最大震度6強を記録した福島県沖地震の8日前(2月5日)、これまで数々の大地震の前兆をとらえてきた測量学の世界的権威で「MEGA地震予測」を主宰する村井俊治・東大名誉教授は自身のツイッターで、こう警鐘を鳴らしていた。 〈ここ数日「どこで」は特定できないですが、大きな地震が起きる可能性のある異常や擾乱(おそらく前兆現象)が見られます。念のためこの1週間は警戒を怠らないで下さい〉 村井氏が会員向けのメルマガではなく、“公の場”であるSNSで大地震への警戒を呼びかけたのは初めてのことだ。 「東北地方は1月中旬までずっと危険度ランクで上位に入っていたのですが、2月初めにパタッと動きがなくなった。 大きな異常変動が続いた後に、静穏状態が発生すると、間もなくして大きな地震が起きる。東日本大震災などでも見られた現象ですが、これはあくまで私の経験則によるものなのでどう知らせるべきか悩み、今回は私個人のツイッターで発信することにしたのです。何も起きなければ批判されることも覚悟した上で注意喚起をしました」(村井氏 以下「」内同じ) 抱き続けた「悔恨の念」 その背景には、この10年、ずっと抱き続けてきた悔恨の念がある。 村井氏は東大在学中の1960年、ボートの日本代表選手としてローマオリンピックに出場。1983年に東大生産技術研究所の教授に就任し、1992~1996年まではアジア人として初めて国際写真測量・リモートセンシング学会の会長を務めた。 測量学の世界的権威である村井氏が専門外である地震予測を発信することになったきっかけが、2011年3月の東日本大震災だった。 「私は震災の1か月ほど前から東北地方の地表が異常な動きをしていることに気づき、『これは大地震の前兆ではないか』と考えていました。しかし、世間がパニックになることを恐れて注意喚起ができなかった。予測が外れたら恥をかくのではないかという思いもありました。 その結果あれだけの犠牲者が出てしまった。人として、研究者として、本当に後悔した。だからこれまでの測量学者としての名誉を失っても、同じ過ちは二度と繰り返さないよう、私の予測を発信することを決意したのです」 「号外速報」を配信 その後、2013年に株式会社地震科学探査機構(JESEA)を立ち上げ、「週刊MEGA地震予測」の配信を始めた。 同年、本誌・週刊ポストは〈地震予知で特許を取った異端の東大名誉教授〉という記事で村井氏を取り上げ、翌年から、定期的に予測を掲載してきた。
最大震度6強を記録した福島県沖地震の8日前(2月5日)、これまで数々の大地震の前兆をとらえてきた測量学の世界的権威で「MEGA地震予測」を主宰する村井俊治・東大名誉教授は自身のツイッターで、こう警鐘を鳴らしていた。
〈ここ数日「どこで」は特定できないですが、大きな地震が起きる可能性のある異常や擾乱(おそらく前兆現象)が見られます。念のためこの1週間は警戒を怠らないで下さい〉
村井氏が会員向けのメルマガではなく、“公の場”であるSNSで大地震への警戒を呼びかけたのは初めてのことだ。
「東北地方は1月中旬までずっと危険度ランクで上位に入っていたのですが、2月初めにパタッと動きがなくなった。
大きな異常変動が続いた後に、静穏状態が発生すると、間もなくして大きな地震が起きる。東日本大震災などでも見られた現象ですが、これはあくまで私の経験則によるものなのでどう知らせるべきか悩み、今回は私個人のツイッターで発信することにしたのです。何も起きなければ批判されることも覚悟した上で注意喚起をしました」(村井氏 以下「」内同じ)
抱き続けた「悔恨の念」
その背景には、この10年、ずっと抱き続けてきた悔恨の念がある。
村井氏は東大在学中の1960年、ボートの日本代表選手としてローマオリンピックに出場。1983年に東大生産技術研究所の教授に就任し、1992~1996年まではアジア人として初めて国際写真測量・リモートセンシング学会の会長を務めた。
測量学の世界的権威である村井氏が専門外である地震予測を発信することになったきっかけが、2011年3月の東日本大震災だった。
「私は震災の1か月ほど前から東北地方の地表が異常な動きをしていることに気づき、『これは大地震の前兆ではないか』と考えていました。しかし、世間がパニックになることを恐れて注意喚起ができなかった。予測が外れたら恥をかくのではないかという思いもありました。
その結果あれだけの犠牲者が出てしまった。人として、研究者として、本当に後悔した。だからこれまでの測量学者としての名誉を失っても、同じ過ちは二度と繰り返さないよう、私の予測を発信することを決意したのです」
「号外速報」を配信
その後、2013年に株式会社地震科学探査機構(JESEA)を立ち上げ、「週刊MEGA地震予測」の配信を始めた。
同年、本誌・週刊ポストは〈地震予知で特許を取った異端の東大名誉教授〉という記事で村井氏を取り上げ、翌年から、定期的に予測を掲載してきた。
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「“若いから仕方ないね”と助けてくれなかった」メディアが取り上げてこなかった『避難所での性暴力』
「避難所で、夜になると男の人が毛布の中に入ってくる。仮設住宅にいる男の人もだんだんおかしくなって、女の人をつかまえて暗い所に連れて行って裸にする。周りの女性も『若いから仕方ないね』と見て見ぬふりをして助けてくれない」(20 代女性)
東日本大震災から10年――。上記は、「東日本大震災女性支援ネットワーク」(2014年より「減災と男女共同参画 研修推進センター」)による『東日本大震災「災害・復興時における女性と子どもへの暴力」に関する調査報告書』で報告された被災者女性の悲痛な叫びである。
これだけの災害大国・日本でありながら、あまり大きく報道されてこなかった問題。それが「避難所での性暴力」。
実は、そういった問題は26年前の阪神・淡路大震災時にすでに報告されていた。
何も対策を講じてこなかったわけではない。阪神・淡路大震災後に、支援者たちを含めた女性たちが声をあげていたが、当時はまだ、そのような女性の声が届くような時代ではなかった。一部メディアから「被害の証拠がない」「すべて捏造」と“デマ”扱いされ、被害者を支援してきた人たちがバッシングを受け、しばらく口を閉ざしてしまったという背景がある。
そして多くの人にその事実が知られぬまま、東日本大震災でも同じことが繰り返されてしまった。
10年前もセンセーショナルな問題として、それほど大きく報道されることはなかった被災地での性暴力。中でも安全だと思われていた避難所で当時、何が起きていたのか。
「性暴力は災害と関係なしに普段からある問題です。災害時に性暴力がいたるところで起こっていたわけでは決してありませんが、それでも、こういったことが実際にあったことを、多くの方に知っていただきたいと思っています」
と話すのは、「減災と男女共同参画 研修推進センター」の共同代表を務める池田恵子さん。
「これらの話をすると、若い子の中には “じゃあ私は災害が起きても避難所に行かない”という子がいます。それは危ない話で、逃げるときは逃げないといけないし、そういう反応につながってしまっては本末転倒。当時何が起きていたか話すときには、必ず“対策”とセットでお話しするようにしています」
そのように前置きしたうえで、避難所で起きていたこと、そして今後の課題・対策について話してくれた。
「避難所での強姦、強姦未遂も報告されていますが、それ以外では例えば授乳するところをジッと見られた、ストーカー行為をされたという話もありました。
また、避難所に来ていた看護師の女性が、血圧測定の際に胸を触られたり、ボランティアの女性が後ろから繰り返し抱きつかれたケースも。注意したところ、ボランティアのリーダーから“ボランティアが被災者を叱って指導するとはもってのほかだ!”という声を向けられてしまったというのです。
私たちの調査でわかったのは、被害者の年齢層が、未就学の子どもから60代までと、非常に幅広いということ。子どもの被害の中には男児がわいせつな行為をされた事例もありました。被害者と加害者の関係が被災者同士、支援者同士などパターン化されてなかったのも特徴です」
震災後、東日本大震災女性支援ネットワークの一員として現場に足を運び、調査を進めてきた池田さん。池田さんらがまとめた冒頭の報告書には、こんな事例も記されている。
「避難所で深夜、強姦未遂。“やめて”と叫んだので、周囲が気づき未遂に防いだ。加害者も被害者も被災者だった。110 番通報したので、警察官が事情聴取したが、被害女性が被害届を出さなかった」(50 代女性)
この女性のように、当時は被害届を出さない人も多かった。その理由について池田さんは、
「まずは、加害者も同じ地域の人という場合も多い。今後も同じコミュニティーで生きていかなければならず、性被害を受けたことが地域の人に知れ渡ったり、加害者と正面から敵対したりするようなことは、できれば避けたかったんだと思います」
こういった被害があると、避難所では当然、環境改善を求める声があがると思うのだが、被災者にとってはそう簡単なことではないという。
「避難所の運営ってすごく大変なんです。自主運営の避難所は、地域の方が寝ないで目を回しながらやってる。しかも、東日本大震災は大災害でしたから、運営する側の人たちも、家族を亡くしながら頑張っているかもしれない。
そんな中で、みんなのために物資のことや避難所のことで走り回ってる姿を見てしまったら、安全の問題まで対応してくださいとは、言い出しにくかった。ましてや、責任者が男性ばかりだと、ますます言い出しにくい」
そういった状況から被害を訴えられずに、泣き寝入りする人も少なくない。そんな被災地での暴力について、池田さんらは大きく2つの種類に分けている。
ひとつは、雑魚寝が多く、トイレが男女別になっていないなど、環境が整っていないがために暴力が助長されてしまう「環境不備型」。そしてもうひとつが、被災して支援がなければ生き延びていけない人に、支援するかわりに、その見返りとして性行為や側にいて世話をするよう要求したりする「対価型」だ。
「対価型の中でも特に忘れられないのが、若いお母さんで、子どもを連れてもう食べるものもなくて困っているところに“特別に食べものをあげるから夜、取りに来て”と男の人に言われて行くと、あからさまに性行為を強要されたという話。現代の日本でこんなことがあるのかと、驚きました。
もともと立場の弱い人たちが、被災地ではいつも以上に支援に頼らざるをえなくなる。しかも、避難所で共同生活をすることで、嫌でも周りに知られてしまう。そうすると標的化もされやすい。周りも“ちょっとくらい我慢しなさい”とか、“みんな大変だったんだから、命あっただけでもありがたく思いなさい”とか、被害者に忍耐を強いる論調が強くなってしまいます」
普段の「立場の弱さ」という格差が、暴力につながる余地を生んでいると池田さん。では、具体的に、避難所ではどのような対策が求められるのか。
「多くの避難所では男性たちがリーダーシップをとっており、意見を出し合ったりいろいろ決める場に女性たちが少ないのが現状です。しかし、女性も男性とともに責任者として避難所の運営に関わることが必要。どこに女性用の仮設トイレを置いたらいいか、女性用品などは、やはり女性にしかわからない。安全対策も男性だけが担当者の場合、女性は訴えにくいものです」
男性に任せっきり、女性に任せっきりではなく、「男女がともに担う、防犯体制が有効」とのこと。さらにこんな具体策も。
「トイレを男女別にし、女性用トイレの場所は女性の意見を聞いて決める、避難所の開設直後から授乳室や男女別の更衣室を設けるなど、避難所のスペース活用にも安全確保の視点が重要です。また、巡回警備をしたり、啓発のポスターを貼るなど暴力を許さない環境づくりの整備や相談窓口を設けること、災害時の支援活動を行う人向けに、災害時の性暴力について知り、その防止に努めるよう研修を行っておくことも大切なことです」
では、個人でできることは?
「ひとりで出歩かない、周りに声をかけあって移動するなど、個人でできることもなくはないのですが、それだけが対策になってしまうと、“自己責任論”になってしまう。ひとりで出歩くなって言ったのに……と、守らなかった人の落ち度となっても困る。
避難所に行くと、よく“女性と子どもは一人で出歩かないようにしましょう”というメッセージを目にします。でもそうではなく、“みんな見守ってます“など加害者側へのメッセージにする。例えば、駅では“痴漢に注意!”という看板が、最近では“痴漢は犯罪です”という加害者側へのメッセージに変わってきています。潜在的な被害者と加害者と、その他大勢を巻き込むメッセージが必要です。
また、先ほど“若いから仕方がない”と言って周りの女性が助けてくれなかったという事例を出しましたが、そのような間違った考えに加担しないのも、私たちにできることだと思います」
2016年の熊本地震では、避難所内に間切りが設けられたり、性暴力の注意を促すチラシが配られるなど「一歩前進した感覚があった」と話す。それでも性被害は起きたというが、確実に安全面は改善されつつある。
「多くの女性たちが声をあげ、それに男性たちが一緒に頑張ろう、この問題を考えようと思ってもらえたら」
いつ、誰がそうなってもおかしくない、避難所生活。今後、さらなる対策が求められる。
関東などで朝から花粉光環が出現 太平洋側中心に花粉の大量飛散に注意
茨城県笠間市より(10日(水)9時30分頃撮影)今日3月10日(水)の関東は晴れて「花粉光環」と呼ばれる、太陽の周りに虹色の環が見られています。関東の他にも福島県でも朝から花粉光環が写真に収められています。
花粉光環とは
朝から晴れて北寄りの風が強まっている関東地方では、すでにスギ花粉が多く飛び始めています。空中に拡散されたスギ花粉によって太陽の光が回折する(曲げられる)ことで発生したものが花粉光環です。太陽の周囲を囲むように、幾重にも虹色の環が見られるのが特徴で、花粉の飛散量が多い時に見られます。
東京や名古屋、大阪などで「非常に多い」予想
今日の花粉飛散予想 3月10日(水)
今日は全国的に北寄りの風が強く吹き、日本海側以外の地域ではスギ花粉の飛散量が多くなるおそれがあります。東北から九州まで各地でスギ花粉の飛散がピークを迎えています。気温の低い東北でも、強風によって多くの花粉が飛び出すことが考えられるため、油断ができません。マスクや目薬など、各地で万全な対策をしてお過ごしください。また、帰宅時は家に花粉を持ち込まないようにし、洗濯物も取り込む前に花粉を落とすなどできる限りの対処をしたほうが良さそうです。
参考資料など
写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)
菅首相、違法接待で「谷脇切り捨て」の罪深さ 懐刀の官僚を更迭、避けられぬ首相の政治責任
菅義偉首相の寵愛を受けて出世街道をばく進してきた総務省の谷脇康彦氏(60)が3月8日、利害関係のあるNTTや東北新社からの違法接待を受けていたとして、省内ナンバー2である総務審議官の職を追われた。 次期事務次官間違いなしとされた谷脇氏の転落で、菅首相肝いりの携帯電話料金引き下げなどへの悪影響も避けられない。通信放送行政における改革派を失った総務省の地盤沈下にもつながりかねず、「谷脇氏退場なら国家的損失」(関係者)との声も出ている。 ■1人6万円超の飲食接待も 菅首相自身にとっても懐刀を失ったのは手痛い打撃で、「天領」とされる総務省への影響力も低下しかねない。しかも、違法接待に首相の長男が絡んでいたことで、「罪作りの原因は菅首相」(立憲民主党)などの批判が噴出しており、菅首相の政治責任も厳しく問われる。 谷脇氏の事実上の更迭処分が発表されたのは、参院予算委員会集中審議の直前の8日朝のことだった。人事権者の武田良太総務相が「前回の調査で倫理法令に違反する行為をほかに行っていないか、再三確認したにもかかわらず、新たな違反が疑われる行為が確認されたことは、甚だ遺憾」と厳しい口調で説明した。 総務省は2月24日、衛星放送関連会社の東北新社から2018~2020年に計4回の接待を受けたなどとして、谷脇氏ら11人の幹部職員の減給や戒告などの処分を決定。谷脇氏はその中で一番重い減給処分を受けていた。ただ、その際の調査で谷脇氏はNTTからの接待を申告せず、総務省も調査漏れがあったことを認めた。 総務省が事業計画の認可などの権限を持つNTTは、同省にとってまさに利害関係者。同社の子会社であるNTTドコモも、同省が所管する電波法によって、携帯電波の周波数などが割り当てられている。 NTT幹部らとの会食が判明した後も谷脇氏が申告しなかったのは、応分の負担があったからだと説明していた。しかし、総務省が伝票などを調査・確認した結果、判明した2018年(2回)と2020年(1回)の会食で、谷脇氏が5000円を自己負担したのは2020年の1回だけ。他の2回はNTT側がすべて支払い、飲食費が1人あたり6万円を超えるケースもあった。 谷脇氏は東北新社による総額11万円超の違法接待で懲戒処分(減給)を受けたばかり。総務省は中立性と公平性の確保のため、検事出身の弁護士を含めた第三者調査組織を設置し、全容解明を急ぐ方針だ。
菅義偉首相の寵愛を受けて出世街道をばく進してきた総務省の谷脇康彦氏(60)が3月8日、利害関係のあるNTTや東北新社からの違法接待を受けていたとして、省内ナンバー2である総務審議官の職を追われた。
次期事務次官間違いなしとされた谷脇氏の転落で、菅首相肝いりの携帯電話料金引き下げなどへの悪影響も避けられない。通信放送行政における改革派を失った総務省の地盤沈下にもつながりかねず、「谷脇氏退場なら国家的損失」(関係者)との声も出ている。
■1人6万円超の飲食接待も
菅首相自身にとっても懐刀を失ったのは手痛い打撃で、「天領」とされる総務省への影響力も低下しかねない。しかも、違法接待に首相の長男が絡んでいたことで、「罪作りの原因は菅首相」(立憲民主党)などの批判が噴出しており、菅首相の政治責任も厳しく問われる。
谷脇氏の事実上の更迭処分が発表されたのは、参院予算委員会集中審議の直前の8日朝のことだった。人事権者の武田良太総務相が「前回の調査で倫理法令に違反する行為をほかに行っていないか、再三確認したにもかかわらず、新たな違反が疑われる行為が確認されたことは、甚だ遺憾」と厳しい口調で説明した。
総務省は2月24日、衛星放送関連会社の東北新社から2018~2020年に計4回の接待を受けたなどとして、谷脇氏ら11人の幹部職員の減給や戒告などの処分を決定。谷脇氏はその中で一番重い減給処分を受けていた。ただ、その際の調査で谷脇氏はNTTからの接待を申告せず、総務省も調査漏れがあったことを認めた。
総務省が事業計画の認可などの権限を持つNTTは、同省にとってまさに利害関係者。同社の子会社であるNTTドコモも、同省が所管する電波法によって、携帯電波の周波数などが割り当てられている。
NTT幹部らとの会食が判明した後も谷脇氏が申告しなかったのは、応分の負担があったからだと説明していた。しかし、総務省が伝票などを調査・確認した結果、判明した2018年(2回)と2020年(1回)の会食で、谷脇氏が5000円を自己負担したのは2020年の1回だけ。他の2回はNTT側がすべて支払い、飲食費が1人あたり6万円を超えるケースもあった。
谷脇氏は東北新社による総額11万円超の違法接待で懲戒処分(減給)を受けたばかり。総務省は中立性と公平性の確保のため、検事出身の弁護士を含めた第三者調査組織を設置し、全容解明を急ぐ方針だ。
中国海警法成立 八重山漁港所属の漁船が執拗に追尾される【緊急連載 尖閣諸島“開戦”前夜】
【緊急連載 尖閣諸島“開戦”前夜】#1
中国は海警局艦艇に武器使用を認める海警法を2月1日に施行し、施行後の1カ月間に中国海警局艦艇が6日にわたって領海に侵入、このうち5日間3回にわたって操業中の日本漁船を追尾した。日本が上陸阻止に向けて自衛隊の「危害射撃」が可能と踏み込めば、中国は断固対応し侵入を常態化させる方針を明らかにした。日本は尖閣を守れるのか? そのためには何が必要なのか?
◇ ◇ ◇
「安全な漁ができるような状態ではなかった」
2月15日から16日にかけて中国海警局艦船の追尾を受けた八重山漁協所属の鶴丸船長で石垣市議も務める仲間均(71)は「八重山日報」に語った。
海警法施行後、海警局艦艇が初めて尖閣諸島(中国名:釣魚諸島)領海に侵入したのは海警法が施行されてから5日目となる2月6日に始まり(翌7日まで)、15日~16日、20日~21日と6日におよび、20日を除く15~16日、21日の計5日(3回)は日本漁船を追尾。鶴丸に対しては最長の26時間にわたった。
仲間は石垣市議を7期務める重鎮で「尖閣諸島を守る会」の代表世話人も務める。1996年には尖閣諸島最大の島である釣魚島に初上陸。その後も2012年1月と4月に2回上陸、漁師や市議としてだけではなく“活動家”としても名高い。
鶴丸に先立つこと8日前、2月6日から7日にかけ第一桜丸、恵美丸の2隻が海警法成立後初めて追尾を受けている。この2隻は追尾されている模様をカメラで撮影しYouTubeに公開した。
この映像をご覧になれば分かるように第一桜丸は「日本文化チャンネル桜」が有志の寄付を元に購入した漁船で、八重山漁協所属。これまでに尖閣水域に国会議員を乗船させて洋上での抗議活動、上陸活動の母船ともなっている。昨年6月21日には海上保安庁巡視船帯同の下、恵美丸とともに尖閣水域で海警局艦艇の追尾を受けながら操業し、その収穫を東京に空輸。25日には衆議院第2議員会館で試食会を催している。
執拗な追尾を受けた鶴丸、第一桜丸と恵美丸の氏素性がおぼろげにも見えてくると昨年11月、来日した中国外相兼国務委員・王毅が発した「真相不明の一部漁船」なる謎かけの答えが見えてきた。=敬称略(つづく)
(甘粕代三/売文家)
3.11の報道に批判の声 日本メディアは海外から不信の目で見られていた(立岩陽一郎)
【ファクトチェック・ニッポン!】
2011年3月11日、私はアメリカで朝を迎えた。テレビをつけると、NHKが流れている……「なんでNHKなんだ?」と思う間もなく、事態を把握できた。それが街を襲う津波の映像だったからだ。
東日本大震災の時、私はNHKからの派遣でアメリカの大学院に留学していた。既に日本は震災から一夜明けていた。アメリカのテレビはNHKをそのまま流していた。その信じられない画像に立ち尽くすしかなかった。
パソコンには大学院の同僚らから次々にメールが送られている。「親族は大丈夫か?」「何かできることはないか?」と。その日までの生活で日本を意識することはなかった。日本についての報道はほとんどなかった。パリス・ヒルトンが日本に入国できなかったというニュースくらいだろうか。それが、その日を境に新聞、テレビが日本一色になる。
全米の新聞が周囲を囲むように掲示される報道の博物館「ニュージアム」は、被災地の写真で埋め尽くされた。どこへ行っても声をかけられ、「日本のために祈っている」と言われた。外食すれば、オーナーが出てきてお悔やみを述べられた。バージニア州では、小学生の女の子が両親と1ドルで紙を道行く人に買ってもらっては折り鶴を折っていた。集めたお金を被災地に送ると言う。そのバージニア州には震災で若い命を失った英語教師テイラー・アンダーソンさんのご両親が住んでいる。ご両親は、娘が愛した日本を愛し、今も被災者と震災を風化させない取り組みをしている。
■「3.11」報道の批判も検証もなし
こうした動きはアメリカだけではないだろう。震災で世界の多くが日本への思いを示してくれた……と、ここまでは日本でも数多く報じられている。もちろん、それらは事実だ。しかし、あまり日本で報じられない側面もある。それは、原発事故をめぐる日本の報道に向けられた厳しい視線だ。
日本から戻ったアメリカのジャーナリストが口々に語ったのは、東京電力の会見の閉鎖性だった。批判は東京電力だけに向けられたものではなかった。会見場を占拠してひたすらパソコンを叩く日本の記者の姿は、かなり異様な存在として語られた。
「彼らは質問をしない。ただひたすら東電の発表をメモしていた」
アメリカのジャーナリストは会見の後ろに陣取るカメラマンの列のさらに後ろに立って取材するのが精いっぱいだったという。留学先のアメリカン大学で開かれたシンポジウムでパネリストを務めた際は、学生から、「なぜ日本の記者は東電に質問ができないのか?」「東電は新聞社の親会社なのか?」という質問を受けた。また、「NHKは国家機関なのか?」という質問も受けた。政府の発表を流すNHKをアメリカのメディアがそう表現した点が影響したのだろう。もちろん、「それは違う」と答えたが、参加者の疑問にはうなずかざるを得なかった。あの時、日本のメディアは海外から不信の目で見られていた。
震災から10年。新聞もテレビでも復興を検証する内容を報じている。しかし震災を報じた自らの姿を批判的に検証する記事や番組はまだ見ていない。
(立岩陽一郎/ジャーナリスト)
「米軍は介入できない」中国は漁船に乗った”海上民兵”で尖閣諸島を奪うつもりだ
尖閣諸島周辺における中国海警局船舶の活動が活発化している。今年2月には海警局の強い権限を規定した「海警法」が制定された。同法により、海警局が中国の管轄海域内の海や島に違法建造物があれば強制排除できるだけでなく、中国共産党中央軍事委員会の命令で防衛作戦を遂行できることが明確となった。
これによる日本にとっての問題は主権の侵害、すなわち、尖閣諸島の領海と領土を、中国が管轄海域および領土と規定し、行動する可能性が強まることだ。
しかし、筆者は中国海軍あるいは海警局船舶の乗組員が魚釣島をはじめとする尖閣諸島を構成する島に上陸する確率は低いと考えている。海上保安庁の巡視船が海警局の船舶を、そして、海上自衛隊の護衛艦が中国海軍の艦艇を監視し、尖閣諸島領海へ接近した場合は海警局船舶と海軍艦艇の航行を阻止する役割を担うと考えられるからだ。
では、いったい誰が尖閣諸島へ上陸するのかというと、漁船に乗った「海上民兵」の兵士となるだろう。海保と海自が、海警局と中国海軍の動きを妨害することに集中している間に、漁船ですり抜けて尖閣諸島へ接近・上陸するのだ。
中国で「民兵」とは、退役軍人らで構成される準軍事組織で、警戒や軍の物資輸送、国境防衛、治安維持などの役割を担う。このうち漁民や港湾労働者ら海事関係者で組織しているのが海上民兵である。
海上民兵が乗船する船には、「北斗」と呼ばれる中国独自の衛星測位システムのタブレット端末が設置されている。中国語のショートメール機能も備わっているため、これにより指示を受け、海警局や中国海軍と連携して行動することができる。
仮に、自動小銃や重機関銃などで武装した海上民兵が攻撃を仕掛けてきた場合、海保の対応能力を上回る事態とみなされ、海上自衛隊に「海上警備行動」が発令され武器を使用することが認められている。
ただし、そこでは「相手の能力や事態に応じて合理的に必要と判断される限度において」という制約、すなわち警察比例の原則が適用される。中国側はこれを熟知していると思われ、自衛隊が武力行使できない状態で尖閣諸島を占拠する可能性がある。
海上民兵は準軍事組織であり、最精鋭部隊は機雷や対空ミサイルを使い、「海上人民戦争」と呼ばれるゲリラ攻撃を仕掛けるよう訓練されている。「人民戦争」とは、簡単にいえば、正規軍だけが戦うのではなく、人民を組織し、人民の力に依拠してすべての人民が戦う戦争をいう。
2016年8月、尖閣諸島周辺の海域に中国公船20隻以上が押し寄せた。このとき、ともにやってきたのが400隻以上の中国漁船だ。一部報道によると、この漁船群には少なくとも100人以上の訓練を受けた海上民兵が乗り込んでいたという。
別の報道によると、福建省の漁民らは「釣魚島の近くで民兵の船を見た」と口をそろえる。ある漁民は、「漁場に着いても漁をしないので、どれが民兵の船かはすぐにわかる」と話している。
海上民兵は銃器の取り扱いの訓練も受けている。しかし、魚釣島上陸に際しては、武器は自衛用の小銃にとどめるだろう。あくまでも武力攻撃と直ちに認定できないグレーゾーン事態の範疇での行動にとどめ、自衛隊に「海上警備行動」よりも高度な「防衛出動」が発令されることを避けるのだ。
中国が狙うであろう「グレーゾーン事態」とは、武力攻撃とは認められないが、平時よりも緊張を高めるあいまい(グレー)な侵害行為だ。武力攻撃は「国家の意思に基づく組織的、計画的な武力の行使」(内閣法制局)と定義され、これに至らない場合、自衛隊は反撃のために武力を行使することはできず、日米が共同で対処することを規定した日米安全保障条約5条の対象にもならない。
日本の歴代首相は海保と海自の能力を信用していないのか、尖閣諸島が日米安全保障条約第5条の適用対象であることをアメリカ側とくりかえし確認してきた。菅直人政権では前原誠司外相が2010年にクリントン国務長官と、安倍晋三首相は2014年にオバマ大統領、2017年にトランプ大統領と、菅義偉首相は2020年にバイデン大統領と、政権が変わるたびに議題に上げ、その旨を明言している。
しかし、中国の目的は、日本が魚釣島にレーダーや地対艦・地対空ミサイルを配備することの阻止にあると思われ、恒久的に占領することではない。
現在自衛隊に配備されている地対艦ミサイルの射程は約200キロメートル、地対空ミサイルは約60キロメートルとなっている。今後、自衛隊のミサイルの射程距離は大幅に延伸することが計画されており、中国にとって大きな脅威となる。このため、魚釣島奪還のため水陸機動団が九州へ撤収した後、再び海上民兵は上陸を試みるだろう。
日本の現在の法制度では、グレーゾーン事態に海保や警察で対処しきれない場合、政府が自衛隊に対して「海上警備行動」や「治安出動」を閣議決定して自衛隊に対処させるとしている。
しかし、中国側はグレーゾーン事態を維持するため、中国海軍艦艇は尖閣諸島の領海には入らず、領海の外側の接続水域のさらに外側で海自護衛艦の動きを妨害する。接続海域に入り海上民兵を支援するのは海警局船舶となる。中国側はあくまでも軍事行動を制限し、武力攻撃に発展しないようにするだろう。
海上民兵が魚釣島を占拠したとしても、長期にわたり占拠するためには水や食糧などが必要になる。魚釣島には小さな滝があるため、水は確保できる。食糧も、300頭以上生息している野生のヤギで食いつなぐという方法がある。もともと島民が居住していたのだから、ある程度の期間占拠することは不可能ではない。
ただし、テントを張って占拠しているだけでは実効支配にはならない。軍隊の駐留や建造物などを設置する必要がある。それ以前に、日本の警察特殊部隊(SAT)がヘリコプターや小型船で魚釣島に上陸し、逮捕される可能性が高い。
海上民兵は漁船による機雷敷設の訓練も受けているため、警察や自衛隊が船で接近することを阻止するため、魚釣島上陸後は脱出経路を除いて島の周囲に機雷を敷設、さらに海岸には地雷を撒(ま)くだろう。現に南シナ海で活動している三沙海上民兵は漁船による機雷敷設訓練を行っている。
こうして、陸上自衛隊の水陸機動団の魚釣島奪還作戦を妨害するのだ。
防衛省が発表している日本領空に接近した中国の戦闘機や爆撃機、海軍艦艇の動向を見ると、中国は沖縄本島と宮古島の間の海域(いわゆる宮古海峡)をかなり重視していることがわかる。もし、魚釣島などに地対艦・地対空ミサイルを配備されてしまったら、宮古海峡を自由に通過できなくなる。
それだけでなく、台湾を併合する際にも中国にとっては厄介な存在になる。海軍艦艇や軍用機が台湾と与那国島に挟まれた海域から太平洋に抜ける際にも、魚釣島に日本の地対艦・地対空ミサイルが配備されていたら、中国軍の作戦に問題が生ずるからだ。
果たして、延々と続く「グレーゾーン事態」に、日本政府はピリオドを打つことができるのだろうか。尖閣諸島付近の海警局船舶の動向がほぼ毎日報道されているために、ともすれば日本国民の感覚がマヒしてしまうかもしれない。
これでは中国の思うつぼである。これまでの経緯を振り返ると、外交交渉で問題が解決されることはないだろう。日中関係を俯瞰してみると「南京大虐殺」に代わり尖閣諸島の領有権問題が浮上したことがわかる。
つまり、中国にとって、反日を煽るために尖閣諸島が使われていると見ることもできるのだ。もし、習近平の長期政権に対する国民の不満のガス抜きに尖閣諸島が使われているとしたら、尖閣諸島の領有権問題は長引くだろうし、海警局船舶の動向も過激になっていくだろう。
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(元航空自衛官、ジャーナリスト 宮田 敦司)
河村市長「熱心に応援していただけ」…リコール不正関与を否定
名古屋市議会の2月定例会は9日、個人質問が終了した。減税を除く主要会派は、大村秀章知事のリコール(解職請求)運動を巡る不正署名事件に関し、運動に「応援団」として参加した河村たかし市長を追及。だが、河村市長は関与を否定し、自身は「中心人物」ではないと繰り返した。
「市長に『中心人物だというなら証明しろ』と要求されたので、証明させていただく」。9日の本会議で最後に質問に立った横井利明市議(自民)は、署名用紙などに市長の写真が大きく掲載され、自ら街頭で署名を呼びかけたことなどを挙げ、「逃げ回る姿勢は見苦しい」と指摘した。
今議会で主要会派は、不正署名事件で河村市長を追及。関与していなくても、政治的・道義的責任は免れないとの立場だ。
河村市長は「署名の偽造を見抜けず申し訳ない」と陳謝したが、中心人物かどうかについては、署名活動団体の会計などに関わっていないとし、「熱心に応援していただけだ」と強調した。
本会議後の取材に、河村市長は「話せることは話した。理解は得られたと思う」と語ったが、議会側は納得せず、引き続き、委員会で追及する構えだ。
フクシマとコロナが露わにした日本の根本弱点 国民の安全を保障する体制をいまだ作れてない
「日本は東日本を失うかもしれない」――戦後最大の危機から10年。日本の危機対応能力が抱える構造的問題とは何か。「福島原発事故」10年後の今も検証が足りない訳」(2021年3月6日配信)に続いて、調査委員会理事長を務めた船橋洋一氏が、後年明らかになった新史料から、福島第一原発の「メルトダウン」を分刻みで描いた『フクシマ戦記 10年後の「カウントダウン・メルトダウン」』(上下巻)から一部を抜粋、再構成してお届けする。 ■フクシマとコロナの危機は同じことを告げている 2020年春、新型コロナウイルス感染症危機が起こった。 4月上旬、緊急事態宣言が発出された頃、私は日本政府のコロナ対応を追跡することにし、アジア・パシフィック・イニシアティブ(API=日本再建イニシアティブ(RJIF)が発展的改組したシンクタンク)主宰の研究グループをつくった。そして、7月、対応を調査・検証するため「新型コロナ対応民間臨時調査会」(小林喜光委員長=コロナ対応民間臨調)を設立した。研究グループのコアメンバー中心にワーキング・グループを立ち上げ、検証作業を始め、10月、報告書(「調査・検証報告書」)を発表した。 フクシマとコロナの2つの危機は私たちに同じことを告げていると私は感じる。 もとよりフクシマ危機とコロナ危機を同列に扱うわけにはいかない。福島原発事故は本質的には人災であり、日本の安全規制文化とガバナンスの歪みを露わにした。これに対して、Covid-19の場合、それはウイルスとの戦いであり、全世界が苦闘し、今もしている全人類的挑戦である。しかし、いずれも日本が「備え」(responseとpreparedness)が著しく弱かった点は共通している。 それも、不意を衝かれたのではない。ブラック・スウォンの奇襲を受けたのでもない。いずれの場合も、ありうるシナリオとして指摘され、警告も出され、政府は問題の所在を認識していた。にもかかわらずに、備えを怠った。 それはなぜなのか? フクシマの場合、それは「安全神話の罠」でかなりの程度、説明できる。原発重大事故のような経営的、政治的にストレスがかかるリスク管理に当たってはそのリスクを「想定外」として遮断し、リスクの評価そのものを変える。「住民に不必要な誤解と不安を与える」可能性のあるものは、津波対策もシナリオも訓練も技術革新も基準・標準も国際協力も「想定内」に封じ込める。
「日本は東日本を失うかもしれない」――戦後最大の危機から10年。日本の危機対応能力が抱える構造的問題とは何か。「福島原発事故」10年後の今も検証が足りない訳」(2021年3月6日配信)に続いて、調査委員会理事長を務めた船橋洋一氏が、後年明らかになった新史料から、福島第一原発の「メルトダウン」を分刻みで描いた『フクシマ戦記 10年後の「カウントダウン・メルトダウン」』(上下巻)から一部を抜粋、再構成してお届けする。
■フクシマとコロナの危機は同じことを告げている
2020年春、新型コロナウイルス感染症危機が起こった。
4月上旬、緊急事態宣言が発出された頃、私は日本政府のコロナ対応を追跡することにし、アジア・パシフィック・イニシアティブ(API=日本再建イニシアティブ(RJIF)が発展的改組したシンクタンク)主宰の研究グループをつくった。そして、7月、対応を調査・検証するため「新型コロナ対応民間臨時調査会」(小林喜光委員長=コロナ対応民間臨調)を設立した。研究グループのコアメンバー中心にワーキング・グループを立ち上げ、検証作業を始め、10月、報告書(「調査・検証報告書」)を発表した。
フクシマとコロナの2つの危機は私たちに同じことを告げていると私は感じる。
もとよりフクシマ危機とコロナ危機を同列に扱うわけにはいかない。福島原発事故は本質的には人災であり、日本の安全規制文化とガバナンスの歪みを露わにした。これに対して、Covid-19の場合、それはウイルスとの戦いであり、全世界が苦闘し、今もしている全人類的挑戦である。しかし、いずれも日本が「備え」(responseとpreparedness)が著しく弱かった点は共通している。
それも、不意を衝かれたのではない。ブラック・スウォンの奇襲を受けたのでもない。いずれの場合も、ありうるシナリオとして指摘され、警告も出され、政府は問題の所在を認識していた。にもかかわらずに、備えを怠った。
それはなぜなのか?
フクシマの場合、それは「安全神話の罠」でかなりの程度、説明できる。原発重大事故のような経営的、政治的にストレスがかかるリスク管理に当たってはそのリスクを「想定外」として遮断し、リスクの評価そのものを変える。「住民に不必要な誤解と不安を与える」可能性のあるものは、津波対策もシナリオも訓練も技術革新も基準・標準も国際協力も「想定内」に封じ込める。
空手有段者の元職員、入所者の腹をかかとで蹴る「言うこと聞かずキレた」
愛知県東浦町の障害者施設「なないろの家」の入所男性2人が暴行されて大けがを負ったとされる事件で、県警は9日、同町緒川、元職員の被告の男(46)(傷害罪で起訴)を、別の入所男性に対する傷害容疑で再逮捕した。男の逮捕は3度目。
発表によると、男は2019年8月29日、ベッドで横になっていた入所者男性の腹をかかとで1回蹴り、小腸断裂による腹膜炎など約3か月の重傷を負わせた疑い。同日夜、男が「男性の体調がおかしい」と施設に報告し、他の職員が病院に搬送した。
男は「言うことを聞かないのでキレた」と供述しているという。
男は空手の有段者で、施設などによると、同日午後3時~10時頃の間、1人で勤務していた。重度の知的障害がある被害男性は19年3月と6月にも、
腹腔
( ふくくう ) 内出血などで病院に搬送されているといい、県警は男の関与を調べている。
運営法人「愛光園」の桑山利和企画総務部長は「男性の持病が悪化したと思い、虐待を疑わなかった。被害者や家族に申し訳ない」と話した。