合成麻薬MDMAを輸入したとして麻薬取締法違反などに問われた映画プロデューサー、カオ・ケネス被告(46)=米国籍=に対し、東京地裁は20日、懲役1年6月、執行猶予3年(求刑・懲役1年6月)の有罪判決を言い渡した。薄井真由子裁判長は「重大性を考えずに安易に密輸した」と指摘した。ケネス被告はファッションモデル、道端ジェシカさん(38)の夫。
判決によると、ケネス被告は3月、滞在していた米国からMDMAのカプセル15錠が入った荷物を宿泊する東京都港区のホテルに郵送した。判決は、ケネス被告が米国でうつ病のためMDMAを処方されていたとした上で、「日本では違法だと十分認識していた。他人名義で密輸する工作もしていた」と述べた。
ケネス被告と道端さんは3月、麻薬特例法違反(所持)容疑でともに現行犯逮捕されたが、道端さんは不起訴処分となった。【斎藤文太郎】