「警察の信頼を失墜させる悪質な犯行」警視庁捜査1課元警部の男に懲役3年、執行猶予5年の有罪判決 火災現場から現金盗んだ窃盗の罪東京地裁

捜査で訪れた火災現場から現金を盗んだ罪に問われている警視庁捜査1課・元警部の男に対し、東京地裁は懲役3年、執行猶予5年の有罪判決を言い渡しました。
警視庁捜査1課の火災捜査を担当する警部だった政野亮二被告(51)は、捜査で訪れた都内3か所の火災現場から現金およそ640万円を盗んだ罪に問われていて、初公判で起訴内容を認めています。
検察側は、「職務で知った情報をもとにした悪質な犯行」として懲役3年を求刑し、一方の弁護側は、執行猶予付きの判決を求めていました。
きょうの判決で東京地裁は、「現職の警察官という立場を悪用し、国民の警察に対する信頼を失墜させる悪質な犯行で厳しい非難を免れない」として、懲役3年、執行猶予5年の有罪判決を言い渡しました。
執行猶予の理由については、「火災で死亡した住人の遺族に被害全額に相当する示談金を支払い、反省の態度を示している」「懲戒免職処分を受け、既に一定の社会的制裁を受けている」としました。
政野被告は背筋を伸ばし、時折、うなずきながら判決を聞いていました。

「アホなこと言うな」“総裁選やり直し”提案の自民党議員に国民愕然、“的外れ釈明”にも集まる批判

自民党のベテラン・船田元衆院議員(71)が10月14日、自身のFacebookで展開した持論について釈明に追い込まれた。しかし、その釈明すら新たな批判を呼び、「船田元氏の提案は国民の感覚から完全に乖離している」として大きな波紋を広げている。
高市氏の辞任を提案する船田氏
「事の発端は、12日に船田氏が更新したFacebookへの投稿でした。自公連立が解消された事態を受け、政局の打開策として『高市総裁に一度退いていただき、早急に総裁選挙をやり直して、新しい総裁のもとで、連立の枠組みをはじめとした政権構想の立て直しを模索すべきだ』と主張したのです」(全国紙記者、以下同)
この“高市氏の総裁辞任→再度の総裁選実施”をして新総裁による体制立て直しという“総裁選やり直し論”は、党内外で波紋を広げ、SNS上では即座に厳しい批判が殺到した。
《フルスペックでやった総裁選の結果をなんだと思ってるんだ》 《そんなに高市さんが嫌なら自民党を出て行けばいい》 《日本は民主主義国家だってこと、この人わかってるのかな》
船田氏が主張した、総裁選の結果を覆すという異例の提案は、有権者の間に「民主主義を軽視している」という強い不信感を生むのは当然の反応だろう。
この大炎上を受けて船田氏は14日に、党本部で開催された両院議員懇談会のあと報道陣の取材に応じ、自身の発言が「ちょっと言葉が足りず、誤解を与えたかもしれない」と釈明した。
「船田氏は、自分がFacebookで提案したのは高市氏の“総裁選やり直し”が唯一の選択肢ではないと弁明。それはあくまで党と政権が『本当にどうにもならない、完全にストップする状況になった場合の究極の選択だ』と説明しました。そして、真っ先に進めるべき道として改めて提案したのが、石破茂首相の“退陣撤回案”だったのです」
船田氏は、その“退陣撤回案”すら国民に受け入れられていないことに気づいていないようで――
国民の感覚から完全に乖離
船田氏はたしかにFacebookで、以下のように記している。
「石破総理に退陣を撤回してもらい、当面はこれで国会を動かし、企業・団体献金の改革も含めた目先の懸案を処理し、その上で公明党との話し合いをもう一度やり直せないだろうか」
いきなり総裁選をやり直すのではなく、まずは石破首相が続投して党の混乱期を乗り切るための時間稼ぎと再交渉の準備をすべきで、それでも難しければ高市氏の辞任と総裁選やり直しも選択肢のひとつだと説明している。
しかし、これも国民の批判を鎮めるには至らなかった。
《石破がダメだから総裁を交代しようとしたのわかってる?》 《総裁選の結果を無視しようとしてるんでしょ どこが誤解なのだろうか》 《石破を続投させて公明を説得とか、アホなこと言うな》
「事実、今回の総裁選は、石破政権に対する不信感から総裁を交代するという流れの中で行われた経緯があります。その石破首相を続投させるという提案自体が、問題の先送りだと国民に受け止められたのでしょう。船田氏の提案は国民の感覚から完全に乖離していると言わざるを得ません」
さらに、この政局の混乱に拍車をかけたのが、自民党内の“内輪揉め”だという。
「高市新総裁の誕生後、同期当選組である野田聖子衆議院議員が、音声配信メディアVoicyで高市氏批判とも取れる発言をしたのです。野田氏は公明党の連立離脱の背景に『自民党のトップが公明党にアンチ発言が多かった』という内部事情を暴露。この発言は、野田氏と高市氏が“初の女性首相”の座を争ってきたライバル関係にあるため、ネット上では“ただの女の嫉妬”だと冷ややかに見られています」
自民党執行部は、公明党との関係について「至らなかった」と謝罪したものの、ベテラン議員による異例の石破続投論とライバルによる暴露が相次ぎ、党の危機は深まるばかり。
与党内の足並みが乱れる中、10月21日に召集される臨時国会での首相指名選挙に向けて、野党も“一本化”への動きを活発化させている。
21日の“選挙”はどういう結果になるのか、目が離せない。

「自維連立政権」爆誕へ吉村代表は前のめりも、早くも漂う崩壊の兆し…進次郎推しから“宗旨変え”

「数は力」の多数派工作だ。日本維新の会の吉村洋文代表(大阪府知事)と藤田文武共同代表が15日、国会内で自民党の高市早苗新総裁と会談。「絶対に首相になる」と意気込む高市氏が首相指名選挙への協力を呼びかけたことに、吉村氏は「非常に強い覚悟を持って話をされている」と好感した様子を隠さなかった。このままいけば自維連立政権の爆誕も視野に入るが、早くも崩壊の兆しだ。
■協議まとまれば首相指名「高市」か? に「はい」と即答
「強い熱意とともに、何とか『日本を前に動かしていきたい』という熱い思いがあるというのはよく理解を致しました」
吉村氏は会談後の会見で、高市氏とのやりとりをそう振り返った。総裁選で高市氏のライバルだった小泉進次郎農相を「改革派」と持ち上げて秋波を送ってきたが、早くも高市氏への“宗旨変え”に前向き。きょうから連立を視野に政策協議に入る。「協議がまとまれば首相指名に『高市早苗』と書くか?」との問いに「はい」と即答した。
一方、立憲民主党と国民民主党との3党トップ会談については、「立憲、国民で政策合意しなければ、我々としても前に進めない」とアッサリしたもの。野党協力から一歩引いた姿勢をにじませた。
公明党から連立離脱の三くだり半を突き付けられた高市総裁にとって、首相の座を射止めるためには、立国維3党の結束は邪魔以外の何物でもない。維新を引きこめば、衆院で自維は計231議席を占め、過半数の233議席まであと一歩。自民は15日、政治団体「NHKから国民を守る党」の斉藤健一郎参院議員との参院会派「自民党・無所属の会」を結成した。まさに猫も杓子も、だ。
自民に手を貸せばさらなる離党ドミノの恐れ
これで「高市首相」は安泰かといえば、そうは問屋が卸さない。自維連立に反発する造反者が続出しかねないからだ。7月の参院選以降、維新は離党者が相次いでいる。
先月8日、斉木武志(比例北陸信越)、守島正(大阪2区)、阿部弘樹(比例九州)の衆院議員3人が執行部の運営に不満を訴え離党。後に新会派「改革の会」を結成した。林佑美衆院議員(比例近畿)も先月29日、「和歌山県総支部の組織運営に不満がある」として離党届を提出。今月13日には空本誠喜衆院議員(広島4区)が「大阪一極集中」の党運営に不満を訴え、次期衆院選に無所属で立候補すると発表した。
ただでさえ大阪中心の執行部への不信が渦巻いているのに、高市自民との連立は党内にさらなる波紋を広げかねない。
「副首都構想と社会保障改革が維新の主要政策ですが、連立含みの首相指名と引き換えに高市氏の協力を取り付けたところで、副首都構想は大阪以外の地域にはハッキリ言って関係がない。党勢低迷を受けて自民との違いを明確にする方向で参院選を総括したはずが、これから先、自民と手を組んでは選挙で戦いづらい。何より自民候補とバッティングする選挙区も出てくる。自民に手を貸すくらいなら首相指名で『高市早苗』と書かない造反組も出てきかねない状況です。最悪の場合、さらなる離党ドミノにつながる恐れもあります」(維新関係者)
自民も維新も凋落の一途をたどっている。起死回生の連立が終わりの始まりとは、皮肉な話だ。
◇ ◇ ◇
維新の凋落ぶりについては、関連記事【もっと読む】【さらに読む】などで詳しく報じている。

名古屋駅前で3人死傷 “暴走”軽乗用車運転の71歳男 危険運転致死傷容疑に切り替えて送検 目立ったブレーキ痕なく猛スピードで横断歩道に突っ込んだか 「人にぶつかっていない」と否認

きのう、名古屋駅近くで71歳の男が運転する車が歩行者3人をはね、1人が死亡した事故で、警察は容疑を危険運転致死傷に切り替え、事故原因を調べています。
この事故はきのう午前8時前、名古屋駅近くの交差点で、バスターミナルの出入り口から飛び出した軽乗用車が、横断歩道を渡っていた歩行者をはね、1人が死亡、2人が重傷を負ったものです。
警察は、軽乗用車を運転していた名古屋市北区の職業不詳・鳴海洋容疑者71歳を過失運転傷害の疑いで現行犯逮捕しましたが、容疑を危険運転致死傷に切り替え、きょう身柄を検察庁に送りました。
事故現場に目立ったブレーキの痕はなく、車を制御できない猛スピードで横断歩道に突っ込んだとみられています。
鳴海容疑者は「人にぶつかっていない」と容疑を否認していて、警察が事故原因を詳しく調べています。

容疑者「暗証番号で侵入」 事件後に着替えか 埼玉・老人ホーム殺人

埼玉県鶴ケ島市の老人ホームで入所者の女性2人が殺害された事件で、1人に対する殺人容疑で逮捕された施設の元職員、木村斗哉(とうや)容疑者(22)が「暗証番号を使って出入り口の電子錠を開けた」と供述していることが、捜査関係者への取材で判明した。木村容疑者は2024年7月まで施設に勤務し、当時から暗証番号は変更されていなかったという。
県警によると、施設には複数の出入り口があり、職員用の出入り口は4桁の暗証番号で開く電子錠だった。こじ開けたような跡はなく、木村容疑者は暗証番号を入力して侵入したとみられる。
また、施設の防犯カメラに映っていた不審人物と、木村容疑者が発見された時の服装が異なっていたことも新たに判明した。県警は、木村容疑者が事件後に着替えた可能性があるとみて調べる。
県警によると、施設の防犯カメラには事件後、フードをかぶってマスクを着けた不審な人物が逃げる様子が映っていた。
県警は15日午前8時40分ごろ、施設から東に約250メートル離れた路上に1人でいた木村容疑者を確保した。その際は、映像の服装とは上着が替わっており、フードやマスクは着けていなかったという。
逮捕容疑は15日午前1時50分~同2時5分ごろ、施設の5階に入所していた小林登志子さん(89)を切りつけるなどして殺害したとされる。
県警は16日午前、木村容疑者を送検し、老人ホームの現場検証も始めた。【田原拓郎、板鼻歳也】

福島・会津で一晩にクマ被害3件発生「顔は血がべったりに…」計3人けが

きょう未明からけさにかけて、福島県の会津地方でクマに襲われる被害が相次ぎ、あわせて3人がけがをしました。
警察などによりますと、きょう午前2時半ごろ、福島県喜多方市で60代の男性が国道を歩いていたところ、畑から突然出てきたクマに襲われました。男性はその後、500メートルほど離れた民家に助けを求め、病院に運ばれました。
男性が助けを求めた人 「顔だけかな、やられてたの。顔は血がべったりになっていたから、だいぶ顔を引っかかれたのでは」
男性は手や顔にけがをしましたが、命に別状はないということです。
このほか、けさは会津若松市や昭和村でも男性がクマに襲われる被害が出ていて、福島県内ではきょう、あわせて3人がけがをしています。

八丈島でライフラインへの影響続く 台風22号接近から1週間

伊豆諸島を襲った2つの台風のうち、台風22号が接近してから1週間が経過しました。大きな被害を受けた八丈島では、今もライフラインへの影響が続いています。中継です。
八丈島では、台風22号の大きな被害を受けてから16日で1週間となりました。私が今いる地域では現在も断水が続いていて、給水所が設置されています。
給水に来た人
「子ども4人いるので、食器の洗い物、飲み水、歯磨きするときだったり、何かと使うことが多いですね。日々の暮らしってありがたいんだなって再認識しましたね」
「ここまでひどい断水っていうのはないよね。水ないとお風呂もできないし、洗濯もできないしさ」
島内では15か所の給水所が設けられていて、15日はここから800メートルほど離れた消防団の施設でも新たな給水所が設置されました。
島内では、いまも多くの建物が倒壊したままで、台風の大きな爪痕が残っています。電気や水道の復旧作業は少しずつ始まっていますが、現在も260軒が停電し、一部の地域では断水が続いていて、日常の生活に戻るまでにはまだ時間がかかりそうです。

【独自】自民・維新“連立”含みの協力条件となる政策判明

16日午後行われる自民党と日本維新の会の党首、政調会長による政策協議で、連立を含む首相指名選挙の協力の条件として、維新側が提示する予定の12の政策が日本テレビの取材で判明しました。
連立を見据えた政策協議は自民党の高市総裁、小林政調会長と維新の藤田共同代表、斎藤政調会長の4者で行われます。
維新側は、連立の条件として以下の12の政策を提示する見通しです。
◇ ◇ ◇
1:「経済財政政策」
・ガソリン暫定税率の廃止
・給付付き税額控除の制度設計を行う
・食品消費税の2年間ゼロ(免税)
・2万円の現金一律給付策は行わないなど
2:「社会保障政策」
・2025年通常国会で締結した「三党合意」の確実な履行
・保険財政健全化策推進(インフレ対応)
・第3号被保険者制度の見直しなど
3:「皇室・憲法改正・家族制度等」
・旧宮家の男系男子の養子縁組を実現する皇室典範の改正
・憲法9条改正に関する両党の協議体設置
・「同一戸籍・同一氏」の原則を維持した旧姓の通称使用の法制化など
4:「外交安全保障政策」
・安全保障環境の変化に伴う戦略3文書改定の前倒し
・防衛装備移転三原則の運用指針5類型撤廃など
5:「インテリジェンス政策」
・インテリジェンス・スパイ防止関連法制の制定など
6:「エネルギー政策」
・原発再稼働の推進など
7:「食料安保・国土政策」
8:「経済安保政策」
9:「人口政策・外国人政策」
・外国人比率上昇抑制及び外国人総量規制を含む人口戦略策定など
10:「教育政策」
・高校教育無償化本格実施
・小学校給食無償化など
11:「統治機構改革」
・いわゆる「副首都構想」など
12:「政治改革」
・企業団体献金の廃止
・議員定数削減 国会議員1割を目標に削減など
◇ ◇ ◇
これらの政策について、「可能なものはすべて期日を明確に記載すること」を求めます。
政策で一致できた場合、21日に召集される臨時国会での首相指名選挙で維新が自民党に協力し、高市総裁が選出される公算が大きくなります。自民党と維新は、連立政権も視野に政策協議に臨みます。

AIで262人の女性芸能人らの偽わいせつ画像作成 サブスク販売か 会社員男逮捕

女性芸能人の顔写真を生成人工知能(AI)に学習させ、作成したわいせつ画像をインターネット上で販売したとして、警視庁保安課はわいせつ電磁的記録陳列の疑いで、秋田市楢山共和町、会社員、横井宏哉容疑者(31)を逮捕した。容疑を認めている。
保安課によると、横井容疑者は女性の俳優やタレント、アイドル、アナウンサー計262人の顔写真データを無料の画像生成AIソフトに読み込ませ、偽のわいせつ画像を作成。約2万点を月額料金を払う「サブスクリプション」形式でインターネット上で公開し、月額1~100ドルで利用者に閲覧させていた。高額プランの契約者には、指定の芸能人やポーズなどの依頼に応じて画像を作成していたという。
横井容疑者はAIに関する専門知識はなく、作成方法を紹介するネット記事や動画を参考にしたといい、「小遣い稼ぎで始めた。女性芸能人を模した画像は収益が得られると思った」と供述。昨年10月以降の約1年で約120万円を売り上げたとみられる。
逮捕容疑は今年1~6月、女性芸能人に似せたわいせつ画像3点をインターネット上で公開したとしている。

三菱UFJ銀行貸金庫窃盗事件で元行員側が控訴 懲役9年の1審に不服

三菱UFJ銀行の支店の貸金庫から顧客の金品(計約3億9000万円相当)を盗んだとして窃盗罪に問われた元行員、山崎由香理被告(47)側は16日、懲役9年とした6日の東京地裁判決を不服として東京高裁に控訴した。
地裁判決は、山崎被告が2023年3月~24年10月、練馬支店(東京都練馬区)と玉川支店(世田谷区)で、顧客6人から預かった金塊計約26キロ(時価総額約3億3000万円相当)や現金計約6145万円などを盗んだと認定した。
判決は「支店長代理など銀行から信頼されて与えられた責任ある立場を悪用した。短絡的に犯行を繰り返し、厳しい非難を免れない」と指摘していた。
検察側は「顧客の信用を裏切った前代未聞の犯行」として懲役12年を求刑。弁護側は被告が真摯(しんし)に反省しているとして懲役5年が相当だと訴えていた。【安達恒太郎】