沖縄県浦添市消防本部は5日、市内の自宅で倒れた40歳代女性について、母親から救急要請を受けたにもかかわらず、十分な聞き取りを行わないまま新型コロナウイルス感染を疑って出動が遅れ、搬送後に死亡が確認されたと発表した。市消防本部は「不適切な対応で申し訳ない」としている。
発表によると、4日午後6時半頃、母親から「娘が倒れている。3、4日前から38度台の熱もある」と119番があった。通報を受けた職員は感染を疑い、保健所に相談して、必要があれば再び救急要請するように促した。この際、基本事項である意識や呼吸の状態を確認していなかった。
約20分後、母親に連絡したところ、女性は意識がない状態だとわかり、救急隊に出動指令を出した。
女性は市内の病院に搬送され、午後7時20分頃、死亡が確認された。抗原検査では陰性だった。死亡と出動の遅れとの因果関係は不明という。
松本哲治市長は「適切な対応ができず、深くおわび申し上げる。原因を究明し、再発防止に努める」とのコメントを出した。