9月1日から道路交通法が改正されるが、これは運転ルールの常識が変わる、歴史的な大転換と言える。実に全国の7割の一般道の法廷速度が60キロから30キロに変更されるからだ。対象となる道路は、我々の暮らしに関わる生活道路が中心なので、影響はかなり大きいと考えられる。
しかも、8月末まで60キロで走行できた道路で、9月以降も60キロで走ると「一発免停」という可能性もあるため、「知らなかった」では、今後のあなたの生活に支障をきたすことになる。
法廷速度が30キロに変更されるのは、センターラインや中央分離帯などがない生活道路で、全国の道路の7割に上る。一方で、センターラインなどがある道路は、これまで通り60キロで走行できる。また、40キロ、50キロなどの道路標識が立っている速度指示がある道路も、今回の法改正の対象外になる。
なぜ法定速度60キロ→30キロに?
では、なぜ法廷速度を30キロに制限するのか?
それは、生活道路で相次ぐ死亡事故を減らしたいという警察の期待が込められている。交通事故の発生割合と走行速度の関係を示したグラフをみると、赤い線の死亡事故の割合が増加するのが時速30キロを超えるタイミングで、しかも、青い線の負傷事故の割合を超える分岐点にあたる。こうしたデータをもとに30キロという速度がうまれたようだ。
ただ、こうした法改正、現在の暮らしの実情に合っているのか?
例えば、今回対象となる道路には、農道、林道、土手道なども含まれるため、都会よりも地方、郊外に住んでいる人の方が影響は大きいだろう。しかも、人通りの少ない道路も多い。
都会よりも地方・郊外に影響が…?
私が取材した農家は「人が殆ど通らない農道も対象なのか?」と首をかしげながら、今回の一律の速度制限には疑問を感じていた。
このような声が相次げば、各地域の実情にあわせて、今後は走行速度を上げるなどの緩和策も検討されるかもしれない。
9月1日からスタートする生活道路での30キロ走行への変更。60キロが30キロに変更されれば、単純に所要時間は2倍になるため、出勤、レジャーなど車でお出かけの際は、時間に余裕を持った行動が必要になる。
また、車を運転する際に、自分はルールを守っているのに、それを知らないドライバーから「ノロノロ運転」と勘違いされ、あおり運転をされるケースもあるかもしれない。
違反歴なくても“一発免停”になるおそれ
取り締まりの対象になるケースも増えそうだ。生活道路を時速60キロで走行することは、現時点では適法だが、9月1日以降は30キロオーバーの速度超過となる。30キロオーバーは、違反点数が6点。過去の違反歴など前歴がなくても、一発で免許停止処分になってしまう。
しかも「一発免停」だけではない。刑事処分の対象になり、10万円以下の罰金を科せられるため、注意が必要なのだ。
9月から対象となるような都会の抜け道で、人が行き交う道路や人通りの多い住宅街の道路を見ていると、これまで60キロで走行できたことに危険性を覚えると同時に、歩行者・生活者を守る点で評価したい。
一方で、センターラインや中央分離帯がないなど道路の構造によって、一律で制限することの弊害もあるだろう。物流も含めた経済活動にも影響を与える。
生活道路とは、まさに人の暮らしに関わる日常道路。今後も暮らしている人たちの声にも柔軟に対応してほしい。多様な人々の暮らしは、一律ではくくれないはずだ。
【CBCテレビ論説室長 大石邦彦】
投稿者「F.Krueger」のアーカイブ
「議会のドン」退場で非自民勢力、福岡県議選挙へ攻勢…参政党30人・国民民主党も「10人以上擁立」
来春の福岡県議選(定数87)に向け、議席ゼロや少数の政党が金銭授受疑惑などを批判し、攻勢を強めている。29日には日本維新の会の吉村代表(大阪府知事)が福岡入りし、「県議会改革」を掲げ、20人の擁立を目指すと表明した。他党も積極的な擁立方針を示しており、自民党側には危機感が広がる。(峰啓、原聖悟、前田敏宏)
「県議会を総入れ替えしていきたい」。29日、福岡市・天神の会議室での講演会。吉村氏は約100人を前に力を込めた。県議会の一連の問題に触れ、「まだこんな古いことが行われているのかと強い怒りを感じる。改革が絶対に必要だ」と強調。議員定数と報酬の3割削減、海外視察の禁止を政策の柱にするとした。
その後の記者会見で、福岡を重点選挙区と位置づけることを明らかにした。党所属県議は1人。公募に力を入れるとし、「有権者に選択肢を示す」と述べた。
県議会では高額な海外視察や県職員の過剰な忖度(そんたく)も問題視されている。最大会派の自民(38人)への風当たりが強まる中、他党は勢力拡大を狙う。
議席がない参政党は議長・副議長経験者の選挙区などを中心に30人の擁立を目指す。7日には神谷代表が福岡市で立候補予定者と街頭演説し、「県議会をどうにかしてくれ、変えてくれという声が多い。何もしなければ民主主義が死んでしまう」と気勢を上げた。
「県議会のドン」とされた蔵内勇夫氏が議員辞職を表明した24日、国民民主党の玉木代表が福岡入りした。党所属県議は2人。「地方議会での『政治とカネ』に光があたってこなかった。10人以上を擁立し、県政刷新を図る」と主張した。
前回選で全2議席を失った共産党。党県委員会の内田裕委員長は「野党として県議会で追及しなければならない。10人以上は候補者を立てたい」と話す。
他党の攻勢に、自民県議は「特に都市部で影響が大きい」と懸念し、別の県議も「厳しい戦いになる」と覚悟する。
自民県連会長は会長職辞任の可能性「排除しない」
自民党幹部から福岡県議選で議員らの公認見送りを示唆された県連の松本国寛会長(県議)は29日、福岡市内で報道陣の取材に応じ、会長職辞任の判断について「(選択肢として)排除しない」と述べた。県連は近く国会議員らも入る執行部会を開き、協議する。
松本氏はこの日、党幹部との面会を踏まえ、県連幹部の県議3人と対応を検討した後、取材に答えた。自民県議団や福岡市議らから体制刷新を求める声があることに関し、「執行部会の意見を聞き、議論していく」と語った。
会長職を辞任しないか尋ねられると、「県議団の仲間が(選挙後に)戻ってこられるよう、どうすべきかで頭がいっぱい」としつつも、選択肢かとの問いには「排除しない」とした。
〈高円寺阿波踊りでも不安の声〉「踊る姿は見てほしいが…」女性踊り手の性的消費とSNS拡散、一律の撮影規制に揺れる現場の葛藤
伝統ある祭りの舞台裏で、女性踊り手たちを狙う「性的な視線」とSNSでの拡散・消費が深刻な問題となっている。阿波おどりやサンバ、ベリーダンスといったイベントにおいて、悪質なローアングル撮影だけでなく、ごく普通の練習風景すらも本人の意図しない性的な文脈で消費される現状がネットで浮き彫りになった。
【画像】高円寺の阿波おどりを撮影しようと多くの人がスマホを向けていた
撮影規制の限界と、現役踊り手への取材から見えてきた複雑な本音、そして「撮る側・見る側」に今突きつけられているモラルのあり方とは。
心配される高円寺阿波おどりでの不適切撮影
8月12日から15日の4日間にわたって、徳島市で開催された阿波おどり。台風の影響で周辺交通に乱れは出たものの、本番は大きく崩れることなく、4日間の日程を無事終えた。
しかし、開催前からインターネット上では、不穏な空気が漂っていた。近年、阿波おどりの女性踊り手を性的な意図で撮影し、その映像をSNSに投稿するという行為が問題になっているからだ。
例えば、公共施設で阿波おどりを練習していた女性が、知らないうちに撮影され、その映像がTikTokに投稿されたケースがある。
動画は100万回以上再生されたが、練習着の上から下着のラインが分かる場面も映っており、コメント欄には踊りそのものとは関係なく、女性の容姿や身体について言及する書き込みが寄せられていた。
「阿波おどりを記録し、楽しむためにカメラを向けること自体は、昔から祭りの風景の一部です。しかし、SNSの普及によって、そのあり方は変わりつつあります。踊りそのものではなく、女性の容姿や身体の一部に焦点を当てた映像が切り取られ、性的な文脈とともに不特定多数へ拡散されるケースが目立つようになっています」(地域情報誌記者)
集英社オンラインでは『〈阿波おどり不適切撮影〉「気持ち悪い」「さらされるなら踊りたくない」性を強調した動画拡散で未成年も被害…再生数稼ぎの撮影者に注意しても「ごまかされまた来る」運営が激怒』と題した記事を配信。Yahoo!ニュースにも掲載され、問題はさらに注目を集めた。
「ほかにもSNSでは、『美少女が紛れ込んでいる』と特定の女性踊り手に注目した動画に対して、『おちりの突き出しがセクチー』など、踊り手の身体を性的に捉えたコメントが寄せられています。
さらに、昨年撮影されたと思われる動画では、女性踊り手を地面に近い位置からローアングルで撮影する男性の姿が捉えられ、こちらも拡散されました」(同)
問題視されてきたダンスの不適切撮影
女性の踊り手をめぐるこうした問題は、阿波おどりに限ったものではない。露出度の高い衣装で踊る浅草サンバカーニバルでも、女性ダンサーの身体の一部を狙うような撮影は、以前から問題視されてきた。
「とあるネット掲示板の『サンバイベント情報』と題されたスレッドには、撮影した女性の画像を掲載しながら、『最前線でライトを焚いたので良い作品ができました。●●(編集部伏字)すぎ注意!』と書き込む人物もいます」(同)
もちろん、主催者や出演チーム側も手をこまねいてきたわけではない。浅草サンバカーニバルでは過去に撮影禁止エリアが設けるなど、不適切撮影の防止に力を入れてきた。
そして、これは阿波おどりやサンバに限った話ではない。
「東京外国語大学の学園祭『外語祭』では、女子学生によるベリーダンス公演が以前から人気を集めていますが、観客に中高年の男性が目立つこともたびたび話題になってきました。2000年代の時点ですでに、公演を撮影した動画がネット上にアップされて問題となり、写真や動画の撮影は禁止されています。
スマホの普及とSNSの発達によって、こうした映像が一気に拡散されるようになりましたが、女性が人前で踊るイベントに撮影を目的とした観客が訪れ、その映像がネット上で消費されるという構図自体は、20年近く前からあったのです」(同)
もっとも、撮影方法を規制するだけで、この問題を解決できるわけではない。今回問題となった阿波おどりの動画のなかには、ローアングルで身体の一部を狙ったものではなく、女性たちがごく普通に練習する様子を収めた映像もある。
ところが、そうした動画にも踊り手の容姿や身体を性的に捉えるコメントが寄せられ、本人の意図とは無関係な文脈で拡散されていく。
問題は「何をどう撮るか」だけではなく、「撮られた映像がどう見られ、どう消費されるか」にまで広がっている。悪質な撮影を禁止したとしても、何気なく撮影された映像や、本人たちが発信した動画さえ、性的な視線にさらされる可能性は残る。撮影を規制するだけでは、問題は別の場所で繰り返されるだけなのかもしれない。
高円寺阿波おどりに参加する女性に取材
では、実際の踊り手はこうした問題をどう受け止めているのか。29日と30日に開催する『東京高円寺阿波おどり』に参加する高橋さん(仮名・20代女性)は、こう話す。
「撮影されることはすごく意識しています。ただ、SNSでの連員(グループのメンバー)募集が主になっていることもあり、多くの人に見てもらえる、悪意のない写真はありがたいと思っています。
知らない人のSNSに、自分が踊っている写真や動画が投稿されるのもうれしいので、本番後の打ち上げで、みんなで自分の連(グループ)名をエゴサーチしています」
実際、撮影した写真をファイルにまとめて連へ送ってくれる人や、SNSの投稿を共有してくれる人もおり、撮影をきっかけに観客との交流が生まれることも少なくない。だからこそ、この女性は一部の悪質な撮影者の存在を理由に、撮影そのものを厳しく制限することには否定的だ。
「不適切な写真を撮っているのは少数だと思うので、個人的には撮影を制限する必要はないと思っています。ただ、未成年者の被害なども考えると、不適切なアカウントへの対応や対策は厳しくすべきだと思います。
知り合いも、踊っているところではなく、待機中に胸元をアップで盗撮されたことがあるそうです。そういうのは当然、嫌ですね」(高橋さん)
踊り手たちも、祭りに参加する以上、観客のカメラに写り込んだり、踊っている姿を撮影されたりすることは、ある程度想定しているだろう。しかし、それは身体の一部だけを意図的に切り取られ、性的な文脈で消費されることまで受け入れているということではない。
阿波おどりをはじめとする祭りは、老若男女が楽しめる場所だ。踊り手に過度な自衛を求めるのではなく、身体の一部を狙った撮影や、本人が望まない形で性的に消費する行為を避ける。撮る側、見る側の当たり前のモラルが、いま改めて問われている。
取材・文/千駄木雄大
【福井県にレベル5大雨特別警報】勝山市では市内の至る所で冠水、床下浸水の通報10件以上 「土砂崩れで道が塞がっている」との通報も
福井県内では断続的に雨が降り続いていて、午前5時までの24時間に降った雨の量は勝山市で288ミリ、坂井市春江で281ミリと観測史上最大を記録しています。
勝山市の担当者によりますと、市内の至る所が冠水しているほか、家屋が床下浸水しているという通報が10件以上寄せられているということです。
また、勝山市平泉寺町赤尾で「土砂崩れで道が塞がっている」との通報があり、現在、詳しい状況を確認しています。
人的被害の通報は今のところ入っていないということです。
福井県では昼前にかけて低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に最大級の警戒が必要です。
《30キロ制限の道を時速100キロ超で爆走》競泳五輪メダリスト・本多灯被告の危険運転、暴走の引き金は「スポーツカー」への「絶対負けたくない」という“対抗心”
東京オリンピック男子200mバタフライ銀メダル、パリオリンピック日本代表など、現代の日本競泳男子を牽引する一人である本多灯選手。そんな本多選手が自動車運転死傷処罰法違反(危険運転致傷)の罪で、起訴された。突然の報道に驚いた方も多いのではないだろうか。
事故は2025年11月に起きたものだったが、日本水泳連盟への報告は2026年7月と時間が空き、出場が予定されていた8月のパンパシフィック選手権、9月のアジア大会への出場を急遽辞退することとなった。
各所に波紋を広げている今回の事故はなぜ起きたのか。
8月25日の初公判で明らかになったのは、選手としての苦悩とそこから立ち直ろうとする姿だった。いずれも、競技と切り離すことのできない事情である。傍聴を行った裁判ライターの普通氏がレポートする。【前後編の前編】
法定最高速度30キロの道を、時速88~108キロで
事前に明らかになった情報は多くはなかったが、初公判が開かれた東京地裁立川支部には多くの傍聴希望者がかけつけるなど関心度の高さがうかがえた。
本多被告は、深い紺色のスーツ、白いYシャツにストライプのネクタイを着用し、一礼してから法廷に入った。水泳選手特有の肩幅の広さ、胸板の厚さで堂々とした体躯だったが、競技時と異なりその表情は不安そうだった。裁判を通じて発する言葉はあまり大きくなく、聞き取りが難しく感じることもあった。
起訴状によると、本多被告は2025年11月21日午前8時26分ごろ、多摩市のモノレール線路沿いにある道を普通自動車で走行していた。その道路は法定速度が30キロに設定されており、現場付近は左方向にカーブを描いていた。本多被告はその地点の進行において制御が困難な速度である88~108キロで走行したことにより、カーブを曲がり切れず対向車線にはみ出し、対向車線を走っていた60代男性の普通自動車と衝突。加療28日間の胸骨、肋骨の骨折などを負わせたとされる。
本多被告は「間違いありません」と、その起訴事実を認めた。
今年7月21日の法改正までは、同法は「その進行を制御することが困難な高速度」と規定されていたが、改正により一般道路では法定速度を50キロ以上、高速道路では法定速度を60キロ以上オーバーしての事故には同法が適用されることとなった。また、数値基準に満たなくても、道路、交通の状況に応じて同法が適用される可能性がある。
信号待ちの前方に停まっていた「スポーツカー」
【検証】46の新映像からみえた「特徴的な揺れ」熊本地震の建物被害拡大なぜ
住宅被害5万棟以上。その時、何が起きていたのか?サタデーステーションが独自に入手したのは、地震発生時、熊本県八代市で、建物が“倒壊する瞬間”を捉えた映像です。発災から1か月…複数の映像を検証して見えてきたのは、全国どこででも起こり得る、“特徴的な揺れ”の脅威でした。(8月29日OA「サタデーステーション」)
独自・建物倒壊の瞬間映像「立っていられない」
跳ねるように揺れるトラック。 その奥には、立ち上がれない人。 次の瞬間、一番奥の建物は左に傾くように崩れ… 白い煙で見えなくなりました。 番組が独自に入手したのは、 熊本地震で、3階建ての建物が倒壊する瞬間を捉えた映像です。 駐車場で倒れ込んだ人に当時の様子を聞いてみると…
駐車場にいた人
「立っていられなかったので、しゃがんで逃げたような形でしたね。そうしたら煙を立てながら建物が倒れた。ちょっと離れたんですよね、怖かったので」
オフィス内にいた人
「揺れがすごすぎたので、この状態から動けなかった。上司がちょうど地震発生直後にプリンターの前に立っていたんですけど、非常に運動神経が良い方だけど、転げていたので、よっぽどの揺れだったんだなと」
46の“新映像”を分析「特徴的な揺れ」の正体
熊本地震から28日で1カ月。38人が死亡し、住宅被害は5万3000棟を超えています。
熊本県八代市内の地震発生当時の映像は、被害に遭いながらも復興支援にあたっている、弁当チェーン店から提供を受けました。
震度6強を観測した八代市では、震度7を観測した熊本県宇城市よりも建物被害の大きさが目立っています。
そこで、サタデーステーションは、熊本県内の12地点で、46の映像を入手。地図上に配置すると、地域ごとの “揺れ方の特徴”が見えてきました。
まず、注目したのは、震源から南へおよそ12キロ離れた、八代市内の食品工場です。積み上げられたカゴなどが、一瞬のうちに、かなり大きく横滑りしていることがわかります。 京都大学防災研究所の倉田真宏准教授に、この映像を見てもらうと…
京都大学防災研究所 倉田真宏准教授
「特徴的な地震動だと思った。急に大きな波がやってくるような1~2回の大きな波によって、特にキャスターが付いているような機器が2~3メートル振られる様子が見て取れた。ディレクティビティー効果の影響が強く出ている」
「ディレクティビティー効果」とは、 断層の破壊方向に進んだ地震波が重なり合うことで、より強く、より大きな揺れ幅が生じやすくなる現象です。これが、八代市で大きな被害が出た要因の一つになっているといいます。八代市付近では、実際に、揺れの周期が2~3秒に及ぶ大きな地震波が、最初に数回、確認されました。一般的に周期が2~3秒を超えると、高い構造物に被害が出やすいといいます。別の八代市内の映像を見てみても、突如、大きな横揺れに襲われ、被害が一瞬で広がっている様子がわかります。 冒頭で紹介した、建物の倒壊現場も八代市です。
駐車場にいた人
「横に 左右に揺らされるような感覚でした」
オフィス内にいた人
「一瞬でほとんどが吹っ飛んでいった」
一方で、震源付近の揺れの周期は短く、1秒程度だったこともわかりました。 例えば、震度7の揺れを観測した宇城市にある歯科医院では、患者の治療中に激しい揺れに見舞われました。
みよし歯科医院 三好優輝院長
「詰め物をして光で固めている途中で、とっさに(機器を)つかんだんですけど、患者さん治療中だったので、患者さんに当たらないようにしようと思ったんですけど、そういう制御が効かないくらい、持ったまま一緒に揺れていた感じでした」
スタッフ
「患者さんのうがいが終わって、また続きをするところで、椅子を下げようとしていた時に揺れ始めて、必死に椅子を押さえていた」
京都大学防災研究所 倉田真宏准教授
「小刻みなガタガタという揺れが顕著に見られる。一般的な地震動の揺れ方に近いかなと」
強い揺れを生み出すディレクティビティー効果。 活断層が近くにある地域では全国どこでも起こり得るといい、その存在を知り、想像力を働かせておくことが大切だといいます。
避難生活に変化も課題は水回り
県内の避難所に避難している人は およそ2400人。車中泊などでこの数字に含まれていない いわゆる“見えない避難者”の人たちの 避難生活には変化が見え始めています。 熊本県・宇城市。 自宅敷地に建った『インスタントハウス』に 入居したばかりの男性を訪ねると…
早永清之さん(62)(宇城市・28日)
「快適だった、 エアコン効いて寒いぐらいだった」
自宅は住める状況ではなく、 地震後は車中泊・知人や息子の家に泊まるなど 点々と避難生活を続けてきました。 避難所に入らなかった大きな理由は…
早永清之さん(62)(宇城市・28日)
「やっぱり犬を飼っているのが一番ですかね」
『インスタントハウス』は空気で膨らませ、 壁に断熱材を吹き付けるなどして 数人がかりで1~2時間で完成。 早い支援と手軽さが魅力です。
インスタントハウスを提供する名古屋工業大学・北川啓介教授 (宇城市・28日)
「自宅の敷地内駐車場2台分くらいのところに建てております。9月の第1週の終わりごろに 100棟をお届けできます」
ただ、課題は水回りです。
早永清之さん(62)(宇城市・28日)
「(風呂トイレは)息子のところ、 たまに(避難所の)中学校に行って、 あとは会社ですね」
新学期へ…登校に苦労も 今後1カ月も地震に注意
熊本県内では、 新学期を前に学校に設けられていた 避難所の集約も行われています。 まもなく夏休みが終わる高校2年の 山崎玲海さんも、 不便な新学期を迎えようとしていました。
八代白百合学園高等学校 山崎玲海さん(16) (宇土市・28日)
「いつもだったらJRを使うので、30分くらいで通学が済むんですけど、きょうはバスを利用するので2時間かけて新八代まで行きます」
元々通学に利用していたJR鹿児島本線が 地震の影響でレールが歪むなどし、 「宇土駅-八代駅」間で運行が取りやめに。 今週から バスによる代行運行が始まりましたが、 本来電車を使って30分程だった通学時間が 4倍もの時間がかかることになります。 被災した爪痕が残る市内。 吹奏楽部の部活動のために、 初めてバスで学校まで向かいましたが…
八代白百合学園高等学校 山崎玲海さん(16)(八代市・28日)
「毎日往復だったら4時間ぐらいなので通学、結構大変だなって感じ」
その上、放課後部活動に参加すると、 最終バスにも間に合わなくなるため、 保護者の送迎に頼る日も。 電車の運行再開は10月中旬めど。 それまで1カ月以上、 こうした制限された生活が続きます。
八代白百合学園高等学校 山崎玲海さん(16)(八代市・28日)
「大変だと思うけど 早く(電車の)運行が復旧して みんなで早く元通りの生活、練習時間を戻せるような環境になって欲しい」
気象庁は、 今後も引き続き1か月ほどは 最大震度5弱以上の地震に 注意が必要だとしています。
千葉県東方沖でM4.8の地震 茨城県神栖市で震度4 津波の心配なし
8月30日(日)0時17分頃、茨城県で最大震度4を観測する地震がありました。
震源地:千葉県東方沖
マグニチュード:4.8
震源の深さ:約30km
この地震による津波の心配はありません。
震度4:【茨城県】
神栖市波崎
震度3:【茨城県】
神栖市溝口 茨城鹿嶋市鉢形 茨城鹿嶋市宮中 潮来市辻
【千葉県】
銚子市川口町 銚子市小畑新町 銚子市若宮町 旭市南堀之内 旭市高生 旭市萩園 香取市佐原平田 香取市役所 香取市羽根川
地震後初の仮設住宅完成 熊本、9月5日から入居
熊本県は29日、震度7を観測した氷川町に、熊本地震後初となる建設型応急仮設住宅が完成したと発表した。8棟20戸を用意し、9月5日から入居できる見込み。県は、氷川町のほか、八代市や宇城市など3市3町で、計503戸の仮設住宅の建設に着手している。
仮設住宅は軽量鉄骨造りの平屋建てで、公営住宅の跡地に建設した。敷地面積は約3260平方メートル。20戸のうち、1~2人向けが15戸、3~4人向けが5戸ある。31日までに「全壊」の罹災証明書の交付を受けるなどの条件を満たした町民を入居の対象としている。
牛が線路に迷い込み80分停車 牧場から脱走か JR北海道
29日午後6時ごろ、JR北海道函館線の大沼―鹿部駅間の線路内に牛が立ち入り、普通列車が約1時間20分にわたって停止する事態が発生した。「牛がなかなか線路を離れなかったため」(JR北の担当者)という。けが人はなかった。
JR北によると、函館発森行きの普通列車の乗務員が、前方の線路内に牛1頭を発見し、列車を停止した。牛は近くの牧場から脱走して線路内に迷い込んだとみられる。最終的に線路の近くで牛を探して待機していた牧場主のそばまで歩いて行き、捕獲された。
この列車は午後7時20分ごろに運転を再開した。他にも普通列車1本に46分の遅れが生じ、乗客計80人に影響が出た。【西本紗保美】
不明3生徒、死亡確認=海上などで相次ぎ発見―鹿児島
鹿児島県いちき串木野市の海岸で28日、中学生と高校生が流され3人が行方不明になった事故で、串木野海上保安部(同市)は29日、同市の海上などで男性3人が相次ぎ見つかったと発表した。いずれも現場で死亡が確認され、行方不明となっていた生徒3人と判明した。
同保安部によると、3人はいずれも市内に住む中学生の竹本敬浩さん(14)、高校生の下夷春樹さん(17)、下夷さんの弟で中学生の健誠さん(13)。同保安部などが捜索したところ、29日午前10時45分ごろに県防災ヘリが海上で人影のようなものを見つけるなどしていた。
3人は28日午後、市内の海岸の崖から海に飛び込んで遊んでいたところ流され、行方不明になった。3人とも姿が見えなくなった場所の近くから発見された。
一方、串木野海上保安部は29日、現場について「遊泳禁止区域」と説明していたが、確認の結果、禁止区域ではなかったと訂正した。 [時事通信社]