※本稿は、松沢直樹、山岸純(監修)『おっさんず六法』(飛鳥新社)の一部を再編集したものです。
──通勤電車のつり革につかまって、スマホでゲームしてたら、目の前に立ってた女性が振り返って叫んだ。「この人痴漢ですっ!」オレ、つり革につかまってるじゃん。なんてことも言えず、次の駅で引きずり降ろされた。
あっと言う間に警察がやってきて、両脇をつかまれて連行。オレ、このまま前科者になっちゃうの……?
男性諸君はみな、これを読んで震え上がったことと思う。まずはこうした事態に巻き込まれたときに、身の潔白を証明する方法から解説していこう。
痴漢だと言われたら、対象女性に対し絶対に謝罪してはいけない。日本人の常識的な考えでつい謝ってしまいがちだが、仮に刑事裁判にかけられた場合、この常識が仇となる。裁判所は「身に覚えがないのなら、なぜ謝ったんですか?」と一蹴、あなたを有罪にしてしまうからだ。
こうした場合は、身に覚えがないことを根気強く訴えつつ、以降の説明を参考に日弁連の当番弁護士を呼ぶことを要求したい。
また、押し問答になったとき、相手の女性の衣服には絶対に触れないこと。警察は物的証拠を検察庁に送るために、女性の衣服の繊維があなたの手のひらに残っていないかを検査する。女性の衣服に触れてしまうと、あなたが痴漢を行ったという証拠をわざわざ作ってしまうことになる。まずはこのふたつを頭に叩き込んでいただきたい。
つぎに守ってほしいのは、逃亡しようとしないことだ。駅には防犯カメラがあちこちにあるし、自動改札の履歴情報を調べれば簡単にあなたにたどりつける。こうなると最悪だ。警察は証拠を隠滅しようとして逃げたと判断、刑事裁判に発展した場合、とことん不利な立場になってしまう。
「この人、痴漢よ!」と言われて怖くなり、線路に降りて逃げた人が過去にいるが、許可なく線路に降りた場合、鉄道営業法違反で処罰される。それが原因で電車のダイヤが乱れれば、億単位の賠償金を請求されかねない。
さらに、走って逃げる途中で通勤客にケガをさせたりしてしまったら、今度は傷害罪に問われる。傷害罪は痴漢よりはるかに罪が重いから、絶対に逃げてはダメだ!
周囲の乗客から駅に降ろされた場合、駅係員が事務所に連れていこうとするが、断固として拒否し、「弁護士を呼びます。警察の方を呼ぶなら、この場に呼んでください」と伝えよう。
「弁護士に縁はないけど、弁護士を呼べるの?」そう思う方もいるだろう。実は日本には、当番弁護士制度というものがある。これは日本弁護士連合会(日弁連)が提供するもので、警察に逮捕されたときなどには、1回だけ無料で弁護士が対応してくれるというものだ。
可能ならばスマホで最寄りの弁護士会をチェックし、「当番弁護士の対応を依頼します」と伝えてほしい。
また、この場で家族に電話しておくのがきわめて重要。その際には「痴漢冤罪に巻き込まれていること」「どこの駅で警察を呼ばれた」このふたつを必ず家族に伝えてほしい。
特に弁護士への依頼を家族に託す場合は、後者は絶対に欠かせない。逮捕後は、家族へも電話連絡ができなくなる。家族が弁護士につないでくれたとしても、弁護士はあなたが逮捕されている可能性がある警察署をしらみつぶしに当たらなければならなくなるのだ。
痴漢冤罪では、「弁護士の手配が遅れれば遅れるほど無実を証明するのは難しくなる」と認識していただきたい。
逮捕前に弁護士に連絡することに成功したら、駅で弁護士の到着を待ってほしい。その際に、警察官から住所氏名などの個人情報の供述を求められたら隠さずきちんと伝えたほうがよい。個人情報を隠すと、「逃亡する恐れあり」と見なされ、逮捕される可能性が高くなるからだ。
実際のところ、弁護士立ち会いのもと、運転免許証などの公的な身分証明証を提示すると、逮捕されずに帰されるケースもある。ただし、後日呼び出しを受けて逮捕・検察庁へ送検ということはあり得るので、解放されても油断せずに、弁護士と今後のことについて対策を練ることだ。
一方、弁護士の到着が間に合わない場合は、任意同行という形で警察署に連行されることがほとんどだ。この場合は「当番弁護士を呼んでほしい」としつこく繰り返し警察官に伝えること。当番弁護士が到着する間も警察官は取り調べを進めようとするだろう。
痴漢は冤罪が多いため、ここ数年は警察も自供だけではなく、物的証拠を残すことを強く意識するようになってきている。そこで重要な物的証拠となるのが、手のひらについた繊維片だ。
あなたが本当に痴漢行為を行っていたのなら、被疑者の手のひらには、女性の衣服の繊維片が大量に付着している。警察官から自供を促されたときには、警察官にこのことをつついてみるとよいだろう。
手のひらを調べても物的証拠は見つからず、さらには容疑を否認しているとなると、警察は検察庁への送致をあきらめる可能性が高いからだ。
このように、たとえ不本意ではあっても取り調べには応じたほうがいい。ただし、警察官から渡される供述調書には、署名捺印してはダメだ! 供述調書とは、あなたが問われている罪についてあなたが罪を行ったと認める書面のことである。
これに署名捺印してしまうと、ほぼ100パーセント冤罪は覆せない。だから警察官から恐ろしい言葉で恫喝されたとしても、絶対に署名捺印はしてはならないのだ。
もう一度、冤罪をはね返すための方法を整理しておこう。
逃げると証拠を隠滅しようとしたと捉えられ、冤罪が覆せなくなる。また、それが原因でけが人が出たりすると傷害罪に問われるうえに、電車のダイヤが乱れると、億単位の賠償金が取られることもある。
弁護士の知り合いがいない場合でも、日本弁護士連合会が当番弁護士という制度のもと、逮捕時に1回だけサポートしてくれる。無視されてもしつこく当番弁護士を要求すべし。余力があれば、自分で当番弁護士に連絡して助けを求めるのもよい。
また、家族にも連絡して、どの駅で警察に取り囲まれているかを伝える。当番弁護士を呼べない場合に備えて、家族からも弁護士を呼んでもらうようにする。
警察官から、住所氏名などの個人情報の提示を求められた場合、隠さないほうがよい。個人情報を隠そうとすると、逃亡の恐れがあるとみなされて、逮捕されることになりかねない。逆に免許証などの公的な身分証明証を提示すると、解放される場合もある。
警察署に連行されたら、弁護士が到着するまでの間にも取り調べが行われるが、その間も当番弁護士を呼んでほしいと主張すること。取り調べ後、警察官はあなたの供述調書に署名捺印をしろとしつこく促してくるが、絶対に応じてはいけない。
署名捺印は、あなたが罪を犯したと認めること。まず100パーセント冤罪を覆すことができなくなる。警察官が恫喝しても絶対に応じず、弁護士の指示を仰いでほしい。
いざ冤罪の容疑をかけられた際に、自分で対処するのはきわめて困難である。痴漢冤罪の予防には、事前の対策が大切だ。電車に乗る際は、女性に近づきすぎないようにしよう。両手でつり革をつかむなどして、誤解が生じない工夫をすることも大事だ。
あるいは日本弁護士連合会が提供している当番弁護士制度窓口の電話番号をスマホに登録しておくだけでも、いざというときにはおおいに助かることだろう。
また、損害保険会社などが提供している弁護士保険に加入しておくのもひとつの手だ。刑事事件の際の接見(警察署に弁護士がやってきて、アドバイスしてくれたり、弁護活動をしてくれる制度)費用だけでなく、弁護費用を捻出してくれる保険がほとんどのため、経済的にもとても助かることだろう。
こういった損害保険に付随するサービスにも、注目すべきものがある。なかには専用のスマホアプリを提供し、インストールしておけば緊急時にはスムーズに弁護士に連絡が取れて、適切な対応をしてくれるというサービスなどもある。ネットで調べて、検討するのもわるくない。
女性は男性と見れば痴漢であると疑っているわけではないが、万が一の場合を考えておけば心強いのは間違いない。
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(フリーライター 松沢 直樹、弁護士 山岸 純)
「news」カテゴリーアーカイブ
死亡は48歳会社員の男、大阪 女子大生殺害関与か
大阪府大東市のマンションの一室で住人の大学4年吉岡桃七さん(21)が殺害された事件で、府警は30日、直後に火災があった真下の部屋で倒れているのが見つかり、搬送先で死亡したのは、この部屋に住むビルメンテナンス会社社員の男(48)と確認したと発表した。事件当時、吉岡さんはパジャマ姿で、寝込みを襲われたとみられることも分かった。
捜査関係者によると、3階と2階にある2人の部屋のベランダには、はしごが掛かっていた。はしごを下りる人物の目撃情報と男の服装が似ており、府警は男が殺害に関与したとみて、2人の間のトラブルの有無などを捜査している。
ドン・ファン元妻 任意聴取で「身に覚えない」 逮捕後は淡々と
和歌山県田辺市で2018年、「紀州のドン・ファン」と呼ばれた会社社長、野崎幸助さん(当時77歳)が死亡した事件で、殺人などの疑いで逮捕された元妻の須藤早貴(さき)容疑者(25)が逮捕前、県警の任意での聴取に「身に覚えがない」などと関与を否定していたことが捜査関係者への取材で判明した。28日の逮捕後は淡々とした様子だという。
県警は須藤容疑者の認否を明らかにしていないが、殺害に直接つながる証拠が乏しく、慎重に捜査を進めている。
須藤容疑者は18年5月24日、田辺市内の野崎さん宅で、何らかの方法で覚醒剤を野崎さんに飲ませ、急性覚醒剤中毒で死亡させたとして逮捕された。
同日午後10時半ごろ、自宅2階寝室のソファで倒れている野崎さんを須藤容疑者と家政婦の女性が発見。遺体から致死量を超える覚醒剤成分が検出されたが、野崎さんは覚醒剤を常用していなかった。
事件後、県警は野崎さん宅などを捜索。捜査関係者によると、須藤容疑者や家政婦の女性らから任意で聴取し、毛髪検査をしたり、スマートフォンの任意提出を受けたりした。須藤容疑者は一貫して死亡への関与を否定したという。
事件当日の夕食時、野崎さんと須藤容疑者は2人きりだった。これまでの捜査で、1階台所の床や掃除機から微量の覚醒剤が検出されたが、野崎さんがどのように覚醒剤を摂取させられたかは判明していない。
須藤容疑者が事件前、インターネットで殺害方法や覚醒剤について検索し、密売人と接触した形跡が残っているといい、県警が覚醒剤の入手経路などの裏付けを進めている。【山口智、木村綾】
モデルナワクチン、日本到着=大規模接種に使用へ―関空
米バイオ医薬品企業モデルナが開発した新型コロナウイルスワクチンが30日午前、ベルギーのブリュッセルから日本航空便で関西空港に到着した。自衛隊が5月24日から設置する予定の大規模接種センターなどで使用される見通し。
モデルナ製ワクチンは現在、厚生労働省で審査が進められており、5月中に承認される見込み。田村憲久厚労相は30日の閣議後記者会見で「近いうちにモデルナワクチンの(審査)結果が出てくる。承認されればすぐに接種に向けての体制に入っていく」と述べた。同省は、緊急時に審査を簡略化できる「特例承認」を活用する。
[時事通信社]
「転院待ちで1週間」大阪の医療従事者語る医療崩壊の現実
「私どもの病院には現在、12人の新型コロナウイルス感染者が入院しています。そのうち3人が、重症患者です。さらに残り9人のうち3人も、症状は重症といっても差し支えないレベル。つまり、実質的には6人もの重症患者を抱えていることになります。
しかし、うちはもともと軽症と中等症の患者を受け入れている病院。本来、人工呼吸器などの“重症患者向けの医療行為”を行うことは想定していないんです。念のために人工呼吸器を購入していたことでなんとか対応できてはいますが、それも限界。すでに新規入院患者の受け入れは不可能な状態に陥っています」
そう語るのは、大阪暁明館病院事務長の西岡崇浩さんだ。
今も広がり続けている“第4波”。4月21日には大阪府での1日当たりの新規感染者が、史上最多の1千242人を記録。23日まで4日連続で感染者が1千人を上回っているなど、逼迫した状態となっている。
そんななか、22日には大阪府が“新型コロナウイルス重症患者向けの病床使用率が100%になった”と発表したのだ。
すでに一部の重症患者向け病院からは「80代以上は受け入れを拒否している」という声も。さらに重症病床使用率が100%を超えた結果、軽症や中等症向けの病院で重症化した患者が転院できなくなっているという。
一部では「たとえ悪化しても人工呼吸器をつけない」という条件つきでようやく入院できた例も報じられていたが、西岡さんのもとにも連日のように受入れ連絡が殺到していた。
■「運ばれてきたらすでに重症だった」
「先日も『軽症・中等症です』といって運ばれてきたのに、実はすでに重症だったというケースがありました。
搬送先がぜんぜん見つからなかったのかもしれませんが、うちのような病院に重症患者を運ばれると本当に困ります。正直、『だまされた!』という思いが強いです。
今は夜勤を看護師3人態勢でやっていますが、これをほかの病院の人に言うと『重症者が複数いるのに、あまりにも少なすぎる!』と驚かれます。つまり、それだけむちゃな状況ということです。現場はみな、疲弊しています。
もしこのまま放っておけば、入院患者がさらに重症化してしまう可能性もあります。一刻も早く、今いる重症患者の方々を適切な場所へ転院させたいのですが……」
しかし、重症病床への転院は“80人待ち”ともいわれている。西岡さんも、実際にその壁に直面したという。
「うちで入院中に重症化した患者さんも、転院するまでには時間がかかりました。なかには5日や1週間ほどかかってしまったケースもありました。
ほかの軽症・中等症の病院でも同じように、重症患者を転院させられずに困っているところはあるでしょうね。
みんな慣れない人工呼吸器での治療を始めたものの、『これからいったいどうすればいいんだ』と頭を抱えていると思います。
本来、入転院などをコントロールする『フォローアップセンター』もすでにパンク状態。うまく機能していません。
そんななかでどんどん重症患者さんの入院要望件数が増え続けると、嫌でも“優先順位”をつけざるをえなくなってくるのではないでしょうか……」
「女性自身」2021年5月11日・18日合併号 掲載
愛知の女子高生殺害、発生13年 チラシ配布、情報提供呼び掛け
愛知県豊田市で2008年5月、高校1年の清水愛美さん=当時(15)=が殺害された強盗殺人事件が未解決のまま13年となるのを前に、豊田署捜査本部は30日、同署を訪れた人に情報提供を呼び掛けるチラシを配布した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2年連続で街頭での呼び掛けは中止。
多くの人に手に取ってもらえるようマスクと同封して約千枚を配布。事件は公的懸賞金(捜査特別報奨金)の対象となっており、有力情報には最高300万円が支払われる。
清水さんは08年5月3日朝、同市の田んぼで死亡しているのが見つかった。発見前夜の帰宅途中に襲われたとみられている。
GW初日「大阪からだと気を使う」 例年より来訪1割の施設も
新型コロナウイルス感染が拡大する中で迎えた大型連休初日の29日、滋賀県内では外出控えに雨も加わり、行楽、観光施設に例年のにぎわいは見られなかった。
大津港(大津市浜大津5丁目)発着の琵琶湖観光遊覧船「ミシガン」は、コロナ禍での外出控えと雨の影響で乗船客はまばら。琵琶湖汽船は「連休初日としてはコロナ禍以前の10%にも満たない。こんなことは初めて」と肩を落とした。乗船した静岡県の友人女性2人は「湖上なら密を回避して楽しめると思った」と話した。
県内有数の観光地「ラ コリーナ近江八幡」(近江八幡市北之庄町)では、例年は行列ができるバウムクーヘン売り場も大きな混雑はなかった。運営する菓子製造販売のたねやグループは「集客数は例年の大型連休より8~9割減った」。駐車場には京都、大阪など他府県ナンバーの車もあったが、「コロナの影響で特に県外のお客が大幅に減ったのでは」と推測する。
彦根城(彦根市金亀町)は大型連休中は例年1日約5千人が訪れるが、この日は1割にとどまった。管理事務所は「緊急事態宣言対象地域の京都・大阪の観光客が半減し、ひどい雨で屋外観光を自粛した人も多かったのだろう」と残念がる。大阪市から友人4人で訪れた女性(37)は「客が少なく密にならずによかったが、大阪から来ていると分かると嫌がられるかと気を使う」と複雑な心境を打ち明けた。
一方、県内最大規模の商業施設「イオンモール草津」(草津市新浜町)では、雨でもゆっくりと過ごせるとあって多くの人が訪れた。中学1年の娘と友人と3人で訪れた40代男性=大津市=は「プリクラを撮りに行きたいというので付き添いで来た。気分転換になったのではないか」と話した。近くの湖岸にある駐車場が閉鎖された影響からか、イオンの駐車場に他府県ナンバーの車はあまり見られなかった。
緒方洪庵の「開かずの薬瓶」、素粒子で分析…白い粉末ついに成分判明
江戸時代後期の医師・蘭学者で、大阪大の原点とされる私塾「適塾」を開設した緒方洪庵(1810~63年)が残した薬瓶の中身を特定したと、大阪大などのチームが日本生薬学会の英文誌(電子版)で発表した。瓶は古くてふたが開けられなかったが、素粒子の一種「ミュー粒子」を使い、瓶を壊さずに調べた。
阪大は洪庵が使った薬箱2箱を所蔵している。チームは、このうち晩年に使った薬箱に収められ、内部に白い粉末が入ったガラス瓶1本を調査した。
ミュー粒子はガラスを通り抜けることができ、元素にぶつかると、その種類によって特性の異なるX線が放出される。茨城県東海村にある大強度陽子加速器施設「J―
PARC
( パーク ) 」で、ミュー粒子を瓶に照射。出てきたX線を分析したところ、水銀と塩素が中身の主な成分だとわかった。
瓶のふたには「甘」の文字があり、当時「
甘汞
( かんこう ) 」と呼ばれ、下剤などとして使われた塩化水銀と特定した。複数の薬物に配合して脳卒中などの患者に使われたと考えられるという。
チームの高橋京子・阪大総合学術博物館招へい教授(生薬学)は「洪庵が当時、病気をどのように治療しようとしたのかを解明する手がかりになる」と話す。
ミュー粒子の活用に詳しい田中宏幸・東京大国際ミュオグラフィー連携研究機構長の話「ミュー粒子は考古学や文化財の調査でも既に広く使われているが、薬の瓶を対象にした点が面白い。ガラスを透過するミュー粒子の特性をうまく利用した例だ」
「なぜうちの孫が…」 支柱折れ児童死傷 白石第一小で説明会
宮城県白石市の市立白石第一小で防球ネットの木製支柱が折れ児童2人が死傷した事故で、同小は29日、全学年の保護者を対象にした保護者説明会を開いた。保護者からは児童たちの精神的ショックを心配する声が上がった。突然の訃報に、孫を亡くした祖父は動揺を隠せずにいる。
事故は27日午後3時ごろに発生。白石署などによると、児童6~7人が建物にボールが当たるのを防ぐため設置されたネットに寄りかかったり、引っ張ったりしていたところ支柱が折れ、直撃を受けた6年生の松野翔慎さん(11)が死亡、もう1人の児童もあごの骨を折る重傷を負った。
説明会は1時間あまり開かれ、237人の保護者が参加した。終了後に記者会見した市教委の半沢芳典教育長によると、保護者からは、防球ネットの柱の管理状況を問う声のほか、事故を目撃したショックでしゃべらなくなったり、夜に突然泣き出したりする児童もいるとして心のケアを求める意見が多く出たという。
すでに同小には大学や関係団体から支援の動きがあるといい、半沢教育長は「支援を受けながら、できるだけ子どもたちが癒やされるような取り組みを継続的に速やかに行いたい」と話した。
祖父「初孫で優しい子」 当日、一緒に夕食予定
事故は、家族が思い描いた未来を突然閉ざした。翔慎さんの祖父で、白石市議の松野久郎さん(68)は取材に「初孫で優しい子だった。今もどうしていいか分からない」と悲痛な思いを打ち明けた。
翔慎さんは毎週、松野さんの家に遊びに訪れ、事故当日の夜も一緒に夕食を囲む予定だった。大型連休も新型コロナウイルス禍で外へ遊びに行けない分、家でバーベキューを計画していたといい「なぜうちの孫が……」と声を落とした。
27日は、児童たちが授業後にサッカーのユニホームに着替え、練習が始まるのを校庭で待つ時間に事故が起こったという。事故後、防球ネットを見た松野さんは「かなり古いのは間違いない。しっかり点検していればこんなことにはならなかった」と言葉少なに話した。【面川美栄】
逮捕状ミスで8時間後に「逮捕し直し」…わいせつ目的誘拐の容疑者
兵庫県警たつの署は29日、わいせつ目的誘拐容疑で逮捕した男について、逮捕状に記載した内容に誤りがあったとして、男をいったん釈放した上で、約8時間後に同容疑で逮捕し直すミスがあったと発表した。
同署によると、29日午前10時35分頃に男を通常逮捕したが、その後、姫路簡裁が出した逮捕状に記載されていた年月日に間違いがあったことが発覚。約1時間後に男を釈放した上で、同署は逮捕状を請求し直し、午後6時20分頃に改めて男を逮捕した。
同署は「確認が甘かった」としている。