国が承認していないキャンディー状の勃起不全(ED)治療薬を販売したなどとして、警視庁生活環境課は25日、さいたま市の会社員の男性(56)、この男性の知人で横浜市の自営業の男性(44)を、医薬品医療機器法違反(無許可販売など)の疑いで書類送検した。同課は、日本人向けにコーヒー味にしてマレーシアから輸入し、2019年8月~21年4月に約900万円(約1万2500個)を売り上げたとみて調べている。
同課によると、数人の購入者が頭痛などを訴えている。ED治療に効果のある成分が承認薬の約8倍含まれており、子どもが誤飲したり、腎障害がある人が摂取したりすると、死亡する危険性もあるという。
書類送検容疑は20年11月下旬~21年4月下旬、インターネットのフリーマーケットサイト上で「ED薬」「1粒で3、4日続く」などとうたい、東京都や大阪府などに住む30~60代の男女10人に、国内で未承認のキャンディー367個を計約23万円で販売したなどとしている。2人は容疑を認め、会社員の男性は「海外でも有名なキャンディー状のED治療薬を売れば買ってもらえると思った。予想以上に売れたのでビジネスにした」などと供述しているという。【高井瞳】