22日午前1時ごろ、静岡県長泉町納米里の住宅兼店舗から「強盗に遭った」と110番があった。県警裾野署によると、少なくとも3人の男が押し入り、住人の80代夫婦をテープで緊縛。現金約1千万円を奪って逃走したとみて、強盗容疑で行方を追っている。
男らは20~30代とみられ、黒っぽい服装に目出し帽姿だった。夫婦にけがはなかった。
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手足がしびれ・ふらつき歩く「ゾンビたばこ」蔓延警戒、若者摘発相次ぐ…依存性高く死亡リスクも
乱用者の異様な動きから「ゾンビたばこ」と呼ばれる指定薬物「エトミデート」の蔓延(まんえん)が懸念されている。今年5月に規制が開始されて以降、沖縄県を中心に各地で若者らの摘発が相次ぎ、同県では密売組織のトップ、大分県では密輸グループが逮捕された。依存性が高く、過剰摂取で死亡するリスクもあるとされ、捜査当局は警戒を強めている。(横山潤、山口覚智)
「記憶が飛ぶ」
「吸い過ぎると何も考えられなくなり、記憶が飛んでしまう」。エトミデートを所持したとして、医薬品医療機器法違反で9月に起訴された沖縄県うるま市の男(24)は調べに対し、こう供述していた。
11月19日に那覇地裁沖縄支部であった男の公判で、検察側が読み上げた供述調書などによると、男は今年4~5月頃に初めて使用。「ふわふわして心地よい」と感じたという。その後、過剰摂取するようになり、SNSで密売人を探し、繰り返し購入。起訴された分のエトミデートを含む液体(リキッド)約0・3グラムの代金は2万5000円だったという。
リキッド状で販売され、電子たばこで吸引されるエトミデート。沖縄県警は今年2月、職務質問、所持品検査した人物から初めて押収し、その存在を確認した。その後に発生した交通事故や暴行事件で、関係者の使用が相次いで判明したが、当時は直接取り締まる法律がなかった。事態を重く見た厚生労働省は今年5月、指定薬物として規制し、使用や所持、輸入などを原則禁止した。
同月以降、沖縄県警は医薬品医療機器法の所持や使用の容疑で10人(11月末時点)を摘発。都道府県別で最多で、うち9人が10歳代~20歳代を占め、中には高校生も含まれるという。逮捕者の話などから、県警は昨年秋頃から若者らの間で流通し始めたとみている。
1本1万5000円
沖縄での流通・密売への関与が疑われる組織に本格的な捜査のメスが入ったのは今年3月だった。
沖縄県浦添市内の閑静な住宅街にある一軒家。県警の捜査員が、違法薬物の密売事件に絡み捜索すると、部屋に無造作に置かれたカートリッジ約30本が見つかった。捜査関係者によると、その後の捜査で、カートリッジにはエトミデートを含む液体計約63グラムが入っていたことが確認された。
住人は、医薬品医療機器法違反(販売目的貯蔵)で11月に起訴された密売組織トップの被告(21)。組織は、匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)で、密売人最大約100人が所属していた。エトミデートなどの違法薬物を取り扱い、口コミやX(旧ツイッター)で客を募り、秘匿性が高い通信アプリ「シグナル」や「テレグラム」に誘導し、やりとりしていたという。
捜査関係者によると、密売価格はカートリッジ1本1万5000円~3万円程度。被告は逮捕前、高級車を乗り回し、派手な生活を送っていた。県警の調べに対し、組織のトップであることは認めているものの、それ以外はほとんど供述していないという。県警は県内で流通しているエトミデートの大半をこの組織が握り、違法薬物の密売で億単位の売り上げを得ていたとみている。
密輸グループも
エトミデートを巡っては、沖縄以外にも、東京や福岡、三重など各地で摘発されている。警察庁によると、規制開始以降、10月末までに摘発者は18人に上る。
九州厚生局麻薬取締部と大分県警は8~9月、インドから7月にエトミデートの粉末約100グラムを密輸したとして、中国籍の男3人(22~28歳)を医薬品医療機器法違反容疑で逮捕し、その後、起訴された。うち1人は大分地裁で今月19日に執行猶予付き有罪判決を受けた。
公判では、検察側は冒頭陳述で、3人は海外の薬品会社から約13万円で購入していたと主張している。捜査関係者は「事件は氷山の一角で全国各地に密輸されている可能性がある」と危機感を募らせる。
薬物犯罪に詳しい篠塚達雄・横浜薬科大客員教授は「エトミデートは依存性が高いため、摂取量が多くなって死亡するリスクもある。電子タバコで吸引できるので、抵抗感や警戒感が薄く、ファッション感覚などで安易に乱用する若者らの間で広がる可能性もある。啓発と取り締まりを強化すべきだ」と話している。
◆エトミデート=国内では未承認だが、海外では麻酔導入薬などとして使用されている医薬品成分。乱用すると手足がしびれて、ゾンビのようにふらついて歩くケースがあることなどから、「ゾンビたばこ」とも呼ばれる。電子たばこで吸引することが多い。
家計を助けるどころかJAが得するだけ…高市政権の「おこめ券」が税金4000億円のムダ遣いに終わる理由
わたしたちの主食である、コメの価格の上昇に歯止めがかからない。物価対策を重視する高市政権は、消費者支援策の一つに“おこめ券”を発行する方針という。政府の狙いは、おこめ券の配布で家計がコメを買いやすくし、生活費の負担を軽減することだろう。
実際のおこめ券の扱いは、自治体に委ねられている。大阪府交野市や東京都中野区などは、おこめ券配布のコストなどを理由に発行を見送った。「実際の業務は自治体に丸投げ」との指摘もある。また、「鈴木憲和農相の政策実行に逆風が吹いた」との見方も多いようだ。
確かに、おこめ券の発行が行われる地域で、一時的に、コメが買いやすくなったと感じる人は増えるだろう。ただ、おこめ券は使ってしまうとそれで終わり。長い目で見た効果は期待しづらい。
むしろ、複雑な流通経路の効率化で、コメの価格を安定的に引き下げる取り組みのほうが重要との指摘は以前からあった。今回の高市政権の政策では、そうした施策は見られない。政権に、どれだけ本気で物価高を抑える意識があるのか、疑問視する専門家もいる。
政府は、長い目で見て、コメの供給制約を緩和するため、より効率的な収穫を可能にする農機具の購入を奨励するなどの方策を取ることも検討すべきだ。
いずれにしても、一時しのぎの政策に多額のコストをかけるのは、効率的な政策運営とは言えない。今後、政府は、本気で物価上昇に歯止めをかけることを考えてほしいものだ。
近年、わが国のコメの販売価格は一貫して上昇傾向にある。2025年6月中旬から7月下旬にかけて、小泉進次郎前農相の備蓄米放出拡大策で、ブレンド米の流通割合が過半数を占めるまでになった場面はあったものの、その効果は一時的にとどまっている。
当時の小泉農相は、備蓄米の放出方法を一般競争入札から、随意契約に切り替えた。それにより、コメの供給量は一時的に増加した。一時、5キロ当たり3500円台までコメの価格は下落した。
ただ、その効果は長続きしなかった。その後、コメの販売価格は再度、上昇が鮮明化した。12月上旬の時点でも、依然として上昇基調にある。農林水産省のデータによると、12月1日から7日の週、全国平均の販売価格は5キロ当たり4321円だった。高市政権が発足した週と比較すると2.6%ほど高い。
同じ週、銘柄米は4469円、ブレンド米(備蓄米などをブレンドしたコメ)は3969円だった。いずれも上昇傾向を辿っている。新米に関して、5キロ当たり5000円台で販売されているブランドも多い。
スーパーの担当者と話をすると「仕入れの価格は下がっていない。小売価格を引き下げることはかなり難しい」との声を耳にする。一部では、価格が高すぎ、相場調整リスクを警戒する業者もいるが、今のところ価格調整は実現していない。
コメ価格上昇の要因の一つは、わが国のコメ流通市場の不効率性にある。5次にわたる重層的な卸売業者の存在をはじめ、わが国のコメ流通構造は複雑、非効率的だ。それに対して、高市政権は市場構造を抜本的に改革する姿勢を示していない。
高市政権はコメの増産にあまり積極的には見えない。農林水産省は、本年のコメの生産量の増加を反映し、2026年のコメ生産目安を711万トンに設定した。本年の見込み量(748万トン)を下回る。そうした事態を「事実上の減反再開」と指摘する農業政策の専門家は多い。高市政権は、放出済みの備蓄米59万トンを買い戻す方針でもあるようだ。
供給制約が残る中、仕方なく価格上昇を受け入れる消費者は増えているようだ。家計調査による購入数量の推移を見ると、コメの需要が急減する状況にはなっていない。今年の新米発売開始時期の購入数量は、昨年よりも多かった。「多少高くてもいいから美味しいコメを食べたい」という意識は高まり、価格の追加的上昇を受け入れる消費者は増加傾向と考えられる。
高市政権は補正予算で、地方公共団体に対する「重点支援地方交付金」を追加し、4000億円を食料品の価格高騰に対応する特別枠とした。交付金を受領した地方自治体は地域の実情に照らし、おこめ券の発行と配布などの給付策を実行する。
おこめ券を発行するか否かの意思決定権は自治体にある。想定される効果として、家計がおこめ券(コメ購入補助金)を手にすれば、一時的にコメの購入負担は減るはずだ。
ただ、影響の度合いは地域ごとにばらつくと予想される。配布を決定した自治体は、自ら券を調達し、利用可能な店舗も指定するなどして住民に届けなければならない。一連の業務を外注する方法もある。
いずれの場合も、自治体のコスト、業務負担は大きく配布時期もばらつくだろう。スピードを重視し、おこめ券を発行しないと表明する自治体もある。
おこめ券配布に関して、「政府はJA全農を優遇している」との批判も増えた。おこめ券は、主に贈答用を目的に全国農業協同組合連合会(JA全農)と、全国米穀販売事業共済協同組合(全米販、卸売業者の協同組合)が発行する。現在、1枚500円で販売し、購入者は440円分のおこめを購入できる。差額の60円は発行元の利益や事務コストに充てられる。
JA全農は批判に配慮して、必要経費だけを加算し、利益分は上乗せしないと公表した。転売も禁止し、有効期限を超えた未使用券に相当する金額は、自治体に返還する方針だ。
それにしても、初期の段階で批判が増えた影響は大きいだろう。発行しても、おこめ券の利用が増えない恐れがある。経済政策が成果を上げるためには、国民が政策に納得することが欠かせない。その点で鈴木農相の肝煎り政策は躓いたとの指摘は多い。
政府が物価対策としておこめ券を活用し、実際に自治体が住民に配布を開始すると、発行元であるJA全農、全米販の価格決定力がこれまで以上に高まる恐れもある。おこめ券の配布で需要が上振れする展開を見越し、在庫を出し惜しみする業者も増えるのではないか。それは、コメの流通経路の改革に逆行するだろう。
コメの価格高騰は、わが国経済における供給制約の深刻化と、それによる物価上昇の一因を表している。根本的な解消には、政府が供給サイドの改革を実行し需要を満たすことが重要だ。
おこめ券などの給付措置は、根本的な物価高対策とは異なる。高市政権の物価対策が、本当の意味でインフレ進行の歯止めになるとは考えづらい。当面、国内のコメ販売価格は上昇し、物価に押し上げ圧力はかかりやすいだろう。
コメに関して、外部要因の影響も大きい。その一つは肥料価格の上昇だ。
ウクライナ戦争が勃発して以降、世界の肥料供給は不安定化し価格は上昇した。米国との対立が先鋭化し、わが国との関係も不安定化する中、中国は尿素系肥料などの輸出を停止した。中国は輸出規制によって世界の肥料、そして食料の供給不安をあおろうとしているとの指摘が多い。
円安も、輸入する肥料、その原材料価格の上振れにつながる。物価上昇により、トラクターやコンバインといった農機具も値上がりした。コメの生産者は、コスト増加分の新米などへの価格転嫁を急ぐだろう。
主食であるお米に代わって、パンや麺類の購入を増やす消費者は増えているものの、コメの需要が明確に減少するには至っていない。コメの需要が供給を上回る状況は簡単に変化しないだろう。
少なくとも、2026年の新米の生育状況、収穫量が明らかになるまでコメの価格は上昇、あるいは高止まりする可能性は高い。仮に、2026年の新米の生産が政府の予想を上回ると、コメの価格は幾分か落ち着くことが期待できるかもしれない。
コメの価格上昇は、わが国の消費者物価の上振れ要因になり、日本銀行の金融政策に影響する。おこめ券の配布で一時的に家計の負担が部分的に軽減されることがあったとしても、高市政権の物価対策がわたしたちの暮らしの改善につながるのは難しそうだ。
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(多摩大学特別招聘教授 真壁 昭夫)
自衛官の給与引き上げを1年前倒し、27年度に改定へ…1950年の「警察予備隊」発足時からほとんど見直されておらず
政府は自衛官の給与を早期に引き上げるため、基本給の基準を定める俸給表の改定を1年前倒しし、2027年度に行う方針を固めた。高市首相が22日、自衛官の処遇改善に関する関係閣僚会議で表明する。自衛官は定員割れが続いており、なり手の確保や離職の防止につなげたい考えだ。
複数の政府・与党関係者が明らかにした。昨年12月、当時の石破内閣が28年度に俸給表を改定すると決めていた。高市首相は、国家安全保障戦略など安保3文書を26年中に改定する方針を表明しており、新文書の対象期間が始まる27年度に俸給表の改定時期をそろえる必要があると判断した。
現在の俸給表は、警察官など公安職の俸給表をベースに超過勤務分として約10%を加算している。1950年の警察予備隊(自衛隊の前身)発足時からほとんど見直されておらず、本格的な改定は初めてとなる。
全自衛官を対象に行った勤務実態調査をもとに、24時間態勢が求められる勤務状況や、危険を伴う特殊性を踏まえた給与体系を作る。諸外国の軍の給与制度も調べ、防衛省内に設けた有識者会議で議論する。
自衛官の定員割れは常態化しており、現在の実数を定員(24万7154人)で割った充足率は、2020年度末の94・1%から、24年度末は89・1%に低下した。転職希望者も増えており、23年度の中途退職者は6258人に上っている。
袴田さん支援団体が改称 再審請求支援や死刑廃止求める活動継続
1966年の一家4人殺害事件で死刑判決を受け再審無罪になった袴田巌さん(89)を、地元・浜松市で支援してきた市民団体が「浜松 冤罪(えんざい)と死刑をなくす市民の会」と名前を変えて活動することになった。同市内で13日に初会合を開き、今後も再審請求事件の支援や死刑廃止などを求めていくことを確認した。
旧「浜松 袴田巌さんを救う市民の会」は2009年以降、定期的に支援集会を開くなどしてきた。無罪を受けた新たな団体でも、大学推薦入試調査書改ざん・贈収賄事件での旧天竜林業高校の元校長による再審請求をはじめとする再審請求事件の支援や、死刑制度廃止の活動を続けていく。浜松市などの市民ら約50人の会員がいる。
初会合では、10月末にイタリア・ローマでの国際会議で死刑廃止を訴えた袴田さんの姉秀子さん(92)に同行した、福岡市で1947年に起きた2人殺害事件で無実を訴えながら死刑執行された男性の支援に当たる熊本県の僧侶が同じ会議でスピーチする動画が流された。新団体でも共同代表を務める寺沢暢紘さん(80)は「各地の再審事件支援活動とも連携し、人権を尊重する活動を続けていく」と話している。【照山哲史】
H3ロケット打ち上げは「失敗」 エンジン異常、衛星の状態不明
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は22日、日本版衛星利用測位システム(GPS)を構成する政府の準天頂衛星「みちびき5号機」を搭載したH3ロケット8号機を、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げた。飛行中、2段目のエンジンが予定より早く停止。衛星を予定の軌道に投入できず打ち上げは失敗した。衛星の状態は不明。
H3ロケットの失敗は2023年3月の1号機以来2回目。日本の宇宙開発にとって大打撃となった。JAXAの有田誠プロジェクトマネージャは「原因究明と対策をしなければ次の打ち上げはあり得ない」と述べた。エンジンを含むシステム全体の検証が必要とみており、再開まで相当の時間がかかりそうだ。
日本版GPS構築や国際宇宙ステーション(ISS)への物資配達、火星衛星探査機MMXの輸送など、今後の日程への影響が懸念される。
JAXAによると、ロケットは午前10時51分に打ち上げられた。2回行う2段目エンジン燃焼のうち、1回目の停止が予測から27秒遅れ、2回目の開始も15秒遅れた。
「H3」8号機、25分後に予定より早く第2段エンジンが停止…JAXAが状況確認中
日本の主力ロケット「H3」8号機が22日午前10時50分頃、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられたが、約25分後に第2段エンジンの燃焼が予定より早く停止する異常が発生した。宇宙航空研究開発機構(JAXA)は状況の確認を急いでいる。8号機は内閣府の測位衛星「みちびき」5号機を搭載している。
H3の打ち上げは、2023年3月の1号機では第2段エンジンが着火せず、指令破壊された。24年の2号機から今年10月の7号機までは5回連続で成功していた。
今回の8号機は、補助ロケットブースターや第1段エンジンを分離し、第2段エンジンの燃焼で飛行を続け、約30分後にみちびき5号機を軌道に投入する予定だった。JAXAによると、打ち上げの約5分後に第2段エンジンを点火し、予定通りに一度燃焼を停止。同約25分後に第2段エンジンを再点火したが、その直後に燃焼が停止したことが確認された。
打ち上げは当初、今月7日の予定だったが、ロケットの姿勢や速度を測る機器に不具合が見つかったため延期された。その後、機器を交換して17日に打ち上げを目指したが、地上の冷却設備のトラブルで、直前に打ち上げが中止された。JAXAは、手順書の見直しなどの対策をして冷却設備が適切に稼働することを確認した上で、22日の再打ち上げに臨んでいた。
8号機は全長57メートルで、主エンジン2基、推力を増強するための補助ロケットブースターを2本使っている「22形態」と呼ばれるタイプ。これまで打ち上げに4回成功した標準的なタイプだ。
H3は、今年6月に退役した「H2A」の後継機として、JAXAと三菱重工業が共同で開発した。
「高市内閣支持率73%」受けとめは…手応え、懸念も
NNNと読売新聞がこの週末に行った世論調査で、高市内閣の支持率は、73パーセントと、高い水準を維持しています。与野党からはどんな反応がでているのでしょうか。
政府高官は「政策が有権者にしっかり届いている」と手応えを口にしています。
高市首相
「今週、来年度予算の編成もありますので、今の暮らしへの不安や未来の日本への不安、これを安心と希望にしっかりと変えていけるように政策を打っていきたい」
政権発足以降、70%を超える支持率を維持していることに、ある政権幹部は「安定してきている」、別の政府高官は「官邸主導と、高市首相のリーダーシップ」と分析しています。高市首相も周辺に「来年度予算も含めれば物価高対策のスピード感をより実感してもらえる」と話しています。
一方で、高市首相が掲げる「責任ある積極財政」には与野党から今後のリスクを懸念する声が出ています。
ある政府関係者は、「財政規律が緩む中でその副作用をどうするか対応が必要だ」と述べています。また、立憲民主党のある議員は「円安によって物価高が加速する」と指摘しています。
また、政権支持率が高い一方、自民党の支持率があがっていないことに、政府関係者は「内閣の高支持率はまだ期待値だ」と指摘しています。
「決断と前進」を掲げる高市首相、リスクを減らし今後、どう国民の納得を得られる政策を打ち出していけるかが問われます。
オンラインカジノで賭博か 兵庫県警の若手警察官9人を書類送検 警察署内で広まり、一部は常習的か
兵庫県警の警察官9人が、オンラインカジノで違法に金を賭けたとして書類送検されていたことがわかりました。
書類送検されたのは兵庫県警の若手警察官あわせて9人で、捜査関係者によりますと、スマートフォンを使ってオンラインカジノのサイトにアクセスし、違法に金を賭けた疑いが持たれています。
兵庫県警に「警察官がオンラインカジノをして金を賭けている」との情報提供があり、事件が発覚しました。
9人のうち6人は生田署に所属し、残りの3人は機動捜査隊で一緒に勤務していて、職場内でオンラインカジノの利用が広がったとみられています。一部は常習的に賭博をしていたとみられ、多額の借金を抱えていた人もいたということです。
県警は9人を書類送検するとともに懲戒処分にしていて、近く発表する方針です。
警察官に小型「ウェアラブルカメラ」導入の検討進む…事件・事故の証拠の保全、カスハラ対策にも
警察官が職務中に装着する小型の「ウェアラブルカメラ」の導入を警察庁が検討している。職務が適切に行われているかどうかの検証や事件・事故の証拠の保全を図るほか、市民からの「カスタマーハラスメント(カスハラ)」から警察官を守る狙いもある。警視庁や神奈川、福岡県警など13都道府県警でモデル事業が行われており、現場の警察官、住民ともに評判は上々のようだ。
11月下旬、福岡・JR博多駅前。キャリーケースを引く観光客らが行き交う中、福岡県警博多署博多駅前警部交番の警察官ら2人が巡回していた。胸には手のひらサイズの小型カメラを装着。レンズの上に赤いランプが点灯し、「REC」(録画中)の文字が表示されていた。
同県警は9~11月、交番勤務などの地域警察にカメラ13台を試験的に導入し、職務質問を行った際などに映像と音声を記録した。県警によると、現場の警察官からは好評で、市民からの苦情もなかったという。
九州一の歓楽街、福岡市・中洲にある同署中洲警部交番の男性巡査部長は「職務質問など自身の仕事ぶりを事後的に確認できるメリットは大きい」と話す。中洲で同僚と酒を飲んだ帰りの男性会社員(37)は「客観的な記録があれば、お互い冷静に対応できるのではないか。ただ、捜査以外に使われたり、映像が流出したりしないか心配もある。警察が適正に管理することが大前提だ」と話した。
警視庁では、小型のウェアラブルカメラを交通取り締まりや職務質問、雑踏警備などに活用している。
10月下旬のハロウィーンでは、仮装客が詰めかけたJR渋谷駅周辺の警備にあたった警察官の頭部や胸に装着させ、現場の様子を撮影する取り組みを試験的に行った。撮影された映像は同庁本部に送られ、人の流れや混雑具合を把握するために使ったという。
警察庁は13都道府県警の地域、交通、警備の3部門にカメラ計76台を配備し、8~9月に試験運用をスタートさせた。カメラは制服の胸元やヘルメットなどに取り付け、撮影中は赤いランプや腕章で周知する。映像は地域と交通が3か月、警備が1週間程度で消去する。プライバシー保護のため、住宅や事務所内では撮影せず、性犯罪の被害者らに話を聞く場合は撮影を中断できる。試行結果を検証し、本格導入を検討する。
カメラを取り入れる狙いの一つに、深刻化するカスハラの問題がある。
近年は、警察官が相手から大声で侮辱されたり、土下座を強要されたりするほか、職務質問の様子を撮影した動画がSNSで拡散されるケースが相次いでいる。ある県警の幹部は「心身ともに疲弊する警察官も少なくない。緊急性の高い事案への対応が遅れるなど、業務に支障が出ている」と明かす。
京都産業大の岡部正勝教授(警察行政法)は「ウェアラブルカメラは、相手も撮影されていると認識できるため不当行為の抑止にもつながる。プライバシー保護などデータを適切に管理した上で、警察業務に活用していくべきだ」としている。