大阪府茨木市の解体中のアパートから白骨化した遺体が見つかり、府警は16日、司法解剖の結果、遺体が50~60歳代の女性と推定されると発表した。死因は不詳で目立った外傷はなく、死後十数年が経過しているとみられる。遺体はアパートの床下から見つかっており、府警は事件性の有無や身元を調べる。
発表では、遺体は13日午後2時40分頃、同市下中条町の2階建てアパートの解体現場で作業員が発見。あおむけで服を着ている状態だった。アパートは十数年前から空き家になっていたという。
〈自民総裁選〉「進次郎総理実現へ執念の菅」「勝ち馬探しの麻生」「揺れる岸田」“ヤミ将軍3”それぞれの皮算用
「ポスト石破」の座を争う自民党総裁選(9月22日告示、10月4日投開票)の構図が固まってきた。すでに立候補を表明している茂木敏充元幹事長や小林鷹之元経済安保相、林芳正官房長官に加えて、高市早苗前経済安保相、小泉進次郎農相、が週内に出馬会見をする予定だ。
【画像】「あの執念はすさまじい」9月11日に岸田前総理のもとを訪れた“因縁”の候補
注目されるポイントの一つが、党内で未だに一定の影響力を持つ麻生太郎、菅義偉、岸田文雄という3人の総理経験者が、誰を支援するかだ――。
岸田氏のもとを訪れた高市氏「あの執念はすさまじい」
総裁選の立候補予定者たちが出馬を前に、総理経験者のもとを相次いで訪ねている。
9月11日に岸田文雄前総理(68)の事務所を訪れたのは、高市早苗前経済安保相(64)だった。広島の地元紙・中国新聞の報道によれば、高市氏は「気持ちが高まっている。総裁選に向けて準備している」と語り、岸田氏は「頑張ってください」と応じたという。
岸田氏は昨年の総裁選では旧宏池会(旧岸田派)のメンバーに、「決選投票になったら、高市氏ではない方の候補に投票するように」と促したとされる。高市氏にとって岸田氏は“因縁”の相手といえるだろう。
「今回も支援を得られる可能性は低いでしょう。実際、岸田氏のもとには、旧岸田派で座長を務めていた林芳正官房長官(64)や小林鷹之元経済安保相(50)らも挨拶に訪れています。中でも、旧岸田派出身の松山政司参院幹事長が『林氏支持』を明言していますし、旧岸田派は林氏を推す人が多いのではないか。
いっぽうで、小泉進次郎農相(44)を支える“チーム小泉”も、村井英樹前官房副長官や小林史明衆院議員といった岸田派出身者で固められています。彼らを通じて岸田氏も小泉氏とパイプを保っているわけです」(自民党関係者)
そもそも宏池会はリベラル色の強い派閥とされ、岩盤保守層の支持を集める高市氏とは親和性が低い。岸田氏が林氏や小泉氏を推すことはあっても、高市氏を推す可能性は低い。
それでも岸田氏のもとを訪れた高市氏について、自民党の閣僚経験者は「あの執念はすさまじい」と評する。
「昨年の総裁選で、私は石破茂総理(68)を支援することを決めていました。高市さんはそれをわかりつつも、会館事務所にやってきたんです。そのたびに『私は石破に決めているから』と伝えても『先生、御願いします……』と。結局、合計3回もやって来ましたよ」(自民党閣僚経験者)
“飲み会嫌い”を公言し、「仲間作り」に課題があるとされてきた高市氏だが、陣営関係者は「今回はうまくいっている」と語る。
「高鳥修一氏や赤池誠章氏ら、前回総裁選で高市を支援した議員の多くが落選していたので、推薦人集めに苦労するのではないかと心配したが、黄川田仁志衆院議員らがよく仕切り、スムーズにいっている。
石破政権で離れた岩盤保守層の支持を取り戻す最後のチャンスという危機感が強く、陣営の士気も前回より高い。保守派で、なおかつ積極財政というのが基本姿勢ですが、幅広い支持を得るために、政策の幅を拡げる工夫もしていきます」(高市氏周辺)
麻生氏が小泉氏を支援するのは非現実的
岸田氏と対照的に、前回総裁選で高市氏を支援したのは、現存する唯一の派閥・志公会(麻生派)を率いる麻生太郎最高顧問(84)だ。
麻生氏は総理在任中に、石破農相(当時)から「麻生おろし」を仕掛けられるなど、長らく確執を抱え続けてきた。また、麻生さんは伝統的な価値観を重んじる立場から、昨年の総裁選で1年以内に選択的夫婦別姓の導入を実現する方針を掲げた小泉氏についても、「警戒感を抱いていた」(麻生派関係者)という。
結局、前回の総裁選で麻生氏は「消去法的に」(同前)、派閥を挙げて高市氏を支援するという決断に至った。麻生派の支援もあり、第1回目の投票では高市氏がトップだったものの、決選投票では、石破総理に逆転を許す結果に終わった。
ただ、麻生氏が、今回も高市氏を支援するかどうかは、不確定だとみられている。
「麻生氏は第二次安倍政権が発足した2012年以降、キングメーカーとなり、主流派で居続けることにこだわってきた人です。最終的には勝ち馬に乗るだろうという声は根強い。状況次第では『麻生氏も小泉氏を推すのではないか』という見方も一部で浮上しています」(自民党関係者)
確かに、麻生氏は8月に国会内で30分ほどコメ問題について議論するなど、小泉氏との付き合いも続けてきた。最近になって、小泉氏への評価を変えたとの情報も複数出ていた。
しかし、自民党内では、麻生氏が小泉氏を支援するのは非現実的と言われている。
小泉氏に近い自民党重鎮はこう語る。
「麻生氏としては、小泉氏が自分のほうにすり寄ってきてほしいという気持ちはあるかもしれませんが、もうすでにチーム小泉の陣容は固まっています。いまさら麻生氏が入ってきて、主導権を握るのは難しい。何より、未だに派閥を保持し続ける麻生氏に頼る姿勢は、小泉氏にとってもマイナスイメージになりかねない」
前出の麻生派関係者も指摘する。
「小泉氏の後見人が、麻生氏とウマの会わない菅義偉副総裁(76)なのもネックです。その意味では、“消去法”で再び高市氏を推すシナリオもあり得るでしょう」
「“進次郎総理”の実現に向けた菅さんの思いは、相当強い」
同じ神奈川県選出である小泉氏と、菅氏の信頼関係は深い。石破総理の退陣劇を巡り、衆院解散に傾いていた石破総理を説得するために、9月6日深夜に官邸を訪れたのも、菅氏と小泉氏のコンビだった。
菅氏に近いベテラン議員は、「今回の総裁選で“進次郎総理”の実現に向けた菅さんの思いは、相当強いものがあります。今回は政策立案などにおいても、斎藤健前経産相や、古川禎久元法相ら実力派のベテラン議員のサポートが得られるような体制をつくっていきます」と語る。
振り返ってみれば、小泉氏は前回総裁選で、「解雇規制緩和」などの政策が批判を呼び、候補者間の論戦でも精細を欠き、失速した。
「前回は小倉將信元こども担当相、旧岸田派出身の村井氏、小林氏ら若手・中堅議員が小泉選対の中核を担っていた。要は“重し”と、しきり役が不在だったという反省があるのです」(小泉選対関係者)
昨年の総裁選で掲げた「選択的夫婦別姓」などの政策についても、こんな舞台裏があった。
「地元関係者の間でも『岩盤保守層の自民党員の離反を招く』という意見が出ていましたが、進次郎さんは『僕のまわりはみんなこういう考えなので大丈夫です』の一点張りだった。地元を取り仕切る故・鍋倉正樹秘書も頭を抱えていましたよ。進次郎さんは、後見人である菅さんのいうことは聞きますが、そもそも菅さん自身も保守的な政策にはこだわらない人ですからね」(小泉氏と親しい地元関係者)
こうした弱点を克服すべく、“今回は菅政権時代の仲間”も全面的な支援に回るようだ。
小泉氏は菅政権時代に環境相として初入閣した。小泉選対の事務局長に就任する予定とされる加藤勝信財務相もまた、菅政権で厚労相を務めていた。安倍晋三元総理とも近しい関係だった加藤氏の選対入りは、保守票の取り込みにプラスになるとの見方も出ている。
ただし、懸念点もある。
「去年もそうだったが、坂井学国家公安委員長をはじめ、ガネーシャの会といわれた『菅グループ』の面々が選対を仕切ろうとでしゃばってくると、その他のメンバーとの軋轢が生まれたり、陣営内部に混乱が起きてくる。そのへんの勘所をあまり菅さんはよく理解していないから、我々でしっかりやっていかないといけない」(同前)
参院選の敗因総括で、「解党的出直し」を誓ったはずの自民党。永田町関係者の間では「古い自民党体質に決別するために、長老支配にノーを突きつけ、世襲や高齢多選などの問題に切込んでもいいはず」との声も出ているが、今回もまた総理経験者たちのさまざまな思惑も絡み合いながら進んでいきそうだ。
取材・文/河野嘉誠 集英社オンライン編集部ニュース班
飲食店で「右腕を掴まれてキスをされた」 面識ある女性が申告 不同意わいせつの疑いで男を逮捕
北海道・せたな警察署は2025年9月16日、せたな町の男(53)を不同意わいせつの疑いで逮捕しました。
男は8月9日午後8時20分ごろ、せたな町の酒を提供する飲食店内で30代女性に対し、わいせつな行為をした疑いが持たれています。
警察によりますと、2人はともに来店していた客同士で面識があり、女性は後日、「右腕を掴まれて引っ張られてキスをされた」と被害を申告したことで事件が発覚したということです。
調べに対し、男は「酒に酔っていて覚えていない」と供述しているということです。
通信障害で119番繋がらず…「従業員の男性が倒れた」通報も救急要請15分遅れ 男性は搬送先で死亡確認 兵庫・伊丹市
NTT西日本の管内の一部で発生した通信障害の影響で、救急搬送の要請が約15分遅れる事案が発生していたことがわかりました。
NTT西日本によりますと、9月16日午後3時45分頃に通信障害が発生。京都府と大阪府の全域と兵庫県の一部で、固定電話サービスがすべて繋がりにくい状況になりました。
原因は「通信設備の故障」だったということで、およそ50分後の午後4時36分に復旧したということです。
この影響で、兵庫県伊丹市では救急搬送の要請がおよそ15分遅れる事案が発生していたということです。
警察によりますと、時系列はこうです。
▼午後4時20分ごろ
市内のリサイクル会社で、従業員の男性(52)が意識不明の状態で倒れているのを発見
▼午後4時22分
会社の社長が≪携帯電話を使い≫消防に119番通報をするも繋がらず
▼午後4時26分
社長が≪携帯電話を使い≫警察に110番通報「従業員の男性が倒れた」
▼午後4時29分
警察が現場への出動指令を出す。このあと、社長から消防への救急要請の電話がつながっていないことが判明。
▼午後4時37分(通信障害から復旧後とみられる)
警察が消防に連絡し、救急車が出動
▼午後5時42分
搬送先の病院で男性の死亡確認
警察によりますと、従業員の男性は既往症などから病死とみられます。搬送要請の遅れと死亡との因果関係には分からないということです。
NTT西日本によりますと通信障害が発生していた時間帯は、緊急通報への発信も利用できない状況だったということです。
「夫からDVを受けている」 関係機関からの通報で事件発覚 傷害の疑いで46歳男逮捕 札幌市
札幌・東警察署は2025年9月16日、傷害の疑いで札幌市東区の会社員の男(46)を逮捕しました。
男は9月7日午後9時ごろから午後10時半ごろまでの間、自宅で30代の妻に対し、腕などを掴んで引きずるなどの暴行を加え、けがをさせた疑いが持たれています。
妻は両ひじや臀部、背中などを打撲する軽傷です。
警察によりますと、関係機関から「夫からDVを受けている」と警察に通報があり事件が発覚しました。
調べに対し、男は「間違いありません」と容疑を認めているということです。
川釣り中の56歳男性、親グマに「馬乗り」で襲われる…腹部を蹴って抵抗
15日午後2時20分頃、岩手県雫石町西根の葛根田川で、釣りをしていた盛岡市の派遣社員男性(56)がクマに襲われ、頭や左腕にけがを負った。病院に向かったが、命に別条はないという。
岩手県警盛岡西署の発表によると、男性は親グマ1頭と子グマ2頭に遭遇し、親グマに馬乗りになられたが、腹部を蹴って抵抗したところ、3頭は東のやぶに立ち去ったという。
今日も関東や東海を中心に厳しい残暑続く 名古屋などで猛暑日予想
今日17日(水)も東北太平洋側から九州の各地で30℃以上の真夏日となるところが多く、厳しい残暑が続きます。
関東や東海を中心に気温が上がり、名古屋市などでは最高気温が35℃と猛暑日になる予想です。今日も熱中症対策が必須です。
関東内陸で気温が上がりやすいパターン
日本列島の上空に1500m付近で+18℃以上の夏の暖かな空気に覆われ、関東周辺の上空にはさらに温度の高い+21℃以上の暖気もみられます。前線が南下してくるものの、関東から西の太平洋側は影響は少なく、晴れて暑さが続く見込みです。
今日の午後の気温分布予想を見ると、東北太平洋側から関東周辺、東海から西日本にかけては多くのところが赤色の30℃以上の領域となっています。上空の西寄りの風が強まるため、関東周辺では気温が上がりやすいパターンとなり、内陸部を中心に35℃以上の紫色の領域も見られます。
東京都心も猛暑日に迫る34℃予想
各地の最高気温は、前橋市やさいたま市では35℃と猛暑日になる予想です。東京都心も34℃と昨日よりも気温が上昇して、猛暑日に迫るとみています。東海や甲信でも気温が上がり、甲府市では36℃、名古屋市では35℃まで上がる予想です。
名古屋市で35℃以上の猛暑日になれば、名古屋市は2024年次いで、2番目に遅い猛暑日となります。
<今日17日(水)の予想最高気温>
36℃:甲府
35℃:前橋、さいたま、静岡、名古屋
34℃:東京、横浜、水戸、岐阜、京都、大阪、奈良、高松、山口 など
関東や東海などには熱中症警戒アラート
東京都や愛知県、兵庫県など、関東から東海、九州沖縄にかけて、12の地域に熱中症警戒アラートが発表されています。
9月も後半に入りますが、日差しも強く湿度も高いため、熱中症リスクの高くなります。特に屋外で活動する場合は涼しいところでの休憩をこまめに取り、屋内でも水分補給、塩分補給を行うようにしてください。また、エアコンなどで室内の温度を適切に保ち、熱中症予防を心がけてください。
「線路に人がいてぶつかった」 踏切で人と貨物列車が接触 成人男性はその場で死亡確認 事故の影響で普通列車2本運休 北海道滝川市
16日夜、北海道滝川市のJR函館線で、男性が貨物列車と接触し死亡しました。
16日午後10時20分ごろ、北海道滝川市黄金町のJR函館線の踏切で、男性が旭川方向から来た貨物列車と接触しました。
警察によりますと、男性は成人で、列車の前側で救助されましたが、その場で死亡が確認されました。
運転士は「線路に人がいてぶつかった」と話していて、警察が事故の原因を調べています。
事故の影響でJRは、函館線と千歳線で普通列車2本の運休を決めています。
このままでは中国人に日本が食い潰される…「移民仲介ブローカー」が狙っている「経営管理」以外のビザ
出入国在留管理庁は8月末、日本で起業する外国人が取得する在留資格「経営・管理ビザ」の取得要件を厳格化すると発表した。
現行では、資本金500万円以上、または2人以上の常勤職員を置くことに加え、事務所の設置という条件となっており、取得できる期間は3カ月~5年だ。改正後は資本金を6倍の3000万円以上とし、1人以上の常勤職員を置くことなどとする。
また、3年以上の経営・管理の経験を有すること、または経営・管理に関する修士相当以上の学位を持つこと、在留資格の決定時には、原則として公認会計士や中小企業診断士による新規事業計画の確認なども義務づけることになった。政府は10月中に省令の改正を見直す予定だ。
なぜ、政府は同ビザについて、取得要件を厳しくすることにしたのだろうか。
背景にあるのは、一部の外国人によるビザの不正取得の疑いだ。国会などでも議論されたが、一部の外国人は日本で不動産を購入し、それを民泊などにしつつも、経営実態がないケースがあり、問題視されていた。同じ住所に多数の企業がペーパーカンパニーを置いたケースなども判明しており、本来の目的から外れたビザ取得なのではと指摘された。
具体的に、どんなひどい不正があったかは以下に書くが、こうした問題があったことから、政府は同ビザ取得の厳格化に踏み切ったのだ。これに対し、SNSなどでは「遅すぎたが、やらないよりはまし」「もたもたしていると駆け込み申請があるのでは」と言った声が上がっている。
2024年末現在、外国人で同ビザを取得した人は約4万1000人。このうち中国人は約半数の2万人となっており、中国人の取得は2015年(約7300人)と比較して2.8倍に増加している。
同ビザは日本で貿易など事業を起こすためのビザだが、2014年までは「投資・経営ビザ」という名称だった。それが入国管理法の改正で「経営・管理ビザ」に名称が改められた。日本政府としては、外国人による起業を促進し、日本経済の活性化につなげようという目的だったが、ここ数年、中国人の取得目的は様変わりしていた。
背景にあるのは主に中国側の事情だ。従来、同ビザを取得するのは、中国の富裕層やプチ富裕層と呼ばれる経営者で、日本に投資・起業していたが、2020年に起きた新型コロナウイルスの影響で状況が変わった。
21年頃から強化されたゼロコロナ政策により、移動を極端に制限されたことによるストレスや社会への不満が中国人の間で噴出した。ほかに、不動産不況により経済が悪化したこと、病気や老後に対する不安が増大したこと、習近平思想や愛国主義教育の強化により、子どもを中国で教育させたくないといったことなど複合的な理由により「中国脱出」を図りたい人が増加したのだ。
とくに、2022年3~5月にかけて2カ月続いた大規模なロックダウンが行われたことが引き金となり、「潤(ルン)」(移住、移民の意味)という単語を検索する人が急増。「中国を脱出するためには、外国に移住するしかない」と考えるようになったのだ。それは富裕層に限らず、中間層にまで拡大し、「上海市内に2戸所有するマンションのうち1戸を売り払って、その資金を元手にして移住したい」などという人が増え、移民仲介会社に問い合わせが殺到した。
これに目をつけたのが移民仲介のブローカーだ。中国のSNS、小紅書(rednote)では、多数のブローカーが「うちに頼めば100%移住を保障」といった甘い言葉で誘っており、そうしたところになけなしの移住資金を巻き上げられた人もいる。
また、自力で行政書士などにたどり着き、手続きを進める人もいるが、同ビザを取得する裏の目的が「事業経営」ではなく「移住」であるため、筆者がある法律の専門家に聞いたところ「事業計画の作成にてこずる人も少なからずいる」とのことだった。そのため、ブローカーがダミー企業の登記簿を作り、架空の事業計画書を作成するというケースもあるそうだ。つまり、同ビザに必須の事業は行わないということだ。
「日本に移住して投資したい事業」がとくになくても、本来、何かしなければならない。そこで手っ取り早いと言われているのが民泊だ。移住の際、とりあえず日本に不動産を購入するため、その不動産を民泊用として使用するのだが、本人は日本に滞在せず、ビザを取得後はすぐに中国や第三国に行ってしまい、日本に住む知人などに丸投げしてしまうこともある。
同ビザは1年間のうち何日間、日本に居住し続けなければならない、といった規定はないのだが、これでは事業に真剣に取り組んでいるとは言い難いし、日本経済に貢献しているとは言えないだろう。
むろん、日本語を学んだり、日本に溶け込もうという意欲もない。彼らは中国が嫌で日本に移住したのにもかかわらず、ビザという安心材料を手に入れたあとは、再び母国に帰ったり、別の国に行ったりしてしまうことがよくあるようだ。ビザを取得後、10年ほど経てば永住権を申請できるが、日本に腰を落ち着けているとはいえないだろう。
取材するなかで私が耳にした不正は、同ビザを取得後、民泊をやりつつ、家族を呼び寄せ、日本の国民健康保険に加入して病気治療を行うというケースだ。むろん、同ビザは家族の帯同を正式に認めており、日本で事業を行いつつ、家族が病気になれば、治療をするのは問題ない。しかし、中には、高額療養費制度で医療費を取り戻したあと、国民健康保険を滞納した人も少なくない。
また、「経営・管理ビザ」の不正取得とは少し異なる話だが、500万円の資本金さえ用意せず、日本に正式に滞在したいと考えて、知人の在日中国人が経営する企業の社員として雇用してもらう形態を取るという話も聞いた。
日本の大学に留学中の息子の身の回りの世話をするために、日本に住みたいが、そのためのビザはない。そこで、知人に頼んで、「技術・人文知識・国際業務ビザ」という、主にホワイトカラーの会社員向けのビザを取得するのだという。
その場合、知人の企業から給料をもらうのではなく、逆に毎月一定額を「お礼」としてその企業に支払い、ビザを維持するのだが、働いているという実態がないため、これも不正のひとつだと言えるだろう。一括で500万円払う必要がなく、会社を起こす必要もない。
ほかに、同じく、留学中の子どもと一緒にいたいため、「留学ビザ」を取得して日本語学校で日本語を学びつつ、日本で暮らしているという中国人にも出会ったことがある。これは不正ではなく、実際に学校にもきちんと通っているケースだが、本来の目的は、ただ子どもと一緒にいたい、という理由であり、別に留学したかったわけではない。
このように、本来の在留資格とは別の目的で日本に移住したいと望む中国人が増えている。10月からは従来より高いハードルが課されるため、中間層の会社員が単なる移住目的で「経営・管理ビザ」を取得し、日本に引っ越してくることは難しくなるかもしれない。
しかし、あの手この手で、さまざまなビザを取得しようとする人は減らないだろう。日本の経済活性化につながるような移住であればよいが、短なる「中国脱出」というだけでは、日本にとってのメリットは少ないどころか、不安要因になりかねない。今後、一時的に同ビザの申請者は減少するかもしれないが、別のビザ取得など裏技を駆使してくる可能性はおおいにあると言えるだろう。
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(フリージャーナリスト 中島 恵)
(1)消費税の実態は人件費への課税…労働者の首切りを後押しする「悪魔の税制」だ
【消費税「減税」は絶対可能だ】#1
「減税か給付か」の物価高対策が争われた参院選の投開票から間もなく2カ月。「石破おろし」で揺れた自民の混乱もあり、物価高対策の国会議論は遅々として進まない。値上げラッシュに苦しむ世論の6割が減税を望む中、何をモタモタしているのか。こうすれば消費税減税は絶対に可能だ。
退陣する石破茂首相は消費税の減税について、こう語っていた。
「税率の引き下げということは、適当ではないと考えております。諸外国と比べて我が国の消費税の税率がどうか、そして全額社会保障に充てられている。これが減ったらどうしますかということも、政府としては考えていかねばならないと考えております」(今年4月1日の会見)
連合の芳野友子会長も参院選を前にした5月の記者会見で、「連合は消費税が社会保障費を支える重要な財源だと位置付けている。安易な税率の引き下げを行うべきではない」という旨の発言をしていた。
消費税が全額社会保障に充当されるというのは、消費税法の次の規定を根拠にしている。
〈消費税の収入については、地方交付税法に定めるところによるほか、毎年度、制度として確立された年金、医療及び介護の社会保障給付並びに少子化に対処するための施策に要する経費に充てるものとする〉(第1条第2項)
社会保障に全額充当はまやかし
しかし、この規定は根拠にならない。なぜなら消費税は「普通税」である。普通税は使途を特定せず経費一般に充てられる税であり、特定の経費に充てる税ならば「目的税」であらねばならない。
普通税である消費税が、全額社会保障に充てられるというのはまやかしである。実際には消費税があるために、労働者は首切りされることだってある。
企業は市場競争に勝つために消費税さえをも利用する。消費税額は【(課税売り上げ-課税仕入れ)×消費税率】で求める。課税仕入れに含まれない費用の大部分を占めるのは、正規労働者に支払う賃金(給与)である。計算式の(課税売り上げ-課税仕入れ)とは(賃金+利益)に置き換えることができる。つまり、消費税の実態は人件費(賃金)への課税なのである。
企業は利益の確保を目的にするから、支払う消費税(賃金+利益)を少なくしようとする。とはいえ、利益を減らすわけにはいかない。そのため、いきおい賃金を減らす努力をするようになる。そうはいっても企業経営のためには労働力は欠かせない。だから、派遣事業・子会社・請負者など正規雇用者以外の労働力(外注費)に頼ることになる。賃金と違って外注費は「課税仕入れ」となるので、その外注費に消費税率を乗じた額だけ、負担する消費税が安くなるのである。
労働者は消費者としての税負担に加え、人員整理、合理化、労働強化、賃下げ、出向、請負化、首切りなどさまざまな消費税の悪影響を受けるのである。
総務省の2023年労働力調査によれば、全体労働者5680万人のうち正規雇用は3568万人(62.8%)、非正規雇用の割合は2112万人(37.2%)である。非正規雇用は5期連続で増加している。消費税減税に反対するなど、芳野会長の発言は労働組合の「風上にも置けない」。 (つづく)
(浦野広明/不公平な税制をただす会代表)