免税品の販売を巡り、百貨店大手「三越伊勢丹」(東京)が東京国税局の税務調査を受け、2022年3月期までの3年間に消費税約7億円を追徴課税されたことが、関係者の話でわかった。免税要件を満たさない不適切な取引が複数の店舗で見つかった。
関係者によると、同社の複数の店舗では、来日から6か月以上経過した外国人に、ブランド品などの免税品を販売したケースが相次いでいた。滞在期間の確認が不十分だったほか、他人のパスポートを提示した外国人客に販売したケースもあったという。
免税販売は、来日から6か月未満の訪日客らが土産物や帰国後に自分で使う商品などを買う場合に消費税を免除する仕組みで、日本国内での消費や転売目的での免税は認められない。
同国税局は、不適切な免税販売分にかかる消費税として、過少申告加算税などを含め約7億円を同社に追徴課税した。同社は修正申告したという。
三越伊勢丹ホールディングスは取材に対し、「国税当局の指摘を 真摯 (しんし)に受け止め、より厳格な免税販売に努める」としている。
百貨店の免税販売を巡っては、外国人による転売目的とみられる購入が後を絶たない。「大丸松坂屋百貨店」(東京)や「そごう・西武」(同)、「阪急阪神百貨店」(大阪)などでも昨年10月以降、税務調査で免税要件を満たさない取引が多数見つかり、約1億~数億円を追徴課税された。
こうした事態などを踏まえ、日本百貨店協会(東京)は4月、不正防止システムを導入した。購入頻度や数量、金額などの自主基準に基づき、転売目的が疑われる場合は購入時に警告が発せられる。協会に加盟する約70社の約140店舗で採用され、同協会は「警告が出た場合の大半で、販売を断っている」としている。