20日午前6時20分ごろ、埼玉県警がさいたま市岩槻区本丸の住宅を覚醒剤取締法違反容疑で家宅捜索したところ、容疑者の男性(28)が逃走した。男性が乗り捨てたとみられる軽乗用車が越谷市内で見つかり、県警が行方を追っている。逃走事件を受け、越谷市や隣接する地域では不安が広がった。
県警によると、捜査員5人が住宅の捜索を始めたところ、男性がすきを見て屋外に逃げ出し、近くに止めてあった車で逃走した。男性は越谷市内で他の車両に接触する事故を起こした後、別の場所に車を放置し、徒歩で逃走を続けているとみられる。
男性は身長約170~180センチ、中肉で黒の短髪。灰色のジャージーに、白っぽい作業ズボンを着用していた。乗り捨てたとみられる車が見つかったのは、東武伊勢崎線大袋駅から南東約800メートルの住宅街で、付近には小学校もある。近くに住む60代女性は「大勢の警察官が集まっていて何事かと思った。早く捕まることを願うばかりです」と不安そうに話していた。【成澤隼人】
市内全30小学校、集団下校を指示 越谷市教委
逃走事件を受け、越谷市教育委員会は20日、市内の全30小学校を対象に児童の集団下校を指示した。中学校も放課後の部活動を中止し、生徒を一斉下校させる措置をとった。
同市に隣接する春日部市は市内全域の小中学校34校に対し、児童生徒に注意を呼びかけるよう指示した。さいたま市教委も岩槻区の小中学校に注意喚起の通知をした。【大平明日香、古賀三男】