山口県内の小中学校の人気給食メニュー「チキンチキンごぼう」を県内外の市民や観光客に知ってもらおうと、山口市湯田温泉街の飲食店17店舗が11月1日から3カ月間、ご当地メニューとして客に提供する。29日には、参加飲食店や県、市の関係者らが集まった試食会が開かれ、うち4店舗が創意工夫して作り上げた味を振る舞い、参加者が楽しんだ。【祝部幹雄】
約20年前、同市立大歳小の栄養教諭が児童の保護者から募った給食メニューの一つ。鶏もも肉と斜め切りにしたゴボウにかたくり粉をまぶして油で揚げた後、砂糖やしょうゆ、みりんで作ったタレを絡め、塩ゆでした枝豆を乗せる。甘辛い味が子供に人気で、現在では県を代表する「ご当地給食メニュー」として親しまれている。
食を通じた観光振興に取り組む「おいでませ山口観光キャンペーン推進協議会」が企画し、湯田温泉料飲社交組合などが協力した。7月末に現役の給食調理員による研修会を開いた後、キャンペーン参加を決めた飲食店が給食の味を基本に、ゴボウを厚めに切って食感を変えたり、ユズコショウを利かせたりするなど、それぞれの味を作り上げた。
山口市観光交流課国際交流員の呉心儀さんは、焼き鳥店のチキンチキンごぼうを口にし「お酒に合いそうです」とにっこり。試食会場となり、キャンペーンに参加する「ISO’S BAR」の磯村将文店長(31)は「子供の頃、心待ちにしていたメニュー。長州どりなど、材料も県産にこだわったので、ぜひ観光客の方に味わっていただきたい」と話していた。
参加店は、https://www.oidemase.or.jp/chicken2gobo/▽県観光連盟(083・924・0462)――で確認できる。