高齢者が対象となる新型コロナウイルスワクチン接種を予約するシステムにトラブルが生じたとして、東京都中野区は21日、同日に運用を開始した予約システムの受け付けを中止した。
同区によると、システムは区内の接種対象者が、専用サイトに接種券の番号と生年月日を入力するか、コールセンターに番号などを電話で伝えて入力してもらう仕組み。同区は区内の75歳以上の高齢者(約3万6000人)のうち、まず1400人を対象とした集団接種を28日から予定しており、21日に予約の受け付けを開始した。
しかし、同日朝の予約受け付け開始直後から、専用サイトに正しく番号や生年月日を入力しているのに登録画面に移らないというトラブルが相次いだ。一部の対象者は登録できたが、区は受け付けの中止を決めた。
区によると、システムには各対象者の接種券番号と生年月日が事前に打ち込んであり、今回の入力内容と一致すれば予約できる仕組みだった。しかし、一部で事前の打ち込み内容が誤っていたため、登録できない対象者が相次いだとみられるという。
区は今後、復旧作業を経て23日午前9時に予約を再開する予定。21日にシステム上で予約できた数百人についても、改めて予約してもらうという。担当者は「区民の方にご迷惑をおかけし、誠に申し訳ありません」と話している。【柳澤一男】