3日午前8時頃、神戸市灘区高羽町の市道で大型トラックが対向車線にはみ出し、乗用車3台に次々と衝突した。弾みでトラックはガードレールを突き破って数メートル下の石屋川に転落し、運転していた宗由起人さん(57)(福岡県糸島市)が死亡した。トラックは直前にも衝突事故を起こしており、乗用車の運転手や歩行者ら10歳代~60歳代の計7人が重軽傷を負った。
兵庫県警灘署によると、トラックは下り坂になっている石屋川沿いの片側1車線の直線道路を南進していた。近くを歩いていた男子高校生(15)が事故に巻き込まれて顔の骨を折る重傷を負い、衝突した車に乗っていた男女4人も負傷した。
また、トラックはこの事故の前にも約600メートル北の路上で前を走っていた車2台に衝突。車を運転していた男性2人が腕の骨を折るなどの重傷を負った。
捜査関係者によると、いずれの現場にもはっきりとしたブレーキ痕がなく、トラックは転落直前に他の車との衝突を避けるように対向車線にはみ出したとの目撃情報もあり、灘署は制動装置に不具合があった可能性もあるとみている。