公立校の教員不足深刻、昨年4月時点の欠員4317人に…4年前の1・7倍に増加

学級担任を確保できず、教頭が兼務の例も
全国の公立小中高校、特別支援学校で欠員が生じる「教員不足」が昨年4月の始業日時点で、4317人に上ったことが文部科学省の実態調査でわかった。調査は2021年以来4年ぶり2回目で、不足人数は前回の2558人から1・7倍に増加した。
調査の対象は、47都道府県と20政令市、教員を共同採用している大阪府豊能地区の計68自治体。昨年4月の始業日時点での教員不足は小学校が1911人(前回比693人増)、中学校では1157人(同289人増)などだった。配置が必要な教員の総数は全国で約84万人で、教員全体に占める不足率は0・5%(同0・2ポイント増)。教員の欠員があった学校の割合も8・8%(同3ポイント増)となった。学級担任が確保できなかった小学校では管理職の教頭や同僚らが兼務していた。
教員不足の要因を自治体に複数回答で尋ねると、最多は「産育休の取得者増加」(93%)で、ほかに「病休者増加」(79%)、「特別支援学級が見込みより増加」(75%)も多かった。
文科省教育職員政策課の担当者は「深刻な状況と受け止めている。教員の働き方改革や処遇改善を進めて多様な分野から人を呼び込むため、あらゆる対策を講じていきたい」と話している。

カイロス3号機「失敗ということとは考えていない」 スペースワン社長が会見で言明 5日の打ち上げは「飛行中断措置」でミッション達成ならず

和歌山県で打ち上げを目指している民間ロケット「カイロス」の3号機。きょう5日に発射されましたが、「飛行中断措置」によりミッション達成には至りませんでした。今回の打ち上げについて、開発したスペースワンが会見を開き、豊田社長は「失敗ということとは考えていない」と言及しました。

カイロス3号機は2月中の打ち上げが見送られ、3月1日(日)の打ち上げは直前に中止。

きのう4日の打ち上げも予定の約30秒前に中止となりました。

改めて設定されたされたきょう5日、カイロス3号機は午前11時10分に打ちあがりましたが、空中で「飛行中断措置」が取られました。ミッション達成困難と判断されたということです。

今回ミッション達成に至らなかったことについてスペースワン社は午後3時から会見を開き説明しています。

会見のなかでスペースワン社の豊田正和社長は3号機打ち上げについて「今回も確実にノウハウ、経験を蓄積しています。それをもとに前に進んでいきます」として、失敗という言葉は用いない考えを示しました。

「カイロス」のプロジェクトでは、ロケットから衛星を切り離し宇宙の軌道にのせることがミッションとされていて、成功すれば、民間企業単独で開発されたロケットとしては国内初のケースとなります。

しかし、過去2回の打ち上げでは、初号機は爆発。2号機は旋回により飛行中断措置が取られ、いずれもミッションは達成されませんでした。

また3号機の打ち上げは、今月1日は天候分析の結果「上空10km付近の風が想定より弱かったため」中止。きのう4日はロケットの位置を把握するための人工衛星の信号の受信状態が安定せず、打ち上げの約30秒前に「緊急停止」しました。

「三度目の正直」となるかが注目された今回の3号機ですが、今回も打ち上げには至りませんでした。

ヒ素・フッ素・ホウ素が基準値超え 釧路湿原周辺のメガソーラー開発で土壌から有害物質 工事中断はさらに長引くか

釧路湿原周辺で建設が計画されているメガソーラーをめぐり、事業者が土壌調査をしたところヒ素など3種類の有害物質が基準値を超えていたことがわかりました。
北海道は、法律に基づく命令を出し、より詳しい調査を求める方針です。
森林法や土壌汚染対策法など複数の法令違反が判明し、工事を中断している北海道釧路湿原周辺のメガソーラー。
事業者の日本エコロジーは1月、釧路市北斗の建設予定地で26種類の特定有害物質があるか確認するボーリング調査を行いました。
北海道は先ほど、3日付で北海道に提出された土壌調査の結果で、有害物質のヒ素・フッ素・ホウ素が基準値を上回っていたと明らかにしました。
北海道は今後、土壌汚染対策法に基づく調査命令を出し、日本エコロジーに対しさらに詳しく調べるよう求めるということです。
北海道の担当者 「道では土壌汚染のおそれがあると認められるため、今後事業者に対し土壌汚染状況調査の実施と結果報告を求める命令を発出する」
現地での工事は2025年11月から止まっていますが、中止はさらに長引く見通しです。

高市首相、イランを非難=日独首脳が電話会談

高市早苗首相は5日、ドイツのメルツ首相と電話会談し、米国・イスラエルとイランの軍事衝突を巡り協議した。高市氏はイランの反撃がエネルギー施設を含む民間施設や外交施設に及び、民間人の死者も発生しているとして、イランの行動を非難した。事態の早期沈静化に向け、連携して対応する方針で一致した。
会談は約20分間行われた。両首脳は中国を念頭に、重要鉱物の輸出規制が世界のサプライチェーン(供給網)に与える影響についての懸念を共有。経済安全保障分野での日独間の協力を確認した。 [時事通信社]

生後1カ月の女児殺害疑いで両親逮捕 頭部に強い衝撃か 沖縄県警

沖縄県読谷村で2025年5月、生後約1カ月の娘を殺害したとして、県警は5日、父親でアルバイトの新垣龍樹容疑者(21)と、母親で介護助手の鈴々捺(りりな)容疑者(21)=いずれも同村=を殺人容疑で逮捕した。県警は認否を明らかにしていない。
逮捕容疑は25年5月4日午後5時~5日午後3時ごろ、自宅アパートの一室で、娘の優乃愛(ゆのあ)ちゃんの頭部に強い衝撃を与えるなどして殺害したとしている。死因は外傷性脳障害で、ほかにも複数の内出血があったという。
県警によると、5日午後3時過ぎに龍樹容疑者が119番通報したが、搬送時に優乃愛ちゃんは心肺停止状態で、搬送先の病院で死亡が確認された。病院からの通報を受けて県警は特別捜査本部を設置。医師による鑑定結果などを踏まえ、逮捕に踏み切った。【喜屋武真之介】

旧統一教会・元会長「引き続き宗教活動を行っていく」声明を発表

解散を命じられた世界平和統一家庭連合=旧統一教会の元会長が、「引き続き宗教活動を行っていく」とする声明を発表しました。
旧統一教会をめぐっては4日、東京高裁が「不法行為を防止するための実効性のある手段は解散以外に見当たらない」として解散を命じました。
解散命令に伴い、会長職を退任した教団の堀正一元会長は5日、「主張が認められず極めて遺憾」とする声明を発表しました。
その一方、4日に始まった教団の清算手続きには「誠実に対応していく」としています。今後については「法人格を否定されたとしても、引き続き宗教活動を行っていくことに何ら変わりはありません。伝道、布教活動に従事していきながら、広く社会の信頼を勝ち取るべく 取り組んでいく所存です」として、宗教活動を続けていく考えを示しました。

都内の現金落とし物“約45億円”過去最多に 件数も最多…どんなものが? 横断的問い合わせサービス登場【#みんなのギモン】

警視庁によると、都内で去年1年間に落とし物として届けられた現金は約45億円にのぼり、過去最多となったことがわかりました。そこで、今回の#みんなのギモンでは「“約45億円”落とし物 なぜ過去最多?」をテーマに解説します。
瀧口麻衣アナウンサー
「まず、都内の落とし物の届け出は、平均すると1日にどれくらいあると思いますか?」
森圭介キャスター
「1000は、いってます」
斎藤佑樹キャスター
「そんな、いってますか?」
瀧口アナウンサー
「正解は、平均すると1日に1万2434件ありました。去年1年間では約450万件と、こちらも過去最多となりました。
なぜ、こんなに増えているのでしょうか。警視庁は、インバウンドの増加、ワイヤレスイヤホンや電子たばこなど、小型の電子機器などを持つ人が増えたことなどをあげています。
では、どんな落とし物が多いのでしょうか?
1位は証明書類。クレジットカードやキャッシュカード、運転免許証などです。実際『マイナンバーカードをコピー機に忘れてきてしまった』という番組スタッフもいました。
次いで2位は定期券、スイカなど有価証券類。3位は衣類・履物類、4位は電気製品類、5位に財布類となっています。
また、現金の落とし物の総額は約45億円。
スーパーのセルフレジで釣り銭を取り忘れるなど、施設からの届け出が7割以上だったのですが、中には高額の現金の落とし物もあり、1件としての最高額はなんと2700万円でした。都内の店舗にアタッシェケースに入った状態で忘れられていて、お店の人が交番に届け出をし、翌日には持ち主に返ったそうです」
瀧口アナウンサー
「気になるのは現金の落とし物、約45億円の行方です。約32億3000万円は持ち主に返りました。そして、約5億9000万円が拾った人へ引き渡されました。
まだ6億8000万円残っていますね。これがどこへ行ったのか。落とし主が見つからなかったなどの理由で、実は『東京都の歳入』になるということです」
森キャスター
「保管代とか手続き代もあるから、しょうがないかもしれないですね」
瀧口アナウンサー
「一方で、警察から『落とし物届いてますよ』と連絡が来たら、みなさん、どうでしょうか? 『え?いつ落とした?』と困惑してしまいますよね。そんな不安をあおるような不審な電話も、いま増えているというんです。
例えば、愛媛県内で先月確認された手口です。
警察の遺失物係をかたる電話がかかってきます。主に自動音声ガイダンスで『遺失物があります』などと言われた後、警察官をかたる人物から『あなた名義のキャッシュカードが拾得されている』などと言われるということです。
その後、捜査の担当者として別の人物が『犯罪の疑いがあり取り調べをする』などと言って、SNSのビデオ通話で警察手帳などを提示し、資金調査の名目で現金の振り込みなどを要求するということです。
こうした不審な電話が全国各地で確認されています。警察は音声ガイダンスで問い合わせをすることはないそうで、注意を呼びかけています」
斎藤キャスター
「『え?いつ落としたの?』となっているときに、そのように応えてしまうと、大変なことになるから気を付けないといけませんね」
瀧口アナウンサー
「続いて、実際に落とし物をした場合『どこで落としたのかわからない!』ということもあると思うのですが、探す際にこんな方法もあります」
上野美菜記者
「駅や商業施設などに届けられた落とし物。1回問い合わせをするだけで、さまざまな場所を探してくれるようになります」
瀧口アナウンサー
「落とし物をしたときに、それぞれの場所へ問い合わせをしなくても、ネットで1度に交通事業者などへ横断的に問い合わせできるサービスがあるんです。
『落とし物クラウドfind』というものです。探し方は、落としたものの画像や特徴、落とした可能性のある日時や場所などを登録。すると、画像認識AIが交通事業者などが登録している落とし物と照らし合わせ、見つかれば連絡がくるというものです。
去年12月から始まったサービスで、導入しているのは羽田空港や日本交通、京急電鉄など交通系の8事業者。来月からはJR東日本でも導入される予定です。
まだ横断的に検索できるのは首都圏を中心にした交通機関ですが、年内には商業施設なども一括で検索できるよう、進めているということです」
鈴江奈々キャスター
「駅でも、隣の商業施設で忘れてしまうと、そこで預かっていることもあるので、そこで情報がつながると、うっかりさんとしては助かります」
瀧口アナウンサー
「落とし物をしたら、まずは警察や施設などに届け出をして、検索サービスなども使いながら、落ち着いて探すといいのではないでしょうか」
(3月3日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より)

【#みんなのギモン】身の回りの「怒り」や「ギモン」「不正」や「不祥事」。寄せられた情報などをもとに、日本テレビ報道局が「みんなのギモン」に応えるべく調査・取材してお伝えします。(日テレ調査報道プロジェクト)

「政治家続けますか?」議員33年目で落選した枝野幸男氏に聞いた敗因、高市旋風、そして進退「天命がなければ…」〈中道落選者のいま〉

中道改革連合が惨敗した衆議院選挙で注目を集めたのは立憲民主党を立ち上げた枝野幸男氏まで議席を失ったことだ。議員になって33年目で初の落選。中道の敗因分析は口にしないが、「立民」として活動を続ける仲間に「今度こそ草の根の意見を聴いてどうするか決めてほしい。単純に上が決めたから合流するなんて無責任なことをやったら誰もついていかない」とハッパをかける。自身の今後について明言は避けるが「明日はどこにある? ヨロヨロと立ち上がれ」と鼓舞するあの歌を聞きたいという。
【画像】落選から1か月…枝野氏の今の気持ちを表した乃木坂46の曲
「最初から気持ち悪さは感じてました」
議員会館を初めて出てどんな感じですか? 枝野幸男氏(以下同) いや実は、そろそろこういう時に備えて荷物を減らしてかなきゃいけないなと思い始めていたところでした。あと何十年も(議員を)やるって年齢でもないからそろそろ断捨離をしないとと。
1、2年前から思ってたんですが、やっぱり大変です。計画的でない引っ越しは。
11回連続当選されて12回目に落選されました。何が違いましたか? 選挙期間中の厳しさということでは(第二次安倍政権下で自民党が大勝した)2014年とか(05年の)郵政選挙のほうが街頭では感じましたね。
今回、街の反応は決して悪くなかった。ただなかなか言葉で表現できないんですけど、最初から気持ち悪さは感じてました。
それは、SNSやネットの影響力によるものですか? ネットが玄人の見立てを覆して想定外の結果をもたらした最初の選挙は2017年(立憲民主党が創設直後に野党第1党の55議席を取った衆院選挙)が初めてなんですよ。あの時はネットの追い風で助けてもらった経験があるので影響力はわかっています。
今回はその気持ち悪さではないですね。それが何かは私が政治家を辞めて評論家になるんだったらしゃべりますけど、まだ政治家ですから自分の頭の中にあればいいんです。
高市首相の人気の高さをどう思いましたか? ネット社会であるがゆえに、ブームが長続きしない傾向は強くなってるんですよ。逆に言えば選挙では瞬間風速が問われるのは自分なりにわかっていて、(高市人気は)瞬間風速を生みかねないとは感じてました。客観的に支持率が高かったですから。
ただ、高市さんへの支持は政策へのものではない。だから高市さんがこれから推し進めるものを「おー、そんなつもりじゃなかった」っていう人がたくさん出てくる可能性はあります。
「女性初の総理だから頑張ってほしい」みたいな期待はあっても、高市さんはそれだけじゃなくて、歯切れの良さとか開き直り方の強さとか、それなりにうまい。弱点にもなりかねないけどそこをうまく活かしたと思いますよ。
郵政選挙での小泉純一郎首相(当時)のような勢いですか? いや、小泉さんは郵政民営化で真っ二つに世の中を割って敵も作りましたけど、高市さんは実はそんなに世論を二分する話で支持を受けたんじゃなくて、ふわっと、みんなが「とりあえずやらせてみたら」と思う感じをうまく作りました。「弱いけど大きい支持」というか。
大したもんだと思います。だからこちらに対する反発はなかったわけです。
「野党側が下手くそだった」
結果、自民党の議席は大きなものになりました。 ただ、結果全体では自民党だって岸田(文雄)政権の時の選挙と大して変わらない票しか取っていなくて、いろんなものが重なった結果だと思います。
みんなが閉塞状況の中でイラ立っている社会状況があり、ネットによってそれが増幅されたこと。それから高市さんの持つ弱点でもあるけど長所であるキャラクターがうまくハマった。
そこに小選挙区制度の機能で、野党側が下手くそだったこともあって(自民が)たくさんの議席を得たので、今回爆発的なブームだったとは思ってないです。
この政治状況で枝野さんが追求した政治を取り戻せますか? 正直わかりません。基本的には僕は保守の政治家だと一貫して自負していて、政治は永遠の微調整だと思っています。自分の思う方向とは違う方向に大きく傾く時もある。
それが本来の保守だし、本来の民主主義のあり方だと僕は思ってるから、自分と違う方向に傾くこと自体は別に当たり前のことだと思っている。
ただ日本だけじゃなくてトランプさんのアメリカなど世界の状況も今、一番悪い方に増幅している局面と重なって、“限界値”を超えている可能性があることは否定しない。でもわからない。わからない以上は微調整の中にあるんだと思って頑張るしかない。
野党のミスはなんでしょう。 それは言いません。(中道の)執行部に聞いてくださいとしか言いません。
立民の結党精神は中道に引き継がれたと思われますか? 私は(立民の)両院総会で(中道への合流の)一任に賛成しているのでそれを評論する、できる立場じゃない。あの時に意見を聞かなかった地方議員や党員にお詫びをするだけの立場です。
草の根の民主主義と言ってきたので、あそこで「党大会を開け」「各地方組織から全部意見聞いてから決めろ。選挙間に合わなくても仕方がない」と言うべきだったんです。
今回生き残った中道の仲間には頑張ってほしい。一方で、立憲の創設メンバーとしては残った立憲(のメンバー)は、今度こそ草の根の意見を聴いてどうするか決めてほしい。
単純に上が決めたから合流するだなんて無責任なことをやったら、党員も議員も誰もついていかないと思うので、きちっと草の根の声に基づいて行動してほしい。これは矛盾してるかもしれないですが。
「天命がなさそうならそれは受け止めなきゃって感じです」
政治を続ける意志はお持ちですか? 「続けます」とカッコよく言うのが1番いいのかもしれないけど、現実的なことを考えると、来年の統一地方選と2年後の参院選で、政治家という立場でしっかりと仲間をサポートしなきゃいけない。(自分の今後は)そういった活動を続けていく中で最終的に判断しようと思ってます。
中央の政局にコミットするのはやりがいのある立場ではあるけれども、それだけが政治じゃない。むしろ草の根からやらなきゃいけないタイミングなのかもしれないと思っています。
私の作りたい社会をどう作っていけるのか、むしろ地域から、草の根から考えていきたいという気分です。(国会を舞台に)仲間や後輩には頑張ってほしいけど、口を出したいとかコミットしたいとか、そんな感じはないです。
――2年後の参院選後のことはある程度見通していらっしゃいますか? 先行きの見えない政治ですからね。無責任なことは言わないようにはしてますけど、人事を尽くして天命を待つ、ですかね。天命がなさそうならそれは受け止めなきゃって感じです。
今回は野党側の焼け野原具合が従来とは違いますけど、でも昭和20年の日本も焼け野原から立ち上がったので、それと比べれば大したことはない。
私はね、鈴木貫太郎(元海軍大将、1936年の二・二六事件で襲撃され重傷を負うも生還。アジア太平洋戦争末期に首相としてポツダム宣言の受け入れ調整に奔走した)が大好きなんです。雪の2月といえば二・二六事件でね。鈴木貫太郎は本当に命まで失いかけた。こっちは政治生命はちょっと重傷だけど、命まで取られようとしてるわけじゃないから。鈴木さんはあの時68歳。私はまだ61歳。前向きに考えてます。
AKBソングがお好きですよね。落選直後の週刊新潮の取材にはその時の気持ちをAKB48の「チャンスの順番」に例えておられましたが、今はいかがですか? 乃木坂46の「夜明けまで強がらなくていい」ですかね。(AKBソングは)いつも移動の時にスマホで聴いてますから。ただ移動が減ってしまって。
だから講演依頼があると嬉しいんですよ。オファーが来ると地方行けるから。
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枝野氏が今の気持ちを重ねているという「夜明けまで強がらなくていい」のサビでは、メンバーたちがこう歌い上げる。「明日はどこにある? ヨロヨロと立ち上がれ」と。
枝野幸男/えだのゆきお 1964年5月31日生まれ。日本新党の候補者募集で旧埼玉5区の候補者となり、同年の衆議院選挙で初当選。以来2024年の衆院選まで比例復活も含め11回連続当選。11年1月、民主党の菅直人内閣で内閣官房長官に就任し、同年3月の東日本大震災で起きた東京電力福島第1原発事故に対応した時は不眠不休ぶりから「枝野寝ろ」との流行フレーズも生まれた。17年には立憲民主党を立ち上げ、初代代表に就任。24年の立憲民主党代表選にも出馬したが敗れた。今年2月の衆院選で小選挙区で落選し、比例復活もならなかった。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

《高市政権で「愛子天皇」は実現するのか》保守派の一部で浮上する“愛子さまから悠仁さまに皇位をつなぐ”リレー論 女系天皇反対派も「男系女性天皇」なら納得できるか

皇族の減少で皇統の存続が不安視されて久しい。そうしたなかで広がるのが「愛子天皇待望論」だが、男系男子による継承を求める岩盤保守層の支持を受けてきたとされる高市早苗・首相のもとでは、実現の可能性は低いと見られてきた。だが、この先には高市首相が「愛子天皇」誕生に動くかどうか、決断を迫られる局面が訪れることになりそうだ。一体、どういうことなのか――。【前後編の前編】
高市首相の支持層に変化も
総選挙に圧勝して第2次内閣をスタートさせた高市首相は、2月18日夜の新内閣発足会見で「皇室典範の改正はまさに国家の基本に関わる先送りできない課題と認識している」と力を込めた。
現在、皇位継承権を持つのは皇嗣の秋篠宮文仁親王(60)、悠仁親王(19)、上皇の弟の常陸宮正仁親王(90)の3人のみ。新聞各紙の世論調査では「女性天皇」への賛成や容認が69%(読売)~90%(共同通信)に達し、国民の間では「愛子天皇」への期待が高まるが、皇室典範は「皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する」(第一条)と定めており、女性・女系天皇は認められていない。
高市首相はもともと男系男子継承を支持する岩盤保守層に支えられており、衆議院議長に麻生派の森英介氏が選出されたのも、男系男子による皇統維持を意識した人事とみられている。そのため、天皇皇后の長女である愛子内親王(24)への皇位継承の実現には否定的な立場とされてきた。
しかし、今回の総選挙で高市自民党は従来の岩盤保守層にとどまらず、より幅広い層の支持を集めた。その新たな支持層には、安定的な皇位継承のためには男系男子継承にこだわらず、世論調査で賛意を集める「愛子天皇」の実現を期待する人々も含まれる。こうした支持層の変化を踏まえ、これから皇室典範改正に取り組む高市首相が女性天皇容認論を正面から議論する可能性が出てきたというのだ。
実は、高市首相が政治の師と仰ぐ故・安倍晋三・元首相も、愛子天皇の可能性を探ろうとしていたとの証言がある。
安倍番記者として数々のスクープを報じた元NHK記者のジャーナリスト・岩田明子氏が明かす。
「誤解がないように言うと、安倍さんは男系男子による皇位継承を理想としていた。そして悠仁さままでの現在の皇位継承順位は変えないというのが大前提でした。それを踏まえたうえで、『安倍内閣の体力があるうちに、有識者会議を立ち上げる。そして将来、愛子天皇誕生への道筋に向けても責任ある議論を進めなければならない』と口にし、メモを作成していた。総理退任後は、養子案の動向を見守っていたが、その後、凶弾に倒れてしまった」
そうしたなか、保守派の一部で浮上しているのが愛子内親王から悠仁親王へと皇位をつなぐ「リレー論」だ。
元日本テレビアナウンサーで皇室ジャーナリストの久能靖氏が語る。
「一つの考え方として、次世代は愛子さま、さらにその次を悠仁さまにするという皇位継承順位の特例を設ける。保守派の多くは父系に天皇の血を引かない『女系天皇』に反対している。その点、愛子さまが即位すれば天皇の父を持つ『男系の女性天皇』になる。
日本の歴史上、男系の女性天皇は10代8人いました。愛子さまの次が男系男子の悠仁さまになるのであれば、保守派の反対が強い女系天皇にはつながらない。重要なのは天皇制、皇室の存続の危機だと認識すること。女性天皇について、国民的な議論をする必要がある」
(後編に続く)
※週刊ポスト2026年3月13日号

サナエが成長のスイッチを押して、押して、押しても意味がない…組織論の専門家が指摘する”高市自民の弱点”

2月の衆議院選挙で高市自民党が大勝した。きわめてイレギュラーな時期での解散に始まり、高市首相の討論番組欠席騒動などがありながら、結果はあまりにも鮮烈だった。自民党の大勝というより最大野党であった中道改革連合の大敗ではないかという見方もある。
なぜこのような結果になったかの分析が多々行われるなか、勝ち負けの原因もさることながら、今後どうなっていくかを考えることもまた重要であろう。
今回の選挙で、過去にはあまり見られなかったフレーズが躍った。「推し活選挙」である。
「まだ投票がお済みでない全国のサナエファンのかたは、投票用紙に高市早苗と書きましょう。こういう呼びかけがあって思わず笑った。昨今の政治が『推し活』になっていることを象徴している。」
と田中優子氏(法政大学名誉教授)は某新聞の社説で書いている。筆者はこの「サナエファン」と呼称していた原典は見つけられなかったのだが、Xに「【公認】チームサナエが日本を変える」という名を冠したアカウントは発見した。フォロワー16万3000人となかなかの影響力だ。
カタカナ呼びは親しみやすさを喚起すると同時に、軽薄な人気取りのようにも確かに思える。
似た文脈として、高市氏のYouTube動画も話題になった。自民党公式チャンネルから配信された「【高市総裁メッセージ】日本列島を、強く豊かに。」と題された動画は、公開当初から異常な再生数の伸びを発揮。2月24日時点で実に1億6000万回の再生数に至っている。
あるインフルエンサーは、このくらい動画を伸ばすためには広告費が2億~7億円は必要なはずだとも指摘する。大手広告代理店がサポートしているはずだ、とも。
筆者はこの元動画を確認するために自民党や高市氏の公式チャンネルを確認したのだが、動画の数が多いのに驚いた。「バズるためにはまず投稿数を増やせ」という鉄則を守っている。かつ各動画、1万程度は再生されている。いわゆるショート動画も多い。
「政治活動」が過去と非連続なフェーズに突入したことを実感した。政治家が企業のマーケティング手法を応用し、インフルエンサーとなり、再生数を軸にバーチャルな支持を獲得するモデルにシフトするというフェーズである。
推し活選挙の何が悪いの? という方もいらっしゃるだろう。
筆者の理解では、選挙とは国民の「代理人」、しかも「利害の代理人」を選ぶイベントである。自分の利害に関わることを変えてほしいけど、自分ではどうにもできないから、代わりになってくれる人を選ぶのだ。
子育て家庭の方が、育児環境の改善を願うから、それを公約にしている政治家を選ぶ。女性の社会進出を後押ししたいから、賃上げをしてほしいから、理由は個々で何でもいい。
自分は大富豪で、お金持ちに有利な政策を標榜している政治家がいい、と思うのも「自由」の範疇である。実際には特定の層のみを有利にしたり、誰かの権利を極端に侵害したりすることは様々な側面から制限されるだろうが、選挙とは「自分を利する人」を選ぶのが道理なのである。
で、ここで、「自分の好きな人」を選ぶのはどうなんだ、という話である。見た目がいいとか、演説がうまいとか。若年層が高市氏を支持する理由が「女性(活躍の象徴となってくれそう)だから」だという話もあるようだが、高市氏の公式ウェブサイトの「高市早苗の政策」欄をみると、箇条書きで19の公約が列挙されているなかに「女性」の文字は出てこない(出産支援について触れている箇所はある)。
公約欄のトップの見出しが「『危機管理投資』と『成長投資』で『強い経済』を実現!」なので、高市氏の主眼がどこにあるかはわかりやすい。高市氏が女性活躍の象徴とは言えても、女性活躍の優先順位は低く、積極的に推進してくれそうではないことも推論できる。
アイドルへの推し活なら、別に好きな人を盲目的に推したらいいだろうが、政治の場面で同じ理屈でやるのはどうなのだろう。「私はサナエを推していたら幸せなの」って、まぁいいけれど、もうちょっと社会制度とか自分の仕事とか家庭とかそういうことを主眼にした方が……というのは余計なお世話なのかもしれない。そうした国民の態度もまた、変節の時期にあるようにみえる。
なお、今回の選挙の投票率は(大雪の日だったとはいえ)、56.26%で前回24年から約4%増だった。岸田政権時から大きく増えたわけではない。自民党の得票率も、実は岸田政権と大差ない。票はさして変わらず、議席で大勝したというのが実際のところであり、やはり自民党の勝利というより野党の敗北なのである。
つまり推し活「だから」勝てたわけでなく、因果関係が認められるかは微妙である。ただ問題は、精緻にみて推し活選挙に効果があったか、ではない。与党が推し活っぽい活動を大幅に拡大させ、かつ大勝したという事実は、今後同様にふるまうことに正当性を与えた。効果のあるなしに関わらず、選挙が推し活化していく流れは避けられないように思える。
さて、圧勝した高市政権は、このまま快進撃を続けるだろうか。自民党が一強すぎることや、この圧勝が「独裁」を生むのではないかという懸念もありうるだろう。
筆者の専門は政治ではなく経営組織論であるので、組織の話をしたい。エディス・ペンローズ(1914~1996)という経済学者がいる。『企業成長の理論』(1959年初版)という書籍で有名で、本のタイトルの通り、企業組織の成長の研究をしていた学者だ。
彼女の著名な業績のひとつが「ペンローズ効果」で、「ある期に成長を達成した組織は、その次の期の成長を減退させる」という仮説である。要は、組織が成長し続けるのは難しい、という話だ。
ペンローズは、その主因を「経営者サービス」だとしている。耳慣れない言葉だろうが、ざっくり言えば経営者や経営陣の能力のことである。
例えば、3名で始めたスタートアップがあるとして、売り上げが伸びてきたので社員を10名に増やしたとしよう。
そのままガンガン成長し続けられるかというとそうではなく、規模が大きくなり経営者らが多忙になることで、成長機会の発見や、経営資源の配分、新たなメンバーへの教育訓練などの「マネジメント」がうまくいかなくなり、成長が減退するという理屈である。直感的には理解できる。
ペンローズ効果は大企業にも働くようで、近年では、トップ・マネジメント・チームがもつ経営者サービスがどう成長に影響しているか、といった観点から研究がなされていたりする。
さて、高市政権の話である。大勝した自民党は、急成長企業と同じ状況にあるといえよう。そして、歴史的にみても、過去に似たようなことは起きている。「小泉チルドレン」だ。
小泉純一郎政権下、郵政民営化を争点とした2005年9月の衆議院選挙において、自民党の新人議員が83名もの大量当選を果たし、その新人議員らは小泉チルドレンと呼ばれた。83名の当選になぞらえて「83会」とも自称していた。ちなみに今回の自民党の新人当選者は66名で、約2割を占める。
この小泉チルドレンらがぶつかった壁が「教育」だったと言われる。経験が浅い議員が多く、杉村太蔵氏を代表としてトラブルも頻発した。ここで機能したのが武部勤幹事長であったという。「偉大なるイエスマン」を自称し、新人議員の教育長を務めた「番頭」がいたのである。
小泉チルドレンには有力な「生存者」も少なくはない。現在閣僚を務める木原稔官房長官、赤沢亮正経産大臣、片山さつき財務大臣らは元「83会」である。
ただ小泉チルドレン全体の勢いは長続きしたとは言い難かった。2009年の選挙では73名が立候補し、再選は10名にとどまった。2012年には30名以上が議員復帰を果たすものの、勢いは一過性だったことは否めない。
推し活選挙の弱点というか注意点として、あくまで推している人たちは「外の人」でしかない、という点がある。サナエ推しの人々が、議員の教育や選挙後の党内マネジメントに寄与しうるわけがない。少なくとも直接は関与できない。その意味で、人気は無力である。
よってこれからの高市氏は、人気にとどまらないカリスマ性や、巨大化した組織をやりくりするリーダーシップが必須となる。
ペンローズ効果や企業組織からも学べるのは、組織のリーダーシップは単独で発揮する必要はないという点だ。シェアード(分有型)リーダーシップといって、リーダーシップを集団の機能としてみなすアイデアは、経営学では一般的なものとなっている。
やや古い例として、1999年より企業再建のために「日産リバイバルプラン」を実行したカルロス・ゴーン氏がいる。彼はカリスマ的なリーダーとしてメディアに露出しながらも、若手を抜擢して「クロス・ファンクショナル・チーム」と呼ばれる組織横断型のチームを編成していた。リーダーシップはチームで発揮できるものでもあるのだ。
自民党にとっての成長が停滞しないためには、経営者サービスが減退しないようにするためには、いかにトップ・マネジメント・チームを作るかが肝要であろう。閣僚や行政との結節点のみならず、党組織をまとめあげ、育てる体制が必要である。ある個人が目立っているとき、その個人がどういうチームやネットワークを有しているかに着眼するのが、組織論の基本だからだ。
高市氏は2月20日に施政方針演説を行い、昨年話題になった自らのフレーズをもじって宣った。
「とにかく成長のスイッチを押して、押して、押して、押して、押しまくってまいります」
もしペンローズならば――奇しくも、時代背景としては珍しくペンローズも女性であった――忠言を授けるだろう。「成長を連続させることは、非常に難しいのであるよ」と。経済にせよ党組織であるにせよ、である。
成長、成長と息巻く前に、足元の組織を、「身内」をしっかりマネジメントせねばならないのだ。
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(経営学者、東京大学大学院経済学研究科講師 舟津 昌平)