新井浩文被告が拒否された示談金2000万円 強制性交での相場は?

2日に東京地裁で開かれた俳優・新井浩文被告(40=本名・朴慶培)の初公判。

派遣型マッサージ店の女性従業員に乱暴したとして、強制性交罪に問われている新井被告は、罪状認否の前に「本当にすみませんでした」と被害女性に謝罪したが、「暴力は一切やっていません。それと同意があったと思っています」などと無罪を主張した。

もし仮にそうだとしたら、被害女性はなぜ示談に応じなかったのか、という疑問は残る。

「女性の被害感情が強いんです。『とても悔しい思いをした』『物みたいに扱われた』『なかったことにしたくなかった』『刑務所に入って反省してほしい』と証言するなど、新井被告に対する憎悪をあらわにしています。新井被告側は示談金2000万円を申し出ましたが、女性はそれを拒否。お金で解決できると思ったら大間違いだ、そんな強い意志を感じます」(司法担当記者)

とはいえ、強制性交は不起訴率が高い。

「2018年で約6割です。大ごとにしたくないと考える女性もまだまだいますし、示談で不起訴になるケースもありますが、17年から性犯罪が厳罰化されたことで、世間の意識も変わりつつあります。泣き寝入りする女性が減ってきているのは確かですね」(前出の司法担当記者)

新井被告側は当初、女性側に示談金1000万円を申し出たが、拒否され、2000万円に釣り上げたが、それも拒否されたという。

「加害者の社会的地位や収入、加害者と被害者の関係、犯行の態様などによりますし、一般的な相場は300万円ほどですが、新井被告のように有名人の場合、相場の10倍以上は珍しくない。誰とは言えませんが、3000万円で“もみ消す”なんてことも、実際にあります。仮に裁判になっても、示談が成立すれば、執行猶予がつく可能性が高まりますからね」(都内の刑事専門弁護士)

ただし、それも女性の被害感情次第だ。

「示談金は、あくまで被害者に誠意を示すひとつの方法であって、まずは加害者の謝罪と反省ありき。ただでさえ被害女性は傷ついているのに、ハナから札束で頬を張るような真似をしたら、『コイツだけは許せない』と被害感情を逆なでするだけです。いったん女性がかたくなになると、示談金が安い、高いの問題じゃなくなる。ところが、そんな人の心の機微が分からず、上から目線の物言いでこじれさせる弁護士は少なくない」(前出の刑事専門弁護士)

第2回公判は26日で、被告人質問が行われる。