大阪府のパチンコ店、ついに全店休業…客「しゃあない」吉村知事の強気姿勢にホール側“陥落”

大阪府の吉村洋文知事(44)は30日、府下のパチンコ・パチスロ店の全店舗が休業したことを確認した。
吉村知事は、店舗の実名を挙げて使用停止(休業)を要請しても営業を続けていた7店舗に対し、新型コロナウイルス特別措置法45条3項に基づく「休業指示」を出すことを明言していたが、強気の姿勢にホールが“陥落”した形となった。
吉村知事は自身のツイッターで「公表したパチンコ7店全てが本日休業、感染拡大防止にご協力頂きました。様々なご事情ある中、感謝致します。これで大阪府内全パチンコ店(約700店)に休業のご協力を頂きました。『公表しても宣伝なるだけ!逆効果』と批判も受けましたが、知事として現実を動かしていきます」と、つぶやいた。
府は今月24日に、新型コロナウイルスのまん延を防ぐため、府下のパチンコ店6店に休業を要請し、全国で初めて店名公表に踏み切った。うち2店は翌日に休業したが、「休業すると倒産しかねない」などとの理由も挙げ、4店が営業を継続。27日にはさらに3店の実名が明かされていたが、数少ない営業店にファンが殺到する事態となっていた。
この日、臨時休業を知らずに来た客らは落胆し、「しゃあない」と諦めの声も出たが、警備員に「他に営業している店は知らないか」と尋ねる人も。ホールの近くに住む男性会社員(48)は「大勢の人が集まっているのは異様だった。子どもも多いしクラスターが起きるのではないか心配だった」とホッとしていた。
府はこの日、新型コロナウイルスに感染して入院治療中だった80代の男女2人が死亡したと発表。ともに基礎疾患があった。20~90代の男女28人の感染も確認。死者は41人となり、府内の検査で判明した感染者は1625人に上った。吉村知事は「GWに気が緩むことのないよう、出来るだけご自宅でお過ごし下さいますようお願いします」と呼びかけたが、緊急事態宣言延長となれば「経済を殺すことになる」と危機感を持っており、パチンコ店などへの休業要請延長にも頭を悩ませそうだ。