都議会自民党、収支報告書不記載の17人中5人落選…「党全体の信頼が低下している可能性」

22日に投開票が行われた東京都議選では、小礒明さん(73)ら、不記載問題に関わった自民党系の候補者17人の当落も注目された。結果は12人が当選し、5人が落選した。
都議会会派の「都議会自民党」で不記載が発覚したのは昨年12月。2019年と22年に会派が開いた2回の政治資金パーティーで、都議や元都議ら計26人がパーティー券(1枚2万円)を販売する際、ノルマ50枚を超過した分の収入を政治資金収支報告書に記載していなかった。個別の不記載額は最大で332万円、会派自体の不記載も含めると総額は約3500万円に上った。
都連は都議選に臨むにあたり、不記載のあった都議らで出馬予定の17人のうち、会派幹事長経験者6人については責任が重いとして非公認とする対応を取ったが、各党から「反省がない」などと批判を受けながらの選挙戦となった。
落選したのは南多摩の小礒明さんのほか、大田区の鈴木章浩さん(62)(非公認)ら。鈴木さんは午後11時半過ぎ、報道陣の取材に「厳しかった。自民党全体に対する信頼も低下している可能性がある。力不足で申し訳ない気持ちでいっぱいだ」と語った。
不記載額が最大だった島部の三宅正彦さん(53)、138万円の江戸川区の宇田川聡史さん(60)らは当選した。三宅さんと宇田川さんは非公認だったが、自民党が追加公認した。