立憲民主党の野田代表は28日、自民党総裁選後の臨時国会で行われる首相指名選挙について「(他の野党の協力が)はなからないと言うなら、頭を下げてお願いする話でもない」と述べた。野党をまとめるのは困難だとの認識を強めたことが背景にある発言だ。
訪問先の愛媛県新居浜市で記者団の質問に答えた。少数与党下の首相指名選挙で野党がまとまれば、政権交代となるため、野田氏は日本維新の会や国民民主党などと協議する意向を示していた。だが、維新の吉村代表はすでに「政策が大きく違う立民(代表)の指名は難しい」と明言している。
1900万円の「ワイロ」を受け取ったか 前岸和田市長の永野耕平容疑者を大阪地検特捜部が再逮捕 地元では”長年の癒着”を疑う声も… 特定業者の入札時に何度も漏えいか 携帯電話で業者社長に入札情報伝えた罪で起訴
大阪府岸和田市の公共工事をめぐる汚職事件。前市長の永野耕平容疑者が、2つの公共工事をめぐり、業者から賄賂として現金計1900万円を受け取った疑いで、大阪地検特捜部に再逮捕されました。 2つの公共工事の入札は、いずれも最低制限価格と同額で落札されていました。取材を進めると、地元の建設業者などの間では、永野容疑者と建設業者の“癒着”を疑う声もあがっていました。 (MBS大阪司法担当 柳瀬良太)
業者から1900万円の賄賂を受け取ったか
9月24日に収賄などの疑いで再逮捕された岸和田市の前市長・永野耕平容疑者(47)。大阪地検特捜部によると、再逮捕の容疑は次の通りです。
永野容疑者は、公共工事をめぐり市が2021年8月と2024年5月に実施した入札に先立ち、建設会社の代表取締役を務め、かつ、もう1社の実質的経営者でもある男性に対し、非公表のはずの最低制限価格を漏えい。
▽男性が代表取締役を務めていた建設会社を含む共同企業体(JV)と、▽実質的経営者の立場にある建設会社に、それぞれ落札させました。
そして便宜を図った見返りなどとして、永野容疑者はその男性から、▽2023年5月に500万円 ▽同年7月に400万円 ▽2024年11月に1000万円と、3回にわたって計1900万円を賄賂として借り受けるなどした疑いです。
地検特捜部は、永野容疑者の認否や動機、借り受けたお金の使途や、返済したか否かなどについて明らかにしていません。また、建設会社の男性(今年7月に代表取締役を辞任)は、MBSの取材に応じていません。
2つの入札で「最低制限価格と同額」で落札
岸和田市の入札記録によると、2つの公共工事は水道管の取り換え工事で、▽男性が代表取締役を務めていた建設会社を含む共同企業体(JV)と、▽実質的経営者の立場にある建設会社が、いずれも最低制限価格と同額で落札していました。
・2021年8月の入札 流木低区配水本管布設替工事
男性が代表取締役を務めていた建設会社を含む共同企業体(JV)が、最低制限価格と同額の9億6603万4000円で落札
(入札には5つの共同企業体(JV)が参加 2つのJVは最低制限価格を下回り失格)
・2024年5月の入札 土生町配水本管布設替工事
男性が実質的経営者の立場にある建設会社が、最低制限価格と同額の1億3425万8000円で落札
(建設会社14社が参加 4社が最低制限価格を下回り失格 辞退が2社)
永野容疑者と業者の”癒着”を疑う声
地元の建設業界関係者らを取材すると、永野容疑者とこの男性の建設会社を巡っては、“癒着”を疑う声も上がっていました。
建設会社の関係者
「永野前市長とその建設会社は、昔から昵懇の仲。仲が良いのはよく聞いた。永野前市長時代は市の発注工事をよく落としていた印象がある」
別の建設会社の関係者
「ある入札の際に、分厚い資料を用意した業者が、薄い資料だったその建設会社に負け、おかしいなと言われていた。毎年のように、その建設会社が落札していて、不自然だと言われていた」
岸和田市は、公共工事の入札に参加する際に、建設業者を格付けしていて、請け負える工事金額の目安も設定しています。
渦中の男性が代表取締役を務めていた建設会社の格付けは、合計でわずか10社しかランクインしていない、最上位の格付けとなっていました。
入札競争激しく最低制限価格と同額で落札のケース増 正確な価格予測が必要な現状
最低制限価格は、公共工事などの入札において、不当に安い価格で入札されることを防ぎ、工事や業務の品質を確保するために設定されるもので、最も近い価格を提示した業者が落札することになりますが、下回れば失格となり落札できません。
関係者らを取材すると、最近は最低制限価格を計算するソフトウェアの精度も上がり、最低制限価格と同額を提示できるケースも多く、落札して受注を獲得するためには、より正確な価格予測が必要になっていたということです。
岸和田競輪場の関連工事の入札めぐり起訴
また、永野容疑者は9月24日、岸和田競輪場施設整備工事に関連して2021年5月に行われた競争入札をめぐり、同じ男性に最低制限価格を伝えて工事を落札させたとして、官製談合防止法違反と公契約関係競売入札妨害の罪で起訴されました。
起訴内容は、永野容疑者が入札の4日ほど前に、携帯電話で男性に電話をかけ、最低制限価格が3億4754万6000円(税抜き)であることを教え、男性が代表取締役を務めていた建設会社に、それを2000円だけ上回る額で落札させたというものです。
・2021年5月の入札 岸和田競輪場施設整備工事
男性が代表取締役を務めていた建設会社が、最低制限価格より2000円高い3億4754万8000円で落札
(建設会社7社が参加 1社が最低制限価格下回り失格 1社が辞退)
事件の経緯や業者からの働きかけは
地検特捜部は、起訴された件についても、永野容疑者の認否を明らかにしていませんが、永野容疑者が落札させるために、繰り返し正確な情報を漏らしたとみて、最低制限価格を漏らした経緯や、業者側からの働きかけなどについて捜査しています。
永野容疑者は2018年の岸和田市長選で初当選。女性との性的関係をめぐる裁判で、解決金を支払うことなどで去年11月に和解が成立したものの、岸和田市議会から2度不信任を受けて今年2月に失職。今年4月の市長選に出馬したものの、落選していました。
岸和田市長「最低制限価格にランダム係数を加える仕組み導入」
岸和田市の佐野英利市長は今回の件を受け、9月26日に臨時の会見を開き、入札制度を改革する考えを明らかにしました。
岸和田市・佐野英利市長
「汚職事件が起き、前市長が再逮捕される事態となりました。市民の皆様に大きなご不安、そしてご心配をおかけしていることに対して、心からお詫びを申し上げます」
「今後は最低制限価格に対して、入札当日にランダム係数を加える仕組みを導入していきたい。このことにより、私も含めて事前に正確な最低制限価格を知ることが不可能になり、不正を根本から排除していきたい」
佐野市長は来年4月をめどに新しい取り組みを導入し、透明性を確保し、不信感を払拭していきたいとしています。
「お金を出せ」質屋に強盗 覆面をかぶりバールのようなものを持った男が押し入り現金奪い逃走 三重・鈴鹿市
28日夕方、三重県鈴鹿市の質屋にバールのようなものを持った男が押し入り、現金を脅し取って逃走しました。警察が強盗事件として男の行方を追っています。
警察によりますと、28日の午後3時20分ごろ鈴鹿市阿古曽町にある質屋に、黒い覆面をかぶりバールのようなものを持った男が押し入りました。
男は「お金を出せ」と店主の80代の女性を脅し、女性が現金およそ2万円を手渡すと逃走したということです。店主の女性と店内にいた女性の夫にケガはありませんでした。
男の年齢は分かっていませんが、身長は180センチくらいのがっちり体型で、上下黒の服装だったということです。
現場は近鉄鈴鹿線の平田町駅から南に600メートル離れた住宅が立ち並ぶエリアで、警察が強盗事件として男の行方を追っています。
「ミャクミャク」偽サイト多数 「入力情報悪用も」注意喚起
大阪・関西万博の公式キャラクター「ミャクミャク」のグッズ販売をうたう偽サイトが多数確認されている。セキュリティー会社「トレンドマイクロ」によると、18日までの2週間で344件を確認。インターネットの検索結果から誘導されるものが多く、同社は「入力した情報が悪用されることもある」と注意を呼びかけている。
ミャクミャクに限らず、偽ブランドの販売などをする「偽サイト」はまん延している。警察庁によると、報告件数は2020年に約1万9千件だったが、24年には約72万8千件に増えた。今年上半期(1~6月)は約47万6千件で、半期として最多だった。
トレンドマイクロによると、偽サイトの件数は昨年9月以降、毎月少なくとも10万前後で推移している。(1)正規サイトを模倣(2)価格が相場よりも極端に安い(3)入手困難な限定品を販売―などが特徴。「品薄」「本日限り」などと表示し、購入を急がせるケースもある。購入しても、商品が届かなかったり、偽物や粗悪品が届いたりする上、入力した個人情報やクレジットカード情報が、別の犯罪に悪用される恐れもある。
前橋市長「今まで以上に市民のために」…市民からは「ホテルに行き何もないなんて誰も納得しない」
前橋市の小川晶市長(42)が既婚の男性職員と10回以上ホテルに行っていた問題で、小川市長は26日の市議会本会議で改めて陳謝した。一方、非公開で行われた市議への説明では、続投に意欲を示した。市議会は説明が不十分として、29日までに市長への意見や質問を会派ごとにまとめる。
「しっかりと反省」、続投に意欲
定例会最終日の26日、小川氏は「市民の皆様に多大なるご迷惑をおかけしていることを、深くおわび申し上げます」と議場で頭を下げた。その後、全38市議への説明を5分強、非公開で行い、報道陣の前に姿を見せたが質問は受けなかった。
出席した複数の市議によると、小川氏は問題を説明し、「しっかりと反省し、今まで以上に市民のために力を尽くしていきたい」と続投の姿勢を見せた。また、対外的な公務は当面見合わせる意向を示したという。
富田公隆議長は報道陣に対し、「行政のトップとして説明責任がある。しっかり自分から発信してもらいたい」と述べた。
前橋市大手町の無職男性(72)は「ホテルに行って何もないなんて誰も納得しない。自ら責任を取るしかないのではないか」と批判。一方、前橋市、主婦(63)は「子育て支援策などやってきた政策は評価されていると思う。残念でショックだ」と話した。
山本知事は26日の定例記者会見で、「市政が停滞し、議会との関係も緊張する」と述べ、「(小川氏の)責任は大きい」と指摘した。 市役所への苦情は26日も続き、市によると、25、26日で計約2000件の苦情や無言電話が来たという。
市議会定例会は、市債発行額の減少に伴い、1億1414万円を減額する今年度一般会計補正予算案など35議案を可決・同意して26日に閉会した。
スーパーで男が食料品など28点万引きし女性警備員にケガさせ逃走 20代位のやせ形 強盗事件として捜査
26日午後、名古屋市北区のスーパーで食料品などを万引きした男が取り押さえようとした女性警備員を転倒させてそのまま逃走しました。警察は強盗事件として調べています。 26日午後3時15分頃、北区水草町1丁目のバロー光音寺店で、男が食料品など28点・およそ1万6000円相当を万引きして立ち去ろうとするのを、警備員の女性(64)が見つけ、店を出たところで声をかけました。 女性警備員は男を取り押さえようとした際に抵抗されて転倒し、右肩や左ひざなどに軽いケガをしました。 警察によりますと、男は20代くらいのやせ形、身長は175センチくらいで、東の方向へ歩いて逃走したということです。 警察は強盗事件として男の行方を追っています。
《メッセージ画像入手》“ラブホ通い詰め”前橋・42歳女性市長「ご迷惑をかけた事実を一生背負う」「窓口対応など負担をかけてしまっている」職員に宛てた謝罪文
群馬県前橋市の小川晶市長(42)が市役所幹部の既婚男性と複数回ラブホテルを訪問していたことが明らかになり、前橋市政が揺れている。9月24日夜に開いた緊急会見で、小川市長は今後について、「第三者と相談して決める」としていたが、批判の声も大きい。
全国紙記者が語る。
「小川市長が9月26日に市議会に出席したところ、市議たちから『進退を早急に明らかにするよう求める』や『市政に混乱をきたしている』など厳しい意見がぶつけられました。
また、群馬県の山本一太知事は、報道陣の前で『言い訳として見苦しい』『脇が甘すぎる』と小川氏に苦言を呈しています。『どういう流れが起きるか、よく考えて対応したほうがいい』という発言を”事実上の退職勧告”と報じるメディアもありました。
さらに市役所には2日間で1500件近くの問い合わせが寄せられ、そのほとんどがクレームだといいます」
小川市長の言動により、市役所の職員まで対応に追われている状況だ。それは本人が一番身に染みていることだろう。実は、職員に向けて、市長がひそかに謝罪していたという。市の関係者が「9月25日夕方、オンライン上で全職員に『今回の報道について』と題した市長からのメッセージが共有されました」と証言した。
NEWSポストセブン取材班は、そのメッセージを入手。「小川晶」の名義で、以下のようにつづられている。
今後も市政に励みたいニュアンス
〈この度の報道によって、 職員の皆さんに多大なるご迷惑と失望を与えてしまったことを深くお詫び申し上げます。私の軽率な行動によって、市全体の名誉を害するような事態になってしまったことに、自分の未熟さを痛感しております。
前橋が色々な意味で注目されていて、職員の皆さんも厳しい時代を乗り切るために頑張っていただいているのに悪いニュースを与えてしまって本当に申し訳ないと思っています。市民からの窓口対応など負担をかけてしまっていることも心苦しいです〉
進退については、市長として今後も市政に励みたいというニュアンスがにじみ出ている。
〈誤解を生んでしまった行動について猛省するとともに、皆様にご迷惑をかけた事実を一生背負い、今まで以上に誠実に働き、市民のためにより一力を尽くしていく所存です。
様々な動揺や不安を抱えている職員もいると思います。皆様には各所属においてそれぞれの業務にあたっていただいておりますが、引き続き市民のためにご尽力いただければ幸いです。本当に申し訳ありませんでした〉
なお、前橋市役所に問い合わせたところ、「市長から職員向けにメッセージがあったのは事実です」と認めた。
前出の市の関係者はこうも語っている。
「『早くやめてほしい』とう声がある一方、『もう許してやってくれ』という声もちらほら聞こえてくる」
“今まで以上に誠実に働く”という小川市長の反省を市民は受け入れるだろうか。
第三者委がセクハラ認定の沖縄・南城市長、市議会が不信任決議案を可決
「どういう形で決着をつけるか、相談する」
沖縄県南城市議会(定数20、欠員1)は26日の定例会本会議で、市の第三者委員会がセクハラ行為を認定した古謝(こじゃ)景春市長(70)に対する不信任決議案を可決した。古謝氏は自ら辞職するか、地方自治法に基づき、10日以内に議会を解散しなければ、自動失職する。
第三者委は5月、古謝氏について、複数の女性職員に対するキスなどのハラスメント行為を認定。辞職を提言する報告書を出したが、古謝氏は「事実と異なる点も多い」として辞職しない考えを示していた。
市議会では、市政野党などが3度にわたって不信任決議案を提出。いずれも否決されてきたものの、今月になって、女性職員と古謝氏のやり取りを録音した音声データの存在が報道などで判明。古謝氏が、口止めや告発者捜しとも受け取れる発言をしていたことなどから、今回は、市政与党の議員らが「これ以上、市政の混乱を放置することは避けなければならない」として決議案を提出した。
18人が出席して行われた採決では賛成15、反対3で、可決要件となる出席議員の4分の3以上を満たした。
古謝氏は議会後、報道陣に「どういう形で決着をつけるかを含め、(周囲に)相談する」と話した。
自民党総裁選挙はもはや「オワコン」なのか?
筆者は政治オタクであり、自民党総裁選挙のオールド・ファンである。 古くは「三角大福」(1972)から、「安竹宮」(1987)、「軍人・凡人・変人」(1998)、「小泉劇場」(2001)、そしてアベノミクスの端緒となった2012年の総裁選など、いくつもの名勝負を堪能してきた。実際に自民党総裁選は、総選挙などよりよっぽど政策の転換点になってきたし、しばしば相場を大きく動かす契機ともなっている。当連載としても、軽視するわけにはいかないイベントなのである。
「解党的出直し」ができるか大いに疑わしい総裁選に
それでも今度という今度は、「自民党、ちょっとマズいんじゃないか……」と思い始めている。この調子だと、かえって顰蹙を買って評判を落としかねないし、10月4日に誕生する新総裁もその先、苦労するのではないかなあ、と。
今回の自民党総裁選挙は「フルスペック」ということになっている。当連載のもう1人の担当者である慶應義塾大学の小幡績先生は、「それでは自爆行為だ」 と怒っておられる。ただし去年と比べると、同じフルスペックでもかなりの違いがあることを指摘しておかなければならない。
2024年は「9月12日告示、27日投開票」で、15日間の総裁選であった。福島市や那覇市、松江市なども含めた全国8カ所で演説会が行われて、候補者は史上最大の9人であった。キャッチフレーズは「The Match」であり、「時代は『誰』を求めるか?」という大仰なあおり文句がついていた。田中角栄氏や小泉純一郎氏が登場するド派手な映像をご記憶の方は少なくないだろう。
それに比べて2025年の総裁選は、「9月22日告示、10月4日投開票」で、総裁公選規程が定める最低限の12日間の戦いとなっている。全国の演説会は東名阪の3カ所のみ。しかも候補者は、昨年敗退した中の5人である。いわば「ミニマム・フルスペック方式」と言えようか。こんなことで「解党的出直し」ができるのかといえば、そこは大いに疑わしい。
ちなみに今回の総裁選テーマは、「#変われ自民党」である。そんなことを言われたら、即座にネット上では「#代われ自民党」とか、「#替われ自民党」などとツッコミが入ってしまう。
自民党もその辺は理解していて、今年は低姿勢の総裁選を目指しているらしい。
党勢衰退だけが「悪目立ち」しかねない総裁選に
他方、オールドメディアは相も変わらず、連日のように総裁選を大きく取り上げてくれる。結果的に野党は埋没するのだが、このままでは自民党が「悪目立ち」することになりそうだ。何より今年の総裁選、ここまでのところ盛り上がっているとは言いがたい。
東邦高、男子サッカー部顧問を処分 下宿先男性の部員暴行を止めず
名古屋市名東区の私立東邦高校の男子サッカー部で、部員への暴力行為を見過ごしたとして、顧問の男性教諭が指導停止処分となっていたことが学校への取材で判明した。暴行された部員3人は転校するなどしたという。
サッカー部は2023、24年の全国高校総体に出場するなど強豪として知られる。
同校によると5月中旬の夜、1年生部員が下宿先で、アパート所有者の男性から足蹴りされたうえ、髪の毛を引っ張られ、頭を壁に押しつけられた。他の1年生部員2人も頭をたたかれるなどしたが、その場にいた顧問は男性を止めたり、部員をかばったりしなかった。
アパートは県外出身の部員が生活するために顧問があっせんし、男性は食事の世話などを担っていた。集合時間に遅れるなどした部員がいたため、顧問が生活態度を指導。途中から同席した男性は「大人をなめるなよ。次やったら承知しないぞ」などと言って暴行したという。
保護者からの報告を受けた学校が聞き取り調査を実施。男性は「部員が問題を起こしていたので、『どれだけ迷惑をかけているか分かるか』と言った。(暴行はせずに)寸止めだった」と釈明。顧問は「普段から部員の面倒を見てくれていた男性を信頼していた。寸止めに見えた」と話した。
一方、部員らは「恐怖を感じた」などと証言したことから、学校は男性による「体罰」だったとし、部員を守らず行為を見逃した顧問を無期限の指導停止処分とした。部員2人は転校し、1人も他校に移る手続きを進めているという。
調査の過程で、外部コーチが指導中に不適切な発言をしていたことなども発覚したため、指導から外したという。
野崎久美子教頭は「学校として申し訳ない。顧問本人も反省している」と話している。
一連の事案は「つながる毎日新聞」に寄せられた情報を基にした取材で判明した。【川瀬慎一朗】