立憲民主党の馬淵澄夫代表代行は14日のNHK討論番組で、自民党と日本維新の会が衆院議員定数削減法案に「自動削減」条項を盛り込んだことに対し、「選挙制度は慎重に各党会派の意見を得なければならず、国会軽視だ」と批判した。法案審議について「拙速な進め方は駄目だ」と述べ、来年の通常国会に持ち越すべきだと訴えた。
自動削減条項は、与野党の協議で1年以内に合意に至らなければ小選挙区25、比例代表20の計45議席を自動的に削減する内容。自民の加藤勝信政治制度改革本部長は与野党協議で結論を得ることは可能だと指摘し、「決して無理を言っているわけではない」と理解を求めた。
国民民主党の古川元久代表代行は「議員定数は選挙制度とセットだ」と述べ、選挙制度改革案を示すよう自維に要求。公明党の中川康洋国対委員長は自動削減について「あまりにも乱暴だ」と断じた。れいわ新選組の高井崇志幹事長、共産党の塩川鉄也国対委員長も定数を削減する必要性がないなどとして反対を唱えた。
野党側の反発に対し、維新の阿部圭史衆院議員は「決められない政治の典型だ」と非難。参政党の神谷宗幣代表は、定数削減と同時に公設秘書の増員により議員の立法能力を高めるべきだと主張した。 [時事通信社]
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北東北の物流拠点、八戸港のコンテナターミナル3分の1使用できず…地震で路面亀裂
8日夜に発生した青森県東方沖を震源とする地震で、北東北の物流を支える同県八戸市の八戸港コンテナターミナルでは路面が大きく損傷し、3分の1が使用できなくなっている。運び出せないコンテナも約500個あるが、復旧のめどは立たない。ターミナルの管理会社は12日から荷役業務を再開したが限られたスペースで作業を強いられ、今後の物流への影響が懸念されている。
被害を受けたのは、2018年に増設され、コンテナターミナルの3分の1を占める「Cエリア」。アスファルトの路面のあちこちに亀裂が走る。約20センチ隆起した箇所や、5センチ以上沈下したところもあり、路面が波打っているような状態だ。
八戸港は国の重要港湾の一つで、1994年に東北で初めて国際コンテナ定期航路が開設されて以降、輸出入の窓口になってきた。県や市、港湾事業者らで作る八戸港国際物流拠点化推進協議会によると、2023年の貨物取扱量は約2700万トン。紙・パルプを主に韓国に輸出しているほか、韓国経由で中国から日用雑貨、フィリピンから木材などの住宅資材を運んでいる。
コンテナターミナルの管理・運営業務を担う「八戸港湾運送」では、12日から荷役業務を再開したが、地震の被害で使用できるエリアが全体の3分の2にとどまる。同社コンテナターミナル課の柳谷悟課長は「狭いエリアでこれまでと同じ数のコンテナをさばかなければならず、苦慮している」と話す。
地震でできた路面の段差で、Cエリアにはコンテナを持ち上げて運ぶ重機(重さ約60トン)が入れず、約500個が運び出せないままだ。中身が入っているのは5分の1ほどで、空のコンテナは船会社などに戻され、輸出に再利用される予定だった。
亀裂や損傷は、コンテナの下まで及んでいるとみられ、国土交通省も緊急災害対策派遣隊(TEC―FORCE)を出して10日から現地調査を行っているが、被害の全容把握には至っていない。
12日にコンテナターミナルを視察した宮下宗一郎知事は、「県内のインフラの中では最大級の被害だと感じた。影響が続けば、港の利用者が減少する懸念もある。物流への影響を最小限に抑えるべく、県も全面的に協力したい」と話した。
NHKアナ、事故で脚骨折 沢田石さん、群馬に出張中
群馬県警は14日、前橋市大友町の交差点で13日午後、同県高崎市の男性会社員(54)運転の乗用車が、歩行中のNHKアナウンサー沢田石和樹さん(49)=東京都世田谷区=をはねたと発表した。沢田石さんは右脚の骨を折る重傷で、命に別条はない。
前橋署によると、現場は主要地方道と市道が交わる交差点。乗用車が左折する際に、横断歩道を渡る沢田石さんと衝突した。いずれも青信号だったという。沢田石さんは出張中で、宿泊先のホテルから仕事に向かう途中だった。事故原因を詳しく調べる。
愛子さま、千葉大の式典に=看護学部50周年で
天皇、皇后両陛下の長女愛子さまは14日、千葉大(千葉市中央区)を訪れ、同大看護学部創立50周年記念式典に出席された。
愛子さまは式典で「皆さまが、人々に寄り添いながら活躍されるとともに、看護や看護学の一層の発展に力を尽くされることを願います」とあいさつ。5月に能登半島地震の被災地を訪れたことも振り返り、災害時には看護や被災者支援に力を注ぐことが「ますます大切になってきている」などと述べた。
同大は国立大で唯一看護学部があり、式典には学生や大学関係者ら約400人が出席した。 [時事通信社]
「覚醒しすぎ」「トーンダウンするな」中国に対峙する小泉進次郎防衛相の評価分かれる 頼みのトランプ大統領は
中国軍機による自衛隊機へのレーダー照射をめぐり、小泉進次郎防衛相の対応が注目を集めている。中国側に対して毅然とした態度を見せたことを「覚醒した」と評価する声がある一方、説明が二転三転していることから、先行きを不安視する声も根強い。
中国への初期対応では毅然とした態度に喝采
高市早苗首相の国会答弁に端を発して日中関係が悪化する中、レーダー照射は2025年12月6日に起きた。沖縄本島南東沖の公海上空で、航空自衛隊F15戦闘機に対し、中国軍機が断続的に約30分にわたりレーダー照射をしたとされる。
小泉防衛相は7日未明の緊急会見で「危険な行為だ」と批判。だが中国側は9日、訓練実施を事前に通告したとする音声データを公開した。音声によると、中国軍とされる男性の音声が中国語で「計画に沿って艦載機の飛行訓練を実施する」と伝え、自衛隊とされる女性の声が「こちら日本の116艦。メッセージを受け取った」と英語で答えていた。
この音声に対し、日本のSNS上では真偽を疑う根拠不明の憶測も飛び交う事態に。小泉防衛相は10日の記者会見で「中国国営メディアが報じた音声の一つ一つについてコメントすることは差し控えるべき」とした上で、
と述べた。
これまでインターネット上では、「進次郎構文」など笑いのネタにされることが多かった小泉防衛相だが、この態度には喝采も。「完璧!自信に満ちている発表」「覚醒しすぎ」「こんな頼りになる防衛大臣いた?」などの反応が上がった。
中国側から音声が公開されると説明が変わる
一方で、小泉防衛省の説明が二転三転しているという見方も。9日の時点では中国側の訓練情報について、
と述べていた。だが、中国側から音声が公開された後の10日になると、
との説明に変わった。
その上で小泉防衛相は「どのような規模で、どのような空域において訓練を行うのかという具体的な情報は自衛隊にもたらされておらず、また訓練を行う時間や場所の緯度・経度を示すノータム(航空情報)もなく、船舶等に示す航行警報も事前に通報されていない」と主張した。
これに対してSNSでは「通告はあったが具体的ではなかった、と説明が後退。認めてしまっている」「しれっとトーンダウンするなや」など厳しい声も相次いだ。
中国外務省の報道官からも、「日本側は今になって認めた。矛盾している」と、痛いところを突かれてしまった。
「習近平国家主席とも良好な協力関係」
一方で小泉防衛相はオーストラリアやイタリアの国防相、北大西洋条約機構(NATO)事務総長と意見交換。12日には米国のピート・ヘグセス国防長官と電話会談した写真を自身のX(旧Twitter)に投稿し、自らの正当性をアピールした。ヘグセス国防長官にお揃いをプレゼントしたスカジャンを画面の奥に写り込ませるという細かい設定も忘れなかった。
だが、頼みの綱とも言える米国のドナルド・トランプ大統領の反応は薄い。ホワイトハウスの報道官は11日、日本と中国との関係について「トランプ大統領は日本との強固な同盟関係を維持しつつ、米国が中国と良好な協力関係を築く立場にあるべきだと考えている」と述べた。中国について、「トランプ大統領は習近平国家主席とも良好な協力関係を築いていて、このことは米国にとって有益だと確信している」と中立的な態度を示した。
この動きに対し、米国外交に詳しい上智大の前嶋和弘教授は自身のX(旧Twitter)で「距離を置こうとするトランプをいかに日本側にとどめていけるか。同盟国なので、本来は全く問題にならないことにまで配慮しながら外交を急がないといけない状況に」と指摘した。
住民「注意するのも怖い…」アルミ缶等の持ち去り禁止条例施行へ 異論唱える“持ち去る側”の事情「おまんま食えない」
名古屋市は、アルミ缶など家庭ごみの“持ち去り”を禁止する条例を2026年4月に施行する方針だ。高まる金属価格を背景に持ち去り被害が急増しているためだが、生活の糧としてアルミ缶を集めてきた人々の行き場がなくなる懸念も指摘されている。
■「ゴミがお金になる…」名古屋でアルミ缶等の“持ち去り防止条例”施行へ
名古屋市中区の若宮大通の高架下で生活するイトウさん、86歳。毎週月曜から木曜まで、午前6時からアルミ缶を集めている。回収したアルミ缶を業者に売って得た収入で生活しているが、2026年4月からこの生活はできなくなる。 イトウさん: 「誰が最初にはじめたんかね。ゴミがお金になる。アルミだけ、スチールはだめ」
11月17日に開会した名古屋市議会に提出された「家庭廃棄物等の持ち去りの防止に関する条例案」。可決されれば2026年4月から施行され、10月には50万円以下の罰金も適用となる。 この条例案で持ち去りが禁止されるのは、アルミ缶だけでなく、粗大ごみや不燃ごみなどすべての家庭ごみだ。 名古屋市環境局の担当者: 「令和3年ごろから金属の市場価格が高騰したことに伴い、アルミ缶だけでなくて、不燃ごみや粗大ごみの持ち去りの通報件数が増えてきました」 ここ最近は、金属の市況価格が高騰して市民の関心が高まったこともあり、市へのアルミ缶持ち去りの通報件数は、2020年度は6件だったが、2024年度は152件と“25倍以上”になっている。
市が回収したアルミ缶はリサイクルされ、得られた収入は市民サービスなどの財源になるが、その損失額は2024年度分の推計で少なくとも5000万円にのぼるという。 名古屋市環境局の担当者: 「市民がルールを守って適正に排出した資源・ごみは、市が適正に収拾して処理する責任がありますので、そういったところで市民の適正処理に対する期待に応えたい」
■地域住人にとっても“持ち去りをやめてほしい”理由がある
名古屋市昭和区の妙見町。ここでは、毎月第2土曜日が資源回収の日とされていて、集めた量に応じて、町内会には名古屋市から補助金が入る仕組みがある。 補助金は、ゴミ置き場の清掃やメンテナンスに係る費用になるため、持ち去られてしまうと、その分の資金が減ってしまう。 妙見町公民協会 近藤邦生会長: 「少しでも町内の糧になればと思っているので、非常に残念です。しっかり“持ち去りはいけない”ということを持っていく方に思っていただければ、少しでも減るのではないかなと」
近藤さんたちの住む昭和区では、実際に持ち去られる現場も目撃されている。 住民が撮影した動画には、午前8時半ごろにゴミ置き場近くに軽乗用車を止め、降りてくる男性がアルミ缶とみられる袋を持ち去る姿が捉えられていた。
別の日には、捨ててあるゴミ袋をあさり、軽トラックで持ち去っていく姿もみられた。 八事富士見町内会 塩谷修平会長: 「早い者勝ちなのか、車も何種類かくるので。軽トラや軽乗用車で来て、積んで持っていくというのが多いですね。注意するのも怖い感じもするので、(地域住民には)怪しい人がいたら教えてねとは言っています」
■条例について支援団体が指摘「持ち去りの問題は圧倒的に悪質業者」
持ち去りで困っている人たちがいる一方で、条例の「問題」を指摘する声もある。 路上生活者を支援する団体「ささしまサポートセンター」の藤井さんは、この条例により、生活が立ち行かなくなる人がうまれることを危惧している。 ささしまサポートセンター 藤井克彦顧問: 「アルミ缶の抜き去りの問題は、圧倒的に業者、悪質業者。車で持っていって、そういうことが問題なので。やむなくアルミ缶で生活を何とかしている、生きてる人を対象にするのはまずいと思う。名古屋市としてやるんだから、真剣に就労対策、できる仕事を提供するということをしないといけない。してほしいという風に思います」
若宮大通で暮らすイトウさんに、どうして缶集めをしているのかを聞いてみた。 イトウさん: 「おまんま食えないもん」 集めた缶は、潰して大きな袋へ。イトウさんによるとアルミ缶は1キロ210円で、大きな袋が7000円程度になる。アルミ缶の回収で週1回、およそ1万5000円の収入を得ている。
今の暮らしについては、「気が楽だ」と話す。 イトウさん: 「気が楽だねえ。せいぜい自分の遊ぶ金がなくなるくらいのもんで。(Q条例ができたらどうする?)来年4月だけど、あんまり考えていないね。どうしようかな思っているだけで。ただそこまで自分の体が持つか」 2026年4月以降の暮らしはまだ考えていないというイトウさん。アルミ缶収集歴・15年以上のベテランが、最後にこんな指摘も。
イトウさん: 「そのかわり出す側のマナーも変わってく。今のような出し方じゃだめ。いま実際には缶もペットボトルも瓶も一緒に出している人が多い。そういうことを無くしないとダメだわね」 2025年12月1日放送
「不審な男が神社から出ていった」金品狙いで神社に侵入 無職の男(48)逮捕 二本松市・福島
金品を窃取する目的で二本松市の神社に侵入したとして、住居不定の男が現行犯逮捕されました。
建造物侵入の容疑で逮捕されたのは、本籍が宮城県で、住居不定・無職の男(48)です。
警察によりますと男は14日午前8時40分頃、金品を窃取する目的で二本松市の神社に侵入した疑いです。
神社の関係者から「不審な男が神社から出ていった」といった通報を受け、警察が男を現行犯逮捕しました。
調べに対し男は容疑を認めていて、警察が窃盗などの被害の有無を捜査しています。
1人を救出も容体不明…4人が住んでいるとみられる住宅で火事 消火活動続く 隣接する建物にも一部延焼
愛知県岡崎市で住宅が燃える火事が発生し消火活動が続いています。現場の住宅からは1人が救出されたということですが、容体は分かっていません。 警察と消防によりますと、火事があったのは岡崎市福岡町にある住宅で、14日午後4時ごろ、「火と煙が出ている」などと隣に住む女性から消防に通報がありました。 消防が出動し、消火活動は午後5時半時点でも続いていますが、隣接する建物にも一部延焼しているということです。 消防によりますと、現場の住宅には4人が住んでいるとみられていて、焼けた住宅の中から1人が救出されたということですが、詳しい容体はわかっていません。
福岡・ペイペイドーム近くで男女2人搬送 傷害事件か
14日午後5時ごろ、福岡市中央区地行浜2のみずほペイペイドーム福岡の近くで「傷害事件でけが人がいる」と119番があった。福岡市消防局によると、40代の男性と20代の女性を搬送した。容体は不明。福岡県警が経緯などを調べている。
ドームでは14日午後3時ごろから人気アイドルグループのコンサートが開かれていた。札幌市からライブを見に来ていた30代の女性は「ライブが終わって外に出たら、パトカーが集結し、ヘリコプターも飛んで騒然としていた。何ごとかと思った。怖くて急ぎ足で離れた」と話した。【金将来、栗栖由喜、川畑岳志】
福岡のドーム近くで殺人未遂事件、HKT48劇場の男性スタッフら2人刺傷…刺したとみられる男逃走
14日午後5時頃、福岡市中央区地行浜の商業施設付近で、男女2人が刃物のようなもので刺された。女性は背中を、男性は胸をそれぞれ刺されて市内の病院に搬送されたが、命に別条はないという。刺したとみられる男は逃走しており、福岡県警が殺人未遂事件として、男の行方を追っている。
同県警中央署の発表によると、刺されたのは岡山県倉敷市の女性会社員(27)と、福岡市中央区の男性会社員(44)。
女性は、みずほペイペイドーム福岡であったイベントに来ており、隣接する商業施設「BOSS E・ZO FUKUOKA」の1階エスカレーターで刺された。「男と面識はない」と話しているという。
男性は、ドーム1階にある関係者用の駐車場エレベーターホールに男がいたため声をかけたところ、刺されたという。商業施設にはアイドルグループ「HKT48」の専用劇場が入っており、男性は劇場スタッフだった。
HKT48の公式ウェブサイトによると、事件を受け、この日午後6時以降に予定していた「オンライン握手会」を中止した。劇場は休館日で、劇場に併設する事務所にいたメンバーは全員が無事に避難したとしている。
刺したとみられる男は身長約1メートル60、上下とも黒色の服装で、黒色の帽子をかぶり、眼鏡に白のマスクをつけていた。事件に使われたとみられる刃物は現場周辺では見つかっていないという。