北海道八雲町の国道で高速バスとトラックが衝突し、5人が死亡した事故で、事故現場を含む区間が交通事故の撲滅に向けて対策が必要な「事故危険区間」として国が指定していたことが、新たにわかりました。
18日、北海道八雲町野田生の国道5号で、高速バスと養豚業者のトラックが衝突し、双方の運転手と乗客3人のあわせて5人が死亡、12人が重軽傷を負いました。
警察が現場を調べたところ、道路上にトラックがブレーキを踏んだ痕が残っていなかったことがわかりました。警察は、トラックを運転していた梶谷誠さんが、何らかの理由で減速することなく対向車線にはみ出し、バスにぶつかったとみて、過失運転致死傷の疑いも視野に調べを続けています。
また警察は19日、養豚業者の事務所を家宅捜索し、資料を押収しました。今後、梶谷さんの勤務実態に問題がなかったかなど、調べを進める方針です。
死亡した乗客の一人、函館市職員の若崎友哉さん。10年以上にわたり勤めた函館市役所には、20日午後1時ごろ、棺を載せた車が到着しました。後輩の面倒見がよく、誰からも慕われていたという若崎さん。同僚らが庁舎の前で出迎え、別れを告げました。
須藤真之介記者)
「事故が起きたほぼ同じ時間帯に、同じ函館行きのバスが走ってきました。バスが通ると、少し道幅が狭いように感じます。」
事故現場を含む八雲町内の国道5号は、事故を撲滅するために対策が必要な「事故危険区間」として国が指定していたことが新たにわかりました。
北海道開発局によりますと、10年前に指定されたものの、現在も「対策検討中」の段階でした。