野生動物による農作物の食害などの深刻化に対し、山形市や農協などでつくる山形市有害鳥獣被害防止対策協議会は5日、オオカミを模した野生動物撃退装置「モンスターウルフ」を使った実証実験を、同市高瀬地区上東山の畑で始めた。
協議会によると、市内ではサルやクマ、イノシシ、カモシカなどによる果樹や野菜、水稲などの食害が増えている。被害を受けて耕作を放棄する農家もいるという。
モンスターウルフは、動物が近づくと赤外線センサーが感知し、目から照射する赤いレーザーで威嚇する。同時に、オオカミの鳴き声など50種類以上の警戒音を、約90デシベルの大音量で周囲約1キロに響き渡らせる。装置は全国各地で高い撃退効果が確認されているという。
協議会は12月上旬まで実証実験を行い、効果が裏付けられれば導入を検討する予定だ。