閣僚や党役員の人事は総理大臣の“権力の源泉”とされてきた。重要ポストを配分していくことで党内の多数を押さえ、権力掌握につながるからだ。だが、石破茂・首相の続投か、退陣を求める勢力が「総裁リコール」(臨時総裁選)を実施させるのかで大揺れのなか、早くも“次期政権の幹部ポスト”の陣容が出回っているというのだ。一体、どういうことなのか──。【全3回の第1回】
旧安倍派4人衆による周到な包囲網
石破退陣要求の急先鋒は中曽根康隆・青年局長ら若手議員と青山繁晴氏ら保守系議員、さらに茂木敏充・前幹事長も「衆院選、都議選、今回の参院選でスリーアウトチェンジだ」と石破降板を求めている。旧茂木派議員たちを中心に始まった石破首相の責任を追及する両院議員総会開催の署名運動は、リコール運動へと広がった。
実は、その陰で暗躍しているのが萩生田光一・元政調会長、西村康稔・元経産相、世耕弘成・前参院幹事長、松野博一・前官房長官という旧安倍派4人衆だ。いずれも派閥の裏金問題で処分を受けながら、政治倫理審査会では裏金キックバックの経緯について“知らぬ、存ぜぬ”を押し通した人物たちである。
旧安倍派議員が“勝利”の表情を浮かべて語る。
「ようやく石破を追い詰めた。いくら退陣しないと言い張っても、森山裕・幹事長や執行部全員が辞任すればさすがに政権は持たない。石破のままでは後任の幹事長も決まらないだろう」
4人衆は参院選に大敗した石破首相が「続投」を表明した直後の7月23日に会談し、「石破首相は交代すべき」で一致すると、周到に石破包囲網を敷いてきた。
その翌日には、世耕氏が“石破嫌い”で知られる自民党最高顧問の麻生太郎・元首相と会談、西村氏も同じ日に「私なりに腹をくくった。もう一回、党の背骨をがしっと入れ直す」と語ってポスト石破に意欲を見せる高市早苗・前経済安保相を訪ねた。高市氏と麻生氏も前日に会談している。
萩生田氏はブログに、〈驚く事に、石破総理は開票の途中で続投を宣言しました。(中略)政治家の出処進退は自分で決める。私達が先輩から受け継いだ自民党の矜持と伝統は総理も共有していると信じます〉と綴り、首相に自発的退陣を突きつけた。
「世耕さんは麻生さん、西村さんは高市さん、萩生田さんは茂木さんらに根回しして旧安倍派と旧茂木派で署名運動を広げ、高市支持派の議員も署名運動に協力、石破退陣への包囲網を敷いていった」(同前)
「news」カテゴリーアーカイブ
【独自】ノースサファリの無許可開発 国の補助金6000万円全額返還命令に争う姿勢 運営会社は取り消し求め提訴方針 トレーラーハウスは建築物ではないと主張
市街化調整区域での無許可開発が問題となっている札幌市南区のノースサファリサッポロの運営会社は、補助金の全額返還命令を受け、国と争う意向であることがわかりました。
ノースサファリサッポロの運営会社は、2023年に宿泊施設を新設する目的で国の補助金6000万円を受給していますが、国は市街化調整区域での無許可開発は都市計画法の違反であるとして、補助金の取り消しと全額返還命令を通知しました。
運営会社の代理人弁護士によりますと、運営会社側は補助金を活用したトレーラーハウスは建築物ではなく、都市計画法の違反にはあたらないとして、返還の意向はないということです。
そのうえで運営会社は、国を相手取り返還命令の取り消しを求めて訴えを起こす方針です。
知人の10代後半の少女に車内で急に噛みついた少年(19)を逮捕 北海道・苫小牧警察署
北海道・苫小牧警察署は8月18日、苫小牧市に住む会社員の少年(19)を傷害と不同意性交致傷の疑いで逮捕しました。
男は8月8日午後2時ごろ、胆振総合振興局管内を走行中の自動車の車内で、知人の10代後半の少女の腕に噛みついてけがをさせたほか、苫小牧市内のホテルでみだらな行為をして首にけがをさせた疑いが持たれています。
少女は腕と首に皮下出血を負いました。
事件の翌日に「知り合いから性被害を受けてけがをした」と少女が来署をして申告したことで事件が発覚しました。
調べに対し少年は「腕を噛んだことに間違いはないが、性交は同意があった」という趣旨の供述をしていて容疑を一部否認しています。
警察は当時の詳しい状況などを調べています。
「きのう缶ビール1缶飲んだが酒は抜けていたと思っていた」 酒気帯び運転の疑いでネパール国籍の自称会社員の男(29)逮捕
19日未明、福岡市南区で酒を飲んで車を運転したとして、ネパール国籍の自称会社員の男(29)が逮捕されました。
19日午前3時半ごろ、福岡市南区井尻の交差点で、パトロール中の警察官が信号が青に変わっても発進しない車を発見しました。
その後、車は右折しましたが、警察官がテールランプが点灯していないことに気づき、車に停止を求めました。
運転していた男に声をかけたところ酒のにおいがしたため呼気を検査。
基準値を超えるアルコールが検出されたため、その場で逮捕しました。
酒気帯び運転の疑いで現行犯逮捕されたのは福岡市南区に住むネパール国籍の自称会社員の男(29)です。
男は警察の取り調べに対し、「昨日の午後9時ごろ350ミリリットルの缶ビールを1缶飲んだが酒は抜けていたと思っていた」などと容疑を否認しています。
反ワクチン陰謀論者たちの政治活動では、排外主義が大ブーム【参政党の原点「陰謀論」の最前線】#1
【参政党の原点「陰謀論」の最前線】#1
7月の参院選では「日本人ファースト」がキャッチコピーの参政党が14議席を獲得し、勢力を拡大した。排外主義的な主張は選挙前から批判されていたが、躍進した。
参政党のやっていることは、2020年の結党当初から怪しかった。陰謀論、スピリチュアル、オカルト、偽歴史、マルチ商法。さらには、保守系団体「日本会議」に連なる神谷宗幣代表の人脈も指摘されてきた。過去の選挙では、政治やメディアが「ユダヤ国際金融資本」に支配されているとする陰謀論や、反ワクチンを主張。昨年末に「日本をなめるな」、今春には「これ以上、日本を壊すな」と訴え、参院選では「日本人ファースト」を押し出し、排外主義をあからさまにするようになった。
陰謀論やオカルトに詳しいライターの雨宮純氏は、こう見る。
「参政党が国政政党となったのは2022年ですが、その時点で既に日本の伝統を重んじ反グローバリズムを掲げる、ナショナリズムの強い政党でした。そして、結党前から神谷氏が関わってきた人脈の中には、たとえば縄文時代からの日本人の精神性の高さを強調するような、スピリチュアルと接近した保守派もいます。神谷氏が中心となって10年に発足させた『龍馬プロジェクト』も、独特の歴史観を主張する人物が主宰する保守団体関係者と始めたものです」
排外主義とまでいかなくとも、「日本の歴史や伝統」を勝手に設定し、持論に権威付けをするのは「スピリチュアル・オカルトあるある」だ。
「参政党に限らず、オカルトやスピリチュアル、陰謀論が政治に利用されることは珍しくありません。反ワクチン運動もそのひとつ。参院選では参政党以外にもさまざまな反ワク陰謀論の政治団体が候補者を擁立していました。全員落選でしたが」(雨宮純氏)
代表例が反ワク医師の内海聡氏が代表を務める「無所属連合」。公認候補には、過去に参政党から出馬した人物もいた。
もうひとつは、参政党共同代表だった歯科医の吉野敏明氏が設立した「日本誠真会」だ。公認候補の弁護士は、新型コロナワクチン接種会場に押し入った「神真都Q」の顧問で、逮捕者の弁護人でもあった。埼玉県内でクルド人ヘイトをまき散らす元祖「日本保守党」の石濱哲信氏も反ワク団体の集会に参加している。
これらの政治団体すべてが内容や程度の差こそあれ、排外主義的な主張を展開した。反ワク陰謀論者たちの政治運動ではいま、排外主義が大ブームなのだ。なぜこんなことになったのか。次回、ここ1年ほどの流れを振り返る。 (つづく)
(藤倉善郎/ジャーナリスト)
山陽小野田市で田んぼにトラクターが転落 高齢男性が下敷きとなり死亡
18日夜、山陽小野田市でトラクターが田んぼに転落し、高齢の男性が下敷きになっているのが発見されました。
消防が現場に到着した際、男性は心肺停止の状態で、その後死亡が確認されました。
18日午後10時前、山陽小野田市山川で「トラクターが倒れ、人が挟まれているようだ」と近くを通りがかった人から110番通報がありました。
現場では、高齢の男性が田んぼでトラクターの下敷きとなっていて、消防が駆け付けた際、心肺停止の状態で、その後死亡が確認されました。
現場はJR厚狭駅の新幹線口から西側およそ1キロの場所です。
警察ではトラクターが作業中もしくは道路を通行中に何らかの原因で転落したものとみて調べを進めています。
自宅マンションに放火して妻を殺害しようとした疑い 男(65)を逮捕 岡山
18日、岡山市北区のマンションの自室に火を付けて同居する妻を殺害しようとしたとして、65歳の男が逮捕されました。
殺人未遂と現住建造物等放火未遂の疑いで逮捕されたのは岡山市北区白石西新町の会社員の男(65)です。
警察によりますと、男は18日午前9時20分ごろ、自宅マンションの一室に放火し同居する妻(60)を殺害しようとした疑いがもたれています。
妻は当時別の部屋で寝ていましたが、火に気付き消火しました。天井クロスや衣類などが焼けましたが、けが人はいませんでした。
男は火事の後、行方が分からなくなっていましたが、18日夜に警察が瀬戸内市で発見し、19日朝逮捕しました。男は容疑を認めているということです。
「トレーラーが横転して炎上している」 北陸自動車道で大型トレーラー炎上 運転席から性別不明の遺体発見 糸魚川~親不知が一時通行止め《新潟》
19日、北陸自動車道上りの糸魚川インター~親不知インター間で大型トレーラーの車両火災が発生しました。
警察によりますと午前0時半前、目撃者から「トレーラー車が横転して炎上している」と通報があったということです
車両火災は午前2時過ぎに鎮火しましたが、大型トレーラーの運転席から性別不明の遺体が発見されたということです。
この影響で、糸魚川インターと親不知インターの間の上下線が通行止めとなり、午前11時過ぎに全て解除となりました。
警察は、遺体の身元や死因について調べています。
記事内容更新:19日午前11時45分
京都観光中の中国人客を切りつけたのは中国籍の男…殺人未遂容疑で逮捕「今は何も話しません」
京都市下京区で6月、旅行中の中国人観光客が刃物で切りつけられた事件で、京都府警は18日、中国籍で大阪市住吉区の会社経営の男(36)(入管難民法違反で起訴済み)を殺人未遂容疑で逮捕した。
発表では、男は6月6日午後8時5分頃、下京区の路上で、観光ツアーに参加していた中国人男性(37)の胸付近をカッターナイフの様な刃物で数回切りつけ、殺害しようとした疑い。調べに対し、「今は何も話しません」と供述しているという。
府警によると、男は旅行会社のチラシをツアー客に配るなどしていた際、男性と一緒にいた客とトラブルになり、仲裁に入った男性を突然切りつけ、そのまま逃げたという。男性の命に別条はなかった。
防犯カメラの映像などから男が浮上。府警は6月19日、国内に不法滞在したとする入管難民法違反容疑で男を逮捕していた。
選管議論で総裁選前倒しでも「石破おろし」ならず? 自民党内に漂い始めた“厭戦ムード”の謎解き
醜い党内政局が続いている。
自民党の総裁選挙管理委員会が19日、初会合を開催。総裁選前倒しの是非について議論を本格化させる。党則では、所属国会議員と各都道府県連の代表者1人のうち、過半数が前倒しに賛同すれば総裁選が実施されることになる。選管の会合では賛否をどのように確認するか、などを議論する見込みだ。
先月末の両院議員懇談会、今月8日の両院議員総会では石破首相(党総裁)の退陣を求める意見が続出。今後の焦点は、過半数の賛同が集まるか否かだ。「石破おろし」は現実化するのか。反石破の自民関係者が言う。
「昨年の衆院選、今年の都議選、参院選の3連敗の責任は大きい。降ろさなくてどうするのか。自民党が変われるか否かが問われる重大局面だ」
懇談会、総会でもこうした威勢のいい声が上がったが、お盆を挟んで、党内の空気は変わりつつあるようだ。ある中堅議員はこう言う。
「お盆期間中に地元に戻ったところ、複数の支援者から『みっともない党内政局はやめろ』とお叱りを受けました。3連敗の責任が石破首相だけにあるわけではないと、皆さん気付いている。敗因は、裏金事件のみならず、旧統一教会の問題や旧態依然とした党の体質など多岐にわたります。本質と向き合わず、ただトップを代えても意味がない。無理やり引きずり降ろす場面を見せようものなら、支援者はさらに離れていきますよ。さすがに、国会議員の間にも“厭戦ムード”が漂いつつあります。決をとっても過半数に達しないんじゃないですかね」
「全ては旧安倍派のせい」
実際、石破首相は辞めるべきかを聞いた朝日新聞の世論調査(16、17日実施)では、「辞めるべき」は前回比5ポイント減の36%。「その必要はない」が、前回比7ポイント増の54%で大幅に上回った。「石破おろし」の動きについては、自民支持層で「納得できない」が60%に上り、「納得できる」は30%にとどまった。国民がウンザリしているのは明らかだ。
「世論の空気が変わったのは、旧安倍派のせいですよ」と言うのは、ベテラン議員だ。
「参院選後、党内情勢を巡って『5人衆』と呼ばれた西村元経産相、萩生田元政調会長、松野前官房長官、世耕前参院幹事長が謀議。世耕さんに至っては党籍もないのに『石破首相の交代が必要との認識で4人が一致した』なんて民放番組で語っていた。裏金問題の“震源地”である旧安倍派の幹部が醜い政局を展開しているのですから、国民が呆れるのは当然。裏方に回っておとなしくしていればよかったのに、最悪ですよ」
反石破の連中は振り上げた拳をどこに下ろすのか。大山鳴動して鼠一匹となりかねない。
◇ ◇ ◇
自民党内の「石破おろし」の糸を引く旧安倍派の萩生田光一元政調会長の政策秘書が東京地検特捜部に政治資金規正法違反(虚偽記載)の罪で略式起訴された。倒閣運動にかまけている余裕は消滅か。●関連記事【もっと読む】『萩生田光一氏に問われる「出処進退」のブーメラン…自民裏金事件で政策秘書が略式起訴「罰金30万円」』で詳報している。