千葉県知事選は21日午前7時から投票が始まった。午後5時現在の投票率は18・57%で前回より0・74ポイント高い。
3期務めた森田健作知事(71)の引退に伴い、12年ぶりに新人同士の争いとなり、同知事選で過去最多の8人が立候補した。
主な候補者は、前千葉市長の熊谷俊人氏(43)(無)、元予備校講師の金光理恵氏(57)(無=共産推薦)、前県議の関政幸氏(41)(無=自民推薦)。新型コロナウイルス対策や、森田県政の評価などが争点となっている。
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「とりあえず車に乗ろう」深夜の駐車場で中1少女を誘拐、26歳男を逮捕
福岡県警久留米署は19日、久留米市城島町、自称自動車整備員の男(26)を未成年者誘拐容疑で逮捕した。発表では、同日午前2時20分頃、大分県杵築市内の駐車場で、同市内の中学1年の少女(13)に「とりあえず車に乗ろう」などと声をかけて軽乗用車に乗せ、久留米市内まで誘拐した疑い。午前8時50分頃、2人で入店した同市内のネットカフェで、少女が従業員に保護を求めた。
ジビエ活用で地域に光 鳥獣害が深刻化、ある集落での取り組み
深刻な鳥獣害の対策として、国は2020年度に初めて全国的な集中捕獲キャンペーンを実施した。和歌山県は早くから対策を講じ、鳥獣捕獲数は伸びており、全国の都道府県で唯一、イノシシやシカの肉質等級制度を設けるなどジビエの活用にも積極的だ。それでも年間3億円超の被害があるという。中山間地域の小さな集落で狩猟からジビエ販売まで手掛ける田辺市上芳養の日向(ひなた)地区を訪ねた。【竹内之浩】
底冷えがする2月半ば、里山の雑木林で辻田直樹さん(38)は獣道に深さ15センチほどの穴を掘り、くくりわなを仕掛けた。「この時期の雌のイノシシは脂がのって一番おいしいんです」。辻田さんは狩猟やジビエ販売などを行う地元の会社「日向屋」のメンバーだ。同社では日向地区を中心に約40基のわなを仕掛け、年間100頭ほどを捕獲している。
狩猟に乗り出したのは16年。高齢化に伴う耕作放棄地の増加と狩猟者の減少で鳥獣害が深刻化した。地区で狩猟をしていたのは60代の2人だけ。イノシシに食べられたミカンの皮が農園に散乱し、梅の新芽はシカに食い荒らされた。「このままでは基幹産業が保てない」と、後に同社社長を務める岡本和宜さん(42)や辻田さんら若手5人が狩猟チームを結成した。
最初は順調だったが、捕殺を繰り返すことに心を痛め、「意味のある駆除にしたい」と考えたのがジビエの活用だった。18年に紀州ジビエ生産販売企業組合の解体加工施設「ひなたの杜」を誘致すると共に、狩猟チームを「日向屋」として法人化した。
加工するのは同組合理事の湯川俊之さん(43)。捕獲の連絡が入ると現場に行き、目にかなったものだけを選ぶ。「納得できる肉を施設から出荷し、地区の活性化に協力したい」と話す。近畿を中心に全国のレストランやホテルに卸している。
岡本さんらが次に考えたのが、料理を通じたジビエの普及で、格好の人材がいた。ジビエ料理コンテストで最優秀賞を受賞したこともある地元出身の料理人、更井亮介さん(31)。岡本さんらの取り組みを知って帰郷し、20年3月に地区内に地元ジビエを扱うフレンチレストラン「キャラバンサライ」を開いた。更井さんは「命を頂くことの意味を伝えたい」と語る。
チーム結成から5年。鳥獣害は大幅に減少する一方、日向屋のメンバーは移住者を含めて約10人に増えた。高齢化や担い手不足に対応した農作業の受託、耕作放棄地を活用した園児への食育、農業・狩猟体験など、活動は幅を広げている。岡本さんは「地域で課題を共有し、鳥獣害対策のモデルになれるように取り組みたい」と力を込める。
緊急事態解除 バイデン大統領に格好つけたい菅首相の思惑優先か
さる3月初旬、議員会館の自民党議員の事務所ポストに1通の文書が投げ込まれた。受け取った議員からは「政局の幕開け」「菅おろしの序章じゃないか」と波紋が広がっている。
文書では〈衆議院議員は、今年の10月21日に任期満了を迎えるため、今年中に総選挙が行われることになります。また、自民党総裁も9月30日で任期満了となります〉とあり、さらに10月21日の衆院の任期満了まで臨時国会を開き、その日に衆院を解散した場合は「11月28日投開票」が〈公職選挙法で認められる最も遅い総選挙の日程〉と指摘されている。
これがなぜ、“菅おろし”と受け止められているのか。自民党中堅議員は、「総選挙を最大11月28日まで引き延ばせるとは知らなかった。それなら、9月の総裁選で新総裁が誕生すれば、首相就任後に国会で所信表明を行なってから解散・総選挙という日程が可能になる」と語る。
政治ジャーナリスト・藤本順一氏が指摘する。
「文書の意図は、総裁選で菅総理のクビを挿げ替え、新しい看板で総選挙を乗り切ろうということ。それまでは菅首相の解散権を封じ込めなければならない。それを日程表だけでピンポイントで訴えている」
解散権封じの動きには菅首相も黙っていない。
「秋までの任期なので、情勢を見て考える」
首相就任から半年の3月16日、解散・総選挙についてそう語り、政府側からは「4月解散」説が流されている。
巻き返しの転機となったのは、米国のバイデン新大統領との首脳会談(4月9日予定)が決まったことだ。
「逆風続きの菅総理は、各国首脳の中で一番乗りでバイデンに会えることを『外務省はよくやった』と非常に喜んでいる。バイデン大統領から東京五輪への協力を取り付けられれば、開催に大きく道が拓けるし、支持率を盛り返せると考えている」(菅側近議員)
首相は4月8日から10日まで訪米する予定だが、帰国後、看板政策であるデジタル庁設置法案を成立させ、大型連休前の4月25日に衆院解散というシナリオが浮上している。あくまで「解散権はオレが持っている」という姿勢を示しているのだ。
だが、バイデン大統領から五輪への協力を取り付けるためには、聖火リレーを予定通り3月25日にスタートさせなければ格好がつかない。
ネックは緊急事態宣言の解除問題だった。
「菅首相が知事から慎重論があがっていた1都3県の緊急事態宣言の解除に動いたのは、感染抑止の観点から判断したというより、なんとしても聖火リレーを出発させたいという政治的事情を優先させたからでしょう」(藤本氏)
※週刊ポスト2021年4月2日号
教祖に無理やり結婚相手を決められる「合同結婚式」で精神障害を患う二世も 統一教会二世信者が陥る“後遺症”の実情
ムチを打てない人は「子どもをサタンから守れない人」 “エホバの証人”元二世が明かす異常な“懲らしめ”の実態 から続く
日本では、憲法によって特定の宗教を信じる自由または一般に宗教を信じない自由が保障されている。信仰する宗教が“カルト”と呼ばれるものだったとしてもだ。しかし、カルトの教えが絶対であると信じる両親のもとで育てられた子どもたちは、信じる対象を限定されることが往々にしてある。そんな子どもたちはいったいどのような日々を過ごし、どのような大人へと育つのだろうか。
ここではジャーナリストの米本和広氏の著書『カルトの子』(論創社)より、「世界平和統一家庭連合(統一教会)」信者の両親のもとで育った女性の体験談を引用。生まれ育った環境に葛藤を抱き、悩み苦しむ二世の声を紹介する。(全2回の2回目/ 前編 を読む)
※記事中に登場する人物の名前はすべて仮名です。
◆◆◆
うちの家が一番まともと思えるほど、ひどい家庭ばかりだった
ユキは統一教会に内心懐疑的だった。教典である『原理講論』には納得がいかなかったし、何より母親の信者仲間で幸せになった人が1人もいないことが大きかった。母の信者仲間の夫は事業に失敗して自殺したし、やはり母の信者仲間は夫が背中が痛いと訴えていたにもかかわらず、日中の大半は献金活動に明け暮れ、がんに気がついたときはすでに手遅れだった。母が布教した伯母は500万円の多宝塔や300万円の壺を買ってから「壺の後ろに霊界が見える」と口走るようになった。それが原因で夫婦関係が悪化した。ユキと同年輩の二世は交通事故にあい、1人が亡くなり、もう2人は後遺症に苦しんでいた。
「桃子(編集部注:ユキの妹。三女で両親ともに統一教会信者になった後に産まれた)の問題はあるけど、周囲を見渡してもうちの家が一番まともと思えるほど、ひどい家庭ばかりだった」という。
神野三千子は献金に明け暮れたが、子どもの教育には熱心で、ユキを大学に進学させている。「統一教会のために家を抵当に入れていましたが、長女が大学に進学するというんで、教団と交渉して銀行に借金を全額返済してもらい、抵当権を解除してもらいました」と神野はいう。
ユキは組織には距離を置いていたが、大学2年生のときに統一教会が自分の問題としてのしかかるようになった。好きな人ができたのである。ユキは葛藤した。その人と付き合えば母は嘆き悲しむし、私は地獄に落ちるかもしれない。母の気持ちを優先させれば別れるしかない。
「葛藤する自分に驚きました。葛藤するほど組織に縛られていたのかと思った。教義には疑問を抱いても心情的に理解していたんでしょうね。好きな人ができたと告げれば母は気が狂うかもしれないと内緒で付き合っていましたが、好きな人と一緒にいても心から楽しむことができず、むしろ辛くて、苦しい日々でした」
信者の母から「好きな人がいたら結婚していいよ」
彼と別れたあと、ユキは一生独身で通すことにした。合同結婚式の実態を知っていたからだ。日本人女性と黒人の組み合わせは少なくないし、日本の女性と結婚することが目的で海外の男性が入信しているケースもある。韓国人と結婚した女性は儒教の国ゆえ家事にこき使われている。
信者が口先では文鮮明(編集部注:世界統一平和連合[統一教会]の創設者)のマッチングを賞賛しながら、本音では自分の息子や娘の相手には同じ日本人を希望していることも知っていた。母の信者仲間が「あなたのとこは、(献金額が多いから)ちゃんとした日本人よ!」としゃべっているのを聞いていたこともあった。
30歳になり「いよいよ生涯独身か」と思っていたとき、母親に「好きな人がいたら結婚していいよ」と言われ、ユキは驚き、混乱した。「なんで今頃になって言うの!」と母親を詰った。このときのことを、神野は「長女はこのままでいけば一生独身で終わると内心焦りました。そりゃあ、祝福を受けてもらいたかったけど、一生独身でいられるよりは好きな人と結婚してもらったほうがいい。まあ、断腸の思いでしたが」と打ち明ける。
ユキはその後しばらくして自分で選んだ相手と結婚した。
話が一段落したところで、「36歳になった今でも後遺症があるんですよ」と、母親似で意志の強そうな印象を与えるユキが寂しそうな表情になった。
大人になっても自分の気持ちがコントロールできない
ユキは大学を卒業してから職を十数回変えていた。上司から同僚と同じように平等に扱われると、わけもなく苛立ってしまうからだという。母親に小さいときからかまってもらえなかったことが原因だとユキは分析する。
「自分で自分の心理状況は分析できるのに、同僚よりも注目されたい、評価されたいという気分はどうしても拭えないんですよね。蚊に剌されるでしょ。そうするとすごく大騒ぎをするんです。主人が『なんだ蚊に剌されたぐらいで』と言えば、もう感情がコントロールできなくなってしまう。自分が自分であることを認めてもらうことなく育てられてきたことの反動なんでしょうが、どうしようもないですね」
ユキは感情をコントロールするために1人で車を飛ばす。
「ムシャクシャすると会社の帰り道、横浜まで飛ばすこともあります。土日はたいがいダンナさんを放っておいて、10時間はハンドルを握る。月にすれば3000キロは走っている。それでようやく感情をコントロールできるんです」
母の猛反対にあった妹は…
ユキが母親に結婚していいよと言われた年、神野家は修羅場だった。
高校生だった三女の桃子が統一教会の二世と付き合っていることが発覚し、母親の三千子が半狂乱になっていたのだ。相手はヤコブ(編集部注:合同結婚式に臨む前に産まれた子供のことを統一教会ではヤコブ[罪の子]と呼ばれる)で、父親は胃がん、家は献金がたたって自己破産寸前だった。ユキによれば、桃子が相手の身の上話に同情し、付き合うようになったのではないかという。二世の間でよくあるケースだともいう。
しかし、三千子にとって文鮮明がマッチングする前に娘が男性と付き合うことは許されないことである。ましてや、娘は神の子、相手はヤコブである。神の子は神の子同士で結婚しなければならない。
三千子は相手の男の子を呼びつけ、二人を前に顔を真っ赤にして包丁を突きつけ、交際をやめるように迫った。
だが、桃子は付き合いをやめなかった。生まれて初めて自分の意志を貫こうとしたのである。
薬学部を出たユキは仕事上、精神障害の患者をたくさん見ていた。ユキは母親に「強引に仲を引き裂こうとすれば、桃子は廃人になるよ。廃人になるほうがいいか、過ちを犯しても元気なほうがいいのか、どっちがいいと思ってるの」と説得したが、母親は頑として交際を認めようとしなかった。
付き合いは1年で終わったが、それから桃子の声が出なくなってしまった。
ユキが振り返る。
「桃子って、呼びかけるでしょ。ところが、返事ができないんですよ。失語症のような状態が一カ月半は続きましたか。交際をやめるように迫られたとき、本来の自我と、母に従って生きてきた自我とが引き裂かれたのだと思います」
自殺未遂を繰り返し社会復帰は難しい
ユキはよく卒業できたもんだと感心しながら振り返るが、ともかく桃子は高校を卒業し、准看護婦となった。
桃子は看護婦になってから何度か自殺未遂を繰り返すようになった。ユキは「妹の自殺未遂は狂言的なところがあります。リストカットにしろ睡眠薬の大量服用にしろ、計算しているところがある。みんなから、とりわけ母親に注目され、かわいがってもらいたいんです」という。
桃子はいま両親と一緒に暮らしている。桃子の小さいときからの念願が叶ったわけだが、部屋に引きこもったままで、いまだ精神薬を欠かすことができない状態にある。神野三千子は私に「あの娘を社会復帰させるのがこれからの私の仕事ですよ」と語っていたが、ユキは「妹の症状は軽くありません。仮に軽くなることがあっても、桃子が社会に復帰することは難しいと思います。自分に自信がないから仕事に就くことは難しいだろうし、引きこもっているから結婚相手も見つからないと思う」という。
マッチングで結婚した二世を襲う受難の数々
92年の「200双(編集部注:統一教会が行っている合同結婚式。200双では200組の合同結婚式が行われている)」では日本人が絡む9組のカップルが生まれた。そのうちの一人、二世のホープと言われたHは韓国の女性と結婚した。好美(編集部注:統一教会の二世信者で合同結婚式を通じて韓国人男性と結婚。ほどなくして離婚した女性)は修練会で、私たちはいかに幸せに暮らしているかというH夫妻の講演を聞いたことがある。それからほどなくして、Hは自殺未遂を図った。妻が文鮮明の長男、孝進の愛人だということがわかったからだ。幹部信者の間では有名な話である。
ここまで悲惨ではなくても、韓国の男性と結婚したあと日本に逃げ帰り、その後、鬱状態になったり対人恐怖症など精神障害を患っている二世は少なくないという。
親に勧められて、統一教会系の韓国の中高一貫校、大学、アメリカの大学に進んだ子どもは就職先がなくて困っている。二世の合同結婚式に参加した早稲田の学生は韓国の女性と結婚したが、たちまち生活費に困り、大学を中退して今は二人でバイト生活だ。このような例をあげればきりがない。
統一教会の二世の受難は今も続いている。
4年前の96年から統一教会は突如、ブラジルに日本人女性を派遣するようになった。ブラジルのジャルジンとパンタナールに広大な未開の土地を購入して神の国をつくるのだという。派遣されたのは5000人近くに及ぶ。その間、子どもは日本に置き去りで、祖父母や信者が面倒を見ている。信者の間でたらい回しにされている子どもも少なからずいる。
元幹部だった克子のところには子どもの様々な情報が入ってくる。
「Sさんは3カ月ほど中米のエルサルバドルに派遣され、最近日本に帰ってきましたが、保育所に預けていた長女はいまだ一言も言葉を発しないそうです。Iさんは南米とアメリカへ一年間行っていましたが、戻ってくると5人の子どものうち4人が視力矯正のためにメガネをかけていたので驚いたそうです。Wさんはブラジルに3カ月ほど行っていましたが、帰国したら3歳の子が赤ちゃん返りをしていて、Wさんが少しでも離れると大声で泣きながら身体中をばたつかせ、どうしようもないということです。トイレに行くときでも抱っこして入らなければならないとこぼしていた。入ってくる情報は、こんな話ばかりです」
最近、統一教会は祝福を受けただけでは罪は償われないとして、祝福一世同士が真に天国で入籍できるためには女性が韓国で3年間献身活動をしなければならないと主張し、その人選が進んでいるという。それが実行に移されれば、また多くの子が「母のいない夜」を迎えなければならなくなる。
【前編を読む】 ムチを打てない人は「子どもをサタンから守れない人」 “エホバの証人”元二世が明かす異常な“懲らしめ”の実態
(米本 和広)
脱炭素達成のカギを握る「寒すぎる家」の大問題 家が暖かくなれば「空き家問題」も解決に向かう
「脱炭素」が世界の潮流になっている。ようやく日本でも菅義偉内閣が「2050年までの脱炭素」を掲げたとおり、国内でも今後さまざまな分野で大きな変革がやってきそうだ。 本当にできるのだろうか。具体的なロードマップとなると、実はかなりお寒い状態だ。もちろん影響力が大きいのはEV(電気自動車)だ。電気が水素などの再生可能エネルギーで作られていることが前提だが、ようやく日本の自動車メーカーも脱炭素に舵を切った。今後は、ほとんどの自動車が電気自動車になっていくことだろう。日本の自動車メーカーが世界の潮流に取り残されることなくEVの加速化にどんな手を打つのかに期待したい。 ■日本の住宅は時代遅れの基準さえクリアできず 一方、日本で脱炭素化が世界のなかで最も遅れている分野の1つが、建築だ。日本の全エネルギーの約3分の1が建築分野(一般用住宅と業務用)で消費されている。にもかかわらず「日本の住宅が『暖房しても寒い』根本的な理由」でも書いたとおり、住宅業界ではなんと1999年に決められた基準を「次世代省エネ基準」(2020年省エネ水準)として、いかにも近未来の基準のように使っているのだ。 しかも「次世代の基準」などと言うのは大間違いで、実態はもはや時代遅れ。表のように今最も厳しいドイツの基準と比べると、年間に使用する灯油タンクの量(床面積100平方メートルの家)換算ではなんと約7倍にもなる。さらに驚くのは、日本の住宅の大半がこの「時代遅れの新基準」さえクリアできていないということだ。 春を迎えるというのに、本当に寒すぎる話だが、それだけに、もはや「脱炭素」を実現する「ロードマップの1丁目1番地」に据えるべきなのが、建物の高断熱・高気密化による省エネルギーだと言えよう。 実際、環境先進国のドイツでは、化石燃料に由来しない創エネルギーと同時に始めた建物の断熱化が、想定を上回るほど効果的に機能している。エネルギーの消費量を減らすことは、エネルギーを作るよりも容易だ。 下の写真は高断熱化改修されたドイツの建物である。 このように、窓以外の壁に断熱材を貼ることで、高断熱を実現している。同国政府は今後「化石燃料を買わなくてよくなるための投資」として位置づけ、手厚い補助金をつけている。 では、建築分野で二酸化炭素をどのくらい減らせるのだろうか。例えば先進国ドイツでは2021年以降のすべての新築建物は脱炭素化を実現するよう、法律化されている。一方、日本では前述の「次世代省エネ基準」(1999年に策定)の義務化さえ、見送ったばかりだ。 ■エネルギーを作り、消費エネルギーを抑える
「脱炭素」が世界の潮流になっている。ようやく日本でも菅義偉内閣が「2050年までの脱炭素」を掲げたとおり、国内でも今後さまざまな分野で大きな変革がやってきそうだ。
本当にできるのだろうか。具体的なロードマップとなると、実はかなりお寒い状態だ。もちろん影響力が大きいのはEV(電気自動車)だ。電気が水素などの再生可能エネルギーで作られていることが前提だが、ようやく日本の自動車メーカーも脱炭素に舵を切った。今後は、ほとんどの自動車が電気自動車になっていくことだろう。日本の自動車メーカーが世界の潮流に取り残されることなくEVの加速化にどんな手を打つのかに期待したい。
■日本の住宅は時代遅れの基準さえクリアできず
一方、日本で脱炭素化が世界のなかで最も遅れている分野の1つが、建築だ。日本の全エネルギーの約3分の1が建築分野(一般用住宅と業務用)で消費されている。にもかかわらず「日本の住宅が『暖房しても寒い』根本的な理由」でも書いたとおり、住宅業界ではなんと1999年に決められた基準を「次世代省エネ基準」(2020年省エネ水準)として、いかにも近未来の基準のように使っているのだ。
しかも「次世代の基準」などと言うのは大間違いで、実態はもはや時代遅れ。表のように今最も厳しいドイツの基準と比べると、年間に使用する灯油タンクの量(床面積100平方メートルの家)換算ではなんと約7倍にもなる。さらに驚くのは、日本の住宅の大半がこの「時代遅れの新基準」さえクリアできていないということだ。
春を迎えるというのに、本当に寒すぎる話だが、それだけに、もはや「脱炭素」を実現する「ロードマップの1丁目1番地」に据えるべきなのが、建物の高断熱・高気密化による省エネルギーだと言えよう。
実際、環境先進国のドイツでは、化石燃料に由来しない創エネルギーと同時に始めた建物の断熱化が、想定を上回るほど効果的に機能している。エネルギーの消費量を減らすことは、エネルギーを作るよりも容易だ。
下の写真は高断熱化改修されたドイツの建物である。
このように、窓以外の壁に断熱材を貼ることで、高断熱を実現している。同国政府は今後「化石燃料を買わなくてよくなるための投資」として位置づけ、手厚い補助金をつけている。
では、建築分野で二酸化炭素をどのくらい減らせるのだろうか。例えば先進国ドイツでは2021年以降のすべての新築建物は脱炭素化を実現するよう、法律化されている。一方、日本では前述の「次世代省エネ基準」(1999年に策定)の義務化さえ、見送ったばかりだ。
■エネルギーを作り、消費エネルギーを抑える
春の嵐で警報級の大雨のおそれ 東北も土砂災害に警戒
今日21日(日)は低気圧が日本海を北東進し、大気の状態が不安定となるため全国的に雨の降るところが多くなります。特に、東海などでは降水量がまとまり、警報級の大雨となるおそれがあります。
東海で大雨 各地で風雨強まる
東海や関東甲信などでは、湿った空気の影響で発達した雨雲がかかって本降りの雨となり、午後ほど雨の降り方が強まる見通しです。雷を伴って激しく降り、静岡県など多いところでは総雨量が100mmを超える大雨となるおそれがあります。
地上の高さの風の予想
また、東日本や北日本の沿岸を中心に、非常に強い風が吹く見込みです。最大瞬間風速は25m/sを超える可能性があり、電車の遅延や運休、高速道路の速度規制など交通機関に乱れが生じる可能性もあります。外出の必要のある方は交通情報もご確認ください。
東北も本降りの雨 土砂災害に警戒
昨日20日(土)、最大震度5強の地震に見舞われた東北では、ほぼ終日断続的に雨が続く見込みです。地震の影響で地盤が緩んでいるおそれがあり、雨に伴う土砂災害の発生に警戒が必要です。急な崖には近づかないようにしてください。避難する場合はなるべく複数人数で、可能であれば明るい時間帯に移動するようにしてください。
北海道は大雪や融雪に注意
北海道では、降っている雪が昼間には雨に変わるところが多い予想です。だんだんと気温が上昇するため、融雪が進む見通しです。なだれや屋根からの落雪等に注意し、ぬかるみなど路面状況の悪化にもお気をつけください。ただ、道東では雪のまま経過する時間が長く、十勝や釧路地方などで積雪が急増するおそれがあります。多いところでは、平野部で10cm以上、日高山脈などで30cm以上の積雪増加となる可能性があります。風も強いため、吹雪による視界不良にも注意してください。着雪、着氷にも注意が必要です。
花粉 月曜以降もまだ「非常に多い」予想 ピーク終了時期の見通しは?
気になる花粉の見通しです。22日(月)以降も「非常に多く」飛散する所が多いでしょう。スギやヒノキ花粉のピーク終了時期は?
スギ花粉からヒノキ花粉へ
九州から近畿ではスギ花粉のピークは越えて、ヒノキ花粉の飛散がピークになっています。東海、関東甲信のスギ花粉のピークもそろそろ終盤ですが、ヒノキ花粉の飛散が本格化してきています。一方、北陸や東北ではスギ花粉が最盛期となっています。
月曜以降も「非常に多い」飛散
きょう21日(日)は雨が降り、花粉の飛散は抑えられる所が多いでしょう。あす22日(月)は日中は天気が回復し、花粉の飛散が多くなりそうです。東海や東北で「非常に多く」飛ぶでしょう。 23日(火)以降は九州から近畿、北陸でも「非常に多い」飛散の日があり、東海や関東甲信、東北では連日のように「非常に多く」飛ぶ予想です。まだ、万全な花粉症対策が必要です。
ピーク終了の見通し
スギ花粉のピークは東海や関東甲信、北陸ではそろそろ終わるでしょう。東北では3月末までピークが続く予想です。 一方、ヒノキ花粉のピークは九州、四国、中国、近畿では4月上旬にかけて続くでしょう。関東は4月中旬にかけて最盛期となりそうです。また、北陸と東北は、4月を中心にヒノキ花粉が飛散しますが、飛散量は他の地点と比べると少ないため、はっきりとしたピークはないでしょう。 スギ花粉からヒノキ花粉にピークが変わり、4月にかけて花粉シーズンが続きます。しっかりとした対策をなさってください。
学習塾トイレで少女を盗撮疑い、勤務の男を逮捕 ボールペン型カメラ設置、約2年間継続か
京都府警向日町署は20日までに、京都府迷惑行為等防止条例違反(盗撮)などの容疑で、京都市伏見区の学習塾勤務の男を逮捕した。捜査関係者への取材で分かった。
捜査関係者によると逮捕容疑は、塾の女子トイレにボールペン型のカメラを置き、通っている少女の動画を盗撮するなどした疑い。「間違いない」と容疑を認めているという。
学習塾の塾長によると男は塾長の次男。盗撮は約2年間行われており、昨年12月、保護者からの指摘を受けてカメラの設置が発覚したという。
塾は今月、小学4年生から中学3年生までの保護者を対象に計8回の説明会を開き謝罪している。京都新聞社の取材に塾長は「受験生に動揺を与えないよう、受験が終わるまで伏せていた」と話した。
医師会の「ごり押し」で現場は混乱…ワクチン個別接種が“危険な賭け”である理由
それにしても、日本医師会の中川俊男会長の動きは周到だった。新型コロナワクチンの接種で想定されていた集団接種の計画を土台からひっくり返し、診療所の医師による個別接種への道を切り開いた。政府や各業界へ根回しをしながら実現にこぎつけた手腕は鮮やかだった。だが、個別接種を強引に進めたことに起因する各方面の混乱は深刻だ。4月中旬には高齢者への接種が始まるが、個別接種の「ごり押し」は、地域の接種プランの遅れにつながっている。
昨年暮れから、ワクチンを巡る政府の対応のちぐはぐさが際立つ。
揺れや衝撃にも弱いファイザー社製ワクチン
ワクチン課題を担う河野太郎行政改革相は、3月12日の記者会見で5月中には約2150万人分(1瓶当たり6回接種で計算)を確保する見通しだと述べた。だが、どの自治体に、いつ、どれくらいの量が送られるのかは依然として不透明だ。
1バイアル当たりの接種回数も、6回が5回に変更され、6回分を確保できる特殊な注射器を探して右往左往する。ワクチンを生理食塩水で希釈するためのシリンジ(注射器の筒)が不足していると分かったのも、つい最近だ。
そもそも米国ファイザー社製のワクチンは、扱いが難しい。マイナス75℃前後で各自治体が設置する、超低温冷凍庫のディープフリーザーに運ばれて、そこで保管される。厚生労働省は当初、体育館などの大型施設での集団接種を考えていた。温度管理だけでなく揺れや衝撃にも弱いファイザー社製ワクチンを移送するのは、最小限にとどめたいからだ。
1月27日、日医の中川会長が記者会見でこうぶち上げた。
「住民への接種は、普段の健康状態を把握しているかかりつけ医で安心して受けられることが重要」
小分け移送のデメリット
つまり、集団接種と並行して個別接種を柱の一つに加えるよう提言したのだ。となれば、小分けして診療所に移送する手段が必要になる。ワクチンは摂氏2~8℃を保つ保冷ボックスで移送し、5日以内に使い切らなければならない。
確かにかかりつけ医で接種できれば、患者ごとのアレルギー体質や病歴などを把握しているから安心につながる。
だが、デメリットも少なくない。小分けの際には、どのロットのワクチンを、いつ、どこの診療所に、どれほどの量を送るのかなど管理手続きが煩雑になる。なにより小分けするほど、貴重なワクチンに無駄が生じる。また、診療所での接種を実施すれば、集団接種を担う医師や看護師の確保にも困難をきたす。
ところが、中川会長の会見以降、事態は一気に動き出す。
政府への根回しはできていた
記者会見5日前の1月22日、中川会長は河野行革相と面談して「個別接種」を申し合わせているという。政府への根回しはできていたのだ。そして会見2日後の29日、それまで大量の小分け移送に後ろ向きだった厚労省が、突然、動き出す。個別接種を中心とした「練馬区モデル」を「先進的な取組事例」として自治体に紹介したのだ。いわば個別接種を奨励したに等しい。
それを知った自治体から、医薬品卸に問い合わせが殺到した。医薬品卸とは、実は医療においては重要な役割を担っている。製薬会社に代わって医薬品を医療機関に届けるだけではなく、薬の説明や、それに付随する医師の要望に応える医薬品供給のプロ集団だ。
2月2日には、その医薬品卸を束ねる日本医薬品卸売業連合会(卸連)の渡辺秀一会長が、日医の中川会長に呼び出された。個別接種のための小分け配送に協力を求められた。
成功するかどうかは“賭け”
だが、ファイザー社製のワクチンに関しては「携わることはない」と厚労省から何度も説明を受けていた医薬品卸は、戸惑う。医師会からの要請は意気に感じるが、いきなり配送せよと言われても情報が足りない。医師会や厚労省、製薬会社の狭間で立場の弱い医薬品卸だが、異例ともいえる文書を厚労省に送付する。
突然の方針変更で「現場は大変混乱している」との抗議だ。
中川会長は、この医薬品卸を抜きにして小分け移送はうまくいかないと踏んでいる。だが、問題は山積みだ。新たに導入したワクチン管理システムが煩雑であったり、地方によっては医師会の熱意に温度差がある。3月中旬になっても、現場の混乱は続いている。
壮大な個別接種計画だが、これが成功するかどうかは、ある意味で賭けに近い。政府の無策と、日医のごり押し……果たしてワクチン接種はうまく機能するだろうか。
「文藝春秋」4月号および「文藝春秋digital」掲載のレポート「 政府の迷走、医師会のゴリ押し 」で、その経緯を報告している。
(辰濃 哲郎/文藝春秋 2021年4月号)