菅首相と小池都知事の連携に不満?=山口公明代表

「国も地方もしっかり連携してやってもらいたい」。公明党の山口那津男代表が9日の記者会見で、新型コロナウイルス対応をめぐる国と地方の連携が不足しているとして、珍しく語気を強める場面があった。「不仲説」がささやかれる菅義偉首相と小池百合子東京都知事の関係が念頭にあるとみられる。
首都圏4都県の緊急事態宣言は、21日までの再延長期間に入った。山口氏はこれを踏まえ、「緊密な連携と信頼関係を確保した上での有効な対策の実施を肝に銘じて(ほしい)」と改めて念押しした。
[時事通信社]

泥につかった思い出の布団に涙 川崎浸水訴訟の原告、市に不信感

2019年10月の台風19号で浸水被害を受けた川崎市民らが9日、市を相手取って約2億7000万円の損害賠償を求める集団訴訟を起こした。生活基盤に深刻な被害を受けた原告は、どのような思いで裁判に臨むのか。【洪香】
原告団長で私立高校教諭の川崎晶子さん(47)は夫(49)と3人の子供と暮らす中原区上丸子山王町1の地上3階、地下1階の一戸建て住宅で被災した。19年10月12日、天気予報を聞いて生活に最低限必要なものは地下と1階から2階に移し、停電のため簡易トイレを使いつつ夜を明かした。
だが翌朝、目に飛び込んできたのは、地下に続く階段が泥水で見えなくなった光景だった。床上約15センチまで泥水が達した跡があり、床は水浸し。給湯器は壊れ、被災後1週間はガスコンロで温めた鍋のお湯を浴槽に入れて入浴した。
水没した地下室はバケツや洗面器で運べる水量ではなかった。近所の住民が貸してくれたポンプで水を取り除いていった。排水後には泥や石で覆われた床があらわになり、子供が床掃除を手伝ってくれた。悲しむ暇もないくらい、暮らしの立て直しに必死だった。
被災から数日後のことだ。地下室を掃除中に、緑色と黄色の毛糸で編んだベビー用の布団が出てきた。第1子を身籠もったのを機に、仕事の合間を縫って3カ月かけて作ったものだ。仕事などで子供と会えない時も「いつでも見守っているよ」という気持ちを込めた。子供が大きくなると夫が膝掛けとして使ってくれた。そんな布団が泥水につかっているのを見た瞬間、せきを切ったように涙があふれた。家族の思い出が踏みにじられたような気がしたからだ。
家は被災する1年前の18年10月に中古で買った。親戚や友人を泊められるよう壁紙を貼り替え、畳を敷き直したばかりだった。新調した家財道具も、使えなくなったものは泣く泣く捨てた。住宅の修理や家財の買い替えには計1800万円の費用がかかり、元通りにするのに半年を費やした。
市の対応には憤りを感じる。多摩川の排水ゲートを閉めず、逆流した水が市街地にあふれたことが浸水の原因だが、市は「マニュアル通りだった」と過失を認めない。にもかかわらず、被災後には逆流した際はゲートを閉める運用に改めた。いまだに謝罪もなく、住民説明会では「閉めない方針だった」と繰り返す市職員にあきれた。川崎さんは「不誠実な態度に不信感しかない」とため息をつく。
原告団長を引き受けたのは、近所の人の話を聞くなどして全体の被災状況を把握していたことが大きい。被災者の声を市に届けたいという思いもあった。
川崎さんは「マニュアル通りだから責任はないという市の姿勢に納得できない。河川を管理する行政機関としてやるべきことはきちんとやってほしい。司法の力を借りて市に責任を認めてもらいたい」と力を込める。

黒岩知事の再延長“内幕暴露”に小池知事反論「普通のやり方」 首都圏1都3県の“温度差”露呈 識者「データより世論の支持は疑問」

新型コロナウイルス緊急事態宣言の再延長をめぐり、神奈川県の黒岩祐治知事から、事実とは異なる説明に基づいて政府への延長要請を取りまとめようとしたと暴露された東京都の小池百合子知事が、「普通のやり方」と反論した。首都圏1都3県の温度差が露呈したなか、期限の21日へ一体で対応できるのか、暗雲が立ちこめている。
小池氏は8日、黒岩氏から批判されたことについて「考え方が幅広い中、文書のたたき台をつくるのはよくある話。そういう中で事務方を含めてやり取りしており、普通のやり方を進めていた」などと説明した。
都庁で報道陣の取材に応じ、「準備段階でいろいろあるが、信義則は守っていきたいと思っている」とも語った。
黒岩氏によると、緊急事態宣言の2週間延長を政府に要請する文書について、小池氏から「他の知事たちも賛成している」と説明を受けた。
しかし、千葉県の森田健作知事は「『黒岩氏が賛成する』と聞いて、俺も賛成した」と回答。埼玉県の大野元裕知事も他の知事が賛成だと説明を受けていたという。黒岩氏が反発したところ、小池氏は「ちょっと先走って、ごめんなさい」と謝罪したと明かした。
西村康稔経済再生担当相は8日の記者会見で、「誰が主導権を取るとか、誰の手柄にするとかではなく、連携してやっていくことが大事だ」と苦言を呈した。西村氏は、延長に関する各知事の考え方について「それぞれ温度差もあったのかなという印象を持っている」とも語った。
元厚生労働省医系技官の木村盛世氏は、「新規陽性者も減り、医療逼迫も避けられつつあるなかで再延長を要請するのは、『ダメ押し』の意味もあるのだろうが、データよりも世論の支持をうかがう面もあり疑問だ。首都圏の自治体は責任を押しつけ合っているが、これまで歩調を合わせて来た点では同じ立場だ」と指摘する。
緊急事態宣言の判断基準となる医療体制について、都の重症者用病床の使用率は2月下旬まで「80%台」と報告されていた。確保病床数を独自基準としていたため実態が反映されず、夕刊フジなどが厚労省と都に問い合わせた後でいきなり確保病床数が倍増し、使用率が30%台に下がった。
前出の木村氏は「都の重症者病床の使用率の変化は、データの信憑性が薄れることはもちろんだが、政策の方向転換の遅さを反映しているようにみえる」と語った。

郷原元検事が不出馬表明=「公正期待できぬ」―参院広島再選挙

参院広島選挙区再選挙(4月25日投開票)で、立憲民主党が野党統一候補として擁立を最終調整していた元検事の郷原信郎弁護士(66)は9日、オンラインで記者会見し「公正が期待できない選挙に自らプレーヤーとして加わることはできない」と述べ、不出馬を表明した。
再選挙は、公職選挙法違反事件で有罪が確定した河井案里前参院議員=自民党離党=の当選無効に伴うもの。同党は既に新人で元経済産業省職員の西田英範氏(39)の擁立を決め、日本維新の会、れいわ新選組なども候補者選定を進めている。
郷原氏は不出馬の理由について、案里前議員らから現金を受け取った首長らが、刑事処分を受けないまま自民党陣営の選挙活動に参加していると指摘。「本来公民権停止になるべき人たちであり、被買収者側を選挙に関わらせないようにすべきだ」と主張した。
[時事通信社]

「アポ電」男3人に実刑=高齢女性強盗致死―東京地裁

東京都江東区のマンションで2019年、住人の女性が「アポ電」と呼ばれる不審電話の後に襲われ死亡した事件で、強盗致死罪などに問われた男3人の裁判員裁判判決が9日、東京地裁であった。守下実裁判長は無職須江拓貴被告(24)に懲役28年、建設業小松園竜飛(29)、無職酒井佑太(24)両被告に懲役27年(いずれも求刑無期懲役)を言い渡した。
弁護側はいずれも強盗致死罪の成立を認める一方、首を圧迫したり、鼻をふさいだりはしていないとして有期刑を求めていた。検察側は窒息死を主張したが、守下裁判長は「被害者は慢性心不全で、被告らの行為によるストレスで急に悪化して死亡した可能性を否定できない」と指摘。有期刑が相当と判断した。
判決によると、3人は19年2月28日、強盗目的で江東区の無職加藤邦子さん=当時(80)=宅に侵入。加藤さんの手足を縛って口を粘着テープでふさぐなどの暴行を加え、慢性心不全の悪化により死亡させるなどした。
[時事通信社]

「高い高い」で乳児落下、父逮捕 重過失傷害疑い、広島

広島県警安佐南署は9日、生後4カ月だった長男に「高い高い」をして落下させ、けがを負わせたとして重過失傷害の疑いで、広島市安佐南区、会社員塚山弘樹容疑者(33)を再逮捕した。長男は一時意識不明になり、現在も重症で入院中。逮捕は3回目。署によると、塚山容疑者は黙秘している。
再逮捕容疑は、昨年10月15日午前8時半ごろから午後2時55分ごろまでの間、自宅で長男を放り投げて受け止める行為を繰り返すうちに、受け止められず床に落として外傷性くも膜下出血などのけがを負わせた疑い。
署によると、長男が搬送された病院から通報があり、塚山容疑者の関与を捜査していた。

関係資料に45カ所の誤り=平井担当相が陳謝―デジタル庁法案

デジタル庁創設を柱とするデジタル改革関連5法案の関係資料に、計45カ所の誤りがあったことが分かった。所管する平井卓也デジタル改革担当相は9日の衆院本会議で「多数の誤りがあったことをおわびする。訂正させてもらう」と陳謝した。
誤りがあったのは要綱で9カ所、新旧対照条文で8カ所、参照条文で28カ所。「電気」を「電子」、「関係」を「関連」などと誤記したほか、漢数字とすべきところを洋数字と間違った。
坂井学、岡田直樹両官房副長官もそれぞれ、衆参両院の議院運営委員会理事会で謝罪。加藤勝信官房長官は記者会見で「今後は緊張感を持って、ダブルチェックなどを徹底する」と再発防止に努める考えを強調した。
これに対し、立憲民主党の安住淳国対委員長は党会合で「ここまでずさんなものはない。チェック体制はどうなっているのか」と批判。国民民主党の玉木雄一郎代表も「あり得ないミスだ」と断じた。
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妻の首絞め殺害、83歳男を殺人容疑で逮捕 大阪・泉南

9日午前9時ごろ、大阪府泉南市岡田の府営住宅で「4、5時間前に妻の首を絞めた」と110番があった。大阪府警泉南署員が駆けつけたところ、府営住宅の一室で、この部屋に住む無職、片峯靖子さん(76)が布団にあおむけになった状態で死亡しているのが発見された。
同署は現場にいた靖子さんの夫で無職の勝容疑者(83)を殺人の疑いで緊急逮捕した。容疑を認めているが、「どうして殺したのか聞かれても分からない」と話しているという。
逮捕容疑は9日未明、自宅で靖子さんの首をタオルで絞めて殺害したとしている。
同署によると、犯行に使ったとみられるタオルも現場で見つかった。勝容疑者は靖子さんと2人暮らしだった。

別の変異株、国内で400件 感染研「主流ではない」

新型コロナウイルスの変異株を巡り国立感染症研究所は9日、国内で主に報告されている英国、南アフリカ、ブラジル由来の3種類とは別のタイプが、関東を中心に3日までに394件、検疫で2件見つかったと明らかにした。南アフリカ株やブラジル株と一部共通する変異がある。この変異は、再感染のリスクが高まったり、ワクチンの効果が減ったりする恐れが指摘されている。
同研究所の斎藤智也・感染症危機管理研究センター長は「このタイプが主流になっているわけではないとみているが、引き続き実態把握に努める」と話している。海外から入ってきたらしいが詳しい経緯は分かっていない。

淡路島観光ホテル社長を強制わいせつ容疑で逮捕 兵庫県警

メンズエステ店の女性店員にわいせつ行為をしたとして、兵庫県警葺合署は9日、淡路島観光ホテル社長の上村雄二郎容疑者(46)=洲本市小路谷=を強制わいせつ容疑で逮捕した。
逮捕容疑は9日午前2時15分~2時半ごろ、神戸市中央区のメンズエステ店で、女性店員(25)に無理やりわいせつ行為をしたとしている。
同署によると、上村容疑者は女性店員の下着の中に手を入れて下半身を触るなどしたといい、店員の訴えを受けて男性店長が110番した。署員がかけつけたところ、上村容疑者は行為を認めたという。
淡路島観光ホテルは上皇ご夫妻(当時皇太子、皇太子妃)も宿泊されたことがある。登記簿によると、上村容疑者は2006年から社長を務めている。【春増翔太】