首相、病床逼迫解消へ最大限支援 7府県知事と会談、連携で一致

菅義偉首相は19日、新型コロナウイルス感染急増に対応するため緊急事態宣言の対象に追加した7府県の知事とテレビ会議で会談し、病床逼迫の解消に向けた連携で一致した。知事らは医療機関への経営支援などを求め、菅首相は「国が最大限必要な支援を行いたい」と述べた。
会談後、大阪府庁で取材に応じた吉村洋文知事は、病床を確保する上で医療機関に個別に要請する明確な権限が知事にないとして「感染症法改正案が重要。早期成立をお願いした」と述べた。
愛知県の大村秀章知事は、ワクチン接種の早急な計画提示や飲食店の取引業者への幅広い支援を求めたと説明した。

国内死者、初の100人超=重症1000人超、最多更新―新型コロナ

国内では19日、新型コロナウイルスに感染した死者が新たに過去最多の104人確認された。1日当たりの死者数が100人を超えたのは初めて。厚生労働省によると、同日午前0時時点の全国の重症者は前日比28人増の1001人。16日連続で最多を更新し、初めて1000人を超えた。
新たに確認された死者は、東京都16人、大阪府13人、埼玉県10人など。全国で判明した新規感染者は5321人で、火曜日としては過去最多となった。
東京都では新たに1240人の感染者が判明。都内の1日当たりの感染者が1000人を上回ったのは7日連続。都の基準による重症者も前日から12人増の155人となり、1回目の非常事態宣言の解除後としては最多となった。
都によると、年代別の感染者は最多が20代の282人で、30代211人、40代192人などと続いた。65歳以上の高齢者は217人。
厚労省によると、神戸港に18日に到着した貨物船の外国籍乗員10人の陽性が判明した。港の検疫での陽性確認は、昨年2月に横浜に入港したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗船者を除き初めて。発熱者がいるとの情報を受け、神戸検疫所の職員が船内で検査して10人の感染が分かった。10人は20~50代の男性で、中国や香港、タイから乗り込んでいた。
同省によると、新たに30代男性2人の変異種感染が分かり、国内の合計は47人になった。2人は10日に成田空港に到着し、それぞれガーナと英国に滞在歴がある。2人とも無症状で、英国型の変異種が検出された。
[時事通信社]

ワクチン一般接種、5月を想定 医療・高齢者の終了後

政府が新型コロナウイルスのワクチン接種を巡り、医療従事者や高齢者、基礎疾患がある人への優先接種に続く一般の人への接種開始を5月ごろと想定していることが分かった。政府関係者が19日、明らかにした。河野太郎行政改革担当相は厚生労働省から聞き取りを開始し、政府が掲げる2月下旬までの接種開始へ作業を加速させた。
政府は2月下旬から同意を得た医療従事者約1万人に接種して安全性を確認し、3月中旬にはコロナの診療などに当たる医師や看護師らに接種。重症化のリスクが高い65歳以上や基礎疾患のある人には4月末をめどに終えたい考えだ。

大阪府が民間病床確保を病院協会に要請 拒否すればより強い「指示」も検討

新型コロナウイルスの感染拡大で病床が逼迫(ひっぱく)しているとして、大阪府の吉村洋文知事は19日、新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づき、府病院協会と府私立病院協会に軽症・中等症者用の病床確保を緊急要請したことを明らかにした。民間病院で約30床の増床を目指す。要請に応じない場合は特措法33条を適用し、より強い「指示」を出すことも検討している。
吉村知事は「病床の運用率は高い水準で推移しており、さらに逼迫するとの強い危機感を持っている」と述べた。
府によると、軽症・中等症者用ですぐに使える病床使用率は79%(18日現在)。2020年12月には計200床の増床を目指し、患者の受け入れ実績がない府内約110の2次救急病院に協力を要請。28病院で計約100床(17日現在)を確保できる見通しになったが、残る病院の多くが「受け入れ困難」と回答した。
府はこのうち、主に200床以上の一般病床を持つ大規模な14病院に対象を絞り、両協会を通じて27床の確保を再び求める。両協会に所属していない2病院にも4床の提供を呼びかけたほか、17の公立・公的医療機関には休止している病床の活用を要請した。
府私立病院協会の生野弘道会長は「病院の規模を踏まえた要請になっており、今回は適切だ。前向きに対応したい」と話した。【芝村侑美】

福岡女性客殺害で15歳少年逆送 鹿児島家裁決定、裁判員裁判へ

福岡市中央区の商業施設「マークイズ福岡ももち」で昨年8月、女性客=当時(21)=が殺害された事件の少年審判が19日、鹿児島家裁(毛利友哉裁判長)であり、殺人や窃盗などの疑いで送致された少年(15)を検察官送致(逆送)すると決定した。起訴され、成人と同様に裁判員裁判で審理される見通し。
決定を受け、女性の母親は代理人弁護士を通じ「少年を娘と同じ目に遭わせたいが、してはいけないとずっと苦しみ続けている。21歳で命を奪われた娘はどんなに悔しく恐ろしかっただろう。少年には一生刑務所に入っていてほしい」とコメントを出した。

同居の母親を殺害容疑 無職の67歳逮捕 自宅に父親の遺体も 熊本県警

熊本県警宇城署は19日、同居する母親(90)を殺害したとして、同県宇城市不知火町御領、無職、内山正光容疑者(67)を殺人容疑で逮捕した。「親に対するうっぷんがたまっていた」と容疑を認めている。自宅で90代の父親の遺体も見つかり、内山容疑者は「首を絞めて殺した」と殺害を示唆する供述をしている。
逮捕容疑は、17~18日の間、自宅で母悦子さんの首を手で絞めて殺害したとしている。内山容疑者は「ベッドで寝ている母親に馬乗りになって、上から押さえつけるようにして首を絞めた」と供述している。
同署によると、18日午前11時15分ごろ、自宅を訪ねたヘルパーがベッドであおむけで倒れている悦子さんを発見し、119番した。救急隊員が悦子さんの隣で毛布を掛けて寝かされた父親の遺体を見つけた。父親の遺体に目立った外傷はなかった。同署は2人の死因を調べている。
内山容疑者は両親と3人暮らし。17日午前0時半ごろ、パジャマ姿で「夫がいない」と近所を裸足で歩いていた悦子さんを住民が保護し自宅に送り届けた際は父親もいたという。しかし、同午前9時過ぎ、デイサービス施設のスタッフが悦子さんを迎えに行った時は悦子さんと父親には会えず、内山容疑者が「今日は行けない」と断ったという。翌日にヘルパーが自宅を訪れ、事件が発覚した。
施設の看護師は「悦子さんは穏やかな人柄の良い人だった。いつも輪投げや塗り絵などのレクリエーションを楽しんでいた。送り迎えの時に会う旦那さんもニコニコして優しそうな人だった。2人とも亡くなったと聞いて信じられない」と話した。【栗栖由喜】

タワマン女優宅強盗指示役か 容疑で22歳男逮捕、警視庁

東京都目黒区のタワーマンションの女優里美ゆりあさん宅で昨年10月、現金約600万円が奪われた事件で、警視庁少年事件課は19日、強盗致傷などの疑いで千葉県成田市、職業不詳伊藤浩寿容疑者(22)を逮捕した。
警視庁は昨年10月に強盗などの疑いで17~19歳の少年3人を逮捕し、伊藤容疑者を指示役とみている。「俺は関係ない」と容疑を否認しているという。里美さんと面識はなく、住所を把握した経緯などを調べる。
警視庁によると、飲食店従業員の少年(19)は昨年夏ごろ、伊藤容疑者と知り合い、装うために使われた宅配業者の制服や車を伊藤容疑者が用意したという。

政府、変異株「市中感染」初確認で監視体制強化 「静岡以外の可能性も想定」

感染経路が分からない新型コロナウイルスの変異株による「市中感染」とみられる事例が国内で初めて確認されたことを受け、加藤勝信官房長官は19日の記者会見で、ウイルス検査や国立感染症研究所で行うゲノム(全遺伝情報)解析能力を向上させるなど変異株の国内での監視体制を強化する考えを示した。すでに政府は国内での広がりを調べるため、検体の一部を感染研に集めてゲノム解析しているが、検体数を増やすなど取り組みを加速させる。
厚生労働省は18日夜、静岡県内在住の20~60代の男女3人が、英国で流行している変異株に感染したことを発表。3人は英国の滞在歴がなく、海外の滞在歴がある人との接点も確認されていない。市中感染したとみられる国内で初めてのケースで、昨年12月以降、空港検疫や海外からの帰国者との接触など感染経路が把握できた計42人の事例とは意味合いが異なる。
英国由来の変異株は従来のウイルスより感染力が最大70%高い可能性があるとされる。加藤氏は会見で「静岡以外の地域でも変異株の感染の可能性を想定しながら、監視体制、チェック体制を強化していきたい」などと強調した。
感染研は、感染した3人が不特定多数との接触がないことなどから、「現在、変異株が地域で面的な広がりがあるとの証拠はない」として、国内での感染拡大を否定。政府は昨年12月から英国からの入国を制限したが、英国内では同9月には変異株による感染が発生していたとみられる。
田村憲久厚労相は19日の記者会見で、「英国は(9月)当時、国境は自由な出入りがあった。9月からなら他国にも入っていると推測される。水際対策を強化してきたが、国内に患者が絶対ないとは言えない」と述べた。
大橋順・東京大准教授(集団遺伝学)は「英国の変異株の感染力がこれまで日本国内で流行していた株よりも強ければ、今後国内での流行の主流になっていく可能性は否定できない。変異株が市中で広まっていないか、全国レベルで調べ、感染者の増え方によっては先手で休業要請など対策を強化すべきだ」と指摘する。
その上で、一般的な風邪の原因となるコロナウイルスは2月が流行のピークといい、「新型コロナも同様の傾向だと仮定すれば、2月にかけてこれ以上感染を拡大させないようにすることが大事だ。変異株であっても(マスク着用や3密回避など)やるべき対策は変わらない。基本的な感染予防策を徹底してほしい」と話す。【中川聡子、佐藤慶、岩崎歩】

「緊急宣言地域以外にも一時金を」 高知など13道県が国に要望 新型コロナ

高知県など13道県は19日、新型コロナウイルスの影響で売り上げが減少した中小事業者などに一時金を支給する国の方針について、対象を緊急事態宣言の地域に限らず、独自に営業時間の短縮要請などに取り組んだ地域も加えるよう国に緊急提言した。
提言では、昨年末以降に時短営業を要請した飲食店の取引先や、外出自粛の影響を受けた宿泊・観光・交通事業者などにも一時金を支給するよう要求。支給要件も国基準の緩和を求めた。要請に応じた飲食店に対しては、県などが協力金を支給していることなどから対象外とした。
高知県は昨年12月から飲食店に独自の時短要請を行った経緯があり、同様に対応する他道県に呼び掛けてとりまとめた。「緊急事態宣言を回避するために取り組んでいる地域が不利になってはならない」としている。
国の一時金は、宣言地域の飲食店と取引のある事業者や、宣言による外出自粛などの影響を受けた事業者が対象。1月か2月の売上高の対前年比50%以上減を条件に支給する。【松原由佳】

飯塚幸三被告と「目は合いました」 池袋暴走事故公判、「会釈」交わした遺族の心境

東京・池袋の路上で2019年4月19日、乗用車が暴走して通行人を次々とはね、松永真菜さん(当時31)と長女・莉子ちゃん(当時3)親子が死亡した事故で、自動車運転処罰法違反(過失運転致死傷)の罪に問われた旧通商産業省工業技術院の元院長・飯塚幸三被告(89)の第4回公判が2021年1月19日、東京地方裁判所で開かれた。
被害者参加制度を使って参加した遺族の松永拓也さんらは公判後、会見を開いた。報道陣からの質問に対し松永さんは、法廷で飯塚被告と会釈を交わしたと答えた。しかし「遺族という立場」であるために内心は穏やかではないと心境を語った。
「せめて減刑の主張であってほしかった」
第4回公判では、警視庁交通部の捜査員への尋問が行われた。衝突時の速度とブレーキランプの点灯の有無について、防犯カメラやドライブレコーダーの映像解析から鑑定が行われた。その結果、縁石衝突時は69キロ、第1被害者の男性と衝突した際は84キロ、最後の衝突時の速度は96キロと加速していたという。
これまでの公判では、アクセル全開でブレーキは踏んでいなかったというイベントデータレコーダーの記録や、ブレーキランプが点灯していなかったという証言が提示されている。そして今回の公判で、車は加速を続けているとされた。これに対して飯塚被告の弁護側は電子部品の経年劣化が事故の原因であるとして、過失はないと主張している。しかし松永さんは「こういった不具合が同時に起きたということなのでしょうか」と疑問を投げかけた。
「『だからなんだ』という風に思ってしまう」
松永さんらはこれまで、飯塚被告に遺族の無念と向き合うよう訴えている。報道陣から「飯塚被告が退廷される際に松永さんと上原さんの席のほうに目を向けていたように見えたのですが、その時目が合ったんでしょうか」と問われると、松永さんは「目は合いました。会釈はされていました。反動的にし返しちゃったんですけれども、前回私が私に向き合ってるとは思えないということを言ったからなのかわからないですけれども、目は合いました」と明かした。
そして、その会釈についての受け止めを問われた松永さんは、こう答えた。
報道陣の取材に応じた真菜さんの父・上原義教さんも「今回は確かに何回か目が合った」という。しかし「車のせいにするのは残念でたまりません」として、反省し謝罪してほしいと願った。
松永さんら遺族は、飯塚被告と直接話をする機会を得られていない。そこで「早く真実を知りたい」という想いから、民事裁判も提訴したと明らかにした。第1回の期日は2月9日、原告は松永さんと上原さんと遺族数名で、被告は飯塚被告と自動車傷害保険会社とのことだ。
(J-CASTニュース編集部 瀧川響子)