内閣広報官に小野日子・外務副報道官を起用…山田真貴子氏は「体調不良」で辞職

政府は3日午前の持ち回り閣議で、辞職した山田真貴子内閣広報官(60)の後任に、外務省の小野

日子
( ひかりこ ) 外務副報道官(55)を充てる同日付の人事を決定した。
小野氏は1988年に外務省に入省。在米日本大使館での広報文化担当などを経て、2012年に内閣副広報官に就き、政府の情報発信を担った。16年からは東京五輪・パラリンピック大会組織委員会のスポークスパーソンを務めるなど広報分野に精通している。
山田氏は総務審議官時代に菅首相の長男が勤務する放送関連会社「東北新社」から接待を受けていたことが発覚し、体調不良を理由に1日に辞職していた。
▽内閣広報官
小野日子氏(おの・ひかりこ)88年一橋大社会。外務副報道官。東京都出身。55歳。

「内閣広報官」という存在は日本の民主主義にとって百害あって一利なし(立岩陽一郎)

【ファクトチェック・ニッポン!】

内閣広報官とは何だろうか? 山田真貴子氏の広報官続投と、その後の入院、辞表提出の報を聞いて、それを考えた。

2月25日の衆議院予算委員会に出てきた山田氏の答弁はとても誠実と言えるものではなかった。総務審議官だった2019年11月6日に菅総理の長男・菅正剛氏ら利害関係者と会食した件を問われ、「利害関係者かどうかのチェックが不十分だった」と答えた。7万円を超える接待を受けていて、参加者を確認しなかったというから虚偽答弁と見られても仕方ない。

加藤官房長官は会見で、本人が月額給与の6割を自主返納すると申し出たとして、その責任を果たしたとした。そして、菅総理は、「国会で本人が答えた」から問題ないとした。典型的な幕引きだ。

内閣広報官とは特別職の国家公務員で、事務次官級の要職だという。加藤官房長官によると月給は117万5000円だという。それだけの高給を与えられて何をしているのか? 副広報官とともに、内外への広報を担当するということだが、実際に担っているのは広報実務の仕切り役にしか見えない。

■官邸記者クラブににらみ

代表的なのは総理大臣の会見での仕切り役だ。「1社1問」などの会見ルールの説明、質問者の指名、会見打ち切りの宣言が仕事といってよい。それに事務次官級を選任する必要があるのだろうか? 政治部記者だったNHK時代の先輩に問うと、「昔はああいう存在はいなかった」と言った。2001年に官邸強化の一環として設置されたポストだという。「なんで事務次官級の特別職なのか?」と問うと、「恐らく、官邸(記者)クラブににらみをきかすためだろう」と話した。

この山田氏については、NHKに抗議したとの疑惑が国会でも追及されている。ニュースウオッチ9で学術会議について有馬キャスターが行った質問に総理が怒っていると伝えたとされる。山田氏は「通話履歴がない」との妙な言い訳でごまかしたが、政治部長が当人から直接抗議を受けたとは、NHK内で共有されている情報だ。まさに、「にらみをきかす」役割ということか。

そもそも、このポストは必要なのだろうか? 例えばアメリカにはホワイトハウスの広報官がいる。自ら記者会見を開いて大統領の政策を伝える役割を担っている。記者の質問を受け、時に袋叩きにあう姿がニュースで報じられる。仮に、内閣広報官がそうした役割を担うなら、事務次官級もあり得るだろう。しかし官邸記者ににらみをきかすだけなら、そのポストはそもそもいらない。その存在は日本の民主主義にとって百害あって一利なしだ。

菅総理は首都圏の緊急事態宣言解除に伴って記者会見を行うと話した。その会見も後任の広報官が仕切るのだろうが、官邸記者クラブに言いたい。広報官の仕切る会見への出席を拒否するべきだ。これが総理大臣と記者との真剣勝負を回避させていることは会見を見ていれば明らかだ。それは私たちの知る権利を阻害している。

ちなみに、山田氏が答弁した予算委員会をNHKは中継しなかった。しかし別に驚くことではない。「にらみ」が一番きくメディアだからだ。

(立岩陽一郎/ジャーナリスト)

首相答弁、目立つ「逃げ」…自民内から「自分の言葉でしっかり説明を」

2021年度予算案は政府・与党の想定通り、2日に衆院通過した。審議に大きな混乱はなかったとはいえ、菅首相は質問に正面からは答えない場面が目立ち、自民党内でも「自分の言葉でしっかり説明すべきだ」との声も漏れている。野党は総務省接待問題などで首相の責任を追及したが、新事実を発掘できずに終わった。
「先ほど、田村厚生労働相が現状について答弁した」
首相は2日の衆院予算委員会で、新型コロナウイルス対策について地方自治体から不安の声が出ていることへの認識を問われると、こう返した。
質問した立憲民主党の大西健介氏はなおも首相の見解を求めたが、「地方との課題は厚労相、あるいは西村経済再生相が調整している。西村氏に地方の状況を把握するよう指示している」と、にべもなかった。
自身の長男が勤める放送関連会社による総務省幹部の接待問題でも、答弁を避ける姿勢が際立った。長男の関与や幹部による倫理規程違反などは謝罪したものの、野党側が「首相の長男の接待だから総務省幹部は断りにくかったのではないか」などと詰めると、「行政府の長として答弁は避けるべきだ」と繰り返した。
こうした首相の対応には、自民党内からも「首相の説明が求められている時に、準備した文書を読み上げるような答弁はよくない」(閣僚経験者)との声が出ている。自民党幹部は2日、首相の答弁について、「しっかりとした言葉使いで誤解のないような答弁をしてほしい」と首相周辺に伝えたことを明らかにした。

コロナワクチン接種に抵抗ある人に知ってほしい、米報告で明らかになっていること

◆接種が始まったワクチン、安全性は?

米食品医薬品局(FDA)は、2020年12月11日にファイザー、2020年12月18日にモデルナの新型コロナウイルスのワクチンの緊急使用を許可しました。まずは、医療従事者と介護施設の居住者に、初回投与を推奨。どちらも2回接種する必要があります。米疾病予防管理センター(CDC)によると、2021年2月25日現在、米国では、4600万人以上(人口の13.9%)が、少なくとも1回、新型コロナウイルスのワクチンを接種しました。

そのような中、CDCは、米国民が知るべきこととして「ワクチンは安全で効果があること」「何百万人もの米国人が、米国史上最も厳しい安全監視の下でワクチンを接種していること」「対象になったらすぐに接種を推奨すること」と強調しています。

そして2021年2月19日、CDCは、安全性のモニタリングの最初の結果を公表しました。結果は「ワクチンの副作用は予想通りであり、大多数にとって深刻でなかった」「ワクチンを提供する医療従事者とワクチンを接種する人は、ファイザーとモデルナのワクチンの安全性について安心できる」。詳細は以下になります。

◆ほとんどの副作用は一時的

CDCの報告は、2020年12月14日から2021年1月13日までの間に投与された、「合計1380万回分(61.2%、女性)」のワクチンの有害事象のまとめです。米国では、ワクチンの安全性の問題を早く見つけるために、「ワクチン有害事象報告システム(VAERS)」と「v-safe」を使用しています。

ワクチン接種後に有害事象が起きたら、医療提供者、ワクチン製造業者やワクチンの接種を受けた人は、「VAERS」に報告します。「VAERS」は、CDCとFDAが共同で管理し、有害事象の報告を分析します。

2月19日のCDCの情報によると、ファイザーとモデルナのワクチンの「VAERS」への報告は6,994件。ほとんど(6,354件、90.9%)が重大ではない、局所的および全身的な症状で、重篤と分類されたものは640件(9.2%)でした。最も頻繁に報告される症状は、頭痛(22.4%)、倦怠感(16.5%)、めまい(16.5%)、悪寒(14.9%)、吐き気(14.8%)です。

さらに、ワクチンを接種した人は、スマートフォンを使って「v-safe」に登録し、ワクチン接種後の副作用をCDCにすばやく報告できます。「v-safe」は、上記の期間に160万人以上が登録し、上記以外に、注射部位の痛み(70.9%)、筋肉痛(22.9%)、発熱(11.4%)、注射部位の腫れ(10.8%)、関節痛(10.4%)などの副作用が報告されました。

CDCは、「これらの副作用は、日常の活動に影響するかもしれませんが、数日で消えるはず」「ワクチン接種後に、痛みや不快感がある場合は、アセトアミノフェンや非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、抗ヒスタミン薬などの市販薬の服用について医師に相談すること」「これらの薬がワクチンの効き具合にどのように影響するかは不明ですので、副作用を防ぐために予防接種の前に服用することは勧めない」といいます。

また、ワクチンの副作用として、脇の下や鎖骨の上のリンパ節の腫れを経験する人もいます。腫れは害ではありませんが、数週間続く可能性があります。乳房イメージング学会(SBI)は、スクリーニング中に乳がんの兆候と誤認される可能性があるため、新型コロナウイルスの予防接種を受けた女性は、可能であれば、マンモグラムを少なくとも1か月遅らせることを推奨しています。

◆副作用はワクチンが効いている兆候

非営利団体の全米退職者協会(AARP)のニュースで、ジョンズ・ホプキンス大学公衆衛生学大学院の国際ワクチン・アクセス・センターのウィリアム・モス所長は、「ある意味、これらの軽度から中等度の反応は『良いこと』です。免疫系がワクチンに反応していることを示しているからです」と言います。

また、クリーブランドクリニックのラーナー研究所サデウス・スタッペンベック所長は、次のように説明します。

「mRNAワクチンを接種すると、mRNAを含む小さな脂肪滴が腕の筋肉の細胞に取り込まれます。細胞はスパイクタンパク質を作り始めるので、体は筋肉細胞がコロナウイルスに大量に感染していると思います。このため、体は細胞内の見せかけの感染を撃退しようとして、炎症を引き起こします」

「ただし、症状がなくても心配する必要はありません。実際に試験の統計では、50%強は副作用をまったく経験しておらず、ワクチン接種後も94%は保護されています」

ワクチンによる副作用は珍しいことではありません。たとえば、季節性インフルエンザの予防接種は、発熱や倦怠感を引き起こす可能性があります。また、帯状疱疹を予防するワクチンは、震え、筋肉痛、胃のむかつきなどを引き起こす可能性があります。

専門家は、「重要なのは、一時的な不快感と長期的なメリット、つまり、多くの人の日常生活を破壊し、世界中240万人以上の命を奪った病気への予防とのを比較検討すること」と言います。

モス教授は、「私たちは生活の他の面で、不快感をいとわない。運動の後筋肉痛があっても、多くの人は「二度と運動するつもりはない」とは言いませんよね」「生活には、長期的な利益のために、ある程度の不快感のトレードオフをすすんで行う必要があります」と指摘します。

◆アナフィラキシーは非常にまれ

さて、アナフィラキシーは、重篤で生命を脅かすことがあるアレルギー反応です。アレルギーのあるものにさらされてから、数秒または数分以内に発生する可能性があります。前述の「VAERS」へのアナフィラキシーの報告は計62件あり、ファイザーのワクチン接種後46件(74.2%)、モデルナのワクチンの接種後16件(25.8%)でした。

アナフィラキシーの発生は、投与された新型コロナウイルスのワクチン100万回あたり4.5回であり、不活化インフルエンザワクチン(100万回あたり1.4回)、肺炎球菌ワクチン(100万回あたり2.5回)、弱毒生帯状疱疹ワクチン(100万回あたり9.6回)の範囲内にあります。つまり、アナフィラキシーは「非常にまれ」であり、ワクチンの接種を受けることを思い留まるべきではありません。

アナフィラキシーには、効果的な治療があります。CDCは、アナフィラキシーの病歴のある人は接種後30分間、その他の人は15分間の観察を推奨しています。なお、CDCは、新型コロナウイルスのワクチンの成分に対して重度のアレルギー反応を起こしたことがある人、mRNAワクチンの初回投与直後にアレルギー反応があった人は、2回目の接種を行わないことを推奨しています。

一部の人は、接種した部位の赤み、かゆみ、腫れ、または痛みを伴う発疹を経験しました。これらの発疹は、最初の投与後、数日から1週間以上後に始まり、時には大きくなります。これらの発疹は「COVIDアーム」としても知られています。発疹がかゆい場合は、抗ヒスタミン薬を服用できますし、痛みを伴う場合は、アセトアミノフェンや非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)などの鎮痛剤を服用できます。

またCDCは、ワクチンや注射薬とは関係のない、食品、ペット、毒、環境、ラテックスなどに重度のアレルギーの病歴がある人も、ワクチンを接種することを推奨しています。さらに、経口薬にアレルギーの病歴がある人、または重度のアレルギーの家族歴がある人もワクチン接種をさしつかえないとします。

さらに、「VAERS」に、合計113人の死亡が報告されました。ただし、死亡診断書、剖検報告書、医療記録、およびVAERSの報告書と医療提供者からの臨床的な状況の説明から、ワクチン接種と死亡との因果関係は示されませんでした。

合計113人の死亡者うち78人(65%)は介護施設の居住者で、そのうち約半分は、ホスピスの利用者、または蘇生処置の拒否を意思表示している人でした。多くの介護施設の居住者は基礎疾患を持つ高齢者のため、ワクチン接種後にワクチンとは無関係に死亡している可能性があります。実際、入手できる死亡診断書の死因は、心臓病、認知症、肺炎、老衰などでした。

介護施設の居住者ではない人の死因は、心臓病、がん、脳卒中、肺塞栓症などの基礎疾患、その他虚弱な健康状態が示されました。

◆高齢者は副作用が少ない傾向

CDCのデータによると、新型コロナウイルスのワクチンは、高齢者にも同様に効果がありますが、50歳以上の人は、若い人よりも副作用が少ないです。

具体的には、50~64歳の人の25.3%、65~74歳の人の3.7%、1849歳の64.9%が副作用を報告しました。原因は明らかではありませんが、加齢に伴う免疫反応の低下の可能性が考えられています。

また、ほとんどの人は2回目の投与後にさらに重い副作用を経験します。

◆米、ワクチンの希望者が増える

米国では、新型コロナウイルス感染症による多くの犠牲者、経済の崩壊、日常活動の制限、感染の恐れ、新しい変異種の拡大などにより、多くの人がワクチンの接種を望んでいます。カイザーファミリー財団(KFF)による、去年12月初旬の調査では、71%の米国人が、ワクチンを絶対にまたはおそらく受けると言います。9月の63%から上昇しており、11月のピュー研究所の調査でも同様の傾向がありました。今回のCDCの副作用のデータで、さらに多くの米国人がワクチンの接種を希望することと思います。

さて、先進国で際立って遅れて、日本でも新型コロナウイルスのワクチンの接種が始まりました。米国では、「それにしても、なぜ、これほど遅れたのか?」「ファイザーのワクチンの承認の遅れに関しては、日本政府は、国内のワクチン懐疑論を克服するために、意図的にゆっくりと行動することを選択したようだ」「国民のワクチンへの不信感、輸入ワクチンの不足などの状況において、展開が遅れるとオリンピックまでに集団免疫は不可能では?」など、メディアを通じて話題になっています。

2020年9月の英医学誌「ランセット」に、ロンドン大学衛生熱帯医学大学院ハイジ・ラーソン教授らのチームは、2015年から2019年の間に世界149か国からの約30万人にわたる、ワクチンの信頼性に関する最大の研究を報告しました。報告では、「日本は、ワクチンの信頼度が世界で最も低い国の1つ」にランク(末尾の図参照)されています。

新型コロナウイルスをコントロールするには、効果的なワクチンの集団接種が鍵になります。日本でもワクチンの信頼性が高まり、積極的に接種する人が増えることを期待します。

※2015年11月と2018年11月のワクチンの安全性に対する認識。ワクチンは安全(A、B)、ワクチンは重要(C、D)、ワクチンは効果的(E、F)、と強く同意している回答者の割合(%)。(引用:The Lancet;Vol 396, Issue 10255, 26 Sep 26, 2020 , Pages 898-908)

<文/大西睦子>

【大西睦子】

内科医師、米国ボストン在住、医学博士。東京女子医科大学卒業後、同血液内科入局。国立がんセンター、東京大学医学部付属病院血液・腫瘍内科にて造血幹細胞移植の臨床研究に従事。2007年4月より、ボストンのダナ・ファーバー癌研究所に留学し、ライフスタイルや食生活と病気の発生を疫学的に研究。08年4月から13年12月末まで、ハーバード大学で、肥満や老化などに関する研究に従事。ハーバード大学学部長賞を2度授与。現在、星槎グループ医療・教育未来創生研究所ボストン支部の研究員として、日米共同研究を進めている。著書に『カロリーゼロにだまされるな――本当は怖い人工甘味料の裏側』(ダイヤモンド社)、『「カロリーゼロ」はかえって太る!』(講談社+α新書)、『健康でいたければ「それ」は食べるな』(朝日新聞出版)がある。

ヒグマ撮影のため餌でおびき寄せ、知床で多発…罰金法案を閣議決定

政府は2日、国立公園や国定公園でヒグマへの餌やりをやめない人に30万円以下の罰金を科す自然公園法改正案を閣議決定した。今国会に提出し、2022年春の施行を目指す。
環境省によると、北海道の知床国立公園では、写真撮影のためヒグマを餌でおびき寄せる行為が目立つといい、ヒグマが人を恐れなくなる可能性が指摘されている。国立公園などへの観光誘客を進めている同省は、対策を検討。法改正で、職員から注意を受けても餌やりをやめない人に罰金を科す方針を固めた。
餌やりによって生態系に影響を及ぼすケースで適用され、現状では知床国立公園での行為が主な適用対象だが、各地の公園のニホンザルも想定している。
また、公園内で太陽光発電パネルを許可なく設置したり、サンゴを捕ったりした際の罰則について、「6か月以下の懲役か50万円以下の罰金」から「1年以下の懲役か100万円以下の罰金」へ引き上げる。

日本の「ミャンマー宥和外交」は機能しているか 今こそミャンマーとのパイプを機能させよ

ミャンマー情勢が緊迫の度を増している。 2月1日の軍事クーデターに抗議するデモに対して国軍が発砲を繰り返し、2月は20人以上が犠牲となった。さらなる流血も危惧される。国連や欧米各国は国軍を強く非難し、一部で経済制裁を科す動きを強めているが、日本政府の立ち位置ははっきりしない。 日本政府は、民主化を阻んだ過去の軍政時代にも制裁から距離を置き、批判も控えて援助を続けた結果、主要国の中で唯一、ミャンマー国軍にパイプがあり、対話ができることを売りにしてきた。 しかし、現段階で国軍とのパイプがどのようにつながり、どのような働きかけをしているのか不明である。総選挙の結果を蔑ろにする国軍に強い措置で臨まず、曖昧な立場をとり続ける日本政府の対応はまっとうなのだろうか。 ■笹川会長のブログに感じた違和感 ミャンマー国軍が権力を掌握した翌日の2月2日、日本財団の笹川陽平会長のブログを読んで私は強い違和感を覚えた。クーデターについての所見が以下のようにつづられていたからだ。 「誠に残念なことである。今後の事態の推移を見守る必要があるが、まずは拘束者の解放を優先すべきである。また、アメリカをはじめ、各国が早急な経済制裁を実施しないことを願うばかりである。 制裁が行われれば、ミャンマーの隣国・中国の影響力が増大するのみならず、日本の外交方針の一つであるインド・太平洋の安全保障の重要拠点を失うことにもなりかねず、日本のこれまでの努力は水泡に帰することになる。アメリカがミャンマーの経済制裁に走れば、同盟国の日本は苦しい立場に追い込まれる。ここは何としてもアメリカを説得する日本の外交努力が喫緊の課題となってきた」 ことミャンマーに関して笹川氏は民間人ではない。外務省が指名したミャンマー国民和解担当日本政府代表である。さらに2020年11月に実施されたミャンマーの総選挙で、日本政府の選挙監視団の団長を務めた。 日本政府はこの選挙で二重投票防止のために特殊インクを供与するなど約1億8000万円の支援を実施した。選挙結果も「おおむね平穏」(外務省報道官談話)と認めていた。 ところが、ミャンマー国軍は「選挙で大規模な不正があった」ことをクーデターの理由に挙げたのだ。経済制裁しないようアメリカを説得するより先に、自ら監視した選挙で大規模な不正があったとする国軍に対して論拠を質し、抗議するのが筋ではないのか。 笹川氏はクーデターを主導したミンアウンフライン国軍総司令官と、日本やミャンマーで政府代表として面会を重ねている間柄でもある。

ミャンマー情勢が緊迫の度を増している。
2月1日の軍事クーデターに抗議するデモに対して国軍が発砲を繰り返し、2月は20人以上が犠牲となった。さらなる流血も危惧される。国連や欧米各国は国軍を強く非難し、一部で経済制裁を科す動きを強めているが、日本政府の立ち位置ははっきりしない。
日本政府は、民主化を阻んだ過去の軍政時代にも制裁から距離を置き、批判も控えて援助を続けた結果、主要国の中で唯一、ミャンマー国軍にパイプがあり、対話ができることを売りにしてきた。
しかし、現段階で国軍とのパイプがどのようにつながり、どのような働きかけをしているのか不明である。総選挙の結果を蔑ろにする国軍に強い措置で臨まず、曖昧な立場をとり続ける日本政府の対応はまっとうなのだろうか。
■笹川会長のブログに感じた違和感
ミャンマー国軍が権力を掌握した翌日の2月2日、日本財団の笹川陽平会長のブログを読んで私は強い違和感を覚えた。クーデターについての所見が以下のようにつづられていたからだ。
「誠に残念なことである。今後の事態の推移を見守る必要があるが、まずは拘束者の解放を優先すべきである。また、アメリカをはじめ、各国が早急な経済制裁を実施しないことを願うばかりである。
制裁が行われれば、ミャンマーの隣国・中国の影響力が増大するのみならず、日本の外交方針の一つであるインド・太平洋の安全保障の重要拠点を失うことにもなりかねず、日本のこれまでの努力は水泡に帰することになる。アメリカがミャンマーの経済制裁に走れば、同盟国の日本は苦しい立場に追い込まれる。ここは何としてもアメリカを説得する日本の外交努力が喫緊の課題となってきた」
ことミャンマーに関して笹川氏は民間人ではない。外務省が指名したミャンマー国民和解担当日本政府代表である。さらに2020年11月に実施されたミャンマーの総選挙で、日本政府の選挙監視団の団長を務めた。
日本政府はこの選挙で二重投票防止のために特殊インクを供与するなど約1億8000万円の支援を実施した。選挙結果も「おおむね平穏」(外務省報道官談話)と認めていた。
ところが、ミャンマー国軍は「選挙で大規模な不正があった」ことをクーデターの理由に挙げたのだ。経済制裁しないようアメリカを説得するより先に、自ら監視した選挙で大規模な不正があったとする国軍に対して論拠を質し、抗議するのが筋ではないのか。
笹川氏はクーデターを主導したミンアウンフライン国軍総司令官と、日本やミャンマーで政府代表として面会を重ねている間柄でもある。

停電の東急東横線、通勤ラッシュ直撃…運転再開は昼過ぎの見込み

2日午後10時20分頃、東京都目黒区の東急東横線自由が丘―都立大学駅間で、線路沿いの建設現場の足場が崩れて架線に引っかかり、停電が発生した。同線は直後から渋谷―武蔵小杉駅間で運転を見合わせた。3日午前も復旧作業が続き、通勤ラッシュを直撃した。同日昼過ぎに運転が再開される見通しという。けが人はいなかった。
東急電鉄によると、現場付近の道路が狭く、崩れた足場の資材を撤去するための重機を入れるスペースがないため、作業員が手作業で撤去しているという。

4都県、「2週間」軸に宣言延長要請で調整…小池氏「感染減少が間に合わない」

新型コロナウイルス対策で7日を期限に発令中の緊急事態宣言について、対象地域の東京と埼玉、千葉、神奈川の1都3県は、政府に宣言の延長を要請する方向で調整に入った。延長期間は、2週間とする案を中心に検討している。
複数の関係者が明らかにした。緊急事態宣言を巡り、東京都の小池百合子知事は2日、報道陣の取材に「(感染者の減少)スケジュールが間に合っていない」と述べ、宣言の期限通りの解除に慎重な姿勢を見せた。
千葉県の森田健作知事も「3日も(新規感染者数が)上がるようなことになれば、非常に難しくなる」との認識を示した。森田知事は宣言解除の目安として、1日の新規感染者数が100人未満の状況が数日続き、医療提供体制に余裕が生まれることを挙げていた。千葉県の感染者数は1日に127人を記録し、東京都を上回っていた。
埼玉県の大野元裕知事は2日、「1都3県で調整しようということになっている。『ワンボイス』で(政府に)要請していく」と語った。要請の内容については「様々なシナリオを検討している」と述べるにとどめた。神奈川県の黒岩祐治知事は「1都3県全体を見ると、ステージ4のところもある。ぎりぎりまで数字の変化を見ていかないと判断できないのでは」とした。

このままでは尖閣諸島は占領される! 中国に媚びるのは二階幹事長だけではない

国民の生命・財産を守ることが国家の究極の目的である。領土を守るというのは、その両方の側面があるから、どの国も小さな領土でも国家の全精力を注いで守ってきた。ところが、それができているのか不安になるのが、世界第3位の経済大国・日本である。 2021年2月、中国で「海警法」が施行された。日本の海上保安庁にあたる海警局が正式に準軍事組織に格上げされたと考えればよいが、つまりは武器の使用を含めて軍隊並みの装備や行動が許されることになった。すると間髪入れず、連日のように沖縄・尖閣諸島の周辺海域や、ついには日本の領海にまで海警局の艦船が侵入するようになった。 日本人が「まさか」と思うことが世界では当たり前に起きる。こと中国に関しては、「そこまではやらないだろう」ということを世界の非難のなかで堂々と続けてきた歴史がある。南シナ海でしたことは尖閣でもやる。南シナ海では、沿岸各国の猛抗議や一部の実力行使さえ軍事力で排除し、勝手に人工島や飛行場を作って中国の軍事要塞にしてしまった。歴代のアメリカ政府は中国の行動に抗議し、海軍を差し向けるなどしたが、結果的に無力だった。 このまま日本が行動を起こさなければ、尖閣は「確実に」中国が上陸して実効支配すると考えておくべきだ。アメリカ国防総省は2月23日の記者会見で、「中国船による日本領海侵犯をやめるよう求める。日本を支持する」と述べたが、屁の突っ張りにもならないだろう。おそらくこれも日本政府が裏で手をまわして「自分で言えないからアメリカに言ってもらった」という構図だが、そんなことは中国は百も承知だから、日本政府の弱腰を確認する好材料だとさえ思っているかもしれない。 中国に強く出られないのは、二階俊博・自民党幹事長ら「媚中派」議員のせいだという見方があるが、必ずしもそれだけではない。歴代の日本政府は、すべきことをすべきタイミングでしてこなかった。だから現状がある。東海大学海洋学部の山田吉彦・教授に聞いた。 * * * 与野党ともに、国会議員の中には中国寄りの方がいます。特に野党の議員の方々は、安全保障では自分の票にならないから国会で質そうとする人は少ない。まさに中国の思う壺です。自国だけがいち早くコロナから立ち直るという千載一遇のチャンスを得て、一気に攻勢に出ているという状況です。 地元石垣市をはじめ、尖閣諸島管理の強化を求める声は強いですが、政府に提言してもいつの間にか立ち消えになってしまいます。民主党政権時代から自民党政権になっても、政策決定の段階で、何かすごい力が加わっているようです。
国民の生命・財産を守ることが国家の究極の目的である。領土を守るというのは、その両方の側面があるから、どの国も小さな領土でも国家の全精力を注いで守ってきた。ところが、それができているのか不安になるのが、世界第3位の経済大国・日本である。
2021年2月、中国で「海警法」が施行された。日本の海上保安庁にあたる海警局が正式に準軍事組織に格上げされたと考えればよいが、つまりは武器の使用を含めて軍隊並みの装備や行動が許されることになった。すると間髪入れず、連日のように沖縄・尖閣諸島の周辺海域や、ついには日本の領海にまで海警局の艦船が侵入するようになった。
日本人が「まさか」と思うことが世界では当たり前に起きる。こと中国に関しては、「そこまではやらないだろう」ということを世界の非難のなかで堂々と続けてきた歴史がある。南シナ海でしたことは尖閣でもやる。南シナ海では、沿岸各国の猛抗議や一部の実力行使さえ軍事力で排除し、勝手に人工島や飛行場を作って中国の軍事要塞にしてしまった。歴代のアメリカ政府は中国の行動に抗議し、海軍を差し向けるなどしたが、結果的に無力だった。
このまま日本が行動を起こさなければ、尖閣は「確実に」中国が上陸して実効支配すると考えておくべきだ。アメリカ国防総省は2月23日の記者会見で、「中国船による日本領海侵犯をやめるよう求める。日本を支持する」と述べたが、屁の突っ張りにもならないだろう。おそらくこれも日本政府が裏で手をまわして「自分で言えないからアメリカに言ってもらった」という構図だが、そんなことは中国は百も承知だから、日本政府の弱腰を確認する好材料だとさえ思っているかもしれない。
中国に強く出られないのは、二階俊博・自民党幹事長ら「媚中派」議員のせいだという見方があるが、必ずしもそれだけではない。歴代の日本政府は、すべきことをすべきタイミングでしてこなかった。だから現状がある。東海大学海洋学部の山田吉彦・教授に聞いた。
* * * 与野党ともに、国会議員の中には中国寄りの方がいます。特に野党の議員の方々は、安全保障では自分の票にならないから国会で質そうとする人は少ない。まさに中国の思う壺です。自国だけがいち早くコロナから立ち直るという千載一遇のチャンスを得て、一気に攻勢に出ているという状況です。
地元石垣市をはじめ、尖閣諸島管理の強化を求める声は強いですが、政府に提言してもいつの間にか立ち消えになってしまいます。民主党政権時代から自民党政権になっても、政策決定の段階で、何かすごい力が加わっているようです。

国交省の鉄道局職員、「青春18きっぷ」を偽造して乗車

国土交通省は2日、鉄道局総務課付の男(49)を同日付で懲戒免職処分にしたと発表した。
国交省によると、男は同局の鉄道事業課課長補佐だった昨年12月18日、自ら偽造した「青春18きっぷ」を使い、JR石川町駅(横浜市中区)から東京駅までの運賃570円を詐取したという。
男は東京地検に詐欺罪で起訴され、2月10日に東京地裁であった初公判で起訴事実を認めたため、国交省が処分手続きを進めていた。