8月22日、福岡県警は、”美人すぎる市議”こと大阪府寝屋川市議の吉羽美華容疑者(42)、無職の渡部秀規容疑者らを詐欺容疑で再逮捕した。コロナ禍で経営が悪化した医療・福祉施設に対し、独立行政法人「福祉医療機構(WAM)」が資金を融資する制度の仲介を装い、「手数料」の名目で詐取した疑いが持たれている。警察はさらなる余罪を捜査中で、総額10数億円になる可能性もあると見て調べを進めている。
吉羽容疑者が逮捕前に抱えていた金銭トラブルから市議時代に出版した写真集の中身といった新情報が報じられ、徐々に吉羽容疑者の素顔が明らかになっている。今回、週刊ポスト記者は吉羽容疑者と逮捕の直前まで連絡をしていた関係者から話を聞くことができた。
吉羽容疑者は逮捕に脅える一方で、ある“秘策”を用意していたという。
「逮捕前のテレビの直撃では毅然としていましたが、吉羽はかなり前から“いつ、なんの件で逮捕されるか”と内心脅えているように見えました。WAMの事件だけでなく、吉羽との間に別の投資トラブルも抱えていた出資者が吉羽を探していましたので、逮捕の直前は私を含め、親しい関係者にも居場所は伝えなかった。
ただ、彼女は資金面については自信があったようで、万が一があった場合にも『私には“ヨシハネ”名義の銀行口座があるから大丈夫』と言っていました」
一体どういうことか。
「吉羽の本名は『ヨシバミカ』ですが、名義が『ヨシ“ハネ”ミカ』の口座を複数持っていると言っていました。偽名の口座なんて作れないだろうと指摘しましたが、『運転免許証にはフリガナがついていないから簡単に作れる』と悪びれることなく語っていました。
実際にその口座があるのかは分かりませんし、あったとして警察にバレている可能性もありますが、本人はまるで秘策のように語っていました」(同前)
吉羽容疑者は2007年に寝屋川市議に初当選。2選後は国政に挑戦し、2012年には当時の民主党で衆院選、2013年には新党大地で参院選、2017年には希望の党から衆院選に出馬するものの、いずれも落選。2019年に寝屋川市議選に再挑戦し当選、市議として再スタートを切っていた。
「吉羽は渡部から『自分も(渡部容疑者から『WAM』の事件をめぐる)手数料をもらっていなくて困っている』などと常日頃からお金への不満を口にしていた。『私も被害者』だというようにいつも不満を漏らしていました。ただ、こうした口座を作っていたのなら“やましいお金”ということは認識していたのではないでしょうか」(同前)