負うかと言ったら、基本的には負いません。ただ、この会社には税金を入れていますし、代表取締役を監視する役目を負っている取締役も、市から派遣されています。公金が使われているという観点で、しかも業種が公的な意味合いを持つものですから、市の監視や是正の必要性は高く求められると思います」
仙台市の担当者は、「市は市場開設者として会社に対し指導を行う立場。今後、事実確認のための調査協力や、食肉の安定供給の維持に取り組んでいく」としています。
(読売テレビ「情報ライブ ミヤネ屋」2026年9月25日放送)

貸しトランクルームで年齢・性別不明の白骨化した遺体が見つかる 「死体のようなものがある」と清掃業者から通報 事件・事故両面で捜査 愛知・瀬戸市

7日、愛知県瀬戸市でアパートのトランクルームから、白骨化した遺体が見つかりました。警察が事件・事故の両面で調べています。
警察によりますと、7日午前10時過ぎ瀬戸市城ヶ根町のアパートの敷地内にある貸しトランクルームで、「白骨化した人の死体のようなものがある」と清掃業者から警察に通報がありました。
警察官が駆けつけたところ、トランクルームの中から年齢・性別のわからない白骨化した遺体が見つかったということです。 外傷があるかどうかもわかっていません。
警察が身元の確認を急ぐとともに、事件・事故の両面で調べています。
現場は名鉄・瀬戸線、新瀬戸駅から南に約1.4キロ離れた住宅街です。

貴金属店侵入盗 背後に住吉会系か

東京・新宿区の貴金属店の事務所に侵入し、金などが入った金庫2台を盗んだとして30歳の男ら3人が逮捕されました。
【映像】連行される黒川容疑者の様子
住吉会系幸平一家傘下組織の元組員、黒川巧容疑者(30)や窪谷優生容疑者(32)ら3人は、5月、新宿区にある貴金属店の事務所に侵入し、金や銀、プラチナなど2500万円相当が入った金庫2台を盗んだ疑いがもたれています。
警視庁によりますと、黒川容疑者は匿名・流動型犯罪グループで、事件を計画する「案件屋」として金庫の数などの情報を窪谷容疑者ら実行役に渡していたとみられています。
窪谷容疑者らは情報をもとに2階の窓ガラスを割り事務所に侵入したということです。
警視庁は、事件の背後で暴力団が関わっていた可能性があるとみて捜査を進めています。(ANNニュース)

遺体は布団のようなもの包まれた状態で見つかる 住宅内に年齢不明の男性の遺体 少なくとも死後1カ月は経過 警察が事件の可能性含め捜査 北海道小樽市

布団のようなもの包まれた遺体を発見
10月7日、北海道小樽市の住宅で男性の遺体が見つかりました。
男性は少なくとも死後1か月以上が経過しており、警察は身元の特定を急いでいます。
10月7日午後2時すぎ、北海道小樽市見晴町の住宅で年齢不詳の男性の遺体が見つかりました。
「家族と連絡が取れない」との話を受けた知人から警察に通報がありました。
駆けつけた警察と消防が住宅の中を確認したところ、布団のようなもの包まれた状態の遺体を発見しました。
警察はこの家に住む人の家族構成を明らかにしていませんが、世帯主は施設に入所しており、連絡が取れているということです。
死後1か月以上経過か 警察が事件の可能性を含め慎重に捜査
警察によりますと、住宅は施錠されていました。
遺体に刺し傷などの目立った外傷は確認されていません。
捜査関係者によりますと、少なくとも死後1か月は経過しているとみられ、腐敗が進んでいる状態だということです。警察は男性の身元特定を進めるとともに、事件の可能性も含めて詳しく捜査しています。

トー横の「うに」逮捕 女子高校生のわいせつ動画撮影か スマホにはわいせつな動画約100点-警視庁

女子高校生のわいせつな動画を撮影したとして、東京・新宿歌舞伎町の「トー横」で「うに」と呼ばれる男が逮捕されたことがわかりました。
■トー横の「うに」逮捕
逮捕されたのは新宿歌舞伎町の「トー横」で「うに」と呼ばれていた佐藤光容疑者(25)です。
捜査関係者によりますと佐藤容疑者は2025年11月、新宿歌舞伎町のホテルで、当時16歳の少女のわいせつな動画を自身のスマートフォンで撮影した疑いがもたれています。
警視庁が押収した佐藤容疑者のスマホからは、佐藤容疑者が手に6錠ほどの錠剤をのせて、少女に飲ませようとする様子や「鎮咳薬は体に悪くない」「はい、いこう。飲んでくれ」などと薬を飲ませるような音声も残っていたということです。
■逮捕のきっかけは一斉補導
佐藤容疑者の逮捕のきっかけとなったのは、2026年2月に行われた「トー横」での一斉補導でした。
当時、ホテル街から歩いてきた佐藤容疑者と少女に捜査員が声をかけたところ、少女との関係について、「(少女の)親から公認をうけています。」「一緒にお風呂に入ったりするけど、性行為はしません」などと話したということです。
不審に思った捜査員が、スマホを確認すると非表示フォルダ内に、少女がうつるわいせつな動画が見つかり、その後の捜査で逮捕に至りました。
■「歌舞伎町に長くいることが原因で」
警視庁の調べに対し佐藤容疑者は「ホテルでオーバードーズしているときに撮影しました」「16歳であることは知っていました」などと容疑を認めたうえで、「法律で禁止されていることを知っていましたが、歌舞伎町に長くいることが原因で自分の倫理観や危機管理が甘くなっていました」などと供述しているということです。
■スマホからわいせつな動画約100点見つかる
佐藤容疑者のスマホからは、若い女性のわいせつな動画が約100点見つかり、そのうち21点は、18歳未満の少女とみられるということです。
警視庁は佐藤容疑者がほかにも同様の行為を繰り返していたとみて、捜査を進めています。

ガザ侵攻3年 イスラエルの攻撃中止求め大阪で150人がデモ

2023年10月にイスラエルがパレスチナ自治区ガザ地区への大規模侵攻を始めるきっかけとなった、イスラム組織ハマスによる越境攻撃から7日で3年を迎えた。この日、全国各地で集会やデモが開かれ、大阪でもパレスチナ解放やイスラエルによる攻撃の中止などを求め、約150人の市民が声を上げた。
1948年に建国されたイスラエルは、67年にはガザやヨルダン川西岸地区を占領した。ガザは封鎖されて人や物の出入りが制限。西岸ではイスラエル人による国際法違反の入植が続いてきた。
イスラエルは23年10月以降、ガザで空爆や地上攻撃を続け、犠牲者は7万4000人以上(現地保健当局)に上る。国連の調査委はイスラエルによるガザへの攻撃をジェノサイド(大量虐殺)と認定している。昨年10月の停戦合意後もイスラエルは攻撃をやめず、1400人以上が命を奪われたとされる。
大阪市内のデモは「関西ガザ緊急アクション」が主催。参加した大阪市在住の専門学校生、今川巧己さん(19)は「イスラエル製武器を購入し、きちんと批判しない日本は(ガザ侵攻に)加担しているのと同じだ」と話した。会場では、在日パレスチナ人のメッセージも紹介された。「すぐに世界を変えることはできないかもしれない。しかし沈黙を拒むことはできる。国際法に価値があるなら、自らを守る力を持たない人たちを守ることにあるはず」【矢追健介】

高市首相“利益誘導”自慢の呆れたセンス…国交省1兆円交付金「確保」335回もアピール

「私の大事なやなちゃん」の疑惑は対岸の火事では済まない。簗農相が、衆院選で自身を支持しなかった地元・栃木県内の首長が率いる自治体の予算を「カットした」と発言した問題。大幅に削られた国交省所管の自治体向けの交付金は、高市首相にとっての自慢のタネだ。これまで選挙区内への交付金「確保」をことさらアピールしてきた。
◇ ◇ ◇
「大切な故郷 奈良県のために働いた記録」
高市首相の公式サイトには、そう題した特設ページが存在する。2014年12月から今年1月まで11年2カ月に及ぶ地元・奈良県や選挙区内(衆院奈良2区)の各自治体に関する自身の「実績」をこまごまと紹介。自治体ごとの要望と国の予算「確保」の成果をこれでもかと列挙しているのだ。
目を引くのが「『社会資本整備総合交付金』の確保」との文言だ。交付された各自治体の事業を羅列し、その数は実に335項目に上る。この交付金こそ、簗氏が所管の国交省に「問い合わせた」もの。自分に逆らった自治体への配分を大幅カットする一方で、選挙で応援した首長の自治体は増額──。政治家の「圧力」で予算の多寡が決まるのかが問われている補助金である。
「民主党政権時代の2010年、個別に分かれていた補助金をひとつにまとめ、創設されました。自治体の自由度を高め、『まちづくり』の創意工夫を促すのが目的で、自治体作成の3~5カ年計画に基づき交付されます。メディアは『道路予算』と報じていますが、用途は他にも河川・下水道・都市公園・住宅・公共交通など幅広い。今年度の予算額は9215億円です」(国交省関係者)
1兆円規模の予算を地元に分捕る「利益誘導」を高らかに胸を張る高市首相の感覚はマヒしているが、今年度の奈良県への配分額は約65億円。交付金の総予算が前年度から約602億円(約6%)減る中、約12.7億円(約24%)の大幅アップだ。
■手柄誇張に地元自治体は困惑
人口8万1240人と奈良2区最大の票田である大和郡山市には、約3億6500万円が配分され、主に近鉄郡山駅の移設に伴う駅前再整備事業に充てる。整備は23年度から始まり、32年度までの総事業費は113億円。うち2分の1を交付金で賄い、1年度ごとに予算配分される計画だ。
この事業も高市首相は公式サイトで「大和郡山市からのご要望に対応した件」として、「予算確保」を自らの実績に並べている。大和郡山市の担当者に事情を聴くと、困惑気味にこう話した。
「高市さんが交付金を確保? 市として高市事務所に陳情したとの話は聞きません。そもそも交付金要請は、県経由で国交省の外局である近畿地方整備局に行う。国交省の担当者からの問い合わせもオンラインで年1回程度。高市さんに介入する余地があるとは思えません」(駅周辺まちづくり推進課)
高市首相は自分の成果であるかのように「盛った」のか。いずれにしても「やなちゃん」同様、利益誘導型の古臭い政治センスである。
◇ ◇ ◇
高市政権の暴走の数々については、関連記事【もっと読む】【さらに読む】などでも詳しく報じている。

高市首相が不満を募らせていた国民民主党の「ある体質」、一時は連立パートナーに想定していたが… 「維新重視」の官邸と、国民に秋波を送る麻生氏らの埋めがたかった温度差(後編)

6月25日の夜、東京都内にあるホテルの日本料理店で、自民党の麻生太郎副総裁、鈴木俊一幹事長は2人の政治家と酒を酌み交わしていた。相手は国民民主党の玉木雄一郎代表と、榛葉賀津也幹事長。2時間に及んだ会食で、国民民主から2つの条件が示された。連立政権入りするための条件だ。 (1) 日本維新の会が「改革のセンターピン」と位置付ける衆院議員定数削減法案の成立を見送る (2)飲食料品の消費税率を1%へ引き下げる案は見送る ところが翌26日、自民と維新は国会で、定数削減法案を審議入りさせる日程を強引に決めた。国民民主は他の野党と足並みをそろえて対応に反発し、国会はしばらく空転することとなった。国民民主の自民に対する信頼が回復できないまま、高市首相は7月30日の消費減税方針表明へと動き出し、連立交渉は事実上ついえた。 幻に終わった国民民主の連立政権入りをひもとくと、交渉に当たった自民党幹部と、維新との信義則を重んじる首相の埋めがたい温度差が浮かぶ。首相サイドにある国民民主の「ある体質」への根強い不信感も見えてきた。(共同通信=植田純司)

▽相次いだラブコール
そもそも今年2月の衆院選で大勝を収めた後、自民は国会でどのような立場にあったのか。参院では少数与党。衆参両院で与野党の多数が異なる「ねじれ国会」の中、高市内閣は特別国会で綱渡りの対応を余儀なくされた。 参院では予算や法律を成立させるため、国民民主党や参政党、チームみらいといった野党にその都度協力を求める運営で乗り切っていた。
ねじれ国会の苦しさを、身をもって知る一人が麻生氏だ。首相を務めた期間の国会は終始、ねじれていた。 そのため、国民民主と接触のチャンネルを保ち続け、自身と義弟の鈴木氏だけでなく、古川禎久幹事長代理(当時)や松山政司参院議員会長らも加わり、それぞれのカウンターパートと関係を深めた。
5月になると、表の場で自民からのラブコールが相次いだ。「国民民主も(連立に)加わってもらうことが大切ではないか」(鈴木幹事長)、「参院で与党が過半数割れしている状況が続くことが国のために良いか悪いか、大きな視点から考えてほしい」(萩生田光一幹事長代行)。 国民民主の玉木代表も、こうした声に応じた。「一つ一つの政策を取り扱う中で信頼関係を高め、連携の在り方を考える」
そんな中で開かれたのが、6月25日の会食だった。この頃には連立後の選挙協力の在り方や、秋の臨時国会までに見込まれる内閣改造に合わせ、国民民主党から閣僚を起用する案まで議論されたという。

▽異例の極秘訪問
そんな麻生氏らの積み重ねをふいにした形となったのが、衆院議員定数削減法案の審議入り日程決定だった。 国会運営を取り仕切る自民党の国対委員長は、幹事長の意を受けて動く。しかし、鈴木幹事長が麻生氏と共に国民民主を取り込もうとしていた翌日の強攻策は、首相官邸の意向を受けて決まっていた。
なぜこうなったのか。
日本維新の会からは、自民党と国民民主党の接近をけん制する声が相次いでいた。藤田文武共同代表は5月20日、記者会見でこのように語っていた。「国民民主党に各所各所で協力をお願いするのは当然だが、連立政権合意にかなり強い思いがある。なし崩しは容認できない」 自民と維新の間で交わした連立合意には、定数削減が明記されていた。自民党は2月の衆院選で政権公約として掲げてもいた。これを進めない、という選択肢は高市政権にはないことになる。
定数削減の審議入り決定を機に国会が空転していたさなかの6月29日には、ある人物が自民党本部をひそかに訪問し、幹部と面会していた。国民民主の榛葉幹事長だ。 この動きについて、自民党ベテランはこう解説する。「他党の幹部が本部に来るのは異例だ。連立に向けた自民党の『本気度』を確認したかったのだろう」
会談に臨む日本維新の会の藤田幹事長(右、当時)と国民民主党の榛葉幹事長=2022年11月
▽不満を募らせた「おかわり」
「麻生、鈴木ライン」と「官邸サイド」。どの政党と連立を組むかについての考え方にはそもそもずれがあったと、ある自民党幹部は証言する。 「公明党が連立離脱を表明し、高市首相は首相指名に向けた戦略の練り直しを迫られた。その政権発足を支えた維新に、首相は強い恩義を感じている」
その一方で、国民民主の政治手法には官邸内で不満が蓄積していた。政権に協力する姿勢を見せる傍らで「年収の壁」をはじめとする党の政策実現を次々と求めてきた。首相に近いあるスタッフは「おかわり」と呼び、信頼するに足る相手ではないと厳しい目を向けていた。
そもそも、首相と玉木氏との個人的なつながりが希薄だったとの見方も根強い。玉木氏が7月下旬、記者団に漏らした言葉がそれを象徴した。「自民との信頼関係は変わっていないが、高市政権との信頼関係が高まっているとは言えない」。 自民党関係者は言う。「連立は結婚みたいなものだ。政策が一致し、信頼がなければ成立しない」
▽政界の霧の中へ
麻生氏が探り続けた連立拡大は、政界の霧の中へといったんは消えた。国民民主党との距離を縮める機会は再び訪れるのだろうか。
国民民主の玉木代表は、高市首相が消費税減税の方針を打ち出した7月30日夜、連立政権入りの可能性を問う記者団に不満げな様子で語った。「連携には基本政策の一致が大事だが、それが難しい」 参院で少数である以上、高市政権は10月5日召集の臨時国会でも、法案ごとに野党に協力を仰ぐ対応を迫られそうだ。他の野党と比較した場合、安全保障やエネルギー政策などで一致点が多い国民民主は依然有力な連携先となりうる。
接触を続ける自民党幹部の一人は「引き続き関係は維持する」と諦めない。鈴木幹事長は再任された9月16日の記者会見で、国民民主とは今後も連携を模索するとしてこう強調した。「今までの積み重ねが一切合切なくなるとは考えていない。究極的には連立を組むところまで行く」
ではこの先、維新との連立に重きを置く高市首相の心境が変わる局面は訪れるのか。国連総会に出席した後、9月23日の内外記者会見で国民民主と連立を組む可能性を聞かれると、首相はたびたび繰り返してきたフレーズで返した。 「政治の安定なくして、強い経済を実現するための政策も、力強い外交も、安全保障も推進していくことはできない。そのために必要な対応は常に考えている」

奇妙な4人同居 死亡男性は日常的に暴力受ける 生命保険の書類偽造容疑で男女3人逮捕

生命保険の申込書を偽造された男性が死亡しているのが見つかった事件で、男性と逮捕された男女3人の異様な生活の実態が分かってきました。
【画像】家族でない中年男女4人の同居 関係は?
3人から日常的に暴力か
逮捕されたのは、いずれも津市の無職・野尻孝俊容疑者(60)、山下博史容疑者(62)、阿部桂子容疑者(54)の3人です。
家族ではない中年の男女4人の共同生活で事件は起きました。近隣住民は異変を感じていました。
「生活している時に『助けて』とか、殴られるような音を聞いた。いつかは逮捕されるだろうと思っていた」
共同生活をしていた中年の男女4人のうち1人が遺体で見つかり、3人が逮捕された事件。通報があったのは、今年7月でした。
阿部容疑者

「豊さんに声をかけたところ返事がない。確認したら死亡していた」
駆け付けた警察は、死亡している山下豊さん(58)を発見。体には第三者によるものとみられる傷がありました。
警察は、被害者が3人から日常的に暴力を受けていたとみています。
家族ではない4人…関係は
3人は被害者の生命保険の加入申込書を偽造し、保険会社に受理させた疑いが持たれています。
入院で1日5000円、死亡で最大1000万円の生命保険が申し込まれていたということです。
警察によりますと、4人は家族ではありません。阿部容疑者は過去に野尻容疑者と交際していて、現在は山下博史容疑者と交際していたそうです。そして、被害者と男2人とは元同僚の関係でした。
事件発覚の半年ほど前、「同居人から暴力を受けている。引っ越しがしたい」と被害者が警察に相談していたことも分かりました。
警察は、3人が被害者に暴行を加えて病院を受診させ、保険金をだまし取ろうとしたとみて調べています。
(「グッド!モーニング」2026年10月8日放送分より)