最近、20歳前後の学生、数十人と話をする機会があった。「今、気になっているニュースは何ですか?」と尋ねると、口を揃えて「この間の参議院選挙です」という答えが返ってきた。
若い世代がこんなに政治に関心を持つという社会の空気を、私はこれまで感じたことがない。「どの部分に関心を持ちますか?」と聞くと、「外国人を巡る議論」「排外主義」「参政党の躍進」だという。
分析で見えた・・・保守王国・群馬で起きた“異変”
この夏の参議院選挙。 選挙結果を分析していると、少し不思議な現象が起きている街があることに気付いた。
全国有数の保守王国・群馬。参議院・群馬選挙区は自民党が長く議席を獲得してきた。
今回も自民党の清水真人さんが当選したのだが、いつもと違ったのは参政党の青木ひとみさんが、約2万8000票差にまで迫ったことだ。
さらに、参政党の青木さんの得票数が、自民党の清水さんを上回った自治体が複数あった。
そのなかでも【伊勢崎市】【太田市】【前橋市】…この3つの自治体は、群馬県内で外国人の住民が多い自治体トップ3だ。いずれの街もここ最近、急速に外国人の数が増加している。
伊勢崎市には1万7000人ほどの外国人が暮らす。これは市民の約8%に当たる。この街に住む日本人は、外国人は、今何を思うのか。取材に向かった。
「『外国の人だ、悪いことしているな』と思われているかも・・・」
伊勢崎市内。 英語だけでなく、ベトナム語やポルトガル語、タイ語など、様々な言語の看板が目に入ってくる。
街をさらに進むと、イスラム教の礼拝堂「モスク」があった。
20年ほど前にできた「伊勢崎モスク」。 管理人によると、インドネシア人やパキスタン人が多く訪れ、金曜日の礼拝には、多い時で200人ほどが集まるという。礼拝に訪れる人が多い日は建物内に人が入りきれず、路上でお祈りする人もいるそうだ。
伊勢崎モスクに通うひとり、リズワン・ウル・ハックさんに出会った。28年前にパキスタンから来日し、今はカレー店を営んでいる。
日本に来てからは、漬物の製造や建設業など、様々な仕事に就いてきたリズワンさん。この国に馴染もうと、日本の文化や慣習に必死に対応してきたと話す。
サラームカレー リズワン・ウル・ハックさん 「8時半から仕事だったら8時20分までにと思って行かないとだめ。これは日本だから。仕事が5時に終わるなら、5時5分まで仕事ちゃんとやらないとだめ」 「(外国人の自分に対する)日本人のイメージが大事。イメージが崩れちゃうと仕事もできないし、イメージが悪い人は嫌われちゃうし…」
“日本人ファースト”という考え方をどう思うか?と尋ねてみた。すると…
サラームカレー リズワン・ウル・ハックさん 「selfish。自分のことだけ考えている。周りは関係ないということかな」 「日本人は仲良くなると友達みたいに助けてくれるし、問題が起きた時もすぐに電話をかけてくれる。でも、『外国の人かな、何やっているのかな、悪いことしているのかな』と思っている人もいるかもしれない」
日本のルールを守り、馴染もうとしてきたという自負のあるリズワンさん。
サラームカレー リズワン・ウル・ハックさん 「ちょっとイライラするけど、しょうがない」
複雑な感情を抱いてるようだった。
“肩身の狭い思い” 『日本人ファースト』への共感
それでは、伊勢崎を生活のベースとする日本人は、どう考えているのか。
30代女性(伊勢崎市民) 「やはり皆さん、あるんじゃないでしょうかね・・・外国人に対する思いというか。今まで日本に来てくださっていた外国人とは違うな、というのを感じてるのかな。なんか日本語が通じなくなった」
確かに、声をかけた外国人から「私あんまり日本語わからない」「日本語がちょっとわからない」と返される場面が多々あった。
10代男性2人組(伊勢崎市民) 「外国人が多い地域だからこそ、外国人に対しての不満は溜まっていって…で、外国人が多い地域の日本人は、一層“日本人ファースト”の参政党を選んで、また結束が高まってじゃないですけど」
隣町から伊勢崎市に通勤をしているという男性にも話を聞いた。
――伊勢崎では“日本人ファースト”は響きやすいんでしょうか?
30代男性(みどり市在住・仕事で伊勢崎市へ) 「私は、めちゃめちゃ正しいって感じますけどね。他の地域の人たちよりも“日本人ファースト”の気持ちを身近に感じているからこそ参政党が強いのかなと」
外国人が増えたことで、日本人が肩身の狭い思いをしているんだ、と話す。
30代男性(みどり市在住・仕事で伊勢崎市へ) 「お店に行っても、私が1人で外国人の方が大勢だと、どんちゃん騒ぎしていたり、こっちは別に悪いことしているわけじゃないけど、こっちが逆に肩すぼめながら『すみません』ってよけたりとか。外国人の方の比重が多くなってきちゃうと “郷に入っては郷に従え”みたいなのがちょっとずつ崩れてきて外国人の人たちのメインの庭みたいな感じになってきちゃってる感覚があるんじゃないかと個人的には思います」
この男性は、“日本人ファースト”に共感していると話した。
外国人の同僚がいるという男性にも出会った。
男性2人(高崎市民と前橋市民) 「同じ会社にカタカナの名前が入っている人っていうのはもちろんいます。言葉悪いですけど、どちらかというと労働力という扱いっていうか。プライベートでは会わないです」
外国籍の人たちの間で独自のコミュニティができていて、プライベートな関わりはほとんどないそう。
男性2人(高崎市民と前橋市民) 「外国籍の人が住んでいるってだけで、日本人は正直、『共生している』っていう認識はないです。やっぱ“日本人ファースト”と言われるとああそうだな、っていうのはあるかもしれない」 「もしかしたらプライベートで会ったら良いところも見えたりっていうのがあるかもしれないですけど、文化の違いもあるんで、そういうのは難しいかも」
小学校クラスの3分の1外国人「みんな一緒」
逆に、外国人との“共生”をポジティブ捉えている人もいた。
県内の高校に通う女子高校生。ブラジル人やフィリピン人の同級生が多くいるという。
女子高校生(16・伊勢崎市民) 「外国人はフレンドリーな人が多いじゃないですか。けっこう楽しい」 「外国人だから、というのはない。みんな一緒みたいな。小学校から、外国人がクラスの3分の1くらいいたんで、多分環境で慣れている」
銭湯で外国人に接する機会が多いという60代の女性は、ある変化を感じていた。
60代女性(伊勢崎市民) 「よく風呂やサウナに行くんですけど、外国の方がすごく多くて。前はもう好き勝手やってたのが、段々気を遣って譲るようになったりとか、入り方もキレイになってきました。以前と違います」 「外国人も早く日本に溶け込みたい、日本人も外国人を受け入れようという姿勢がなんとなく出てきたかなって感じ。これだけ外国人が増えてきたから、そういった傾向に進んでいるような感じがします」
伊勢崎市で建設業を営む男性は、7~8年前から、外国人を従業員として受け入れるようになったという。
今は、必要不可欠な存在だと話す。
50代男性(伊勢崎市で建設業営む/太田市民) 「建設業に応募する日本人が少なくなってきた。来ても仕事が続かない。もう何十年も前から」 「外国人を受け入れないとやっていけないです、やっていけない」
家族のなかでも「外国人」と「日本人」?
ブラジル食品を扱う大型スーパーに入ると、ブラジルの特産品・コーヒーや、ブラジル料理でよく使われる豆などが店内に並んでいた。
スーパーTAKARA ルイーザさん 「牛肉。ステーキにしたり…。これはイチボ。外国人にすごく人気!」
店長のルイーザさんは、18歳の時、初めてブラジルから来日したという。日本とブラジルを行き来し、のべ30年、日本で暮らしている。
スーパーTAKARA ルイーザさん 「言葉が通じないということで『やっぱり外国人だからダメだ』とか言われて。自分も少しは喋れるんですけど・・・寂しいですけどね、やっぱり寂しい」
ルイーザさんの国籍はブラジル。 ルイーザさんの32歳と29歳になる2人の子どもの国籍は日本。つまり日本人だ。日本で育った2人が話せるのは日本語だけ。家族の会話は日本語だ。
日本人の子ども2人を持つ、ブラジル人のルイーザさんに最後に聞いた。
――“日本人ファースト”は正しいと思うか?
スーパーTAKARA ルイーザさん 「いや~、それは違うと思うんですね。外国の方も違って面白いし、日本の方も違って面白い。この2つが一緒になればすごく良い街になったり、良い日本になっていったりすると思う」
日本人から見ると、ルイーザさんの家族は、“外国人家族”なのか?“日本人家族”なのか?そして、“外国人家族/日本人家族”、と、国籍でカテゴライズする必要はあるのか。
少なくとも、この街に、“外国人/日本人”と、国籍だけで簡単には割り切れない思いを抱えている人もいることがわかった。ただ、まだ何か答えを見つけたわけではない。今後も“共に生きる街”の声を取材したい。
TBSテレビ報道局 宮嵜仁美
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“コメ”を脅かす最強級外来種「オオバナミズキンバイ」除草剤が効かない 小さな破片からも再生する脅威の繁殖力
見た目はキレイでも恐るべき繁殖を見せる外来植物が、今じわじわと全国に広がっています。三重県ではついに田んぼに入り込んだと聞いて、現場を取材しました。
一面に広がる鮮やかな黄色い花。一見花畑ですが…所々に見えるのは稲穂。ここは、もともと田んぼです。
三重県桑名市で起きている深刻な環境問題。田んぼをこの黄色い花が覆い尽くそうとしています。道を境に、右側はごく普通の田んぼ、左側は田んぼのほぼ半分近くまで、黄色い花が広がっていたのです。
農家によると、初めて見つかったのは3年ほど前ですが、最初は誰も気に留めていませんでした。しかし、気付いたときには農業にも支障が出るように。
(被害にあったコメ農家) 「『どうするんやこれ』みたいな感じで、皆さん知っているのは知ってるので『何やあれ、見たことない草が入ってきとんぞ』みたいな」
(被害にあった別のコメ農家) 「これはすごいことですね、やっぱり駆除しないと駄目。水路で水が出入りするんだけど、水が全然出入りできない」
この植物の正体は、南アメリカ原産の外来種『オオバナミズキンバイ』。最大の特徴は恐るべき“生命力”。
あっという間に繁殖して元の環境や生態系を脅かす上、ほんの少しの破片からでも再生するため、駆除も極めて難しく2014年に国から特定外来生物に指定されました。
除草剤で枯らしたはずの茎から“新しい葉っぱ”が
ここに繁殖するオオバナミズキンバイへの警戒をいち早く呼びかけてきたのが、「なごや生物多様性保全活動協議会」の小菅崇之さん。
(なごや生物多様性保全活動協議会 小菅崇之副会長) 「水草が好きで水草を見て、いろいろな田んぼを巡っているが、ここ(三重・桑名市)に来たときに、まず日本のミズキンバイっていう貴重な水草があるのですが、そちらを見つけたと最初は喜んだが、よくよく見てみたら本当に危険なオオバナミズキンバイだった」
「去年はここ、全くこの水路は生えていなかった。なのに、ことし来たらここまで広がってるっていうのは本当に驚きで、どうしようって感じです」
(被害にあったコメ農家) 「繁殖率がすごくて、除草剤ふったり草刈りしても、ちょっとした断面からばーって広がっていって、穂の高さまで来るんですよ」
除草剤で枯らしたはずの茎からは、新しい葉っぱが生えていました。さらに、この植物の適応能力も駆除を難しくしています。
水上でも陸上でも…「形」を変えて繁殖
(小菅さん) 「水の近くにあるときは(葉が)丸いが、陸地にあるものは若干細くなったりする。水陸両用という感じで、水に浮くときに葉っぱが丸い方が安定感が出るのでしょうね」
水上でも陸上でも形を変えて繁殖し続ける。それが、この侵略植物の脅威を一層高めています。
(被害にあったコメ農家) 「重機とか使ったりしてやらないことには、とても人の手だけじゃ追いつかないですよね。取るのもすごい重たいので、こんなちょこっとでも根っこからしっかりしているので、持ってくるとなったら重たいです」
重機を使うことにも問題が。オオバナミズキンバイは、根や茎の切れ端からでも完全に再生できるため、重機で大がかりに撤去したり、田んぼや畑に生えているのを知らずにトラクターなどの農業機械を使ったりすると、他の場所に広がる恐れがあると言います。
(小菅さん) 「トラクターのタイヤの隙間にちょっとだけ破片が付いただけでも、そのトラクターが移動することで、次の田んぼへと広がっていってしまう」
(被害にあったコメ農家) 「トラクター使ったときにこの田んぼで洗って、次の田んぼに入っていくことは無理です。本当はやりたいんだけど、作業上無理です」
今まで以上に深刻な状況…
一旦広がれば完全駆除は極めて難しく、普段の農作業も出来なくなるという、農家にとってまさに悪夢のような状態。コメの収穫にも影響が心配されています。
(被害にあったコメ農家) 「減収になります、お米が悪いし。(お金の面で)マイナスですね、プラスには絶対ならない」
外来種の特別展を開いている、豊橋市の自然史博物館。ここでもオオバナミズキンバイは“最強”扱い。その研究では第一人者の学芸員・稗田真也さんは、桑名市で田んぼに広がった事例は今まで以上に深刻だと話します。
(豊橋市自然史博物館 稗田真也学芸員) 「これまで水路とか池とか湖という水辺に侵入してるということは、よく見られていた。水田の中、田んぼの中に侵入して生い茂っているという事例は、実は多くはない。その点において侵入のステージが進行しているのではないか」
今回の特別展向けに、稗田さんが作った侵略的外来種のトレーディングカード。オオバナミズキンバイは「愛知県では確認されていない」とありますが…
「すごく驚きました…」
(前川智彦記者) 「愛知県豊田市の住宅街の近くを流れる西中山川では、オオバナミズキンバイが大量に繁殖しています」
豊田市の御船町を流れる西中山川と御船川で見つかったのです。稗田さんが、オオバナミズキンバイだと特定しました。
(稗田さん) 「すごく驚きましたが、入ってくる可能性はあるかなと以前から思っていました。ある程度、入ってくることを前提にして、早く見つけて早く対処するという心構えが大事」
稗田さんの助言を受け、豊田市はすぐに駆除作業を実施。手作業で抜いた後、水面に浮かぶ小さな葉や茎の切れ端に至るまで、残らず網ですくい上げました。
(豊田市環境政策課 弘中陽介さん) 「初期の段階なので、現状であればまだ駆除も可能と専門家の意見もありましたので、今回緊急で駆除作業を実施しました」
しかし、相手は恐るべき生命力のオオバナミズキンバイ。実際少し離れたところへ行ってみると…
(記者) 「先ほどの駆除作業の現場から車で2分ほど下流に来た場所です。こちらでもオオバナミズキンバイの繁殖が確認できます」
水害リスク・生態系への影響も…
(稗田さん) 「豊田市で今侵入してる場所の下流に矢作川があるので、その流域などでも例えば水田に侵入して田んぼを覆い尽くしてしまったり、水路や排水施設を詰まらせて水害リスクになる可能性が懸念されます。生態系への被害も想定されます」
三重県桑名市では水田に広がり、コメ作りの妨げにもなっているオオバナミズキンバイ。このような水田での被害が、他の地域でも起きたらどうなってしまうのか。自治体や農協も駆除に向け動き出しています。
(稗田さん) 「実は外来水草の駆除はシンプルなことで、植物を除去することに尽きます。侵入初期の段階の方が(駆除が)容易であると、皆さんもそういう心づもりになっていけばいいのかなと思います」
猛スピードで繁殖し、日本固有の生態系を脅かす黄色い花の侵略植物。
ちょっと注意して見回してみると、あなたの周りにも見つかるかもしれません。
CBCテレビ「ニュースクロス」2025年8月7日放送より
発砲判断は「自治体」市街地で銃を使った駆除可能に 第一優先は安全確保 訓練で見えた課題 北海道
クマについて9月1日から、一定の条件を満たせば市街地で銃を使った駆除が可能になります。
ただ、発砲の判断と責任を負うのは「自治体」です。
ハンターや警察との連携を確認する訓練が札幌で行われました。
(山本記者)「いまあちらにクマが出没した想定でハンターらが対応訓練を行っています」
札幌市西区の公園で実施されたクマ駆除の訓練の様子です。
公園の周辺で断続的にクマが出没している想定で行われました。
しかし、市街地では原則発砲が禁止されています。
そこで発砲を許可したのは、警察やハンターでもなく札幌市の職員。
(札幌市の職員)「準備整い次第、撃っていただいて構いません」
許可を受け、ハンターらが模擬銃を構えます。
訓練では「ヒグマ緊急銃猟」という腕章を身に着けた担当の市職員の許可で発砲するという駆除が実施されました。
(山本記者)「銃声が響き渡っています」
7月に道南の福島町で男性を襲い死亡させたクマが駆除されたのも、発砲が原則禁止されている住宅街の中の茂みでした。
このときは警察が法令に基づいて発砲を命令しましたが、9月1日からは改正鳥獣保護管理法が施行されます。
これによって住民の安全が確保できるなどの条件を満たしていれば、自治体がハンターに対し、市街地での発砲いわゆる「緊急銃猟」を委託できます。
この緊急銃猟の運用にあたり、自治体はどのような対応が必要なのでしょうか。
(山本記者)「なぜここで発砲できたのか?」
(札幌市環境局 清尾崇さん)「要件を満たしている中で、安全確保の一つに射線の確保とバックストップが確保できているかどうかがポイント。銃をこっちから狙った時に銃弾が突き抜けたとしても、斜面のところで止まって奥の住宅地にの中にいかないという地形だから、ここで発砲することができた」
(山本記者)「仮に平坦なら? 」
(札幌市環境局 清尾崇さん)「平坦だったり下がっている場合は、向こうの住宅地の方に飛んでいく場合があるので、ここでは発砲することはできない」
第一に優先しなければならないのは安全の確保。
自治体はこれまで以上に難しい判断が求められ、発砲の責任も負うことになります。
(札幌市環境局 坂田一人さん)「やはり制度の中でも、かなり手順や安全確認が必要。実際に速やかに捕獲までつなげるパターンは限定的なのかな。壁面がコンクリートだったり住宅街のど真ん中にクマが出没した場面になった時に、果たしてこの制度が使えるのかどうか。課題が色々見えてきた」
(山本記者)「緊急銃猟が実施可能になるまで1か月を切った今、市町村と警察そして猟友会のより密接な連携が必要です」
今日は関東から西日本で猛烈な残暑 内陸部で体温並みの危険な暑さも
今日17日(日)は、強い日差しが照りつける東北南部から西日本で厳しい残暑が続きます。
昼は最高気温が35℃以上の猛暑日となる地点が続出し、内陸部では36~38℃の体温並みの暑さになる所がある見込みです。引き続き、万全の熱中症対策を心がけてください。
各地で猛暑日予想 内陸部は体温並みの気温も
今日も本州付近は太平洋高気圧に覆われる予想です。今日も西日本や東海では晴れて、関東では昨日16日(土)よりも日差しがしっかりと届きます。
東海から西日本にかけては猛烈な残暑が続く見込みで、各地で最高気温が35℃以上の猛暑日となりそうです。大阪は34℃、京都や高松は35℃、名古屋は36℃の予想です。
東日本でも厳しい暑さとなり、東京や福島の最高気温は35℃の予想。内陸部ではさらに気温が上昇し、体温並みの暑さとなるところも出てきそうです。前橋では38℃が予想されています。
外出の際は、帽子や日傘などでの日差し対策、屋外での長時間の活動を避け涼しい場所で休憩するなど、熱中症に十分に注意してください。
一方、北海道は雨が降り昨日よりもだいぶ涼しくなりそうです。昨日よりも10℃近く気温が下がる所もあるため、体感差にお気をつけください。札幌の予想最高気温は25℃です。
休み明けも残暑は継続 名古屋は明日38℃予想
上空1,500m付近に+18℃以上の暖気が流れ込む日が続くため、西日本や東日本では猛暑となる日が多くなりそうです。
特に、名古屋では1週間以上猛暑日が続き、明日18日(月)は最高気温38℃が予想されています。東京都心でも週前半は猛暑日が続く見込みです。
こまめな水分補給や塩分補給、睡眠をしっかりととるなど、熱中症対策を万全にお過ごしください。
石破おろしか、続投か…大役を一任された自民党総裁選選管委員長・逢沢一郎の皮算用
【永田町番外地】#39
自民党内の石破おろしの動きは、週明けから再び活発になるのだろうか。当面の関心事は、総裁選実施の可否判断、そしてやるとなればその実施の時期だ。そこでにわかに注目を集めるのが、総裁選挙管理委員会の逢沢一郎委員長の存在である。
今回のような総裁選の前倒しは前例がなく、地方組織の意思確認のやり方や総裁選の実施時期など、今後の段取りはすべてが逢沢委員長に一任されたからだ。
「(総裁選管として)議員の皆さん、党員に対して公正な選挙でなくてはならないので、きちんとした仕組みをつくり上げることが必要」
逢沢委員長は8日、自民党両院議員総会後に記者団にこう語った。
もっとも「公正な」といっても、すんなりとは受けとってもらえない。
党内の反石破勢力からは、逢沢委員長が昨年9月の総裁選で1回目、決選投票ともに石破首相に一票を投じていることから、選挙の公正な運営を疑問視する声が聞こえてもくる。
総裁選の前倒しは参院選の結果責任を問うものであれば、常識的には秋の臨時国会前にも石破退陣、新体制発足となるはずだが、「たとえば逢沢さんが、総裁選実施の地方組織の可否判断について党員投票で決めると言い出せば、丁寧だけれども、それは同時に石破延命に手を貸すことにもなる」と指摘するのは旧安倍派の中堅議員だ。極端な話、逢沢委員長のサジ加減で総裁選の先送りが可能になるわけだ。
逢沢委員長は1954年生まれの71歳。当選13回を数えるベテラン議員ながら、政治家後半生は安倍-麻生ラインに疎まれ長く不遇をかこち、自民党内では一度の閣僚経験もない稀有な存在である。ちなみに石破首相とは当選同期であり、立憲民主党の野田佳彦代表とは、松下政経塾第1期の同窓であり、肝胆相照らす仲でもある。
「逢沢さんからすれば、石破首相は最後のよすが。今さら初入閣には興味ないようですが、国対や議運の委員長経験者ですし、議会人としての自負はあります。石破-野田の大連立政権で額賀(福志郎)衆院議長の後釜狙いでしょうから、体を張ってでも石破を守るでしょうよ」(前出の安倍派中堅議員)
先々のことは見守るしかないが、確かに衆院議長ポストは逢沢委員長にとっては魅力的な誘いであろう。 (特命記者X)
知床・羅臼岳の海岸線にクマ1頭目撃 体長2メートル…山に消える 男性襲われ死亡後も目撃続く
【速報】クマに襲われた26歳男性 死因は「全身多発外傷による失血」と判明 北海道・羅臼岳
北海道羅臼町岬町付近でクマの目撃がありました。
警察によりますと、2025年8月17日午前4時10分ごろ、「海岸線に2メートルくらいのクマがいる」と通報がありました。
クマを目撃したのは付近に住む住民で、家の中から300メートルほど先のモセカルベツ川下流の海岸線でクマ1頭を目撃したということです。
クマは、天狗岩トンネル方向の山の中へいなくなったということです。
この付近では、8月14日、羅臼町と斜里町にまたがる羅臼岳で、登山中の男性(26)がクマに襲われ、死亡する事故が発生しています。
“家庭内トラブル”で110番通報 包丁など4本所持していた疑いで29歳の男を現行犯逮捕 新潟・五泉市
新潟県五泉市の駐車場で、包丁など4本を携帯していたとして、29歳の男が現行犯逮捕されました。
銃刀法違反の疑いで現行犯逮捕されたのは、五泉市南本町の無職の男(29)です。 警察によりますと、男は16日午後11時半ころ、正当な理由がないにもかかわらず、五泉市の駐車場で刃体の長さ17.1メートルの包丁など4本を携帯していた疑いがもたれています。 「家庭内トラブル」として男の家族から110番通報があったということです。けがをした人はいません。 男は警察の調べに対し「包丁を持ち出したことは間違いありません」と容疑を認めているということです。警察がいきさつなどを詳しく調べています。
学歴詐称疑惑の伊東市長、Xで意味深投稿「騒動の全容がやっと…」 真意明かさぬ投稿に波紋
学歴詐称疑惑が問題となっている静岡市伊東市の田久保真紀市長が2025年8月16日、Xを更新し問題に関する意味深な投稿を行い、ネットの注目を集めている。
13日には「約19.2秒ほど見ていただいた」主張
田久保氏をめぐっては、市の広報誌に平成4年(1993年)に東洋大学法学部を卒業したと記載していたが、卒業していないとする投書が市議会に寄せられたとして問題になった。その後、田久保氏は大学を除籍となっていたことが明らかになった。
市議会ではこの問題に関し百条委員会を設置し、田久保氏が「卒業証書」だとしているものの提出を求めたが、田久保氏はこれを拒否する状況が続いている。
田久保氏は7月中に辞任し出直し選挙に臨む姿勢を明らかにしていたものの、7月31日にこれを撤回。「改革への道はまだ本当に始まったばかり」などとして、続投の意思を明らかにしていた。
その後、8月13日の百条委員会で、田久保氏は「事実関係といたしましては、私が卒業していない、そして除籍であるという事実を知りましたのは6月28日に大学に出向いたときになります」と、以前からの主張を繰り返した。
その上で、「報道であるような『チラ見せ』といった事実はありません」と一部報道を否定した上で、「約19.2秒ほど見ていただいたと記憶しております」などと強調していた。
「事実関係に基づいてその目的を明らかにしてきます」
疑惑の目が深まる中、田久保氏は16日にXを更新。
「今回の騒動の全容がやっと見えてきました。事実関係に基づいてその目的を明らかにしてきます」と意味慎重な投稿を行った。
一方で、投稿から丸1日が経った17日現在も、詳細については明らかにしていない。
SNSでは、「騒動の全容? 告発者の思惑がどうであれ、この人が悪手過ぎて信用失ってるだけじゃ…… 目的を明らかにする前に卒業証書らしきものについて明らかにしなさいよ」「事実関係というなら、まず、卒業証書を公開しろよ」など、困惑の声が相次いだ。
今回の騒動の全容がやっと見えてきました。事実関係に基づいてその目的を明らかにしてきます。
頭や胸を工具で殴打され男性死亡 傷害致死の疑いで40代の男逮捕 石川・小松市
石川県小松市安宅町の住宅で50代の男性を工具などで殴り死亡させたとしてこの家に住む40代の男が逮捕されました。
重盛友登記者:
「現場は住宅地の一角にあるこちらの家です。規制線が張られ物々しい雰囲気に包まれています」
傷害致死の疑いで逮捕されたのは小松市安宅町に住む44歳の男です。
男は今月14日から16日までの間に自宅で小畑正博さん51歳の頭や胸を工具などで複数回殴打し、死亡させた疑いがもたれています。
警察によりますと16日に容疑者自身から「息をしていない」などと警察に通報があり事件が発覚したということです。調べに対し容疑者の男は「間違いありません」などと容疑を認めているということです。
警察によりますとふたりは知人とみられていますが詳しい関係性は明らかにされておらず犯行に至った動機などについて詳しく調べを進めています。
紀藤正樹氏「偏狭性は平和主義への脅威」京都国際中傷問題に「多様性への許容は平和の第一歩」
弁護士の紀藤正樹氏が17日までにX(旧ツイッター)を更新。韓国系民族学校がルーツで、全国高校野球選手権大会に出場している京都国際高(京都市)に対するSNS上の誹謗(ひぼう)中傷投稿が相次いでいる問題をめぐり、同校に対して「卑怯な民族」などとする一般ユーザーのポストに「卑怯なのは、あなたのような人」と反論した自民党の京都府議四方源太郎氏のポストを引用し「賛同」として「他者の多様性を否定する偏狭性は平和主義への脅威です」と訴えた。
この問題をめぐっては、京都府と京都市が14日付けで、悪質な投稿削除するよう京都地方法務局に連名で要請している。
四方氏は14日、京都府と京都市の削除要請の報道を引用し「全くひどい話。日本人はそんな卑怯な民族になったのか。京都国際高校には妨害に負けずに頑張って欲しい。甲子園連覇を期待しています」とポスト。この四方氏のポストに、一般ユーザーが「意味が分からないと思って歌詞に政治思想を盛り込み、何もわかっていないような高校生に歌わせる。そうやってスポーツに政治を持ち込むのとどっちが卑怯な民族なんでしょうか?」とポストしていた。
この「卑怯な民族」のポストに、四方氏は「校歌は元々からあるのであって、甲子園出場にあたって作ったものでないのでスポーツへの政治持ち込みの批判は当たらない。国によって地名の読み方が違うことは政治思想とくっつけるほどのことではない。韓国が日本海の領有を主張しているわけではない。卑怯なのは、あなたのような人のことです」と、反論していた。
紀藤氏は四方氏のポストに「賛同」として「校歌はその学校の生い立ちや校風を示すもので校歌を甲子園で流すと決めた以上は多様性への理解が求められます。宗教団体由来の甲子園常連校には宗教的な校歌もありますが許容してきました」と、多様性への理解の大切さを指摘。「五輪もそうですが多様性への許容は平和の第一歩。他者の多様性を否定する偏狭性は平和主義への脅威です」とつづっている。