ビールをめぐって、価格を調整するカルテルを結んだとして、公正取引委員会は7日、大手ビール販売会社4社などに強制調査に入りました。背景について、社会部司法担当の濵崎青也記者が解説します。
今回の事件は、誰もが知るビール販売会社大手の4社が舞台となりました。
関係者によりますと、4社は「卸業者」にビールを卸すときに提示する価格の上げ幅や価格の改定時期を話し合って調整していたとみられています。
この価格をもとにスーパーや飲食店などを通じて消費者のもとに届くため、購入するときの価格に影響した可能性も考えられます。
2022年と去年には、4社が原料価格の高騰などを理由に同じ日に一斉に値上げを行っていて、公正取引委員会は背景も調査するものとみられます。
――「強制調査」にはどのような意味
公正取引委員会の「強制調査」は犯則調査権に基づくもので、検察への告発が前提となる強い権限です。
対象は、「国民生活に広い影響を及ぼすと考えられる悪質かつ重大な事案」とされていて、過去には、東京オリンピックやリニア中央新幹線の建設工事をめぐる談合事件などがあります。
ビールの市場規模は、1兆1500億円あまり。大きな市場規模でこの4社が高いシェアを誇ることも、強制調査に踏み切った背景とみられます。
「news」カテゴリーアーカイブ
「地元の声」受け問い合わせ=簗農水相、内容は「覚えていない」―道路予算カット問題
簗和生農林水産相は7日、地元・栃木県内2市町の道路予算を国土交通省に問い合わせた経緯について、「地元(の支持者)から、予算がどういう状況か関心の声があり、そのままおつなぎして確認しようとした」と説明した。ただ、国交省との具体的なやりとりについては「明確に覚えていない」と述べた。
国交省が6日、道路予算に関する調査結果を公表したことを受け、記者団の取材に応じた。簗氏は改めて「農林水産行政の推進に向けて全力で取り組んでいきたい」と続投の意向を示した。
簗氏は、2月の衆院選で首長が対立候補を支援した那須烏山市と那珂川町について「2026年度の道路予算は大幅にカットした」などと発言。その後撤回、謝罪した。
国交省によると、2市町の道路予算は前年度比最大54%減額されていた。簗氏による減額の働き掛けや圧力はなかったとの見解を示す一方、2月中旬に簗氏から当時の佐々木紀国交副大臣(現首相補佐官)らに道路予算の問い合わせがあったことを明らかにした。
佐々木氏は7日、国会内で記者団に、簗氏から立ち話で「2市町の26年度予算の状況について教えてほしい」と依頼があったと説明。予算削減の働き掛けや圧力は否定した。自身も予算配分に関して「何ら指示していない」と語った。
文春オンラインは7日、衆院選で簗氏の陣営が臨時駐車場から出陣式の会場まで支援者を無料のシャトルバスで運んだと報道。政治家の選挙区内での寄付を禁じる公職選挙法に抵触する可能性を指摘した。簗氏は記者団に「法令に従い適正に処理している」と答えた。 [時事通信社]
元三幸製菓CEOら4人在宅起訴=6人死亡火災、業過致死罪―新潟地検
「三幸製菓」荒川工場(新潟県村上市)で2022年、従業員6人が死亡した火災で、新潟地検は7日、佐藤元保・元同社最高経営責任者(CEO)(56)ら4人を業務上過失致死罪で在宅起訴した。地検は過去の同種火災が起きていたのに対策を怠り、死亡火災につながったと判断した。
他に起訴されたのは、佐藤博久元製造本部長(62)、玉川勝之元生産統括部長(59)、羽部富夫元工場長(62)。地検は4人の認否を明らかにしていない。
起訴状によると、4人は過去の同種火災で、焼き釜の上に設置された乾燥機の底に油脂を含んだせんべいくずが堆積し発火の可能性を認識しながら、乾燥機の配置の改善やくずの除去、避難路の周知などの措置を怠り、22年2月11日に工場棟約8800平方メートルを全焼させ、20~70代の従業員の男女6人を焼死させたとされる。
村上市消防本部によると、荒川工場では1988~2019年にぼやなどが8件発生。多くは乾燥機内のせんべいくずが原因とみられた。死者の一部は避難訓練を受けておらず、非常口の場所を知らなかった可能性が高いことが、同社が公表した報告書で明らかになっていた。
佐藤氏は24年2月に他の3人と共に書類送検され、翌月にCEOを辞任した。新潟労働局も24年2月、防火措置を講じなかったとして、労働安全衛生法違反容疑で法人としての同社と佐藤氏を書類送検したが、25年2月に不起訴処分となった。
三幸製菓は「雪の宿」などの米菓製品で知られる。 [時事通信社]
人身売買記述の木簡出土、奈良 平城京の井戸跡、全国初
平城京跡(奈良市)の発掘調査で、古代律令制下で下層身分だった「奴婢」の売買について記した木簡が井戸跡から出土し、奈良市教育委員会が7日発表した。27歳女性を8貫文(貨幣8千枚)で売り渡したとの内容で、井戸跡の時期から8世紀後半(奈良時代後期)のものとみられる。当時の人身売買の実態は古文書にも記録があるが、木簡では全国初という。
律令制があった時代の「五色の賤」と呼ばれる身分制度には、役所が管理する「公奴婢」と貴族ら個人管理の「私奴婢」があり、支配下で譲渡や売買の対象とされた。木簡の女性は私奴婢と考えられ、役所に売買を認めてもらう「証文」を申請するため売り主が記した可能性があるという。
奈良市埋蔵文化財調査センターの竹村昂起技術員は「文書で分からなかった支払い方法などの実態に迫ることができ、重要な成果だ」と話した。
市教委などによると木簡は残存部分の長さが約62センチ。
井戸跡は平城京南東部の区画にあり、奈良時代は下級役人の邸宅があったとみられる。
ノーベル化学賞に東京理科大の硤合憲三氏 「Soai反応」発見
スウェーデン王立科学アカデミーは7日、2026年のノーベル化学賞を東京理科大の硤合(そあい)憲三名誉教授ら2氏に授与すると発表した。授賞理由は「不斉有機合成における非線形効果と自己触媒反応の発見」。
硤合氏は1950年、広島県生まれ。「Soai反応」と呼ばれる、不斉増幅能に優れた不斉自己触媒反応を発見した。
日本からのノーベル賞受賞(米国籍を含む)は、25年の坂口志文・大阪大特別栄誉教授と北川進・京都大特別教授に続き3年連続。個人では計31人目。2人には、賞金1200万スウェーデンクローナ(約1億9000万円)が贈られる。授賞式は12月10日、ストックホルムで開かれる。
高市首相呼び捨て、中国に申し入れ=外務報道官「敬意払うのは当然」
北村俊博外務報道官は7日の記者会見で、中国外務省の副報道局長が高市早苗首相を呼び捨てにしたとして、日本政府から中国側に申し入れを行ったと明らかにした。北村氏は「立場の違いがあっても、一国の指導者に敬意を払うのは国際儀礼上当然のことだ」と強調した。
中国の郭嘉昆副報道局長は9月30日の会見で、小泉進次郎防衛相が核兵器保有に関する議論を排除すべきでないとの考えを示した件について問われた際、首相を「高市早苗」と呼び捨てにした。 [時事通信社]
無許可で盛り土造成疑い 千葉県警、土木会社代表ら3人逮捕
千葉県市原市の土地に無許可で土砂を運び込み盛り土を造成したとして、県警は7日、同市の土木会社「三和商会」代表取締役の小澤宣之容疑者(47)=木更津市清見台東1=ら3人を県残土条例違反の疑いで逮捕した。捜査関係者によると、同社などが袖ケ浦市大竹に無許可で造成した盛り土が、9月の台風25号による大雨で崩れ、土砂が田んぼや道路に流れ込む被害が発生していた。
逮捕容疑は2025年4~11月ごろ、市原市西国吉の3000平方メートル以上の土地に、他の場所で採取して搬入した土砂などを、知事の許可を得ることなく埋め立てた。また、知事から翌26年2月までの全量撤去を命じられたのに従わなかった、としている。県警は3人の認否を明らかにしていない。
県警によると、今年3月、市原市の盛り土について県から告発を受けた。盛り土の高さは最大約15メートルで、運び込まれた土地は約1万平方メートルにわたる。県警は、小澤容疑者が場所の提供や残土搬入の指示をし、他2人が実際の搬入などを担当していたとみている。
県によると、台風25号の影響で、県内では袖ケ浦市2カ所、酒々井町1カ所、市原市1カ所の計4カ所で盛り土の崩落が確認された。
このうち、袖ケ浦市大竹では崩れた土砂が田んぼや道路に流れ込んだ。袖ケ浦市によると、25年6月から業者が土砂を搬入し、盛り土を造成。同年7月~26年7月ごろ、県や市が盛り土規制法や市残土条例に基づき複数回にわたって土砂の撤去をするよう指導したが、業者は応じなかったという。
捜査関係者によると、三和商会はこの土地でも無許可で盛り土を造成しており、行政指導を受けていた。【高橋晃一、中村聡也】
化学賞の硤合憲三さん、受賞の報は「自宅近くで買い物していたとき」 ノーベル財団会見に
ノーベル化学賞の受賞が決まった東京理科大名誉教授の硤合憲三さん(76)は7日、スウェーデン王立科学アカデミーの記者会見に電話で参加し、「1995年に自己触媒反応を発見して以来、今日までこの反応の研究を続けてきた」と振り返った。また、受賞につながったキラリティー(分子の左右の性質)の起源については、「多くの興味深い成果を見いだしてきた」と語った。
ノーベル賞の選考委員会から受賞を知らせる電話を受けたときの状況を尋ねられると「自宅の近くで買い物をしていた」と明かした硤合さん。
自身の研究で最も誇りに思うことを問われると、不斉自己触媒作用の発見を挙げた。ごくわずかな分子の左右の偏りを、反応を繰り返すことによって大きく増幅できることを示した成果で、生命を構成する分子が一方の型にそろう「ホモキラリティー」の起源を考える手掛かりとなった。
生命とキラリティーの関係については、「非常に基本的で重要な生命の起源の問題だ」と強調。一方、自身の研究によってホモキラリティーの一部を説明できるようになったものの、「もちろん、これが最終的な答えではない」と述べ、さらに研究を進める必要があるとの考えを示した。
今後については、「分子のキラリティーの重要性がさらに広く認識され、次の世代によって研究が発展してほしい」と期待を語った。
東京理科大の学生ら「うれしい」 ノーベル化学賞に硤合憲三氏ら
スウェーデン王立科学アカデミーは7日、2026年のノーベル化学賞を東京理科大の硤合憲三(そあい・けんそう)名誉教授ら2氏に授与すると発表した。同大の学生からは驚きと喜びの声があがった。
大学院で有機化学を学ぶ楠見健士朗さん(24)は「昨年4月に先生の研究生活についての特別講演を聴いたばかりで驚いた。ご自分のキャリアや研究生活を中心に、研究の成り立ちといったところから全体的に話してくれた。いつか取れるかもと思っていたので驚いた。うれしい」と喜んだ。「分野は少し違うが有機化学というところでは近い研究室(に所属しているの)で、研究室でみんなで発表の中継を見ていて、おーっと盛り上がった」と笑顔を見せた。
経営学部4年の今田一登さん(22)は「自分が通っている大学でノーベル賞が出るなんてすごい。普段はリポートなどが大変だけど誇りになる。ちょうど卒論を書いているところなので、専攻は違うけど自分も頑張りたい」と話した。
無機化学を研究する女性大学院生(22)は「分野は違うがすごくうれしい」と声を弾ませた。
同大の研究棟で働いていた元職員の女性(62)は「とても学生思いの先生で、東日本大震災の時、大学に泊まることになるかもしれない学生たちのためにバナナを買ってきてくれたのを覚えている」と振り返り、受賞を喜んだ。【岡礼子】
殺人容疑で元交際相手の男性逮捕 沖縄・宜野湾の女性遺体
沖縄県宜野湾市のアパートで23歳の女性が刺されて死亡した事件で、県警は7日、女性の元交際相手で無職の中村響(ひびき)容疑者(25)=同市大謝名1=を殺人容疑で逮捕した。容疑を認めているという。女性は県警にストーカー被害を相談しており、県警は今年2月、中村容疑者にストーカー規制法に基づく禁止命令を出していた。
逮捕容疑は9月30日午前8時半ごろ、宜野湾市嘉数2のアパートで、元交際相手のアルバイト、座間味凜(ざまみ・りん)さん(当時23歳)を鋭利な物で切りつけるなどして殺害したとしている。
県警によると、中村容疑者は座間味さんが死亡した日、那覇市内でけがをした状態で見つかり、治療のため入院。県警は7日午後、退院したところを任意同行し事情を聴いていた。【平川昌範、喜屋武真之介】