NNNと読売新聞が12月19日から21日まで行った世論調査で、高市内閣の支持率は73%と、高い水準を維持していることが分かりました。その世論調査はどのように行っているのか、現場を特別に取材しました。
22日、首相官邸へと入ったデーモン閣下。“閣下”を招いて行われたのは、高市首相との意見交換会です。
こっちのけんとさんや小室哲哉さんら、アーティストやクリエーターが出席しました。
高市首相はこのあと、首相として初めての年末を迎えるにあたり、麻生副総裁・菅元首相・岸田元首相・石破前首相と、歴代首相4人のもとを訪問。年末のあいさつの他、国会運営などについて、意見交換を行いました。
首相就任から約2か月。
NNNと読売新聞が12月19日から21日まで行った世論調査で、高市内閣の支持率は73%と、発足以降、下がることなく、ほぼ横ばい。
支持の理由を見てみると…。
「政策に期待できる」が29%、「首相に指導力がある」が24%、「首相が信頼できる」「他によい人がいない」がそれぞれ19%などとなっています。
内閣は、高い支持をキープしていますが、自民党の支持率を見ると前回から2ポイントダウンしていて、ある自民党議員は「野党や他党の手柄に見えるやり方になっている」と指摘しています。
また、政府は自治体が配布する「おこめ券」を支援する方針を示していますが、「おこめ券」の配布については、「反対」が59%と先月から17ポイント上昇するなど評判はよくなく、政府関係者からは…。
政府関係者
「国民もその場限りの施策をあまり期待していないんでしょう」
一方で、子ども1人あたり2万円の給付などを盛り込んだ補正予算については「評価する」が61%で、「評価しない」を大きく上回っています。
中国に対する姿勢についても、「評価する」が62%と高くなっています。
その世論調査が行われていたのは北海道札幌市。今回、特別にその現場を取材しました。
世論調査 オペレーター
「ただいま高市内閣の支持率などの調査を行っており、全国の有権者の方にご協力をお願いしております」
毎月1回、金曜日から日曜日にかけて18歳以上の有権者に電話で調査を行い、回答を集める「世論調査」。機械でランダムに作られた電話番号にかけていきます。
調査に先立って、オペレーター向けに行われる研修では…。
世論調査 マネージャー 木村亮太さん
「大事なのは、毎月、同じ方法で、同じルールで、同じ聞き方でやること。みなさんの中で1人でもルールが違うと、データとして正しいものになりません」
質問文をそのまま読み上げることが、正確な調査のためには重要だといいます。
回答を得る中で注意が必要だという意外な“NGワード”も。
世論調査 マネージャー 木村亮太さん
「答えが不明瞭で重ね聞きする場合、『強いて言えば』という表現は回答を強要する印象を与えるので禁止。質問に答えてもらったときに『ありがとうございます』ではなく『かしこまりました』などと言う」
「ありがとうございます」は相手の回答を肯定しているように聞こえるため、使用禁止だといいます。
回答を集めるのは、オペレーター歴26年の“ベテラン”でも簡単ではなく…。
オペレーター歴26年 小川和子さん
「はい、はい、あ、お忙しいですか? それではまた改めます」
「お仕事先でございますか? 大変申し訳ございませんでした」
中には、着信拒否される場面もありました。
オペレーター歴26年 小川和子さん
「年配であっても若い人であっても、興味がある方ばかりではないので『難しくて分からない』と向こうが言うと、そういうお答えも貴重なご意見ですと」
オペレーターが回答集めを焦らないよう、ノルマは課さないといいます。
3日間電話をかけ続け、今回の世論調査ではあわせて1034人から回答が集まりました。
世論調査 マネージャー 木村亮太さん
「関心がないという人の意見もしっかり聞いていく。対象者の方の生の声をしっかりとデータに反映することが一番大事」
(12月22日放送『news zero』より)
投稿者「F.Krueger」のアーカイブ
高齢夫婦をテープで縛り「早く金を出せ」 約1000万円を奪い逃走 下見か…事件前にも“不審な3人組”
年の瀬の住宅街に不安の声が広がっています。防犯カメラが捉えたのは、住宅街をうろつく“不審な3人組”です。
22日未明、静岡県長泉町の住宅に複数人の男が押し入り、高齢の夫婦を縛ったうえ、現金およそ1000万円を奪う事件がありました。男らは現在も逃走中です。
22日午前1時ごろの防犯カメラの映像に映るのは、ゆっくりと歩く人物。しばらくウロウロした後、見えなくなると…別の人物が現れました。
今度は勢いよく走る3人目の姿が。
そのおよそ8分後。1台の車がやってきます。すると、2人が足早に建物に向かい、さらにもう1人が周囲をうろついている様子が確認できます。
それからおよそ5分後、パトカーが到着しました。
“3人の人物”が撮影された付近で、夫婦が縛られ、現金およそ1000万円が奪われる強盗事件が起きました。
並木雲楓フィールドキャスター
「事件のあった現場には警察車両と警察官の姿があり、現在も規制線がはられています」
現場は東海道新幹線の三島駅から北西におよそ2.5キロ。住宅街の中にある店舗を兼ねた住宅です。
警察によりますと、被害にあったのは80代の夫婦。
夫婦が2階の寝室で寝ていたところ、突然押し入ってきたという3人の男。夫婦はテープで手首を縛られたうえ、口を塞がれたといいます。
夫は自力でテープを外し、隙を見て警察に通報。
被害にあった夫
「強盗被害にあった。『早く金を出せ』と言われた」
警察によりますと、その声の後ろでは…
押し入った男とみられる声
「金どこだよ」
押し入った男のものとみられる声も、聞こえていたといいます。
夫婦にケガはありませんでした。
実は事件が起きる前から“不審な3人組”の姿は別の防犯カメラにも…。
並木フィールドキャスター
「現場近くの防犯カメラに、不審な3人組の人物が何度も映っていたということです」
事件発生およそ2時間前の防犯カメラの映像には“不審な3人組”が現場前を通り過ぎる様子が。
さらにおよそ30分後にも、犯行現場の前を通り過ぎました。
さらにそのおよそ30分後には、3人が現場付近で話をする様子が映っています。
30分おきに現場付近に現れる“不審な3人組”。
複数の別の防犯カメラにも、周辺をうろつく不審な3人組の姿が映っていました。
犯人かどうかは定かではありませんが、犯人だとすれば下見をしていた可能性もあります。
男らはいずれも20代から30代。身長170センチ以上の細身で、黒っぽい服装に目出し帽をかぶっていたということです。
近隣住民は…。
近隣住民
「警察の車両も来ていて、パトカーも入れ替わり立ち替わり何台もきて」
──何かが割れる音や声は。
近隣住民
「気づかなかったですね」
不安の声も─。
近隣住民
「本当にびっくりして、家族と会話して。高齢の両親がいるので、夜の鍵のかけ忘れとかないように、戸締まりとか」
◇
警察は、強盗事件として男らの行方を追っています。
(12月22日午後11時ごろ放送『news zero』より)
世田谷一家殺害 浴室窓は「常に開放」と近隣住民証言 犯人も把握か
東京都世田谷区で2000年12月、会社員の宮沢みきおさん(当時44歳)一家4人が殺害された事件で、現場の宮沢さん宅の中2階にある浴室の窓について、近隣住民の一人が「換気のために常に開けっ放しだった」と証言していたことが捜査関係者への取材で判明した。警視庁捜査1課は、この窓が犯人の侵入経路とみており、住宅の状況を把握していた何者かが一家を狙った可能性がある。事件は未解決のまま、30日で発生から25年を迎える。
事件が発覚したのは、00年12月31日午前10時過ぎ。この時、地面から3・4メートルの高さにある浴室の窓は開いており、網戸が住宅の裏にある公園のフェンスに立てかけられていた。捜査関係者によると、窓が普段から開いていたとすれば、犯人がそれを知っていた可能性がある。
警視庁は24年、現場に残された足跡などから、犯人は30日午後11時以降、裏手にある高さ1・8メートルの公園フェンスをよじ登って浴室の窓から侵入した可能性が高いという見方を示した。捜査員が試したところ、窓は細身の人間なら通れたという。現場に残されていたヒップバッグから、犯人の腰回りは70~75センチの細身とみられている。
事件では、みきおさんのほか、妻泰子さん(当時41歳)、長女にいなさん(同8歳)、長男礼ちゃん(同6歳)が殺害された。犯人は男性で血液型はA型、身長は170センチ前後と推定される。情報提供は、成城署捜査本部(03・3482・0110)。【菅健吾、朝比奈由佳、松本ゆう雅】
赤坂サウナ火災、ドアノブを後から付け替えた形跡…ノブに連動するボルトが動かず開かない状態に
東京・赤坂の個室サウナ店で客の夫婦が死亡した火災で、各サウナ室のドアノブに後から付け替えられた形跡があったことが捜査関係者への取材でわかった。夫婦はドアが開かず閉じ込められたとみられ、警視庁は設備の不備が事故につながった可能性があるとみて、業務上過失致死容疑を視野に調べている。
火災は15日正午頃、5階建てサウナ店「SAUNATIGER」3階のサウナ個室で発生。川崎市幸区の美容室経営、松田政也さん(36)と、妻でネイリストの陽子さん(37)が死亡した。
捜査関係者によると、現場検証の結果、各サウナ室のドアノブが後から取り換えられていた跡が見つかった。一部には動作に不具合もみられたという。
同庁幹部によると、現場のサウナ室のドアノブはL字形の木製で、内側、外側ともに外れていた。ドアノブと連動する「ラッチボルト」が動かず、ドアが開かない状態になっていた。同庁は夫婦の入室後に壊れたとみて関連を調べている。
夫婦は非常ボタンも押したとみられるが、事務室の受信機は電源が入っていなかった。店を所管する東京都港区の保健所などによると、建物は2014年1月~19年10月、助産院として利用後にホテルに改修された。サウナ店の運営会社が、22年7月に旅館業の営業許可を取得。同社は23年4月に設備の一部変更を届け出た。同保健所が立ち入り検査を実施したが、旅館業法には非常ボタンやドアノブに関する規定がなく、検査の対象外だったという。
室内には焦げたタオルが残されており、夫婦は天井の火災報知機に煙を感知させて異常を知らせようとした可能性がある。
美容室経営の松田さん、白髪を目立たなくする独自の技術で人気
美容師仲間によると、松田さんは大分県出身で専門学校卒業後に上京。複数の美容室勤務を経て独立し、東京・目黒で美容室を経営していた。以前の職場で知り合った妻でネイリストの陽子さんとの間には、幼い娘がいた。
店は白髪を目立たなくする独自の技術で人気を集め、オンラインのセミナーでも技術を発信していた。元同僚の男性(37)は「人懐っこい性格で、お客さんから好かれていた」と悼んだ。ウィッグ(かつら)を使った美容技術の練習を欠かさず、11月に会った時は「会社を大きくしたい」と夢を語っていたという。男性は「まだまだたくさん話がしたかった」と声を詰まらせた。
近鉄奈良線の人身事故で54歳男性死亡、自殺か 一時運転見合わせ約4万人に影響
22日午後5時10分ごろ、大阪府東大阪市山手町の近鉄奈良線の踏切で、近鉄奈良発尼崎行きの普通電車(6両編成)と同市の男性(54)が接触した。男性は病院に搬送されたが間もなく死亡が確認された。
大阪府警枚岡署によると、運転士が踏切内に男性がいるのを発見し、ブレーキをかけたが間に合わなかった。運転士は「警笛を鳴らすと(男性が)しゃがみこむのが見えた」と説明しているという。同署は自殺の可能性があるとみて調べている。
近鉄によると、事故の影響で同線瓢箪山-石切間の上下線で約1時間15分間運転を見合わせた。帰宅ラッシュの時間帯と重なり、計41本が運休や部分運休したほか、計8本が遅れ、約4万人に影響した。
柏崎刈羽原発の“再稼働” 事実上決まる 県議会が知事を「信任」《新潟》
県議会は12月22日、東京電力・柏崎刈羽原発の再稼働を容認した花角知事を信任する決議案を賛成多数で可決しました。これにより事実上決まった柏崎刈羽原発の再稼働。花角知事は23日、経済産業相に再稼働の容認を伝え、原発をめぐる「地元同意」の手続きは完了します。
12月22日、迎えた県議会最終日。
(リポート)
「花角知事が議場に入ります。再稼働を容認した知事を信任するかまもなく決着がつきます」
一方、県庁前には市民団体など約300人が集まり、抗議の声を上げました。
「県民の意思を聞いてから再稼働を決めてもらいたい」
「手続き的におかしい」
東京電力が再稼働を目指す柏崎刈羽原発。知事が就任から7年をかけて出した結論は再稼働への「同意」でした。
〈花角知事〉
「新潟県としては(再稼働に)了解するとしたい。「信任できない」「知事の職務を続けるべきでない」と県議会が判断されるのであれば辞めたい」
傍聴席は満席となり、立ち見も出る中、県議会に問われた「信任」のゆくえが見守られました。
〈未来にいがた 大渕健県議〉
「「信を問う」なら県民に直接問うのが筋です。自ら表明してきた「信を問う」このことについて公約違反です」
〈リベラル新潟 小泉勝県議〉
「国と自民党、そして知事らが水面下でシナリオを描き県民投票、知事選、議会議決という選択肢の中から最も確実に通る議会決着へと誘導してきた構図があきらかになっている。県民の意思をくみ取らない政治的決着にほかなりません」
県議会は知事を支持する自民党が県議会の過半数を占めます。このことから野党会派は、知事の「信任」は問われる前から確実になっていると反発しました。
その自民党…
〈自民党 高橋直揮県議〉
「県知事の職務を続けていく是非については「是」すなわち県知事の職務を続け、今後のかじ取りをになっていくべきという意味で「是」という意思を表明するものであります」
〈議長〉
「傍聴人は静粛に願います」
ヤジも飛び交う中、自民党と公明党は原発の安全対策の広報費に関する3142万円の補正予算案に付帯して、知事を信任する決議案を提出。そして…
〈議長〉
「本案を可決するに賛成の諸君の起立を求めます。起立多数よって本案は可決いたしました」
再稼働を容認した花角知事への信任は自民党や公明党などの賛成多数で可決。東京電力・柏崎刈羽原発の再稼働が事実上決まりました。
東日本大震災発生の翌年、2012年から全号機が停止する柏崎刈羽原発。東京電力が運転する原発として福島第一原発の事故後、初めて再稼働することになります。
〈花角知事〉
「私は信任をいただいたと思っています。一つの区切りではありますけれどもこれが終わりではない。県民の安全安心を確保していくという意味では終わりがないきりがない話です」
閉会後、自民党の県議団からは来年行われる知事選挙を意識した声も上がりました。
〈自民党県連 岩村良一幹事長〉
「長い期間この問題に取り組んできて熟議議論が尽くされた結果だと考えている。早めとも言われている知事選にも対応していかなければならない」
野党系会派はこの結果に大きく反発しました。
〈未来にいがた 大渕健県議〉
「(知事は)あたかも自分の存在が議会によって支えられていると納得できるものではないですし、これで通ってしまうんだということに唖然としてしまう」
〈リベラル新潟 小泉勝県議〉
「春の県知事選挙に向けて首長の候補を立てられるように、原発は止められないんだけれども我々と意を同じくして県民目線で県民のための県政を確立しなきゃいけない」
柏崎刈羽原発が立地する柏崎市の桜井市長は…
〈柏崎市 桜井雅浩市長〉
「ようやくここまで来たのかなとまず感想です。あと1月ある訳ですのでその間、何もなく再稼働に進んでもらいたいと思っています」
知事は23日、赤沢亮正経済産業大臣に再稼働の容認を報告。関係者によると、東京電力は来年1月20日を軸に再稼働する方向で調整しているということです。
柏崎刈羽原発の全号機停止から13年あまり…県が出した「再稼働容認」の結論は日本のエネルギー政策の大きな転換点となりそうです。
ヒグマ駆除で発砲し猟銃所持の許可取り消し処分、最高裁が弁論へ…ハンターの敗訴見直しの可能性
北海道砂川市の要請でヒグマを猟銃で駆除した際に民家付近で発砲したとして、道公安委員会から猟銃所持の許可を取り消す処分を受けた猟友会の男性(76)が、道に処分の取り消しを求めた訴訟の上告審で、最高裁第3小法廷(林道晴裁判長)は22日、原告側と被告側の双方から意見を聞く弁論を来年2月27日に開くことを決めた。男性の敗訴とした2審判決が見直される可能性がある。
処分を巡っては、ハンターの責任が重すぎると猟友会関係者らが反発し、自治体の駆除要請を拒否できるとの方針が道内の猟友会で示される契機になった。市街地に出没したクマによる被害が多発する中、最高裁の判断が注目される。
昨年10月の2審・札幌高裁判決によると、道猟友会砂川支部長の男性は2018年8月、市の要請を受けてライフル銃でヒグマを駆除した。道公安委員会は19年4月、クマの後方に土手を挟んで民家があったことから、発砲した行為が銃刀法違反にあたるとして、銃の所持許可を取り消した。
21年12月の1審・札幌地裁判決は、男性が市の要請で出動したことなどを踏まえ、「所持許可の取り消しは、社会通念に照らして著しく妥当性を欠く」と処分を取り消すよう命じた。これに対し、2審判決は「弾丸が周辺の建物に到達するおそれがあった」と指摘。市の要請などの事情を考慮しても処分は妥当だとし、男性側の逆転敗訴とした。
痛恨の失敗、基幹ロケット全滅 持続的成長のため、萎縮せず検証、挑戦を
日本の宇宙開発に暗い影を落とす、痛恨の失敗だ。今回の主力大型ロケット「H3」8号機の打ち上げ失敗について、原因究明や対策完了にはかなりの時間がかかるとみられる。それまでは当然、新たなH3の打ち上げは見送られるはずだ。
先代の主力大型ロケット「H2A」が6月に引退し、日本はH3を代替できる機体はなく、当分は大型ロケットを失う。H3が目指す、民間企業の衛星打ち上げなどで急拡大中の宇宙輸送需要の獲得も遠のきそうだ。
H3は、来年度に予定されている火星衛星探査計画「MMX」の打ち上げにも使われる予定だが、探査計画に影響が出る可能性はゼロではない。
一方、日本には現在、利用できる小型ロケットもない。小型の固体燃料ロケット「イプシロンS」を開発中だが、新開発の第2段エンジンが、令和5年7月と6年11月の燃焼試験で2回連続で爆発。打ち上げの見通しが全く立っていない。
H3とイプシロンSはともに、情報収集衛星や気象衛星など、国の重要な衛星の打ち上げに使用する「基幹ロケット」で、安全保障上も重要な位置付けだ。だが今回のH3の失敗で、日本の基幹ロケットは全滅状態だ。
なぜ今回の失敗が起きたのか検証し、今後はどうするべきかを学び、萎縮せず挑戦を続けていくことが重要だ。(伊藤壽一郎)
被爆者団体「80年を台無しに」 官邸関係者の核保有発言に抗議
安全保障を担当する首相官邸関係者が「日本は核保有すべきだ」と発言したことに対し、被爆者団体などから抗議の声が上がっている。
広島県内の被爆者7団体が22日、広島市内で開いた記者会見で、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の田中聡司代表理事(81)は「『平和国家』と言って進んできたこの80年を台無しにするような発言だ。日本の立ち位置を再確認する必要がある」と憤った。県原爆被害者団体協議会の佐久間邦彦理事長(81)は「日本が核を容認しているように捉えられてしまうと危惧する。非核三原則を日本は守るべきだ」と訴えた。
また、もう一つの県被団協(箕牧(みまき)智之理事長)は22日、「非核三原則を否定し、NPT(核拡散防止条約)体制における橋渡しをも否定するもので断じて許すことはできず、厳しく抗議する」との声明を出した。
声明は、「核兵器の危機から免れることができるのは、核兵器を無くすことによってのみである」と強調。非核三原則の堅持と法制化を求めた。
市民団体「核兵器廃絶をめざすヒロシマの会」は「核被害者たちの声を真摯(しんし)に聴いていれば人間として絶対に言えない発言だ」などと声明で非難した。原水爆禁止広島県協議会(県原水協)も撤回と関係者の更迭を求める抗議文を政府に送付した。【井村陸】
杉田和博元官房副長官が死去 歴代最長の8年9カ月在職
安倍、菅両政権で歴代最長となる約8年9カ月(3205日)にわたり事務方トップの内閣官房副長官を務めた杉田和博(すぎた・かずひろ)さんが22日までに死去した。84歳。関係者が明らかにした。
1966年に警察庁に入庁し、主に警備畑を歩んだ。内閣情報調査室長などを経て2004年、内閣危機管理監を最後にいったん退官。12年12月に安倍晋三氏が首相に再登板すると、首相官邸と各省庁をつなぐ要職の官房副長官に起用された。
20年9月に発足した菅義偉内閣でも続投し、官邸主導政治の一翼を担った。21年7月に古川貞二郎氏の在任期間を超えて歴代最長となり、21年10月の岸田内閣発足に伴い退任した。
首相官邸では主に危機管理を担当。日本人10人が犠牲になった13年のアルジェリア人質事件や、15年の過激派組織「イスラム国」(IS)による邦人人質事件などの対応に当たった。官僚の幹部人事を掌握する内閣人事局長も兼務した。
天皇陛下(現上皇さま)の退位特例法整備に向けた政府内の調整役も担った。