首相、交付金支給の遅れ認める コロナ医療支援「時間要し問題」

菅義偉首相は22日午後の参院本会議の代表質問で、新型コロナウイルス感染者を受け入れる医療機関を対象とした交付金の支給に滞りがあったと認めた。支給が遅れているとの指摘に「執行にかなりの時間を要したのは問題だ」と語った。申請のあった約1兆4千億円分のうち、支払われたのは昨年末までで約1兆1千億円だと説明した。
共産党の小池晃書記局長が「制度に問題がある」とただしたが、地方自治体の担当部局が業務に忙殺されているとして「国が直接執行する仕組みも取り入れた」とした。
新型コロナのワクチンに関し河野太郎行政改革担当相は、米製薬大手ファイザー製の接種の先行を表明した。

案里被告「辞職仕方ない」=自民幹部

自民党の世耕弘成参院幹事長は22日の記者会見で、公職選挙法違反の罪で有罪判決を受けた参院議員の河井案里被告=自民離党=について、議員辞職もやむを得ないとの認識を示した。「保釈されて登院可能な状況にもかかわらず、通常国会でも全く登院していない。議員辞職しても仕方がないのではないか」と述べた。同被告に対しては公明党幹部からも辞職を求める声が上がっている。
[時事通信社]

公民、理科で得点調整=15年以来、最大9点加点―初の共通テスト

大学入試センターは22日、初めて実施された大学入学共通テストの公民と理科(2)で、科目間に20点以上の平均点差が生じたため、得点調整を行うと発表した。得点調整は、前身の大学入試センター試験で2015年に行われて以来6年ぶり。
センターによると、同日までに約48万人の受験者を集計した結果、公民の「倫理」が71.96点だったのに対し、「政治・経済」49.87点、「現代社会」51.96点だった。理科(2)は「生物」72.65点に対し、「化学」は51.06点だった。
いずれも満点は100点。倫理と生物の点数はそのままで、それより低い対象科目の受験生に対し、得点に応じて最大9点加点する。加点対象は、公民の「政治・経済」と「現代社会」、理科(2)の「物理」と「化学」。理科(2)の「地学」は受験者数が1万人に満たないため対象とならない。また、公民の「倫理、政治・経済」は、もともと得点調整の対象外。
記者会見したセンターの作問担当者は「(倫理と生物の)問題が易しかった影響が相当あるとの見解から判断した」と説明した。
センターによると、初めて得点調整が行われたのは、最後の共通一次学力試験だった89年。その後、センター試験時代の98年と15年に実施され、今回は4回目。2教科で実施されたのは初めて。
得点調整は、地理歴史・公民と理科(2)の特定の科目間で、原則として20点以上の平均点差が生じ、試験問題の難易差に基づくと認められる場合に行い、差が15点程度になるようにする。
[時事通信社]

淡路島5人刺殺、無期確定へ=一審死刑の46歳男―最高裁

兵庫県・淡路島で2015年、住民の男女5人を刺殺したとして、殺人などの罪に問われた平野達彦被告(46)について、最高裁第3小法廷(林景一裁判長)は22日までに、被告側の上告を棄却する決定をした。20日付。事件時に心神耗弱状態だったと認定し、一審裁判員裁判の死刑判決を破棄して無期懲役とした二審判決が確定する。
一審神戸地裁は17年3月、被告は薬剤性精神病だったとした上で、被害者らは自身を攻撃する工作員との妄想を抱き、報復として殺害を決意したと指摘。ただ、殺人を犯罪と認識するなど「殺害の実行に関し病気の影響はほとんど見られない」と完全責任能力を認め、死刑を言い渡した。
二審大阪高裁は新たに精神鑑定を実施。20年1月の判決で、被告は妄想性障害だったと判断した上で、「症状は重篤化しており、妄想の影響で犯行に至った」と心神耗弱状態を認定し、無期懲役とした。
検察側は上告を断念。弁護側が心神喪失で無罪として上告していた。裁判員裁判の死刑判決が高裁で無期懲役となり、最高裁で確定するのは7件目。
[時事通信社]

医学界“猛反発” 反ワクチンあおるメディアの大罪 政府に迅速な対応求めつつも危険性強調 「一定の効果尊重すべきだ」木村盛世氏

新型コロナウイルスの感染拡大を止める切り札として期待されているのがワクチンだ。国内で2月下旬にも接種が始まるが、一部メディアでワクチンの「不安」を過剰にあおる報道が相次ぎ、医師らが反発している。
菅義偉首相は21日の参院本会議で、ワクチンについて、「3億1000万回分を確保できる見込みだ」と語った。
まず米ファイザー社製の1万回分超が2月中旬に届く予定だ。政府は緊急事態宣言で感染を押さえ込みつつ、同月下旬以降のワクチン接種で収束に持ち込む出口戦略を描いている。
普段は政府に迅速なコロナ対応を求めるメディアだが、なぜかワクチンについては危険性を強調する記事が目立つ。
女性誌では、ワクチンの効果の持続期間や副反応などへの懸念を報じ、別の週刊誌では、神経障害やアレルギー体質を持つ人へのハイリスクなど「副反応」を強調-といった具合だ。
ネット上ではこうした反ワクチン報道への反発も強まっている。あるネットニュースが女子高生100人のアンケートで、6割超が「受けたくない」と答えたことを紹介した記事には「不安をあおっている」などの批判が集まり、転載した大手新聞社などが削除や釈明に追い込まれた。
出版社系のニュースサイトにはワクチンを打ちたくないとする医師の記事が出たが、その後、閲覧できなくなった。
新聞社系の週刊誌の見出しについても、多くの医師がワクチンに不安を持っているように強調していると批判された。
SNS上では批判の前面に出ているのが医療関係者だ。「非科学的な文章で読者を誤誘導している」「反ワクチンにだまされないで」と批判や呼びかけのほか、「僕はワクチンを打ちます」と宣言する投稿もあった。
元厚労省医系技官の木村盛世氏は、「感染状況がここまで来た以上、ワクチンと病床数確保しか対策は残されていない。効果の持続性や中長期的な副反応は不明な点も多いが、一定程度の効果があることは尊重されるべきだ」と指摘した。

自民・石原伸晃元幹事長が新型コロナ感染 派閥領袖で初めて

自民党の石原伸晃元幹事長が新型コロナウイルスに感染したと、石原氏の事務所が22日明らかにした。国土交通相、環境相など要職を歴任し、同党石原派(11人)の会長を務める。国会議員の新型コロナ感染が確認されるのは9人目で、派閥領袖(りょうしゅう)では初めて。
事務所によると石原氏は21日夕、東京都内の病院でPCR検査を受け、22日午後に陽性と判明。医師から不整脈があることを理由に入院するよう言われ、即日入院した。体調は良好で発熱などの症状はない。
石原氏は21日昼、国会近くの派閥事務所で開催した派閥例会に出席した後、坂本哲志地方創生担当相と野田毅元自治相の3人で都内のレストランの個室で昼食を取った。会食時以外はマスクを着けていたという。
事務所は衆院事務局と相談し、議員会館の自室などを消毒するとしている。
国会や衆参の議員会館では新型コロナ対策で来館者のサーモグラフィーによる体温検査などが実施されているが、2020年9月に国会議員の初感染が確認されて以降、感染例が増え、12月には立憲民主党の羽田雄一郎参院議員が新型コロナで死去した。【東久保逸夫】

「コロナ医療提供は困難」 五輪で来日の外国人に 日医会長

日本医師会の中川俊男会長は22日、東京都内で講演し、今夏の東京五輪・パラリンピックのために来日した外国人が新型コロナウイルスに感染した場合の対応について「(来日する)選手団だけでも大変な数。新たな患者が発生したら、今の状況で受け入れ可能かというと、可能ではない」と述べ、外国人への医療提供は困難との見方を示した。
「ワクチンが劇的に機能したとか、特効薬が急に出てきたとか、そういういろいろな神がかり的な出来事があれば別だ」とも語った。
このほか、フェイスシールドやマウスガードの感染予防効果は低いとして、「不織布のマスクで統一してほしい」と感染防止策の徹底を重ねて呼びかけた。

【独自】「アルバイトを『特別活動』に」などずさんな運用…通信制高校の質確保へ文科省が対策

文部科学省は、20万人が通う通信制高校の一部で不適切な教育がみられるとして、教育の質を保証するための対策に乗り出す方針を固めた。教育計画の策定や情報開示の徹底、施設の基準の強化を目指して、省令などを改正する考えだ。
通信制高校では、放送やインターネットを通じて学習でき、夏休みや週末などに学校で対面の「面接指導」(スクーリング)と試験を受け、単位を取得できる。面接指導は、校外の「サテライト施設」で受けることも可能で、学習を支援する民間の「サポート校」と提携する通信制高校も多い。
学校数は昨年5月時点で257校、生徒数は20万6948人。学校は最近30年間で3倍に増えた。不登校経験者の受け皿となり、自由な学び方を求める生徒らに人気となっている。
ただ、指導の年間計画や詳細な実施方法、学習成果の評価基準などを保護者らに明示する義務はない。文科省の調査では▽生徒が行ったアルバイトを「特別活動」の時間として扱う▽1人の教員が100人超の生徒を面接指導する▽サテライト施設が狭く理科の実験や体育などを十分に行わない――など、ずさんな運用が判明した。
そこで文科省は、各校に教育の実施計画の策定と、生徒や保護者らへの明示を義務づける。サテライト施設は認可する都道府県で基準が異なり、駅前のビル1室を使っている学校もある。こうした施設で教育活動を行うのは不十分だとして、国として統一した基準を示すため、保健室や職員室を備えるなど、学校と同等の施設や教員数を確保することを省令などに明記する。

小池都知事、英タイムズ紙の東京五輪中止報道「抗議出すべき」

東京都の小池百合子知事(68)は22日の定例会見で、新型コロナウイルスの感染終息の見通しが立たない中、23日で開幕まで半年となる東京五輪・パラリンピックについて「組織委員会やIOCとの中間報告や調整会議などで、中止だとか延期だとかの話は出てきていない」と述べた。
大会の開催を巡っては、英タイムズ紙が与党幹部の話として、日本政府が新型コロナウイルス感染症流行のため東京五輪を中止せざるを得ないと非公式に結論づけたと報じた。小池氏は、英タイムズ紙報道について「そのような話は一切聞いていない。むしろ(英タイムズ紙に)抗議を出すべきではないか」と苦言を呈した。
東京都はこの日、新型コロナウイルスの感染者が新たに1175人確認されたと発表した。重症者数は1人減の158人となった。

【独自】母親「宝物だった命、肉団子一つで失われ怒りや不信感」…詰まらせた5歳児死亡で施設調査へ

和歌山県岩出市の児童発達支援センター「ネウボラロッツ」で昨年12月、ダウン症の男児(5)がミートボールをのどに詰まらせて死亡した事故を受け、県は22日午後にも児童福祉法に基づき、施設への立ち入り調査を行う。子どもや障害者が施設での食事で、のどを詰まらせて死亡する事故は各地で相次ぐ。県は当時の職員の配置状況や

誤嚥
( ごえん ) 防止の対策が適切だったかなどについて調べる。(大田魁人)
県などによると、男児は昨年12月22日、施設内で昼食に出されたミートボールをのどに詰まらせて救急搬送され、同28日に窒息による低酸素脳症で亡くなった。
児童発達支援センターは、障害のある未就学児を対象にした通所型支援施設で、ネウボラロッツはNPO法人「ロッツ」が運営。両親は、保健師の勧めで男児を3歳の時から平日の週5回、同施設に通わせていた。
男児はあごの力が弱く、食べ物を細かく刻む必要があったが、事故後、施設側は県に対し、「(担当の保育士は)刻む前のミートボールを男児の前に置いた」などと説明しているという。
施設は事故後、運営を休止中で、取材に対し、「警察の捜査を受けている最中でコメントは差し控える」としている。県は、当時の職員の配置や食事の提供状況などを調査し、違反が見つかれば、処分を検討する。県警岩出署も関係者から事情を聞いている。

両親「全てを明らかに」

男児の両親は読売新聞の取材に応じ、「信頼して預けた施設で、なぜ息子が死ななければならなかったのか。全てを明らかにしてほしい」と訴えた。
両親によると、男児を2年前、施設に預ける際、食べ物を刻むよう求め、施設側からは「食事の時は必ず保育士が1人専属でつく」と聞いていたという。
だが、事故後、謝罪に訪れた施設側は「(当時)担当の保育士は男児を含め、4人の子供の食事介助を行っていた」と説明。男児の前に刻まれていない状態のミートボールが置かれ、「いただきます」の合図があった後、保育士はほかの子供の世話で目を離していたとも聞かされた。
母親(40)は「宝物だった子供の命が肉団子一つで失われたことに、怒りとか憤りとか不信感があります。空虚という言葉では足りない喪失感」と話す。父親(43)も「ずっと一緒にいられると思っていたのに……」と悔しさをにじませた。
男児は3兄弟の末っ子。妊娠中にダウン症の可能性があることは検査でわかっていたが、両親2人の気持ちは「障害があるとわかっても覚悟して生むのが親になるということ。ありのままを受け入れよう」。出産や育児に迷いはなかった。
生まれつき病弱で、誕生後は7回の手術を経験したが、母親は「大変なことも気にならないくらい、生まれた瞬間から


( いと ) おしく、無償の愛を注いできました」と振り返る。
毎晩、家族で男児の頬をつつき、「宝物だよ」と声をかけるのが日課だった。成長がゆっくりで、1年前にしゃべり出すと、「たたもも(宝物)!」とうれしそうに言って、家族の頬をさわり返してきたという。
事故後、ネットでは、男児や親に責任があるかのような中傷が相次いだ。
父親は「死んだ息子は何も悪くない。(施設には)改善点を全部出してほしい」と語り、母親もきっぱりした口調でこう話した。
「施設の方には、息子の生前、とてもよくしてもらい、感謝していますが、事故に関してだけは許せない。そこの真実は県や警察にきちんと話してほしいです」

食事で事故 各地の施設で

施設での食事で子供や障害者が、のどを詰まらせる死亡事故は、後を絶たない。
昨年2月、大阪市の保育園では1歳の男児が給食のリンゴなどで窒息死。市の検証部会は「誤嚥防止の配慮が十分でなかった」との報告書をまとめた。昨年9月、東京都八王子市の認定こども園では、4歳の男児が給食のブドウで死亡した。
また、大阪府守口市の障害者福祉施設では2019年6月、利用者の中学1年の男子生徒(当時12歳)が唐揚げをのどに詰まらせて死亡。生徒はあごの力が弱く、食べ物を刻む必要があったが、そのまま提供されていた。
同年11月には、滋賀県内の県立特別支援学校に通う重度障害がある生徒が、昼食のジャガイモをのどに詰まらせ死亡した。