参政党が2025年7月22日に国会内で開いた定例会見で、神奈川新聞記者の出席が認められなかった。この対応に批判が相次ぎ、党は7月24日に公式サイトで理由を説明した。この説明では、記者が「取材に名を借りた妨害行為に加担する報道倫理違反の行為」を行っていると主張している。
「混乱が生じるおそれがある」
神奈川新聞のニュースサイト「カナコロ」で配信された22日付の記事では、参政党の会見で「神奈川新聞記者の取材を不当に拒否し、排除した」としている。
同紙は24日付の記事で、「事前申請が必要だった」という理由で同紙記者の出席が拒まれたと説明。ただ、会見案内には、事前申請が必要だという記述はなかった。同紙は、初参加かどうかのチェックは会見場で行われておらず、「初参加の記者は事前申請が必要」という事実もなかったと指摘している。
同紙のほか、朝日新聞や共同通信も、この一連の出来事を報じた。
参政党の説明では、20日投開票の参院選の選挙期間中、同記者は「本党の街頭演説で大声による誹謗中傷などの妨害行為に関与していたことが確認されています」としている。さらに、報道業界に対して「取材に名を借りた妨害行為に加担する報道倫理違反の行為」を是正するように要求した。
上記のような経緯から、「今回の会見でも混乱が生じるおそれがある」と判断したとして入場を拒否。「記者会見は、本党の考えや立場を広く伝えるための大切な場であり、妨害や混乱があっては本来の目的を果たせません」とした。
また、会見の内容は公式YouTubeチャンネルでノーカット配信しているため、「特定の記者や報道機関を排除する意図」はないと説明。神奈川新聞の指摘に対し、次のように反論している。
記者が会見に出席することの意義のひとつは質問ができることだが、この点への言及はない。
参政党の神谷宗幣代表も24日、この発表を引用しながら、「報道の方々に報道倫理に従った自制の協力をお願いしたい。無茶苦茶になってます」とXに書き込んでいる。