吉原高級店の人気ソープ嬢を刺殺…32歳常連客の逆上理由と身勝手な言い分

「自分は先の見えない人生を送らなければいけないのに、彼女はきらびやかな人生を送っていることに殺意が芽生え、彼女を殺して人生を奪ってやろうと思った」
東京・吉原の高級ソープランド「夕月」の店内でGWのさなか、風俗嬢の工藤舞さん(38)が首や腹などをサバイバルナイフで刺され、殺害された事件。殺人容疑で13日、警視庁浅草署に逮捕された警備会社契約社員の今井裕容疑者(32)は殺害動機について、こう供述しているという。
事件は5日、店が開いてその日の最初の客だった今井容疑者が入店後に起きた。午前11時20分ごろ、工藤さんが個室内の浴室で首と腹から血を流して倒れているのを男性従業員が発見し、「女性が男性客に刺された」と119番。同じ室内にいた今井容疑者も自らサバイバルナイフで腹を刺し、廊下で倒れていた。工藤さんは午後0時45分、搬送先の病院で死亡が確認され、警察は入院中だった今井容疑者の回復を待って逮捕した。
■67500円の高級店に月1回の頻度で通う
「夕月」は1970年創業という老舗。入浴料2万7500円(110分)、サービス料4万円の高級店だ。工藤さんは月間指名ランク1位になるほど人気のソープ嬢で、事件当日も午前10時から勤務していた。出勤予定日は店のHPでも分かり、今井容疑者は偽名と嘘の電話番号を使って工藤さんの予約を取り、キャップ帽を目深にかぶり、本人だとバレずに受付をパスしていた。
「今井は昨年3月から店に通い始め、今年1月まで毎月1回ぐらい、店を訪れていたそうですから、相当、工藤さんに入れ上げていたのでしょう。毎回、『今井』を名乗り、工藤さんを指名していた。収入が不安定な中、生活費を切り詰めてでも彼女に会って関係を結びたかったのでしょうが、今年1月、2人の間に何らかのトラブルが起こったようです。
通常、客はSNSのダイレクトメッセージでソープ嬢に直接、電話番号を伝えて予約するシステムになっています。そのやりとりの中で、今井は工藤さんから『今後は予約はできない』と告げられ、暗に出入り禁止を伝えられたそうです。それで逆上し、人生を奪ってやろうと思ったのです」(捜査事情通)
工藤さんとみられる女性は、すでに閉鎖された店のHPや本人のSNSに、旅先での水着姿の写真やおいしそうな料理の画像をアップしていた。売れっ子の工藤さんの住まいは東京・台東区内の駅近で、高層階は家賃20万円以上する新築マンション。一方、今井容疑者は足立区の最寄り駅から徒歩20分弱のところにある2階建ての寮で細々と生活をしていたようだ。
事件後、SNSには<あの夕月スタイル接客ってモロ色営だから、夕月嬢にハマる=色営、本営にハマるだし>という書き込みも。
一方的に恋愛感情を抱いていた今井容疑者が工藤さんから拒絶され、人生を妬み、逆恨みし、殺意を覚えたとしたら、あまりにも身勝手すぎる。