長崎大病院は10日、口腔(こうくう)外科の歯科医2人が、「親知らず」を抜く手術で誤って別の歯を抜く医療事故を2件相次いで起こしたと発表した。2人のうち指導役に当たる上級医は事故後、患者に送る文書に無断で上司のサインを記すなどしており、長崎大はこの上級医を昨年12月7日付で出勤停止10日間の懲戒処分とした。
同病院によると歯科医2人は2020年12月、30代患者の親知らずを抜く手術で誤って隣の歯を抜歯。その後、外部の調査委員会を設置して再発防止に取り組んでいたが、翌21年4月にも10代患者の手術で同様のミスをした。
上級医は同5月、患者らに事故後の治療内容を説明する文書など2通について、承諾を得ずに上司ら3人のサインを代筆。さらにうち1通の発送日を偽って報告していた。
沢瀬隆・副病院長らは記者会見で「患者とご家族に深くおわびする。事態を重く受け止め、組織的に再発防止策の強化、徹底に努める」と陳謝した。【中山敦貴】