特殊詐欺事件で「金融庁の職員」などを装って金品を受け取りに来る「受け子」が、ポロシャツを着用するケースが相次いでいる。大阪府警によると、スーツ姿が定番だったが、着こなしの不自然さから職務質問を受けて犯行が発覚することも。詐欺グループが職務質問から逃れようとカジュアルな服装にシフトしているとみて、府警は警戒を強めている。
交野署などは30日、受け子とみられる住所不定の無職少年(18)を詐欺未遂の疑いで逮捕したと発表。この少年も紺色ポロシャツに黒ズボン、黒スニーカー姿だった。
逮捕容疑は29日午後、何者かと共謀し、警察官らを名乗って交野市の70代女性宅に電話。「口座情報が漏れている」などとうそを言い、キャッシュカード3枚を詐取しようとしたとされる。府警は認否を明らかにしていない。
女性が電話を不審に思って110番。捜査員が女性宅を訪れようとした少年を確保し、所持品から偽の身分証などを見つけた。【藤河匠、加藤栄】