万博は「大阪の独り勝ち」だったのか 観光客周遊狙いも効果限定的、客室単価6・7%減も

13日に閉幕した大阪・関西万博は大阪だけでなく、関西一円の活性化を期して「関西」の名も冠することになった。関西や近隣の各府県にはサテライト会場が設けられ、万博にちなんだキャンペーンも展開。万博を訪れる観光客の周遊を狙ったが、夢洲(ゆめしま、大阪市此花区)の会場の混雑ぶりと比して、周辺の集客は限定的だったといえ、「大阪の独り勝ち」との声も漏れる。
万博を巡っては当初、大阪単独で開催する案もあったが、関西全体での開催に転換。鳥取、徳島、福井、三重を含む9府県にサテライト会場を設けるなどした。
京都府では京都の魅力発信の拠点として、JR京都駅ビルにオリジナルスタンプなどを備えた「EKIspot KYOTO」を開設。9月16日時点で延べ約10万3千人が訪れたが、関係者は「万博と連動した観光客誘致の効果については、精査する必要がある」と慎重な見方をしている。
万博会場には半年間で約2558万人が訪れ、大阪に観光客が集中したとの見方がある。
京都市観光協会によると、市内宿泊施設の平均客室単価は、7月が前年同月比4・2%減、8月が同6・7%減となった。協会がホテルなど約120軒に聞き取ったところ、「宿泊客の需要が大阪に流れた」という声があった。稼働率を維持するため宿泊単価を下げたとみられ、今後詳細に要因を調査するという。
兵庫県では、県全体をパビリオンに見立てた体験型観光事業「ひょうごフィールドパビリオン」を展開。さまざまな体験型プログラムを用意したが、参加した事業者へのヒアリングでは、6割が昨年度の前半と比較して同数または減少したと感じたという。
万博のサテライト会場となった兵庫県立美術館(神戸市中央区)では、県の魅力をPRする「ひょうご EXPO TERMINAL」を実施。来場者数60万人を目標としていたが、今月9日時点では9万人程度にとどまった。
県によると、物価高により展示物の規模を縮小したことや、小学校などの教育旅行先として万博会場が優先されたことなどが影響した可能性があるという。ただ、万博最終日の13日には多くの家族連れの姿がみられた。担当者は「(来場者数が)目標からは離れているが、ひょうごフィールドパビリオンの入り口となる効果は一定あったと思う」としている。
万博を訪れた観光客を呼び込むため、独自のサービスを展開した県も。徳島県は、万博会場内の徳島ブースを訪れた県外在住者を対象に、通常2千~4千円程度かかる徳島までの高速バスやフェリーを片道500円で利用できるクーポンを配布した。
10万4392枚を配り、8月末の利用期限までに約1万3千人が利用したとみられる。実際の県内への経済効果の算定は今後になるが、県の担当者は「万博は多くの人に徳島に関心を持ってもらうきっかけとなったのではないか。引き続き観光PRに取り組んでいきたい」と話した。

自民が比較第1党転落も、試算 衆院選、公明票喪失で29議席減

共同通信社は16日、公明党の連立政権からの離脱決定を受け、衆院選小選挙区で自民党候補が公明支持層の票を失ったと仮定し、2024年衆院選の獲得議席への影響を試算した。自民は首都圏を中心に29議席減らし、比較第1党から転落。立憲民主党が伸長し、自民を上回る結果となった。
公明は支持母体・創価学会の組織力を生かし、自民候補を支援してきた。自民は日本維新の会との連立協議を始めており、合意すれば新たに関西などで維新支持層を取り込める可能性はある。だが公明票は全国で1選挙区当たり1万~2万票はあるとされ「公明票を失うのは手痛い」(自民選対筋)のが実情だ。
公明支持層の票を選挙区ごとに推計するに当たって、前回衆院選で共同通信の出口調査に対し、比例で公明に投票した人のうち、普段の支持政党を公明と答えた割合を算定。公明の比例票にこの割合を掛け合わせて公明支持層の票と見立て、前回の小選挙区で当選した自民候補の得票から差し引いた。
その結果、埼玉、千葉、東京、神奈川の4都県を中心に全国計29選挙区で自民候補が敗北に転落した。

維新、企業献金廃止を要求=自民と17日再協議―野党も多数派工作

自民党の高市早苗総裁と日本維新の会の藤田文武共同代表は16日、国会内で会談し、連立政権の発足を視野に入れた政策協議を始めた。維新は企業・団体献金の廃止を要求。看板政策である「副首都」構想実現、社会保障改革も求めた。自民は持ち帰り、両党は17日に再び協議する。
維新が自民に示した政策要望は12項目あり、2年間の食料品の消費税率ゼロ、国会議員の1割削減などを盛り込んだ。自民の回答が焦点になる。政策協議には両党の幹事長と政調会長が同席し、高市氏は改めて連立入りを要請した。
会談後、自民の小林鷹之政調会長は記者団に、外交・安全保障やエネルギー政策など「国家運営の軸になる政策の基本的なところは一致していると確認した」と明言した。一方、藤田氏は消費税減税など折り合わなかった点が残っていると説明し、企業献金廃止について「旗を下ろすつもりはない」と強調。21日の臨時国会召集をにらみ、20日までに結論を出す意向を示した。
維新は協議に先立ち両院議員総会を開き、自民との交渉について執行部に対応を一任した。吉村洋文代表(大阪府知事)は府庁で記者団に、政策面での条件について「トータルで決断する」と語った。高市氏も臨時役員会で一任を取り付けた。
臨時国会で行われる首相指名選挙を巡る与野党の多数派工作は、維新を軸に激化している。野党候補の一本化を目指す立憲民主党の野田佳彦代表は16日、テレビ朝日の番組で「維新を野党の側に引っ張れるよう頑張りたい」と述べた。
立民、維新、国民民主党の3党は15日の党首会談で首相指名選挙での連携について話し合ったが、結論は出なかった。これを受けた16日の幹事長らによる会談では、維新が自民との協議の状況を報告。自・維交渉がまとまらなかった場合、改めて3党会談を行うことを確認した。
16日は国民民主の玉木雄一郎代表と公明党の斉藤鉄夫代表の会談、立民の安住淳幹事長と公明の西田実仁幹事長の会談もそれぞれ行われた。安住氏は記者団に「(自維への)対抗軸として公明と連携し、国民民主にも加わってもらって体制を整えたい」と語った。17日には野田氏が斉藤氏と会う予定で、首相指名選挙での協力の可能性を探る考えだ。 [時事通信社]

【全文公開】維新・吉村代表が生出演、自民と政策協議“連立の条件”何が最重要?選挙区調整は?【Nスタ】

井上貴博キャスター: 日本維新の会・吉村洋文代表が中継で出演してくださいます。どうぞよろしくお願いいたします。
日本維新の会吉村洋文代表: よろしくお願いいたします。
社会保障と副首都、この2つは絶対条件
井上キャスター: 今日(16日)政策協議が行われましたが、やはりその模様を見ていても、政策面での溝、もちろんエネルギー・安全保障は近いというところは一貫していますけれども、一方で企業・団体献金、後は消費税についての溝は相当深いんだろうなというのを感じます。このあたりはどうされるのでしょうか。妥協していくことになるのでしょうか。
日本維新の会吉村洋文代表: この協議については、12項目かなり幅広く提案させていただきました。というのも今回、高市新総裁から、ある意味強い思いをもって、熱量を持って、国家の運営方針のあり方も含めて連立の打診を受けています。
そのため、一部分だけの話ではなく、国家運営をしていくという観点からすると、外交であったり、安全保障であったり、防衛であったり、非常に重要です。社会保障の問題も非常に重要ですし、物価高対策も非常に重要です。
私が強い思いを持っているのは副首都構想です。これは私も政治家として強い思いを、日本の成長のために必要だという思いを持っています。教育無償化もそうです。
非常に幅広い分野を今回協議いたしましたので、最終的には、当然すべてが合致するわけではありませんが、きちんと我々が納得できるものになるかどうかという協議をこの数日の間で詰めていきたいと思います。
明日(17日)また協議をすると聞いているので、なかなか一日でというのは難しいと思いますが、首班指名の日にちは決まっているので、スピード感を持ってやっていこうと思います。この数日間は胆力と判断力が重要になると思います。
井上キャスター: もちろん政策の優先順位があるということだと思いますし、すべての政策が一致するとも思っていません。
ですが、二つ細かく伺わせてください。企業・団体献金廃止は、やはり維新としては「既得権益の政治を壊すんだ」という旗印にしていた根幹の部分だと思います。ここを譲るとすると、維新の存在意義というものが瓦解してしまうのではないか。
消費税についても自民党とかなり違うものになってきています。この二点について、どういう落としどころをイメージされているのでしょうか。譲る、妥協するということでしょうか。
日本維新の会吉村洋文代表: 企業・団体献金の禁止については、他の政党と違って我々は実際に実行しています。それぐらいの強い思いを持って、企業・団体献金の禁止というのをこれまでやってきました。ただ、自民党とここについて溝が大きくあるというのは分かっています。というのも、公明党はまさにここで連立離脱したわけですから。考え方に大きな差はあるけれども、協議については真摯に進めていきたいと思っています。
消費税について、高市新総裁は「食品の消費税ゼロ」を主張した時期もありましたが、なかなか簡単にいくものではないということは分かっています。ただ私はこれはやはり必要だと思っているので、今日の時点でここというのはないですけれども、他の項目も含めて重要な政策はしっかりと詰めていきたいと思います。私が思う絶対条件は、社会保障、副首都。この二つが絶対条件です。
「企業・団体献金の廃止」合意できない場合は…
井上キャスター: 企業・団体献金の廃止で合意できなければ、連立はないと考えていいのでしょうか。
日本維新の会吉村洋文代表: トータルで考えていきます。
井上キャスター: 一歩引くこともあり得るということでしょうか。
日本維新の会吉村洋文代表: 他の項目によってトータルで考えていきます。
井上キャスター: この部分が維新の根幹のような気もしますが、そこが揺らいでしまいませんか?
日本維新の会吉村洋文代表: 他にも根幹の部分はたくさんあります。たとえば、議員定数削減もそうですが、そういったところも含めてやっていきます。
井上キャスター: そこは国民にも理解してもらえると。
日本維新の会吉村洋文代表: どこまで合意できるかにもよるとは思います。最終的には判断になりますが。
議員定数の削減も今回提言させてもらいました。議員定数の削減は国会議員として最もやりたくない改革だと思いますが、我々維新の会は実際にやってきました。そういったことも挙げていますので、非常に難しい合意になると思いますが、やっていきます。
井上キャスター: やはり一貫して全体でどうするんだというところですね。
TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん: 全体で考えると、それでも特に消費税などは自民党はおそらくゼロ回答でしょう。それに対して、たとえば継続協議というような落としどころが政治の世界ではありますが、そのような形で歩み寄るということは想定できるのでしょうか。
日本維新の会吉村洋文代表: 12項目あるので、改革をするとしたら、社会保障ひとつとっても大変です。簡単なことではありません。副首都構想についても、やはり首都圏だけに頼るのではなく、もうひとつ大きな軸を作ることは、日本にとって大きな構造改革ですので、簡単にいくものでもありません。
そのため、日本にとって本質的に必要なこと、そして我々が公約で掲げていること、特に、参議院選挙で公約に掲げた二つの柱は社会保障改革と副首都構想ですので、この二本の軸は絶対にぶれずにいきたいと思っています。
井上キャスター: 本質は人によって捉え方が変わると思います。たとえば、企業・団体献金の廃止を柱に据えて見ている方もいらっしゃいますし、消費税を柱にして見ている方もいらっしゃる。そこが合意できないで手を組むとなると、ただの数合わせじゃないかという批判についてはどう応じられますか。
日本維新の会吉村洋文代表: 全部の政策が完全一致だとしたら同じ政党ですよね。我々は違う政党です。
考えが違うところもあると思います。しかし、国家観であったり、経済政策であったり、本当に一緒にやっていけるかどうかは、我々の求める項目が非常に難しい項目もたくさんありますので、それについて自民党はどう考えるのか、高市総裁はどう考えるのか、高市総裁側も本当に難しい判断だと思いますが、その意見をしっかり聞いていきたいと思います。
星浩さん: 政治と金の問題で、公明党と国民民主党が具体的に、政党支部を限定するという案を出しています。これに維新が乗って、立憲が乗れば、数的には成立するというかなり具体的な動きがあります。そういう具体的な問題を進めてほしいというのは、むしろ国民のニーズだと思いますが、その辺りはいかがでしょうか。
日本維新の会吉村洋文代表: そのような国民の皆さんの声もあると思いますし、それ以外の声もあると思っております。
企業・団体献金の禁止について、公明党と国民民主党は前回、法案を出さなかったですよね。我々が出せ出せって言っても出さなかった。そして結論を得ることができず、ここまで来ています。だから一歩でも二歩でも前に進めることが、僕は重要だと思っています。これから真摯に様々な協議をしていこうと考えています。
議員定数の削減めぐり「腹が立ってしょうがない」
出水麻衣キャスター: 先ほど藤田共同代表が会見で、12項目のなかのいくつかは持ち帰る、消費税の減税と企業・団体献金の廃止という部分が折り合えていないと明言されていました。
このあともそこが1ミリも進まないなかで、再び総理指名選挙で高市さん(の名前)を書くとおっしゃっていますが、そこの気持ちに揺らぎはないのでしょうか。
日本維新の会吉村洋文代表: 今まだ協議中ですので、消費税と企業・団体献金の禁止について、考え方に溝があるのは間違いないところです。
ただ、それ以外の項目についても、先ほど申し上げた議員定数の削減なんて、自民党も民主党も約束しましたが、この間一切やってこなかったですから、僕は腹が立ってしょうがないんですよ。
維新の会として約束した議員定数の削減は、109から88まで実際に減らしました。もう大混乱になりましたが、それをやって、そこからさまざまな改革をやってきたというところもあります。
議員にとって最も嫌なのは議員定数削減ですが、僕はこういったところのほうに強い思いを持っています。
星浩さん: 連立と候補者調整についてお伺いします。
維新は大阪周辺から全国展開を進めてきて、大阪では全部勝ちましたが、それ以外のところで自民党と対決してきたわけです。今度、自民党と連立を組むとなると、自民党と対決した候補者たちは次から見捨てるということになるのでしょうか。
日本維新の会吉村洋文代表: いや、選挙区調整や選挙のことはまだ先の話だと思っています。まずは政策協議がまとまるかどうか、ここだと思います。政策がやっぱり大切ですから。そこが根本なので。
井上キャスター: 吉村さん、今日はどうもありがとうございました。
政策に溝があるという部分は認めている。これをどうするのか時間がないなかで、明日(17日)も協議を行うということですが、どう動いていくのでしょうか。
========== <プロフィール> 星浩さん TBSスペシャルコメンテーター 1955年生まれ 福島県出身 政治記者歴30年

警視庁の対応巡り都に賠償命令=外国人女性ら一部逆転勝訴―東京高裁

トラブルに駆け付けた警視庁の警察官の対応を巡り、南アジア出身の50代女性と日本国籍の長女(8)が東京都に計440万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が16日、東京高裁であった。萩本修裁判長は請求を棄却した一審東京地裁判決を変更し、計66万円の支払いを命じた。
判決によると、女性らは2021年6月、公園で見知らぬ男性から息子が女性の長女に蹴られたと詰め寄られた。事情聴取後、警察官は民事訴訟での利用を条件に男性に女性の住所や氏名、電話番号を伝えたが、男性はその後、SNSで女性の個人情報を記した多数の差別的な投稿をした。
萩本裁判長は、男性は現場で、差別意識から乱暴な言動を繰り返しており、個人情報を知れば誹謗(ひぼう)中傷をする危険があることを認識できたと指摘。「女性の承諾を踏まえても注意義務に違反し違法」と判断した。
女性側は、警察官が長女に「どうせお前が蹴った」などと発言したとも訴えたが、「警察官の行動として容易には想定し難い」として一審に続いて退けた。
判決後、都内で記者会見した女性側の代理人弁護士は「一部勝訴と言えるが、提訴の趣旨からすると全く満足のいくものではない」と話した。
警視庁の庄司博幸訟務課長の話 判決内容を精査した上で今後の対応を検討する。 [時事通信社]

千葉県知事、切り取り記事「許可しない」投稿を修正 「遠慮して」に

千葉県の熊谷俊人知事が16日、自身の交流サイト(SNS)のアカウントに「一部を切り取り記事化するのは許可しません」と掲載していることは「適切ではなかった」として、文言を修正した。熊谷氏は投稿内容の一部が切り取られて本来の趣旨と異なる伝え方をされていると敏感になっていたが、報道機関から「威圧的だ」と指摘された。
熊谷氏はX(ツイッター)とフェイスブック(FB)のアカウントの自己紹介文に「一部を切り取り記事化するのは許可しません」と記載していた。記載を始めた時期は明らかにしていない。
熊谷氏は16日の定例会見でこの文言について問われ、「全体の趣旨と違う内容で記事化されるのを防ぐため」と説明。投稿内容を要約して報じる際は「私に許可を得てほしい」と注文した。記者から「威圧的と受け止められる可能性もある」と指摘されると、「報道の自由は理解している」と釈明した。
ただ、熊谷氏は約3時間後に再び報道陣の取材に応じた際、「現在の文章は適切ではない。検閲ではないかと思われたことは大変申し訳なく思う」と述べた。その後、XとFBの文章を「全体の趣旨と異なる形で一部を抜粋して記事化・紹介するのはご遠慮下さい」に修正した。【中村聡也】

両陛下と愛子さま、東京都慰霊堂を23日に訪問へ…ご一家の訪問は初

宮内庁は16日、天皇、皇后両陛下と長女愛子さまが戦後80年にあたり、今月23日に東京都慰霊堂(墨田区)を訪問されると発表した。同所には、関東大震災や東京大空襲などの死者の遺骨が納められている。宮内庁によると、ご一家の訪問は初めてで、当日は空襲の犠牲者の遺族らと懇談される。両陛下は、戦時中に空襲などで多くの尊い命が失われたことを痛ましく思われているという。

【解説】野党「まとまる」のか 次の首相の座は…高市氏? 玉木氏? 首相指名選挙、異例の展開

野党一本化が成立し、“玉木首相”が誕生する可能性はあるのでしょうか? 15日に立憲民主党、日本維新の会、国民民主党の野党三党の党首が首相指名選挙に向けて、会談を行うことがわかりました。
情勢は混とんとしていて非常に緊迫していますが、結局のところ「日本の次の首相」は、誰になるのでしょうか? 小栗泉・日本テレビ特別解説委員が解説します。
玉木氏を中心にした動きが目立ってはいますが、「結局、高市さんになるのでは」という声も根強いのです。
というのも、自民・公明の連立が解消されたことで「野党がまとまれば」政権交代の可能性があるのですが、この「まとまる」が問題です。
次の首相を決める「首相指名選挙」は来週21日にも行われる見通しで、それまでに、14日に行われたような政党間の協議がどう進むか、その行方次第ではありますが、現状、自民党内からは「野党はまとまらないだろう」という声が出ています。
──となると、すべての党が「少数」のまま、首相指名選挙に臨むことになるのでしょうか?
そうなんです。野党協議がまとまらなかった場合、議員数で1位の自民党は「高市氏」に。仮に、2位の立憲が「玉木氏」と書いたとしても、立憲と国民民主だけでは「高市氏」を超えることはできません。
ここに維新がのれば、玉木氏の芽は出てきますが、維新の遠藤国対委員長は14日、自民党の梶山国対委員長と都内で会談し、国会対応を協議するなど、そう簡単に野党でまとまれる環境ではないんです。
自民党の閣僚経験者からも「高市さん以外が選出される可能性はないだろう」という声も出ています。
一方、14日はこんな動きもありました。
もし高市氏が首相に選出された場合、防衛相には小泉進次郎氏を、総務相には林芳正氏を、それぞれ起用したい考えで調整を行っていることがわかりました。
高市さんには、総裁選で戦ったすべての候補を党や内閣の要職に起用することで、自民党を1つにまとめたいという狙いがあります。
──ただ、高市首相が誕生したとしても、政権の運営は大変なことになりそうですね?
そうですね、もし高市政権が誕生したとしても、どの野党の協力も得られなければ、自民党は公明党が離れたことで過半数に37議席も足りない、少数与党となります。
ある自民党幹部は、もし高市氏が首相になったとしても「超少数与党で結局、野党に妥協するしかなくなる」「それでは、政策(実現)の手柄は野党になってしまって何の意味もない」と話しています。
自民党内からは、そうなった場合、「当面の物価高対策として補正予算は成立させたあと、解散・総選挙に打って出るしか打開策はないのでは」という声すら出ています。

藤井貴彦キャスター
「参院選が終わってから約3か月、石破首相が退陣表明をしてから1か月がたちました。いまだに臨時国会は開かれず、異例の政治空白が長引いています」
「一刻も早く、国民の生活に寄り添う政策を進められる体制を、作り上げてもらいたいと思います」
(10月14日放送『news zero』より)

〈自公決裂〉「高市さんは公明党に土下座する気はないだろう」造反者リストも出回るなか、高市新総裁の初連休は“ひきこもり”…国民&維新との連携キーマンは“裏金”の萩生田氏か

自民党は10月14日に両院議員懇談会を開催し、高市早苗総裁(64)が、公明党の連立離脱について経緯を説明した。高市氏が「私の不徳のいたすところだ」と反省を述べる場面もあったというが、その本音は――。
【画像】自民党と公明党が初めて連立政権を組んだ歴史的瞬間
自民党内からも「ついていくのが馬鹿らしくなる」の声
両院議員懇談会では、高市氏の責任を問う声は表だって出なかったという。しかし、自民党の一部で“高市執行部”への不満が高まっていることは否めない。
「(新総裁が)高市氏でよかったのか悔やまれてならない」
鹿児島市内で10月11日に行なわれた会合で、こう述べたのは、野村哲郎元農相(81)である。公明党の連立離脱について、「高市氏に対するアレルギーがあったのでは」と振り返り、「一度壊れたものは元には戻らない」と指摘した。
自民党は公明党と連立を組んだ1999年以降、選挙では“公明票”の助けを借りながら勝利し、国会では自公で過半数の議席を確保することで、円滑な国会運営を実現することを基本的な戦略としてきた。
その26年にわたる積み重ねが、突如として壊れた衝撃は大きい。
日経新聞は10月10日に、次の衆院選で公明党の選挙協力がなければ、自民候補の2割が落選するという分析を報じている。ただでさえ少数与党という状況だったが、公明党の離反により、国会での過半数確保に向けた多数派工作のハードルも高まった。
本来なら自民党が一致結束して取り組むべき難局だが、同党のベテラン衆院議員はこう指摘する。
「あれだけ露骨な論功行賞で党役員人事をやられたら、ついていくのが馬鹿らしくなるでしょう。総裁選で支援を受けた麻生太郎元総理を副総裁に起用し、その義弟・鈴木俊一元財務相を幹事長に据えた。その上、副総裁特別補佐に、コロナ禍の銀座クラブ通いで“銀座三兄弟”の異名を持つ松本純元国家公安委員長を起用。松本氏は現職ではなく、ただ単に麻生氏の一番の親友というだけですから……」
党役員人事では麻生派や、茂木敏充元幹事長(69)に近しい人材の登用が目立ったことから、小泉進次郎農相(44)を支援したグループとは、大きな“溝”が出きてしまったと指摘される。その反省からか、小泉氏を防衛相、林芳正官房長官(64)を総務相へ起用案が報じられている。
別の重要閣僚経験者は、こうため息をつく。
「本来なら、公明党に土下座してでも関係を再構築すべき場面です。しかし、公明党の連立離脱が決まった直後に、自民党が公明候補のいる小選挙区に独自候補を擁立するという報道が出るなど、高市氏の周辺に『むしろ公明に出て行ってくれて清々としている』といった雰囲気すらあるのが怖い」
「造反リスト」の怪文書が永田町に飛び交う事態に
執行部への不満がふつふつと高まる中、永田町では「自民党造反リスト」なるものが飛び交った。
現状では、野党がまとまらない限り、高市氏は首班指名選挙を経て、総理になる可能性が高い。しかし、その首班指名選挙で、野党候補に投票する自民党所属議員が現れるのではないかという憶測をもとにした怪文書だ。
不穏な空気が漂う中、高市氏は10月11日から13日の3連休、東京・赤坂の衆院議員宿舎から一歩も出なかった。「党幹部などとの連携は大丈夫なのか」と、危惧する声もあがった。
「官房長官に内定している木原稔元防衛相は密に連絡をとっている。ただ、党幹部の中には、高市氏が所属した松下政経塾の先輩で、もっとも近しい関係にあるとされる山田宏参院議員に『高市さんはどうしているのか?』と問い合わせる人もいる。人付き合いがあまり得意ではない高市氏に気を遣っているのでしょう」(自民党関係者)
毎日新聞の報道によれば、10月14日の両院議員懇談会で、高市氏は公明党の連立離脱について「私の不徳のいたすところだ」と反省を述べる場面もあったという。だが、近しい関係者は「高市さんの本音としては、公明党に土下座する気はないだろう」と見る。
「高市氏の周りでは、公明党の離脱にそれほど動揺しないほうがいいという強気の意見が少なくありません。むしろ、公明党にとらわれなくてもよくなったことを奇貨として、高市氏は腹を決めて、自分の経済政策や保守的なスタンスを貫くべきです。
まずは臨時国会で、国民民主や維新と連携しながら、物価高対策に迅速に取り組む。それを乗り越えたら、来年1月の通常国会の冒頭で解散総選挙に打って出て、議席を回復させる道も見えてきます」(高市氏周辺)
ただ高市氏の政治姿勢には党内でも警戒感がある。前出の衆院ベテラン議員は「過度に保守的なカラーに傾斜すれば、ついていけないという人も出てくるだろう」と指摘する。
前述の両院議員懇談会で、鈴木幹事長からは国民民主党や日本維新の会と連携を目指す方針が示された。ただ、「高市氏の周囲には政局を回せる人がいない」(前出・重要閣僚経験者)との懸念もつきまとう。
維新は総裁選期間中「進次郎総理」を見越し、自民党との交渉を進めていたが、高市氏の総裁就任で振り出しに戻った経緯がある。「旧安倍派ながら幹事長代行に登用された萩生田光一氏が、野党人脈が豊富な御法川信英氏の力を借りながらやりなおすしかないのではないか」(前出・ベテラン衆院議員)との見方も浮上する。
臨時国会は10月21日に招集される見込みだ。不透明な先行きに、自民党幹部の一人は「なるようにしかならない」とつぶやいた。
取材・文/河野嘉誠 集英社オンライン編集部ニュース班

“進次郎陣営”だった野田聖子氏、高市総裁の“裏の顔”暴露も「ただの女の嫉妬」と国民から冷めた声

自民党総裁選で勝利し、初の女性首相誕生に“王手”をかけたかに見えた高市早苗衆議院議員の周辺が騒がしい。
同期当選組の野田氏と高市氏
「高市新総裁の誕生を受けて、保守色の強い高市さんに公明党が難色を示し、連立の離脱を表明しました。公明党は野党との連携も示唆しており、高市さんが総理になれない可能性も出てきました。与党である自民党総裁と日本の総理が別の人間になる“総総分離”状態が長引く懸念もあります」(政治ジャーナリスト、以下同)
さらに、“身内”であるはずの自民党の野田聖子衆議院議員が、10月12日に音声配信メディアであるVoicy(ボイシー)内で発した高市氏批判とも取れる内容が波紋を呼んでいる。
「野田さんは、今回の公明党の連立離脱の背景を語りました。《今回の自民党のトップみたいな人たち》は公明党に対して《アンチの発言が多かった》こと、連立政権を組んでいても関係性は決して良好ではなかったと裏側を暴露しました。今回の連立離脱の動きについては《想定していなかった。正直どう表現したらいいかわからない》とも話しています」
仲間を後ろから撃つような野田氏の“口撃”にネット上では冷めた声が聞かれる。
《ただの女の嫉妬 くだらない》 《野田聖子さんって妬み僻み足引っ張りたいだけ》 《こういう時に人柄って出るよね。野田聖子が総理大臣になる日は永遠に来ない》
こうした声が寄せられる理由は、野田氏と高市氏が“ライバル関係”にあるためだと前出の政治ジャーナリストが解説する。
「野田さんと高市さんは1993年初当選の“同期”です。野田さんも2021年に総裁選に出馬しており、高市さんと同様、日本初の女性首相の座を狙ってきた人物です。この時の結果は岸田文雄さんが当選。野田さんは最下位になりました。次の24年の総裁選への出馬は断念しています。ここぞとばかりに、高市さんのせいで連立政権が崩壊したと言わんばかりの野田さんの物言いは、こうした関係性があるためと見る向きも多いのです」
公明党の支援や応援がない場合、次の衆議院議員選挙で自民党はさらに議席数を減らす可能性も取り沙汰されている。党そのものが危機を迎えている自民党議員としては“内輪揉め”だけは勘弁してもらいたいと思っているだろう。