「市長だけ弁済しなくていい」議案が議会で否決 奈良市の火葬場用地買収をめぐる問題

奈良市が建設している火葬場の用地買収をめぐる問題で、奈良市の仲川げん市長が「弁済をしなくてもよいとする議案」が否決されました。 奈良市が建設している火葬場の用地の購入価格が不当に高いなどとして争われた裁判は、10月に仲川げん市長と地権者2人に1億1600万円あまりを請求するよう命じた判決が確定しました。 しかし市は、「妥当性を欠く」などとして仲川市長への請求権のみを放棄する議案を市議会へ提出。地権者2人に全額を請求する内容のため、臨時議会でも賛否が分かれていました。 【奈良市の臨時議会でのやりとり 11月9日】 (九里雄二市議) 「市長は議案が可決されたら自分だけが免責されるという認識はもっておられるのか?」 (奈良市 仲川げん市長) 「すべてを投げうってでも責任を取り、この事業を何としてでもやりきっていきたいという覚悟を持っておりますので、私が責任を放棄するということは全くあたりません」 そして11月9日の採決では、出席した議員39人のうち賛成は6人にとどまったことから議案は否決となりました。 支払い期限は12月6日で、仲川市長は閉会後に「今後、地権者と白紙の状態で話し合いたい」と述べました。