兵庫県の斎藤元彦知事は、プロ野球セ・リーグで優勝した阪神タイガースの優勝パレードの実施について、兵庫県としては見送ることを表明しました。警備費用の高騰などを踏まえて検討した結果だということです。
9月18日、兵庫県の9月定例議会が開会しました。
斎藤知事は冒頭、史上最速でセ・リーグ優勝を果たしたプロ野球の阪神タイガースに「震災30年の節目の年に、地域から愛される阪神タイガースが、県民の皆様に元気と笑顔を届けていただいたことを、心から嬉しく思います」と賛辞をおくりました。
その一方で、11月大阪府が開催予定の「阪神優勝パレード」については、兵庫県内では実施しない方針を明らかにしました。
2023年に阪神タイガースがリーグ優勝した際には、大阪府とともにパレードを開催した兵庫県。
今回は見送りる理由について、斎藤知事は次のように話しました。
(兵庫県 斎藤元彦知事)「警備費用、資機材の高騰などが前回開催した時よりも大幅に、2割近く伸びてくる。開催については見送らせていただく判断をしました」
県は、阪神タイガースの功績に祝意を表すとして兵庫県スポーツ賞特別賞を贈呈する方針です。
備蓄米転売容疑で書類送検=小売店経営者、全国初か―岐阜県警
スーパーで購入した政府備蓄米を不特定多数に転売したとして、岐阜県警が国民生活安定緊急措置法違反の疑いで、同県に住む30代の小売店経営者ら2人と、法人としての同店(本巣市)を書類送検したことが18日、捜査関係者への取材で分かった。
「転売したことに間違いはない。違法とは知らなかった」などと話し、いずれも容疑を認めている。捜査関係者によると、米の転売を同容疑で摘発するのは全国初とみられる。
送検容疑は6月下旬~7月中旬、県内のスーパーで購入した10キロの備蓄米2袋を、自身が経営する小売店でそれぞれ購入額に約800円上乗せした金額で販売した疑い。
7月に農林水産省に「米の転売があるが、違法ではないか」との情報提供があり、県警が捜査していた。小売店では6月下旬ごろから複数回にわたり、計19袋を転売していたという。
国民生活安定緊急措置法は6月、価格高騰対策として、スーパーなどで購入した米を購入時より高い価格で不特定多数に転売することを禁止していた。 [時事通信社]
小泉進次郎氏「44歳」首相になるには若すぎる? 実は「初代」伊藤博文も同じ年齢だった
自民党総裁選について2025年9月13日、小泉進次郎農水相(44)が地元支援者に立候補の意思を伝えた。もし、小泉氏が首相となると44歳。じつは初代内閣総理大臣(1885年)の伊藤博文が首相になったのは小泉氏と同じ44歳の時である。平均寿命も高くなった今の時代、小泉氏は首相としては若すぎるのか?
明治中期の平均寿命は40代前半
16日には小林鷹之元経済安全保障相(50)と林芳正官房長官(64)も立候補の意思を正式に表明、高市早苗元経済安全保障相(64)も週内に正式表明する予定だ。中でも若い小泉氏に対しては、「経験不足」などの批判あるが、海外では、30、40代の指導者が続々誕生している。
江戸の幕藩体制から明治の近代国家に移行する過程で、1885(明治18)年に内閣制度が創設され、初代の首相が伊藤だった。明治中期の男性の平均寿命は40代前半だったことを考えると、平均寿命が倍近くに伸びた現在、今の44歳は確かに若い。
戦後で言えば、52歳で第一次政権の首相になった安倍晋三氏が、田中角栄氏(54)や細川護熙氏(55)を跳び超えて、最も若い首相となった。小泉純一郎首相は59歳だった。
ちなみに、首相は岸田文雄氏(68)でちょうど100代。ただし、伊藤博文のように4回も首相になった人もいるので、首相は64人目だった。次の首相は104代目となる。
フランス首相は34歳、オーストリア女性首相は31歳で就任
世界に目を向けると、2024年1月にフランスでは最年少のアタル首相(34)=当時=が誕生した。アタル氏を任命したマクロン大統領自身、17年に史上最年少の39歳で大統領に就任した。同じ17年には、オーストリアで、世界最年少で就任した31歳のクルツ首相が誕生、19年末にはフィンランドで女性のマリン首相(34)=当時=が就任した。
欧州では30代、40代のリーダーが珍しくなくなったなかで、トランプ大統領(79)を選出した米国大統領選で最後まで対抗馬としての闘いを目指したバイデン氏(82)とは「超高齢対決」だった。ある調査では、世界の国会で、45歳以下の国会議員の割合は、韓国、米国、日本の順に低かった。
「不出馬説」があった小泉氏への評価は「首相にはまだ早い」
今回の、総裁選の前哨戦の段階で、「小泉氏は今回、出馬を見送るのではないか」との憶測が党内に流れた。44歳という年齢からくる推測で、「少数与党という不安定な現状では、首相はとりあえず林官房長官など実務家のリリーフ役に任せて、小泉氏は幹事長や官房長官など経験を積んだ方がいい」というものだった。
ただ、自民・公明の少数与党を取り巻く状況は厳しく、野党が分散し、自民党との連立交渉などで、揺さぶりをかけるなか、自民党内の「保守、リベラル派」などの分裂の可能性も否定できない、などの判断から、小泉氏は最終的に出馬に踏み切ったようだ。今回の総裁選候補には、小林氏(50)など若手候補もいるし、連立を探る動きもある野党党首にも若いリーダーが少なくない。国政選挙では若い有権者の投票動向に注目が集まる中で、政治リーダーの年齢も政局のひとつの焦点になりそうだ。
(ジャーナリスト 菅沼栄一郎)
ため池廃止工事で災害リスク=14市町村管理の23カ所で―検査院
老朽化した農業用ため池の廃止工事を巡り、全国23カ所で排水時に下流域で水があふれる被害が生じる恐れがあることが18日、会計検査院の調べで分かった。実際の被害は確認されていないが、検査院は農林水産省に改善を求めた。
老朽化して利用見込みのないため池は、堤の決壊による水害などを防ぐために廃止工事が実施されている。廃止工事では堤を切り開いて新たに水路を設け、下流側にある既設の水路まで接続して排水する工法が採られている。
検査院は2021~24年度までに実施された全国198カ所の廃止工事を調べた。その結果、福島、兵庫、島根、岡山、山口各県にある14市町村が管理する23カ所で、新設した水路を流れる水量が、下流にある既存水路の最大流量を上回り、安全に排水できない設計になっていたことが判明した。
検査院によると、農水省は都道府県側に対し、工事の実施時に安全な排水ができるかの具体的な確認方法などを示していなかったという。
農水省は検査院の指摘を受け、都道府県側に対し、必要に応じて既設水路の拡幅など安全に排水できる対策を講じるよう周知した。 [時事通信社]
アフリカ・ホームタウン事業は氷山の一角…2年後に始まる「外国人82万人受け入れ計画」という移民政策のヤバさ
「アフリカからの移民受け入れ政策か」との疑念がいまだ払拭しきれないJICAのアフリカ・ホームタウン。林芳正官房長官は会見で「JICA研修事業等を通じたインターン生の受け入れを想定している。この研修は期限付きで、研修終了後は研修生の出身国への帰国を前提としていて、移民の受け入れ促進ではない」とコメントした。JICAや外務省は混乱を理由に制度名称の変更のほか、内容も再検討しているという。
そもそも、政府は移民政策が国民に不人気であることは、重々承知している。これまで公式に「移民」の定義を示しておらず、その存在や解釈を認めていない。在留外国人全体やその動向、状態を「移民」として言及するのを避け、個々人の在留資格に対応した「目的」の部分しか説明をしないのが常だ。つまり現在、377万人いる在留外国人は移民ではないというスタンスだ。
その意味で、ホームタウンの問題に関しても、政府はもともと存在を認めてない「移民」という概念を、あらためて否定しただけ、という見方もできる。もしそうであれば、アフリカ4カ国出身者の住民登録や在留人口の流入超過を否定しているわけではないことになる。「食事はしたが、米は食べてない」という“ご飯論法”のような話である。
今回のホームタウンが騒動になった原因は、ネーミングが移民政策を想起させやすかったことと、地域を限定してしまったことだろう。実はあまり話題になってはいないが、「アフリカからの移民」にも繋がる新制度はすでに決まっている。
これは現在の技能実習制度の後継にあたる「育成就労」で、2027年から開始予定の制度だ。特に、永住や家族帯同が可能になる「特定技能2号」の対象分野が、建設などの2分野から、外食などを含む11分野に大幅拡大され、大きく裾野を広げた。文字通り、移民政策に近いと指摘されている。円安など相対的な日本の低賃金化で、アジア圏からの働き手の確保が難しくなり、今後は物価水準が安いイスラム圏やアフリカ諸国に受け入れ対象国が広がるとも指摘されているのだ。
この制度の受け入れ目標は現在の技能実習生42万人のおよそ倍の82万人であり、家族帯同が増えればこの何倍も在留外国人の人口が増える可能性がある。イスラム圏では、すでに19年にパキスタンとの間で技能実習の送り出し国として覚書を交わしている。
そもそも、「移民政策」かどうかは、移民希望者から見て、利用できる制度や在留資格が、移民目的として活用できるかが全てと言っていい。彼らにとっては政府が在留資格に定めた趣旨や目的は関係ない。
例えば、全体の約6割が中国系であり「中国人用の移民ビザ」とも揶揄される「経営・管理」を使ったり、「留学→就業ビザに切り替えて国内企業へ就職」という方法もある。これらは永住権取得や帰化へのステップとしても活用される「移民ルート」だ。政府はもちろんこれらの状態を移民政策だとは説明していない。
他にも、「クルド人問題」で明らかになったように、観光ビザで来日して難民申請を繰り返せば(現在は2回まで)、脱法的な長期滞在が可能だ。またテレビ朝日の報道によれば、大阪万博の滞在のためのビザで来日したアフリカ出身者による、就労系のビザへの切り替え希望者の相談が行政書士事務所に複数寄せられているという(「万博で日本に入国…『帰りたくない』 就労ビザに切り替えたいとの相談相次ぐ」テレ朝NEWS、2025年9月16日11時配信)。こちらも難民申請を検討する者もいるという。彼らが移民目的ではないと説明するのは困難だろう。
その意味で、ホームタウン事業に関しても、移民目的として利用できる制度なのかが、「移民に繋がる事業」かどうか、の全てと言っていい。
現在、政府が明確に「誤報」と説明しているのは、公的・法的に元々、存在しない立場の「移民」の受け入れ促進と、「特別ビザの“新設”」のみ。否定の仕方も「想定されていない」と、トーンの弱い表現となっている。やはりアフリカ4カ国の人々の住民登録を伴う3カ月以上の国内在住や、既存の在留資格の活用自体をなんら否定するものではないのだ。
JICAの広報担当者は取材に対し、以下のように答えた。
「『アフリカ・ホームタウン』は交流目的でインターン生を受け入れる研修事業です。長期か短期か、いつまで続くか、また、在留資格など詳細は現時点で決まっていません。過去のJICAの研修事業では、様々な目的のもと、大学や団体、企業でインターン生の受け入れ支援を行い、その後のインターン生は帰国することもあれば、国内に就職することもありました」
現時点で判明している主な情報は、依然として林官房長官の発言部分である「JICAの研修事業などを通じたインターン生の受け入れ」のみ。
JICAは、これまで研修事業を通じて多くの外国人材の国内受け入れを支援してきた。例えば、JICAバングラデシュ事務所のHPでは「日本市場向けバングラデシュITエンジニア育成プログラム」(2017~2020年)が紹介されている。この事業では280人の研修生(インターン生)のうち186人が日本国内に就職したという。
インターン生から在留資格を就業系に切り替えて、住民登録をして居住していることになる。基本的には離職しない限り、在留資格は更新が可能で、住民として定住する。申請条件を満たせば、永住権や帰化の申請も可能になる。この事業も、JICAからは「移民受け入れに繋がる事業」という説明は当然ない。就業系のビザを含め、ほとんどのビザで在留期間があり、「帰国前提」という説明には嘘がない。
今回のホームタウン事業は、前述のように詳細がほぼ明らかになっていないため、「移民の受け入れ」に繋がる側面を持つ事業と断定することはできない。しかし「アフリカ移民」が注目されるのには理由がある。それが前述の「育成就労」の新制度だ。
実はこの制度がアフリカ側の誤情報とされる「新しく創設された特別ビザ」の誤解ではないかとの見方があるのだ。BBCで報じられた「日本人同様の医療サービスを受けられる」という部分は、そもそも3カ月以上の滞在であれば誰しも最大3割負担の健康保険の加入を義務付けられる。
つまり何もないところから、アフリカ側が勝手に創作したのではなく、27年から始まる「育成就労」の在留資格の活用を説明され、これをアフリカ側が「新しく創設される特別ビザ」と誤解して発表したのではないか、と考えれば自然なのだ。国民民主党の玉木代表も後に外務省やJICAからの説明を根拠に訂正したが、当初は「育成就労」との関連を疑っていた。
もっとも、ホームタウン構想は騒動になったことで、当初予定された内容から縮小や変更される可能性はあり、政府も「今後の在り方について検討を進めている」という。
ただ、政府や企業の関係者は、基本的なスタンスとしては、より一層の外国人の受け入れを推進している。それはやはり彼らにとっては明確な“実利”があることもその背景にあるだろう。
そもそも、外国人労働者受け入れの目的に関わる人手不足の問題は、低賃金問題ともイコールだ。もし、本当にただの人手不足なら、日本人を含めた全体の賃金水準が上がっていないとおかしいが、実際には、労働分配率は史上最低水準で、その結果、実質賃金も30年、ほぼ右肩下がりだ。一方で上がっているのは、企業の利益率だ。法人企業統計によれば2014年の売上高営業利益率は3.6%だったが、24年には5%であり40%近く向上している。
この企業の利益水準を支えるのが低賃金の労働力だ。10年ほど前までは氷河期世代がこの役割を果たしてきたが彼らも50代に差し掛かり、この代替が外国人材というわけだ。しかも企業は、外国人労働者受け入れによる、摩擦や弊害とはほぼ関係なく、社会的な受け入れコストを負わずに済む。それどころか、外国人の雇用自体にも公費から助成金が出る。企業経営者にとっては、技術革新の必要なく「外国人問題」のデメリットとも無縁で、利益だけ総取りできる確実性が極めて高い政策なのだ。また、移民の増加で人口減少スピードを低減できれば、売上水準の確保や、政府や地方自治体にとっても、税収減の抑制が期待できる。
政府や企業に関係する人々にとっては、税収や売り上げの源泉であるGDPが重要あり、それを左右するのは人口ボリュームだ。彼らにとっては必ずしも国内人口の中身が日本人である必要はなく、日本人が減るなら、代わりを外国人で補った方が得となる。一方、日本人の個々人にとっては、外国人労働力の供給で不利になる一人当たりの所得や、今まで通りの地域社会や日本らしさが重要となる。
つまり、移民政策においては、国の「規模」が重要な「政府・企業」に関係が深い社会階層と、身の回りの環境が大事な一般的な日本国民とは、もともと利益相反関係になりやすいという構図があるのだ。
移民政策は欧米で問題が噴出しているが、政府や企業にとっては株価も利益率も税収も過去最高で、数字の面で確実性が高い実利がある。政府や企業の中枢にいて、政策立案に関与できる関係者らにとっては「大成功だから続けたい」というだけなのかもしれない。
一方で、実質的な「移民政策」の目的とも言える、外国人労働者を、今後も増やしていく必要があるかといえば、そうとも言えない現状がある。
現在、377万人の在留外国人のうち、アルバイトも含めた外国人労働者は230万人(24年10月)。伊藤忠総研では23年10月に「『年収の壁』で就業調整する非正規労働者は445万人 賃金上昇に応じた引き上げで、労働力は2.1%拡大」とのレポートを公開。日本人の「年収の壁」を引き上げるだけで、外国人労働力の約半分は必要なくなるという可能性もあるのだ。
また、近年はAIの発達や合理化で、労働人口の約半分を占めるホワイトカラーのリストラが業績に関係なく進んでおり、直近でも三菱電機やパナソニックが大規模な“黒字リストラ”を発表している。また、データは古いが2011年の内閣府の調査では当時の労働者の8.5%にあたる465万人が「社内失業者」とされ、リストラ予備軍は少なくない。「一般事務従事者」の有効求人倍率も0.31(今年7月分)と、かなり狭き門となっている。一方、外国人のホワイトカラーの在留資格にあたる「技術・人文知識・国際業務」は39万人(24年10月)おり、日本人の競合相手となっている側面もあるのだ。
その一方で、人手不足とされながら外国人労働者の参入が難しい業界は、賃上げが著しい。例えばタクシー運転手の賃金は、2014~23年で、309万円→418万円(全国ハイヤー・タクシー連合会調べ)となり35%上がっている。ちなみにインバウンドに沸く「宿泊業・飲食サービス業」は外国人労働者も多く、この間の賃金上昇は8%(賃金構造基本統計調査・正規職員)だった。しかし、このタクシー業界も24年から「特定技能」の対象分野に追加され、外国人労働者が増える見込みだ。人手不足が緩和されれば、タクシー業界の賃上げが抑制される可能性もあるだろう。
そもそも、外国人の受け入れ政策は誰のための政策なのか。彼らがいなくなった場合、本当に社会が立ち行かなくなるのか。それは証明のしようが無い。人手不足を補うためと言っても、受け入れ負担やいわゆる「外国人問題」もあり、国民にとってプラスの面が上回るという根拠はない。
「移民政策」の推進は、将来的な日本社会において、これまで人口のほとんどを占めていた日本人の割合が低下していく極めて大きな問題だ。
それなのに、受入れ側の当事者である日本国民にとっては、直接的な意思表示の機会すらないまま、なし崩し的に事実上の移民政策が進んできた現実がある。経済衰退や社会生活の不便を承知で人口減を受け入れつつ、引き続き日本人の国でいるか、経済規模を維持するために社会が変容しても外国人の割合を増やしていくかの「選択権」は、今の日本国民にあるはずだ。
出入国在留管理庁が23年に調べた意識調査では、「地域社会に外国人が増えることに対する感情」で「好ましい」と答えたのは、28.3%にとどまった。何となく、外国人労働者が必要だというだという流れでなし崩し的に進んでいるが、こうした現状に対する不満が、今回のホームタウンへの反発として表れたのだろう。
現在、移民の受け入れに関して、10%など上限を設けるべきという議論がある。しかし、この割合は、数字以上の大きな社会変化とインパクトがある。昨年は1年間で約36万人の在留外国人が増えたが、このペースが20年続くだけで、在留外国人は1000万人をゆうに超える計算になる。在留外国人は15~64歳の生産年齢人口に偏っているため、20年後の生産年齢人口に占める外国人の割合は、控え目とされる人口問題研究所(厚労省)のデータを基にしても、6人に1人程度になっている可能性がある。外国人が集住する都市部や若年層ではもっと割合が高まっているはずだ。
そうなった時、今までの社会構造や日本的な慣習の変化は免れないだろう。移民人口が増えれば、彼らの存在感や発言権が増し、欧州のように永住権や帰化がしやすく制度変更されたり、参政権など、一定の公民権もやがて認めざるを得なくなるだろう。逆にそうでなければ納税をする外国人への権利侵害にも繋がってしまう。移民の支援を受ける議員も増え、欧米のように出身民族単位で支持政党が分かれるなど、利害対立や分断が日本でも本格化する可能性もある。
「郷に入っては郷に従え」が通じるのは移民人口が少数の間だけだろう。移民を増やしていくのなら、日本社会において人口が減っていく日本人の価値観だけに寄せて保つのは難しい。例えばイスラム圏からの移民が一定数以上増えれば、モスクが増えたり「アザーン」の大音量を許容したり、給食メニューなども配慮する必要が出てくるだろう。また、日常の何気ない態度で単に不機嫌な時でも、民族が違えば「人種差別」と受け取られてしまうこともあるので、常に気は抜けない。
勤め先においても、例えば会社の上司に外国人が就いた時、同じ出身国の部下と日本人部下がいてどちらを出世させるか。“同胞であること”がその判断材料にならない保証はない。生活面でも、外国人は出身国同士で集住する傾向があり、すでに中国人街は全国で増えている。マンションの管理組合でも、意見集約が滞る恐れもあり、マンション言語を「中国語にして」という要求が総会で出ている管理組合もすでにあるという。
民族的多様性は、利害が衝突しない場面では創造性を高め、楽しい交流など肯定的な側面がある。しかし、時として利害対立のある日常の社会生活では、価値観の違いが摩擦を生み、必然的に「外国人問題」や人種差別なども起こりやすい環境になってしまう。
そもそも、国家とは文化や価値観を共有する民族単位で形成される統治の枠組みだ。移民で成り立った国や、戦争で支配地域を増やした国、アフリカなど民族地域を無視して国境線が引かれた国の統治はやはり複雑で、分断がある。長い多民族国家の歴史があるアメリカでも、白人と黒人の所得格差は1.7倍差があるという。
異なる価値観や環境で育った者同士が同じ地域で暮らすことは簡単ではない。文化摩擦や軋轢が起きないように仲良くすべきという理想と、現実に問題が起こるかどうかは分けて考える必要がある。国民が暮らすのは残念ながら理想空間ではなく、現実空間だからだ。
一方で、国民の均質性や同質性にも価値はあるはずだ。国民が民族的に同質で価値観が一つなら、統制や規律の維持が容易になる。政府がマスク着用を呼び掛けても、9割が従ってくれるのも同質性が高いからだろう。日本や中国、韓国が自由化後に急速な経済発展を遂げたのも、同一民族による統制のしやすさがその背景にあったはずだ。
間も無く、自民党の総裁選が始まる。現時点で高市早苗氏以外は移民政策に肯定的、あるいは態度を明確にしていない。各候補が、どう考えているのか、あらためてはっきり聞いてみたいものだ。
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(フリーライター 九戸山 昌信)
パレスチナ承認、当面見送り=日本、対米関係に配慮
日本政府はパレスチナの国家承認について、当面見送る方向で最終調整に入った。イスラエルが反発を強めれば、パレスチナ自治区ガザ情勢がさらに悪化しかねないと懸念。同国を支える米国の意向にも配慮し、承認を表明した英仏などに追随しないとの判断に傾いた。複数の政府関係者が18日、明らかにした。
パレスチナ問題を巡っては、22日に米ニューヨークでフランスとサウジアラビアが主催する首脳級会合が開かれる。岩屋毅外相が出席し、パレスチナとイスラエルが平和的に共存する「2国家解決」を支持する日本の立場を表明する方向だ。石破茂首相は参加を見送る。
7月以降に英仏やカナダなどでパレスチナ承認の動きが出たことから、当初は慎重だった日本政府も検討に着手した。ただ、イスラエルが態度を硬化させ、ガザ中心部への地上侵攻にも踏み切ったことから「国家承認で、人道状況はむしろ悪化している」(日本外務省幹部)との声が出ていた。
イスラエルを支援する米トランプ政権が、承認を見送るよう日本側に要請してきたことも考慮。米国と歩調を合わせる必要があると判断したもようだ。 [時事通信社]
16年前の殺人事件で控訴=無罪判決に不服―長崎地検
長崎県大村市で2009年、同居していた40代女性を殺害したとして、殺人罪に問われ、長崎地裁の裁判員裁判で無罪とされた無職馬場恒典被告(75)について、長崎地検は18日付で、判決を不服として控訴した。
地裁は今月4日の判決で、馬場被告が被害者の松永千賀子さんを殺害した実行犯と認定するには「合理的な疑いが残ると言わざるを得ない」と判断。懲役18年の求刑に対し、無罪を言い渡した。
伊藤拓真・長崎地検次席検事の話 原判決の認定は検察として看過できず、控訴して是正を求める。 [時事通信社]
害虫駆除で恐喝疑い、再逮捕 高額「レスキュー」、被害相次ぐ
大阪府寝屋川市の20代男性から害虫駆除代金の名目で現金33万円を脅し取ったなどとして、府警都島署は18日、恐喝などの疑いで会社員増田拳志郎容疑者(27)と会社員牧谷龍真容疑者(26)=いずれも神戸市=を再逮捕した。国民生活センターによると、こうした日常の急なトラブルに対応する「レスキューサービス」を巡っては、全国で高額請求被害が相次いでいる。
署によると、男性は今年6月中旬、インターネットで業者を見つけ、ゴキブリ駆除に関して相談。男性宅を訪れた2人から33万円の支払いを求められ、抗議しようとしたが脅迫されて、現金を支払わされた。
日米、指揮統制の連携を加速 反撃能力活用へ長射程弾配備
集団的自衛権行使を可能にした安全保障関連法は19日、成立から10年。防衛省は今年3月、陸海空3自衛隊を一元的に指揮する「統合作戦司令部」を新設。米側はカウンターパートとして在日米軍司令部を「統合軍司令部」に再編成する方針で、指揮・統制の枠組みを含め日米の連携を加速させる。日本は他国のミサイル基地などを破壊する反撃能力(敵基地攻撃能力)に活用する長射程ミサイルの配備に着手した。中国やロシア、北朝鮮を念頭に抑止力強化を狙うが、東アジアの緊張が高まる可能性もある。
林芳正官房長官は18日の記者会見で、安保関連法に基づく取り組みについて「地域と国際社会の平和と安全に一層積極的に貢献するものだ。日本の平和と安全の確保に資する」と述べた。
安保関連法は、安倍政権下の2015年に成立。米国などが攻撃を受け、日本の存立が脅かされる「存立危機事態」での集団的自衛権行使を可能にした。平時から自衛隊が他国軍の艦艇や航空機を守る「武器等防護」もできるようになり、米国、オーストラリア、英国に実施した。
「あってはならないことで言語道断」アメリカ軍の軍人が銃を携行したまま国道を歩行 京丹後市が近畿中部防衛局に抗議
アメリカ軍の軍人が基地の外で銃を携行したとして京丹後市が抗議しました。
9月16日、「アメリカ軍の軍人が銃を携行したまま国道を歩行している」と近畿中部防衛局に連絡がありました。
近畿中部防衛局によりますと、京都府京丹後市の自衛隊の施設では、当時アメリカ軍らとの合同訓練が行われていて、アメリカ軍の軍人が移動する際、銃を携行したまま国道を歩いていたということです。
京丹後市は、施設を管轄する近畿中部防衛局に対して抗議をし、再発防止を申し入れたということです。
(京丹後市 中山泰市長)「住民と接する可能性のある国道を、銃と分かる形で歩かれたという事は、決してあってはならないことで、言語道断であると思っています」
近畿中部防衛局は「住民の皆さまに不安を与えないよう、引き続き配慮したい」としています。