日本海の呼称問題の裏にある「日韓」の熱量の違い

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(3月30日放送)にジャーナリストの有本香が出演。日本海の呼称について解説した。
東尋坊から見た日本海に沈む夕日。「日本の夕日百選」に選ばれた名所だが、中でも9~10月が一番美しいと言われる=2006年9月22日 福井県坂井市三国町 写真提供:産経新聞社
加藤官房長官は3月29日の会見で、アメリカのインド太平洋軍が北朝鮮の弾道ミサイル発射に関する声明で、発射先である日本海を韓国が主張する呼称「東海」と表記し、その後、日本側の求めに応じて訂正したことを評価した。
飯田)アメリカの地名委員会は日本海が「通常」表記で、「東海」などを「変異」表記というように区別しています。
有本)執拗に韓国側はこの「東海」という呼称を浸透させようとして、いろいろなことをやって来るわけですけれども、在韓米軍は、「東海」という呼称をしばしば使ったりしていたわけですよね。
飯田)従来からも。
有本)今回それで「うっかり」みたいなことですかね。
飯田)そういうことなのですかね。
2021年03月01日 演説する文在寅大統領 韓国大統領「歴史直視を」ソウル市内で開かれた「三・一独立運動」の記念式典で演説する韓国の文在寅大統領(共同) 写真提供:共同通信社
有本)これはアメリカ側が韓国に配慮する形で、こういうことをやって来たということなのでしょうけれども、「軍までもが」ということで、がっかりというところです。ただ、韓国側の押し込んで来るパワーに比べたら、日本は弱いですよ。だいぶ前ですけれども、この呼称問題について、実際に対応に当たった官僚の人に話を聞いたことがあるのですが、「日本は後ろからのバックアップが少な過ぎる」と言っています。
飯田)後ろからのバックアップが。
韓国の文在寅大統領(韓国・ソウル)=2020年07月21日 EPA=時事 写真提供:時事通信
有本)まず1つは世論。このことを重大な問題だとして、あまり捉えていないではないですか。日本の民間企業でも地球儀などをつくるときに、両方を併記する民間業者もいるわけです。そうすると戦えないですよ。そういうこともあるし、それから政府側のバックアップも少ないわけです。こういうことに対して、戦うというのにマンパワーや予算を韓国側はものすごい勢いで付けているのです。それに比べると、日本は少ない。今後、日本海という呼称を失ったら大変なことです。ですから、これは思い切り予算を付けて、そして日本のなかでも世論を相当盛り上げて、一気に方を付けるべきだと思います。日本海は日本海ですから。

訪米に向け菅総理が安倍前総理と会談を行った「本当の理由」

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(3月30日放送)にジャーナリストの有本香が出演。4月の初訪米に向け、菅総理が安倍前総理と意見交換をしたというニュースについて解説した。
自民党総裁選挙で新総裁に選出され会場を後にする菅義偉官房長官。手前は安倍晋三首相=2020年9月14日午後、東京都港区・グランドプリンスホテル新高輪 写真提供:産経新聞社
菅総理大臣は3月29日、安倍前総理を衆議院議員会館の事務所に訪ね、4月8日からの初訪米などをめぐって、およそ50分間の会談を行った。会談後、菅総理は「予算が成立し、来月には訪米するので、8年間にわたり政権を担われた安倍前総理にお会いし、内政、外交について意見交換した。非常に有意義だった」と記者団に語った。
飯田)この訪米に向けてというところ、いろいろな報道も出ていますけれども、総理と50分間、何を話したのでしょうか。
安倍晋三首相(左)に花束を渡す菅義偉官房長官=2020年9月14日午後、東京都港区 写真提供:産経新聞社
有本)総理の通常の日程のなかで、総理の方から安倍前総理の議員会館の事務所を訪ねられて、しかも50分という長時間となれば、目立つし長いので注目されるのですが、これまでも菅総理は外交的な局面で、安倍前総理と話しているのです。例えば、各国の首脳と電話会談した前後など。
飯田)手段はいろいろありますものね。
有本)菅総理にしてみれば、昨年(2020年)、安倍前総理があのような形で、病気で急に辞任された。安倍政権時代には、外交については、安倍前総理が全権を奮っていたというところであるわけです。菅総理は官房長官として内政の部分を担当していらしたから、外交についてはそれほど明るいというわけではない。そのことはご本人も承知しておられるのか、安倍さんとは外交面でコミュニケーションを取って来たというのは事実なのです。今回は、いよいよアメリカの新しい政権との間で、初めてご自身が訪米されるということで、こういう時間をあえて取ったということでしょう。
政治 安倍晋三首相 「桜を見る会」問題などについて、首相官邸で記者団に異例対応=2019年11月15日午後、首相官邸 写真提供:産経新聞社
有本)「いままでもコミュニケーションを取っていました」ということの延長線上というだけではなくて、アメリカ側も安倍さんという存在を、未だにかなり重く見ているわけです。2月の初めに、駐日アメリカ大使館のヤング臨時大使が、岸防衛大臣のところを訪れたのと相前後する感じで安倍さんの事務所を訪問しています。しかも、こっそり訪問したということではなく、訪問したことをヤングさんがご自身のSNSで発表しています。特にいま中国に対していろいろなことをやって行くなかで、日米同盟はより一層、お互いの緊密な連携が必要となっている。そのなかで「安倍さんはキーパーソンだ」とアメリカは見ているのだと思います。
飯田)自由で開かれたインド太平洋というものの……。
有本)構想者ですからね。
飯田)オリジナルというか。その人を折に触れ出して来るというのがメッセージになる。
有本)実務的にも、安倍さんといろいろな話をしておくことが重要だとアメリカは心得ているということなのでしょうね。これは何も、菅さんに力がないという話ではなく、安倍政権時代、菅さんもそこで側近だった。ただ、外交的には特に表に出て来ていなかった人なので、安倍さんを通して、「かつてからのいろいろな路線を確認しながらやって行きましょう」ということだと思います。私は、アメリカ側が「日本的な根回し術みたいなことをやって来ているなあ」と感じて見ていました。
27日、米ホワイトハウスで話すバイデン大統領(ロイター=共同)=2021年2月27日 写真提供:共同通信社
飯田)「自由で開かれたインド太平洋」は安倍さんオリジナル、日本オリジナルだということを、ホワイトハウスは重視するらしいですね。
有本)安倍前総理と非常に近い日本人がこの数ヵ月、アメリカでいろいろとアメリカ政府サイドとコミュニケーションを取っているのですけれども、民主党、共和党を問わず、国務省の関係者も含めて、「安倍さんはどうなの?」という話を聞かれるということです。安倍さんの日米同盟においてのレガシーに対する評価は、安倍さんに近い人が驚くくらい高い。そして、現在の動向に対しても、非常に注目しているという話です。
新疆ウイグル再教育キャンプと思われる施設=2019年6月2日 写真提供:時事通信
飯田)菅総理が訪米するにあたり、さまざまな報道が出ていますが、30日には日経が、
『日米「台湾海峡」明記へ 首脳会談で共同文書、中国懸念』
~『日本経済新聞』2021年3月30日配信記事 より
……という記事を書いています。たしか、26日に読売新聞も書いていましたが、首脳会談での共同文書のなかに「台湾」を入れると。25日のバイデン氏の会見のなかでも、「台湾」という言葉を出していました。
有本)菅総理としても、手土産が必要だということがあるのですが、1つは台湾、1つはウイグル問題です。ウイグル問題については、政府は「制裁する」ということは言っていないのだけれど、それは自民党を中心に国会が、議会が頑張らなければいけないのです。それに向けて、いまいろいろな準備はしているけれども、国会決議がなされれば、多党派で圧倒的な賛成の数でなされれば、これは一種のお土産になる。それから、日本政府として、台湾に関して、おそらく今後の流れとしては、アメリカがトランプ政権のときにやった「台湾旅行法」というものがありますね。
飯田)公人の行き来です。
有本)これを可能にするという流れを、日本側がつくって行こうという方向があると思います。その前段として、台湾を国として認めて行く。特に、今回コロナもありましたので、台湾がWHOにオブザーバー参加もできないというのも問題だし、そういう側面もある。そして安全保障です。安全保障面で、いまも台湾に対しての挑発を中国は強めて来ています。これははっきりと「日米連携して跳ね除けて行く」という意思表示は、何らかの形でしなければいけないということを、日米で詰めていると思います。
習近平共産党総書記・国家主席・中央軍事委員会主席は6日、中国人民政治協商会議(政協)第13期全国委員会第4回会議に出席している医薬品・医療衛生界、教育界の委員を訪ねて意見や提案を聞いた。〔新華社=中国通信〕=2021年3月7日 写真提供:時事通信
飯田)30日の紙面で朝日新聞が、
『安保法制5年、増える米軍防護 昨年25件、豪軍へも適用の動き』
~『朝日新聞デジタル』2021年3月30日配信記事 より
……と見出しを立てていますけれども、ここに河野前統合幕僚長の話が出ていまして、台湾海峡に対しても言及しています。「日本も当事者意識を持つべきだ」と。当然ながら、台湾有事というのは……。
有本)台湾有事イコール日本の有事なのでね。この台湾との関係については、岸防衛大臣は意志を明確にしています。東日本大震災から10年を迎えた際の蔡英文さんのツイートに対して、直接、日本の防衛大臣が「ありがとうございます」、「台湾は日本にとって“大切な友人”です」とリプライをしています。岸さんはもともと強固な台湾派ではあるけれど、それを閣僚であり、防衛大臣である立場の人が、そのようなことをしている時点で、「もう何をしようとしているのかわかりますよね」というところです。
飯田)そうですね。
有本)台湾とウイグル問題などの中国の人権問題について、2つの柱でアメリカ側と対中国について話し合う。それから、アメリカは、台湾有事は近い将来起こり得るという認識です。6年以内と言っていたけれど。
飯田)そうですよね。
有本)太平洋軍の次期司令官がそういうコメントを出しています。そういう意味でも、おそらく日本側もその認識は共有しているでしょう。来年(2022年)の北京オリンピックのあとには、いろいろなことが出て来るだろうと。
飯田)どういう動きをするのかという。
台北市の総統府で記者会見する蔡英文総統=2020年1月15日(共同) 写真提供:共同通信社
有本)それに向けても、現在も挑発が激しくなっていますから、防衛当局、国務省サイドも含め、日米間でいろいろな詰めが行われています。日本は総理の訪米のあとに、台湾に対する具体的なアプローチを進めて行こうという意思はあると思います。ただ、ここで気をつけなければいけないのは、中国からの巻き返しがありますからね。日本の政界に対するいろいろなアプローチがあって、相当な巻き返しがあるので、それを菅総理はやり切れるのかどうかというところだと思います。
飯田)そこの部分で、派閥なしで総理になったという辺りだとか。
有本)そうなのですよ。ご自身の権力基盤の問題というのもあるから、ここで安倍さんとの連携は非常に重要なのです。それから、安倍さんの評価というのはアメリカのなかでも高い。特に今回、“Appeal of Conscience Foundation”の賞をもらいました。アメリカでの評価が高いと同時に、世界の首脳が「この賞はステータスがある」と見ているから、世界各国の首脳から、安倍さんのところにお祝いの言葉が届いているわけです。そういう安倍さんとの連携を大事にして、対中国をやって行くということです。

宮城の感染急増 首都圏からの人の流れが要因 東北大院・小坂教授

直近1週間の人口10万人当たりの新型コロナウイルス新規感染者数が全国最多となるなど、宮城県では感染再拡大に歯止めがかからない状況が続く。県内の感染動向について東北大大学院の小坂健教授(公衆衛生学)が産経新聞の取材に応じ、首都圏からの人の流れが増加したことなどを急増の要因として挙げる一方、変異株の影響による感染増加を見据えた対策の必要性を訴えた。
県内では2月8日、前回の営業時間の短縮要請が解除となり、同23日には飲食店への支援策「Go To イート」が再開。3月に入ってからは利府町で大型ショッピングモールが5日にオープンし、11日前後には東日本大震災10年の関連行事が行われた。ただ、こうした行事に呼応するように、24日には1日当たり最多となる171人の感染を確認。小坂教授は「仙台へのアクセスの良さから首都圏からの人の流れも増加した。また、2月24、25日の東北大の入試では約8千人の移動があった。(こうした人の流れの)すべてが感染増加の要因だ」と強調する。
感染再拡大を受け、県と市では独自の緊急事態宣言を18日に出すとともに、酒類を提供する飲食店への営業時間の短縮要請も25日から仙台市全域で始まった。小坂教授は今回の時短要請について「前回、劇的に(感染者が)減った経験もあり、ある程度の効果は期待はできる」と指摘する一方、「本来は(新型コロナウイルス特別措置法に基づく)『蔓延(まんえん)防止等重点措置』をまず適用すべきだ。(適用を)躊躇(ちゅうちょ)すべきではない」として時短要請に強制力を持たせることができる同措置の適用を訴える。
小坂教授は時短要請について「約8日で(効果が)見えてくるといわれている。(感染者の)値を注視する必要がある」と説明する一方、効果が表れて時短要請が解除となっても、人の流れが増加して感染者が再び急増する可能性もあるという。
小坂教授は「ここまでの感染急増は誰も予想できなかったが、6月にはワクチンが高齢者に行き渡る見込みで、医療の逼迫(ひっぱく)は緩和されるという期待がある。夏まで、大きな(感染の)波を起こしてはならない」と強調した上で「今後、変異株の影響による感染増加を見据えて、これまで以上の対策を早めに取ることが重要だ」と指摘した。(塔野岡剛)

中国の東・南シナ海で緊張高める行為「断じて受け入れられない」 日中防衛当局会合で防衛省が警告 識者「尖閣での実弾射撃演習など行動必要」

岸信夫防衛相率いる防衛省が、中国に毅然(きぜん)とした姿勢を示した。日中防衛当局者によるテレビ会議で、中国が2月に施行した海警法に「強い懸念」を伝え、東・南シナ海での緊張を高める行為を「断じて受け入れられない」との立場を伝えたのだ。中国の軍事的覇権拡大については、菅義偉首相とジョー・バイデン大統領が4月上旬、ワシントンで行う日米首脳会談でも最重要課題となる。日米韓3カ国による外相会合も4月下旬、米国での開催で調整されている。菅政権に対しては、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けた覚悟と行動が注目される。 ◇ 自衛隊と中国軍の偶発的な衝突を回避するための「海空連絡メカニズム」に基づく防衛当局間の年次会合が29日、テレビ会議形式で行われた。 日本側からは大和太郎防衛政策局次長ら、中国側からは宋延超国防部国際軍事協力弁公室副主任らが出席した。 防衛省によると、日本側は、わが国固有の領土である沖縄県・尖閣諸島の周辺海空域を含む東シナ海情勢について日本の立場を伝え、力を背景とした「一方的な現状変更の試み」への強い懸念を示し、緊張を高めるいかなる行為にも強く反対すると伝達した。 さらに、中国が海警局に外国船舶への武器使用を認めた「海警法」が2月に施行されたことに「強い懸念」を伝え、同法制定により、日本を含む関係国の権益が損なわれ、東・南シナ海において緊張を高めることは、「断じて受け入れられない」との立場を伝えたという。 岸防衛相は昨年12月、中国の魏鳳和国務委員兼国防相とのテレビ会議形式の会談で、「尖閣諸島は、歴史的にも国際法上も疑いのない日本の領土である。日本が有効に支配しており、解決すべき領有権の問題は存在しない」「(中国軍や中国船が)力を背景に一方的に現状変更を試みるのは国際社会の強い懸念材料になっている」などと強い警告を発した。 今回の年次会合で、日本側が伝達した「強い懸念」は、岸氏の信念に沿ったものといえそうだ。祖父に日米安保条約改定を成し遂げた岸信介元首相、兄に日米同盟を強化した安倍晋三前首相を持つ大物防衛相だけある。 中国の習近平国家主席は、今世紀半ばまでに中国軍を「世界一流の軍隊」にすると公言している。今月の全国人民代表大会(全人代)では、前年比6・8%増となる1兆3553億元(約22兆6200億円)もの国防予算案が提出され、インド太平洋地域での覇権拡大を加速させている。
岸信夫防衛相率いる防衛省が、中国に毅然(きぜん)とした姿勢を示した。日中防衛当局者によるテレビ会議で、中国が2月に施行した海警法に「強い懸念」を伝え、東・南シナ海での緊張を高める行為を「断じて受け入れられない」との立場を伝えたのだ。中国の軍事的覇権拡大については、菅義偉首相とジョー・バイデン大統領が4月上旬、ワシントンで行う日米首脳会談でも最重要課題となる。日米韓3カ国による外相会合も4月下旬、米国での開催で調整されている。菅政権に対しては、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けた覚悟と行動が注目される。

自衛隊と中国軍の偶発的な衝突を回避するための「海空連絡メカニズム」に基づく防衛当局間の年次会合が29日、テレビ会議形式で行われた。
日本側からは大和太郎防衛政策局次長ら、中国側からは宋延超国防部国際軍事協力弁公室副主任らが出席した。
防衛省によると、日本側は、わが国固有の領土である沖縄県・尖閣諸島の周辺海空域を含む東シナ海情勢について日本の立場を伝え、力を背景とした「一方的な現状変更の試み」への強い懸念を示し、緊張を高めるいかなる行為にも強く反対すると伝達した。
さらに、中国が海警局に外国船舶への武器使用を認めた「海警法」が2月に施行されたことに「強い懸念」を伝え、同法制定により、日本を含む関係国の権益が損なわれ、東・南シナ海において緊張を高めることは、「断じて受け入れられない」との立場を伝えたという。
岸防衛相は昨年12月、中国の魏鳳和国務委員兼国防相とのテレビ会議形式の会談で、「尖閣諸島は、歴史的にも国際法上も疑いのない日本の領土である。日本が有効に支配しており、解決すべき領有権の問題は存在しない」「(中国軍や中国船が)力を背景に一方的に現状変更を試みるのは国際社会の強い懸念材料になっている」などと強い警告を発した。
今回の年次会合で、日本側が伝達した「強い懸念」は、岸氏の信念に沿ったものといえそうだ。祖父に日米安保条約改定を成し遂げた岸信介元首相、兄に日米同盟を強化した安倍晋三前首相を持つ大物防衛相だけある。
中国の習近平国家主席は、今世紀半ばまでに中国軍を「世界一流の軍隊」にすると公言している。今月の全国人民代表大会(全人代)では、前年比6・8%増となる1兆3553億元(約22兆6200億円)もの国防予算案が提出され、インド太平洋地域での覇権拡大を加速させている。

「つくる会」中学歴史教科書が合格 昨年度不合格、内容改め申請

今年度の教科書検定で、「新しい歴史教科書をつくる会」のメンバーが執筆した「自由社」の中学校の歴史教科書が合格した。昨年度の検定で「著しく欠陥が多い」として不合格となった後、内容を一部改めて再申請していた。
今年度は近現代史の記述を中心に83カ所の検定意見が付いたが、すべて修正した。文部科学省は「昨年度に検定意見が付いた箇所について再申請の段階では修正が不十分だったが、最終的にはすべて改められ、基準を満たした」としている。
自由社版と同じく昨年度の検定で不合格となった「令和書籍」の歴史教科書も再申請をしていたが、「不適切な記述が600カ所を超えるなど問題が多い」として再び不合格となった。【大久保昂】

東京で10年振りに黄砂を観測 全国に黄砂が飛来

30日(火)の午後になっても、北日本から西日本の広範囲に黄砂が飛来しています。景色が霞んだり、車や外壁に黄砂が付着したりしているところも多く、影響はまだおさまりません。東日本で午前中に観測があったのは新潟のみでしたが、14時37分に東京で、58分に名古屋で黄砂が観測されました。気象庁が観測を発表しているほぼ全地点で、黄砂が観測されたことになります。東京で黄砂が観測されるのは2011年5月3日以来、10年振りのことで、観測場所が虎ノ門に移転してからはじめてです。名古屋は視程8km、東京は視程10km以上となっていますが、他の地点と同様に視界不良や物への付着に注意が必要です。
ここまで大規模な飛来になった要因は?
今回、ここまで大規模な飛来となった要因は、黄砂の発生源であるゴビ砂漠周辺で低気圧が急激に発達し、大量に砂が巻き上げられたことだと考えられます。その砂が偏西風に乗って日本に多く飛来し、全国的に黄砂が観測される結果となりました。

高齢女性に徒歩でぶつかった女子中学生「賠償金790万円」の理由

歩道を歩いて人とぶつかった女子中学生に、約790万円の賠償命令──そんな判決が3月15日、大分地裁で下された。
2017年9月、大分市の歩道で登校中の女子中学生とぶつかって転倒した怪我で後遺症が残ったとして、同市の80歳代女性が約1150万円の損害賠償を求めていた。
「中学生は前を歩いていた4人の生徒を追い抜こうとした際、対向の高齢女性と衝突。両手に野菜を持っていた女性は転んで腰の骨を折り、腰が曲がりにくくなるなどの障害が残った。
中学生側は『いきなり歩く速度を上げたり進路を変える危険な行為はしていない』と主張しましたが、歩道の幅は2.2メートルしかなく歩行者同士が衝突する危険があったとして、地裁は『追い抜く際に安全に配慮して歩く注意義務を怠った過失がある』と判断。女性の骨折は骨粗しょう症の影響もあるとして賠償額は減額されました」(全国紙司法担当記者)
中学生側の代理人弁護士は「今後の対応を協議する」としたが、歩道を歩いていただけの中学生には重すぎる賠償にも思える。弁護士の深澤諭史氏はこう解説する。
「損害賠償請求では、発生した損害が認められれば、それが故意か、不注意による過失かは基本的には関係がない。賠償額が790万円になったのは、後遺症が残り、治療費が高額だった可能性が高いと思われます。
事故の賠償額には年5%の利息が付きます(2020年施行の民法改正で原則3%に)。2017年に事故が起きているため790万円が元本であれば、実際には約948万円の損害賠償額になります」
日常生活で思わぬ損害を与えてしまうケースは少なくない。
「あまり報道されていないだけで、偶然の不幸が重なって事故になってしまい、損害賠償請求されるケースはよくあります。今回は中学生に損害賠償が請求されたように、損害を与えたのが未成年でも賠償金の支払いが命じられることはあります。民法ではだいたい12~13歳程度から責任能力が認められています」(同前)
法律的には“子供のやったことだから”では済まない世の中になっている。
※週刊ポスト2021年4月9日号

「ヒステリックブルー」元メンバー、初公判で起訴内容を一部否認

女性の体を触ろうとしたとして、強制わいせつ未遂罪に問われた人気ロックバンド「ヒステリックブルー」(解散)の元ギタリストで自営業、二階堂直樹被告(41)=甲府市=は30日、さいたま地裁(任介辰哉裁判官)の初公判で「胸を触ろうとしたことは間違いないが、それ以外は否認します」と述べた。弁護側は事実関係について争わないとした上で、埼玉県迷惑防止条例違反か暴行罪にとどまると主張した。
起訴状などによると、二階堂被告は2020年7月6日未明、通行中の女性に強制わいせつ行為をしようと考え、朝霞市の路上で20代女性の口を背後から塞ぎ、服の上から胸を触ろうとしたとしている。
検察側は冒頭陳述で、二階堂被告が内縁の妻と口論になり、飲食店で飲酒した後、1人で歩いていた被害者に気付かれないようサンダルを脱いで近付いた――と指摘した。
【平本絢子】

テラハ木村花さん問題、BPOが見解発表 フジテレビに「放送倫理上の問題があった」 人権侵害は認めず

フジテレビのリアリティー番組「テラスハウス」に出演していたプロレスラー木村花さん(享年22)が視聴者から誹謗(ひぼう)中傷を受けた後に死去し、遺族が人権侵害を申し立てた事案で、放送倫理・番組向上機構(BPO)は30日、「放送倫理上の問題があった」との見解を発表した。人権侵害は認めなかった。

花さんの母・響子さんが昨年7月、番組で花さんが暴力的な女性のように描かれたなどとして「人権侵害があった」と訴える申立書をBPOに提出。BPOの放送人権委員会は同年9月16日までに、審理入りを決めた。フジテレビは、番組で「女性を暴力的に描いていない」などと主張するとともに、社内調査の結果を基に「人権侵害は認められない」と反論した。

委員会は30日、審理の結果「人権侵害は認められない」としたが、花さんに精神的な負担が生じることが明らかである本件放送を行うとする決定過程で、出演者の精神的な健康状態に対する配慮に欠けていた点で「放送倫理上の問題があった」と判断した。

リアリティー番組について「制作・放送を行うに当たっての体制の問題を、課題として指摘せざるを得ない」とし、フジテレビには本決定を真摯に受け止めた上で、花さんの死去後に自ら定める対策を着実に実施し、その効果の不断の検証を踏まえて改善を続けるなどして再発防止に努めるとともに、本決定の主旨を放送するよう要望した。

また、放送界全体にも「本件及び本決定から教訓を汲み取り、木村花氏に起こったような悲劇が二度と起こらないよう、自主的な取り組みを進めるよう期待する」とした。

栃木の山火事、たばこ起因と推定 足利市が発表

栃木県足利市は30日、2月から3月にかけて両崖山(251メートル)一帯で起きた山林火災の出火原因が、「たばこと推定される」と発表した。足利市消防本部の調査で明らかになった。県の調べでは、焼失面積が167ヘクタール、被害額が3200万円に上ることも判明した。
消防によると、山頂から南西200メートルの、出火場所とみられる付近に、複数のたばこの吸い殻が落ちていたことから出火原因を推定したという。
火災は、2月21日に登山者の119番で発覚。3月15日に鎮火した。一時305世帯に避難勧告が出され、現場周辺の中学、高校が休校になるなどの影響も出た。