マイナンバーカードの“実質義務化”で窓口に大行列ができています。 神戸市の東灘区役所ではマイナンバーカードの申請に訪れる人が2週間ほど前から急増。日によっては1.5倍ほどになっているといいます。 (申請に来た人) 「わりと思ったよりすいていましたよ」 「わかりやすく説明してもらった」 多くの人が詰めかけるその理由は、10月13日に政府が、2024年度秋に健康保険証を廃止してマイナカードと一体化する方針を打ち出し、取得を“実質義務化”したからです。 (申請に来た人) 「2年後に健康保険証がなくなってカードになると聞きましたので必要かなと思って来ました」 政府はマイナカードを持たない人も保険診療が受けられるよう、現在の保険証を期間限定で持ち続けられる方向で検討していますが、区役所には問い合わせが相次いでいるといいます。 (神戸市東灘区市民課 小川智也課長) 「『一体化になるとマイナンバーカードがないといけないんですか』というお問い合わせは出ているように思います。(国から通知がきていないので)どうなるかということもまだわからない状態です」 10月27日の京都市中京区の窓口でも…。 (記者リポート) 「オープンまでまだ30分ほどあるのですが、数えてみますとすでに30人ほどの人が列を作っています」 集まる人はとどまることを知らず、最終的には50人以上に。予定より10分早く窓口を開けました。申請に来た人にこれまでマイナカードを作ってこなかった理由を尋ねてみました。 (申請に来た人) 「書類がすごく多いのが結構大変でしたね。娘の顔写真と医療費受給者証と…」 課題となっていたのは子どものマイナカード。未就学の子どもの分は親が代理で受け取れますが、子どもの顔写真付きの証明書が必要などの条件があり複雑です。書類が足りず受け取れなかった人もいました。 (受け取りに来た人) 「(子どもが)待っていられないかなと思ったので自分が取りに来ようと思って子ども4人分の書類を持ってきたんですけど、受け取れなかった。『ああ、やっぱりか』という感じです」 突然の発表による混乱。京都市の担当者は次のように話しました。 (京都市マイナンバー企画推進担当 中野雄介課長) 「お子さまが生まれて京都市から案内を送らせていただくときに、チラシを入れさせていただいたり検診の際にご案内したりなど、なるべく工夫して取り組んでいます。国民の方が混乱しないように(国から)適切な情報をお示しいただければと考えています」