茂木敏充外相は2日の記者会見で、米国防総省の報道官が、沖縄県・尖閣諸島の主権に関する日本の立場を支持するとした自身の発言を修正したことについて、「米政府は尖閣に関する日本の立場を十分理解し、わが国側に立って緊密に連携していくとの立場だ」と強調した。その上で「(米政府の)これまでの立場に何ら変更ない」との認識を示した。
[時事通信社]
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太宰府暴行死 被告2人に懲役22~15年 死体遺棄は無罪 福岡地裁
福岡県太宰府市で2019年、主婦の高畑(こうはた)瑠美さん(当時36歳)を暴行して死亡させたなどとして、傷害致死や死体遺棄罪などに問われた山本美幸(42)、岸颯(つばさ)(25)両被告の裁判員裁判の判決で、福岡地裁は2日、傷害致死罪などで山本被告に懲役22年(求刑・懲役23年)、岸被告に懲役15年(求刑・懲役16年)を言い渡した。一方、死体遺棄罪については両被告とも無罪とした。
両被告はすべての事件で無罪を主張した。だが、岡崎忠之裁判長は「約1カ月にわたり日常的・継続的に激しい暴行を繰り返した」と批判。高畑さんに借金をさせて家族から引き離し、入浴させないなど劣悪な環境下で監禁したとし「人の尊厳を踏みにじられた末に命を奪われた」と述べた。
その上で、山本被告が事件の中心的役割を担い、岸被告は山本被告に金銭面で依存する中で、意をくんで暴行したと指摘。両被告の動機は「高畑さんを服従させ金を搾取する私利私欲目的だった」と指弾した。
一方、両被告は車で遺体を運んだとして死体遺棄罪に問われたが、判決は「高畑さんに物をかぶせるなど隠匿のための積極的行為はしていない」と遺棄には当たらないと判断した。
判決によると、両被告は共謀して19年9月下旬~10月20日ごろ、太宰府市の自宅などで、同居していた高畑さんの太ももをナイフや割り箸で刺したり、木刀で繰り返し殴打したりして死亡させるなどした。
両被告が問われた一部の恐喝・恐喝未遂罪は裁判員の負担軽減のため裁判官だけで先に審理され、1月の部分判決で有罪となった。今回の裁判員裁判の判決はこの部分判決も踏まえた量刑となる。岸被告は知人男性への恐喝罪で別に懲役6月(求刑・懲役1年)の判決が言い渡された。
事件を巡っては、高畑さんの家族が死亡前に佐賀県警鳥栖署に何度も相談したが、被害届は受理されなかった。家族は県公安委員会に第三者による再調査を求めているが、2月に着任した松下徹県警本部長は「直ちに(高畑さんに)危害が及ぶとは認められなかった」と述べ、再調査する意向がないことを改めて示した。【宗岡敬介】
ワクチンと解散、菅首相は言及避ける=自民幹部、接種状況に「縛られず」
菅義偉首相は2日の衆院予算委員会で、新型コロナウイルスワクチン接種の進捗(しんちょく)状況が衆院解散の時期に影響するか問われ、「コロナ収束に全力を尽くすのが最優先だ。(衆院議員の)任期も近づいてくるから、そこの段階で考えるのは当然のことだ」と述べるにとどめた。立憲民主党の大西健介氏への答弁。
一方、自民党からは、解散をめぐる首相の判断は接種状況に縛られないとの見方が相次いだ。二階俊博幹事長は記者会見で「解散は首相の一存で決めることだ」とした上で、「ワクチンで衆院を解散するとか、しないとかは考えていない」と強調。世耕弘成参院幹事長も「何かに縛られるよりは、感染症対策を行いながらしかるべきタイミングに行うことが重要だ」と指摘した。
[時事通信社]
男児死亡のオブジェ火災、元学生2人に禁錮1年求刑 父親「謝罪もない」
東京都新宿区の明治神宮外苑で平成28年、アートイベントで展示中だった木製のジャングルジムのオブジェが燃え、遊んでいた幼稚園の男児=当時(5)=が死亡した火災で、重過失致死傷罪に問われた建設業の男(23)と大学院生の男(23)の公判が2日、東京地裁(下津健司裁判長)で開かれた。検察側は「投光器の発熱の危険性と(オブジェの)木くずの燃えやすさを認識しながら、注視せず漫然と放置した」としてそれぞれ禁錮1年を求刑した。
この日は男児の両親も被害者参加制度を利用して出廷した。男児を救助しようとして重傷を負った父親は、「息子は遊ぶことが前提の場所で生きながら焼かれたが、被告らからは謝罪もない」と声を詰まらせながら陳述。母親は「被告らは事故後も以前と同様の生活を続けており、(遺族との)4年半の差にがくぜんとした。息子はもう帰ってこない」と訴えた。
被告2人はいずれも当時未成年で、オブジェを展示した日本工業大(埼玉県)の学生だった。昨年8月の初公判では「発火するとは考えられなかった」と述べ、無罪を主張している。
5歳男児が餓死、母親ら2人逮捕…「ママ友」が家族を支配か
福岡県
篠栗
( ささぐり ) 町のマンションで昨年4月、当時5歳の男児に十分な食事を与えずに餓死させたとして、県警は2日、母親の
碇
( いかり ) 利恵(39)、知人の赤堀恵美子(48)両容疑者を保護責任者遺棄致死容疑で逮捕した。捜査関係者への取材でわかった。県警は、赤堀容疑者が碇容疑者から多額の生活費をだまし取るなど支配下に置いていたとして、赤堀容疑者にも男児に対する「保護義務」があると判断した。
捜査関係者によると、両容疑者は、篠栗町の碇容疑者方のマンションで、碇容疑者の三男・
翔士郎
( しょうじろう ) ちゃんに十分な食事を与えずに栄養失調状態にしたうえ、病院に連れて行くなど適切な治療を受けさせず、昨年4月18日に死亡させた疑いが持たれている。翔士郎ちゃんの死因は餓死だった。
翔士郎ちゃんが息をしていないことに碇容疑者が気づき、赤堀容疑者が消防に通報して発覚した。翔士郎ちゃんはあばら骨が浮き出るほど痩せ、体重は5歳児の平均(18・9キロ)を大幅に下回り、2歳児並みの約12キロだった。目立った外傷はなかった。
碇容疑者は、翔士郎ちゃんを含む子ども3人との4人暮らし。福岡児童相談所などでつくる協議会は2019年秋頃から、一家を支援対象として家庭訪問を行っていた。翔士郎ちゃんの死亡後、2人の兄は児相が一時保護した。
両容疑者は「ママ友」として知り合い、赤堀容疑者は数年前から碇容疑者宅を頻繁に訪れていた。碇容疑者は赤堀容疑者に信頼を寄せ、次第に赤堀容疑者の指示通りに行動するようになったという。
赤堀容疑者は19年6月から昨年6月までの間、碇容疑者から「元夫の浮気調査費」などの名目で、現金や預金通帳をだまし取ったなどとして、詐欺や窃盗の疑いで逮捕、起訴された。浮気や調査の事実はなかったという。赤堀容疑者は県警の調べに「金銭を受け取っていない」と否認している。
碇容疑者は生活保護費や児童手当など月20万円前後の収入があったとみられるが、現金はほとんど所持しておらず、赤堀容疑者から渡された食料を家族4人で分け合っていた。赤堀容疑者は「しつけ」と称して、碇容疑者に子どもの食事を抜くよう指示することもあったとされる。碇容疑者は翔士郎ちゃんの死亡後、県警に「生活に困っていた」と説明していた。
民兵訓練に関与、海外の警備業界では「名の知られた存在」…ゴーン被告逃亡を支援
日産自動車前会長のカルロス・ゴーン被告(66)(会社法違反などで起訴)の逃亡を手助けした疑いのある米国籍の親子が東京地検特捜部に逮捕され、2日夕にも米国から日本に到着する。世界に激震が走った逃亡劇から約1年2か月。親子は、保釈中で様々な制約を課されていたゴーン被告とどう連絡をとっていたのか。逃亡には未解明な部分も多く、特捜部がどこまで全容に迫れるかが今後の焦点となる。
「日本の司法制度の人質ではなくなる」。中東レバノンに逃亡したゴーン被告は2019年12月31日、米国の広報担当を通じて、こうした声明を出した。
特捜部は年明け早々の20年1月2日、入管難民法違反(不法出国)容疑で、ゴーン被告が保釈中に生活していた都内の住居を捜索。警視庁の協力を得て防犯カメラの解析などを進めた結果、マイケル・テイラー(60)、ピーター・テイラー(28)の両容疑者親子とジョージ・ザイェク容疑者(61)の関与が浮上した。
特捜部などの捜査によると、ピーター容疑者は19年7月以降、ゴーン被告が逃亡した同12月29日までに4回来日し、ゴーン被告と面会を繰り返した。
一方、逃亡当日にプライベートジェット(PJ)で関西空港に到着したマイケル、ザイェク両容疑者は新幹線で上京。ピーター容疑者が予約したホテルの客室でゴーン被告と合流後、ゴーン被告を護衛しながら大阪に戻り、音響機器用の箱に隠して出国した疑いのあることが明らかになった。
ただ、当時のゴーン被告は保釈中。保釈条件により、住居には監視カメラが設けられ、携帯電話やインターネットといった通信手段の使用も制限されていた。3容疑者といつ知り合い、事前にどのようなやりとりをしていたのかは、ほとんど分かっていない。
米陸軍特殊部隊「グリーンベレー」元隊員だったマイケル容疑者。米国の裁判記録によると、1982年にレバノンに派遣され、83年の除隊後も現地で民兵の訓練などに関わったとされる。
94年に米マサチューセッツ州で民間の軍事警備会社を設立すると、メディア企業や航空会社、米政府関係者を顧客に、中東での警備コンサル業務などで実績を積んだ。2009年にはアフガニスタンで拘束されたニューヨーク・タイムズ記者の救出にも関わるなど、海外の警備業界では名の知られた存在だった。
小池都知事ら、宣言解除に慎重 1都3県で延長要請案浮上
小池百合子東京都知事と埼玉、千葉両県知事は2日、1都3県で発令中の新型コロナウイルス緊急事態宣言の今週末解除に慎重姿勢を表明した。神奈川県も足並みをそろえる。1都3県で宣言延長を政府に要請する案が浮上。政府は5日にも対策本部を開き、7日期限の宣言解除の可否を決定する構えだ。菅義偉首相は2日、首都圏一体で結論を出す考えを示し「しっかり数字を見て、最終的には私が判断したい」と官邸で記者団に述べた。
解除に前向きな立場だが、政府内や専門家には感染再拡大への懸念が強く、難しい判断となる。延長となれば、2月2日の決定以来、2度目で、期間が初めて2カ月を超える。
リコール署名集め「中心的役割」の男性、県警から任意聴取…スマホも提出
愛知県の大村秀章知事のリコール(解職請求)運動を巡る不正署名事件で、署名活動団体幹部の男性が、県警から任意で事情を聞かれたことが分かった。男性が2日、報道陣の取材に明らかにした。
男性は街頭活動に参加するなど、署名集めの中心的な役割を担った。署名を巡っては、各市区町村の選挙管理委員会に仮提出された署名簿に、同じ人が複数書いたとみられるものなど不正が疑われる署名が大量に見つかった。県警は署名簿を押収し、地方自治法違反容疑で捜査している。
また、関係者によると、団体の別の幹部が名古屋市の広告関連会社などを介してアルバイトを集め、昨年10月、佐賀市内で署名を偽造していた疑いもある。
男性によると、聴取は先月27日に行われ、団体での役割などについて説明を求められたとみられる。関係者によると、男性は自身のスマートフォンも提出したという。男性はこれまでの取材に、不正への関与を否定。2日の取材では「警察に協力しており、関与の有無を含め話せない」と語った。
菅政権またも後手後手…山田広報官“ゴチ接待”辞職で崩壊へ一気加速
菅首相の長男から高額接待を受けていた山田真貴子内閣広報官が、続投から一転して辞職。入院先から杉田官房副長官を通じて菅首相に辞意を伝えたといい、政府は1日の持ち回り閣議で辞任を認めた。
◇ ◇ ◇
辞職は唐突だった。山田氏は1日の衆院予算委に出席予定で、与野党に欠席と辞職が伝えられたのは予算委直前だ。その影響で開会が遅れた。
予算委で質問に立った立憲民主党の枝野代表は「首相は先週の段階で辞めてほしいとお願いすべきだった。遅きに失したと思わないか」と追及。判断が遅れた結果、先週末に緊急事態宣言の一部解除の記者会見を行えなかったと指摘した。
その記者会見も、当初は設定されていたのに前日夜になって突然キャンセルというドタバタで、司会進行役を務める広報官の「山田隠し」と批判を浴びた。
接待問題が発覚しても、菅首相は「女性の広報官として期待しているので、そのまま専念してほしい」と言い、山田氏を続投させる方針だった。広報官に起用したのは菅首相の抜擢人事だから、更迭すれば任命責任を問われるという計算が働いたのかもしれない。
しかし、冷静に考えれば、倫理規程違反を犯した官僚が政府の広報官を務められるはずがないのだ。野党の追及や世論の批判に抗しきれず、結局、辞職に追い込まれた。
菅首相の迷走には、与党内からも疑問や不満の声が上がっている。
「危機管理がお粗末すぎる。銀座クラブはしご酒の松本純氏や、五輪組織委の会長に就いた橋本聖子氏の離党についても、当初は『問題ない』と言っていて、判断が遅れた。今回もそうだが、GoTo停止や緊急事態宣言の再発令も、当初は甘い見立てで突っ張るものの、世論におされて判断を覆すことが続いている。補佐官や秘書官は何をやっているのか。官邸が機能不全に陥っているとしか思えない」(自民党ベテラン議員)
後任人事もなり手がいない
菅首相は1日夕、ぶら下がり取材で山田氏の辞職について「大変残念だ」と言い、「国会審議の極めて重要な時期にご迷惑をおかけして申し訳なく思う」と陳謝。後任については「業務に支障をきたさないよう、できる限り早く決定したい」と話したが、後任人事も難航しているという。
「広報官は総理の信頼を得ていないと務まりませんが、なり手がいないのです。今回は総務省の不祥事ですから、山田広報官の後任に総務省OBを起用するわけにはいかない。しかし、菅総理が昵懇なのは総務省の中でも旧郵政官僚がほとんどで、他の役所との関係はあまり深くない。それに、最近の総理はいつもイライラしていて怒鳴り散らすので、誰も近づきたがりません。官邸内もイエスマンばかりで、総理に厳しい意見を言う人が周囲にいないことが、後手対応を招いている一因でしょう」(官邸関係者)
人事権を振りかざし、恐怖で霞が関を支配してきたツケだが、山田氏の辞任は、菅の長男が関係しているだけにダメージが大きい。自民党内からは、「菅首相では選挙の顔にならない」「4.25補選も都議選も負ける」とイラ立ちの声があがっている。接待問題がトドメとなり、一気に“菅降ろし”に発展する可能性が出てきた。
東北新社元社長が菅首相に送った「謎の献金50万円」総務省との違法接待問題に新疑惑
菅首相の長男が勤める東北新社による違法接待問題を巡って、新たな疑惑が国会で浮上した。東北新社の元社長が菅首相側に送った「謎の献金」だ。
1日の衆院予算委員会で、共産党の塩川鉄也議員は、東北新社幹部から菅首相が代表を務める政党支部に渡った献金を問題視。菅首相が代表を務める政党支部は、東北新社創業者と元社長(共に故人)から、2012、14、17、18年の4年間に計500万円の献金を受け取ったことが明らかになっている。不自然なのが受領時期だ。
以前、菅首相は国会で「12、14、17年は衆院選があった。選挙見舞いだ」と答弁。確かに12、14、17年分の献金は全て衆院選の時期に前後している。「選挙見舞い」「当選祝い」の可能性はありえる。しかし、「18年に選挙はない」(塩川議員)。なぜ、選挙がないのに献金したのか。
■接待攻勢の時期と重なる
18年分の献金額は50万円。日付は10月3日だ。これは、東北新社による総務官僚への接待攻勢が加速した時期なのだ。
「ちょうどこの時期は、総務省と、東北新社の幹部が会長を務める『衛星放送協会』による有識者会議が休眠状態になった直後です。この頃から東北新社は、会議メンバーの総務官僚に接待攻勢している。その結果なのか、同会議は20年12月、協会側に有利な報告書案をまとめています」(霞が関関係者)
報告書案は、事業者のコスト低減など、協会の利益につながる内容になった。
塩川議員は「(献金があったのは)まさに問題になっている時期だ」「東北新社と特別な関係にある菅総理の存在が行政を歪める大本にあったのではないか」と追及。菅首相は、「私は法律に基づいてしっかり手続きしている。そうしたことはない」と否定したが、献金の趣旨については答えなかった。政治資金に詳しい神戸学院大教授の上脇博之氏はこう言う。
「選挙のない18年分の献金は、他の年と比べ、かなり浮かび上がって見えます。東北新社は創業家が株式の過半を握るオーナー企業ですから、元社長の献金は事実上の『企業献金』とも言える。同時期に頻繁に接待を行っていたのなら、どちらも一企業の利益を狙った不適切な“供応”だったのではないか。菅首相は政治資金規正法の趣旨にのっとり、献金受領の理由を丁寧に説明すべきです」
自らの政治資金の使途も説明できなければ、政治家失格だ。