「1票の格差」が最大3.03倍だった7月の参院選は、憲法が求める投票価値の平等に反するとして富山、石川、福井3県の有権者が各選挙区の選挙無効を求めた訴訟の判決で、名古屋高裁金沢支部は10日、「違憲状態」と判断し、無効請求を棄却した。原告側は即日上告した。
全国14の高裁・高裁支部に起こされた計16件の訴訟のうち判決は13件目で、違憲状態判断は札幌、東京、大阪、広島、宮崎に続き6件目。これまでに仙台高裁が「違憲」と判断。「合憲」は名古屋、松江、岡山、広島、高松、那覇の6件。高裁段階の判決は15日までに出そろい、最高裁が統一判断を示す見通し。