ナラ類やシイ・カシ類の樹木が枯れる伝染病「ナラ枯れ」を起こす害虫「カシノナガキクイムシ(カシナガ)」が、今夏に北海道などが行った生息調査で昨年の約9倍の1026匹確認された。道南で生息地域がさらに拡大していることも判明し、道立総合研究機構林業試験場(美唄市)の担当者は「予想していた中でも最悪の増え方」と懸念を示している。
ナラ枯れは元々道内では発生していなかったが、2020年に松前町と福島町で5匹のカシナガが確認され、23年からは被害木が増えていった。青森県から飛来し、道内の森林で繁殖しているとみられる。
前回の調査は道南地域の30カ所にカシナガをおびき寄せるトラップを設置したが、今回は50カ所に増やして実施。カシナガは函館市や八雲町など新たに4市町で発見され、確認された自治体数は計8市町になった。
道や林業試験場は9月以降、ヘリコプターで上空から葉が変色した被害木を探すなどして、被害の実態を調べる。【後藤佳怜】
熱海で魚買い付け新橋の闇市へ、中身不明の「残飯シチュー」…着物を1枚ずつ交換する「タケノコ生活」
[戦後80年]食の記憶<5>
終戦になっても深刻な食料難に直面した。台湾などから運ばれていた食料がなくなるとともに、1945年のコメは全国的に凶作だったことや、軍人の復員、民間人の引き揚げで人口が急増したためだ。配給の食料は遅配や欠配が目立ち、栄養失調で死亡する人もいた。
人々は自家菜園で自給したり、列車に乗って農村部へ買い出しに行ったりした。高い値段で非合法に売買する「闇市」も駅周辺に出現した。元兵士らが農村や漁村から食料を運ぶなどして様々なものが並んだ。
埼玉県川越市の山崎多嘉子さん(90)は強制疎開で東京都港区から川越に移った。空襲による延焼を防ぐとして実家が壊されたためだ。食べ物もなく、「疎開人」と言われて肩身が狭かった。戦後、生活を支えたのが海軍の元兵士で、職がなく闇市の仲卸をしていた長兄の金一さんだった。
当時23歳の金一さんは毎朝、始発列車で川越から静岡県熱海市まで行き、漁師からブリを5~6本買い付け、東京・新橋の闇市の店に売った。1日に何往復もして終電で帰ってきた。売り物にならないアジやイカは農家でコメと交換してもらった。その貴重なコメで一度だけ母親が作ってくれたカレーライスは忘れられない。「カレー粉を混ぜただけで具なんてほとんどなかったが、夢中で口に運びました」
山崎さんは学校で「闇屋」と言われ、いじめられた。一度、お世話になっている漁師に母とあいさつに行ったことがある。漁師の妻に「お兄さん、よく働いているね」と声をかけられた。「兄のおかげで家族が生きていられた。今でもその時のことを思い出すと涙が出る」と振り返る。
闇市は49年頃から姿を消すが、残っているところがあった。川崎市の男性(93)は闇市の料理を覚えている。終戦から6年後、都内の大学に入学した時、一番のごちそうは池袋駅西口の闇市マーケットの焼きそば。鉄板で焼いたソース味のそばにノリをかけただけで具はなく、1皿20円。「ソースのにおいが食欲をそそりました」
闇市でよく出されていた「残飯シチュー」を食べられる店が当時、神田駅のガード下にあった。米軍の残飯を一斗缶に入れて煮込んだシチューで、1杯20円。中に何が入っているか分からない。一度食べた時、牛肉が入っていた。「あたりだ」と喜んだ。
持ち物を食料と物々交換して「タケノコ生活」を送る家庭も多かった。着物を一枚、また一枚と交換することを、タケノコの皮をはいでいくのにたとえた言葉だ。
相模原市の男性(89)は、父が戦死し、母親や弟妹と戦中から戦後にかけて埼玉県に疎開した。生活に困窮し、小学5年生の頃、母と数回、農家を回った。母は都会風の服や着物を乳母車に詰め、2歳の妹を背負って歩いた。男性は8歳の妹、5歳の弟の手を引いた。どんな食料と交換したかは覚えていないが、農家の人が露骨に浮かべる嫌な顔が忘れられない。「楽しい記憶はありません」と話す。
空襲で焼け野原になって住む家がなく、廃材やトタンで作った簡素な小屋「バラック」で生活する人も多かった。
東京都品川区の女性(90)は戦時中、強制疎開で自宅が取り壊された。46年、栃木県の疎開先から戻り、焼け残った丸木でバラックを建て、住み始めた。一帯は同じようなバラックばかり。夕方にはイワシの配給があり、バケツを持って並んだ。主食は配給のトウモロコシ粉。七輪で焼いて食べた。粘りがなく、母が固めるのに苦労していた。
バラックを建てた近くに今も住んでいるが、一帯はタワーマンションが林立する地域に変貌(へんぼう)した。「バラックが立ち並んでいたことを知らない人も多いだろう」
■食料の厳しい取り締まり
▽千葉県船橋市・男性(87)「終戦翌年の夏、農家だった茨城の父の実家で過ごし、当時住んでいた東京の自宅へ帰る時、1升ほどの玄米を持たせてくれました。『帰りの列車で取り締まりがあるかも』と聞いた祖母は、手ぬぐいを縫い合わせて筒状の袋にし、コメを入れ、『これでイモのように見えるだろう』とリュックのイモの間に忍ばせました。無事帰って食べたご飯はおいしかったです」
▽千葉県白井市・女性(79)「小学2年生だった頃、両親と一緒に母の実家の福島へ行きました。お土産に持たせてもらったコメが列車の中で警察に見つかり、途中下車させられ、父親が問い詰められました。父親がかわいそうで、『お父さんはもう悪いことをしませんから許してください』と叫びましたが、没収されて切なかったです」
「渋谷ヒカリエ」の6、7階で催涙スプレー噴射か 4人がけが
23日午後1時35分ごろ、東京・渋谷駅東口の複合ビル「渋谷ヒカリエ」で、催涙スプレーがまかれたと警察を通じて119番があった。東京消防庁によると、けが人は4人で、いずれも意識はある。催涙スプレーがまかれたのは渋谷ヒカリエの6階と7階で、スプレーをまいた人物は確保されたとの情報があるという。
渋谷ヒカリエは渋谷駅に直結し、地上34階地下4階建て。商業施設や劇場、オフィスなどが入る。6階と7階にはカフェやレストランがある。【田中綾乃】
【速報】「家族一同、悲しみに暮れ、混乱した状態。せめて安らかに送り出したい」 被害者の遺族がコメント 神戸マンション女性刺殺事件
神戸市中央区のマンションで24歳の女性がナイフで刺殺され、35歳の男が逮捕された事件で、被害者の遺族が代理人弁護士を通じてコメントしました。
東京都新宿区の会社員・谷本将志容疑者(35)は今月20日、神戸市中央区のマンションで住人の女性(24)の胸などをナイフで数回刺して殺害した疑いが持たれています。
谷本容疑者は22日、東京都内で逮捕され、兵庫県警葺合署に移送されました。容疑者は「殺意を持っていたかはわかりませんが、ナイフで腹部のあたりを1回か2回くらい刺したことに間違いありません」と、容疑を一部否認しています。
谷本容疑者の逮捕をうけ、殺害された女性の遺族が代理人弁護士を通じてコメントを発表しました。
▼女性の遺族のコメント(全文)
「犯人が逮捕されたと聞き、ひとまず安堵しています。懸命な捜査に感謝いたします。引き続き、今後の捜査を見守りたいと思います。家族一同、悲しみに暮れ、混乱した状態が続いていますが、せめて安らかに送り出したいとの思いでおります。どうか、私どもの心情にご配慮いただき、静かに見守ってくださいますようお願いいたします」
「うちのすぐ近くとは…」神戸女性刺殺 容疑者逃走先の東京・奥多摩の住民、逮捕劇を目撃
神戸市中央区のマンションで住人の会社員、片山恵さん(24)が刺殺された事件で、殺人容疑で逮捕された谷本将志容疑者(35)=東京都新宿区高田馬場=は2日間の逃亡の末、事件現場からおよそ400キロ離れた東京都奥多摩町で身柄を確保された。逮捕劇を目撃した住民は、「なぜここまで」と驚いた様子で話した。
県警によると、容疑者は事件直後、新神戸駅から東京方面の新幹線に乗車。22日、奥多摩町のJR奥多摩駅で降車したことが確認され、町内の路上を歩いているところを警視庁に確保された。
奥多摩駅から東へ、徒歩で約1時間半ほど離れた道路沿いに住む80代男性は、植木の剪定中に谷本容疑者とみられる男が東方向に歩いていく様子を目撃。その後、後ろから近づいてきた警察車両が停車し、中から出てきた警察官が男を取り押さえたという。男性は「なんだろうと思った」と当時の衝撃を語った。男性の80代の妻は、「朝のニュースをみて、逮捕されたのが奥多摩だと知った。まさかうちのすぐ近くだと思わなかった。なんでここまで歩いてきたんだろうと思う」と話した。
谷本容疑者が降車したとされる奥多摩駅は山々に囲まれ、周辺にはキャンプ場や宿泊施設などが点在。逮捕から一夜明けた23日は、外国人観光客や若者らのグループでにぎわっていた。
近くの売店の男性は、「事件後、店に警察官が尋ねてきた」と明かした上で、「(谷本容疑者に似た人物は)見かけなかった。観光客も多く、分からないと思う」と話した。
「渋谷ヒカリエ」で催涙スプレー=18人体調不良、46歳男逮捕―警視庁
23日午後1時半ごろ、東京都渋谷区渋谷の高層複合施設「渋谷ヒカリエ」で、「催涙スプレーがまかれた。せき込む人が多数出た」と目撃者から110番があった。警視庁渋谷署と東京消防庁によると、0歳~60代の男女18人が目やのどの痛みなどを訴え、うち8人が搬送された。いずれも軽傷とみられる。
同署は傷害容疑で、自称都内に住む会社員の男(46)を現行犯逮捕した。別の40代男性と口論になり、バッグの中に持っていた催涙スプレーのようなものを使ったとみられ、「頭にきて思わず催涙スプレーを取り出し、相手に噴射した」と容疑を認めている。
事件があったのは7階のレストランフロア。男が共用スペースのソファに座っていたところ、「男性が後ろに座ってきて、肩がぶつかった」という趣旨の話をしているという。2人に面識はなかった。
男は現場から立ち去ったが、駆け付けた渋谷署員が別のフロアで身柄を確保した。
夏休み中の週末で多くの人が集まる繁華街中心部に消防隊19隊が駆け付けるなどし、周囲は一時、騒然とした。
7階で友人と待ち合わせをしていたという自営業の女性(34)によると、事件があった時間帯は昼食時で混雑し、平日の倍ほどの客がいた。消防隊員や警察官が体調不良者に話を聞いたり、鑑識作業をしたりしていたといい、「多くの人が被害に遭ったと聞いて悲しくなった」と話した。
友人と買い物に来ていた女子大学生(19)は「ヒカリエを出て近くで買い物をしていたら騒がしくなり、消防車が来ていてびっくりした。ニュースで事件を知ったが、よく買い物に来るので怖い」と声を震わせた。 [時事通信社]
農業直撃「収穫全滅」と悲鳴 熊本の大雨被害、2週間
熊本県が10~11日に記録的大雨に見舞われ、一部で大雨特別警報が発表されて24日で約2週間。各地で河川が氾濫して広範囲で浸水し、お盆時期の観光業のほか、国内有数の産地であるトマトやイチゴなどの生産にも影響が及んだ。農林水産業関連の被害額は20日時点で約151億円。一部の生産者からは「今期の収穫は全滅だ」と悲鳴が上がる。
「経験したことのない雨。全部やり直しだ」。トマトの年間収穫量が日本一の熊本県。主要産地の八代市で栽培する服田強さん(49)が肩を落とす。ビニールハウス内で約3万本の苗が水に漬かり、水やりに使用するモーターなども故障した。
神戸女性殺害容疑者、3年前上京 勤務先「入社時、借金300万円」
神戸市中央区のマンションで住人女性(24)を殺害したとして、22日に殺人容疑で逮捕された谷本将志容疑者(35)は、東京都新宿区の配送関係の会社でドライバーとして勤務していた。関西出身といい、事件があった20日は、谷本容疑者はお盆休みで帰省中だったという。勤務先の男性社長(55)が取材に応じ、「いまだに犯罪を起こすような人間だとは信じられない。ショックで昨夜から一睡もしていない」と声を震わせた。
社長によると、谷本容疑者は2023年5月に入社。大手求人サイトを通じて採用面接の申し込みがあった。言葉遣いが丁寧で、真面目な印象だったという。
4畳半ワンルームの新宿区内の社員寮に住み込み、毎朝午前6時ごろに出勤。トラックで都内の取引先に荷物を運んでいた。効率的な配送ルートを自ら提案するなど仕事への姿勢は前向きで、取引先からの評判は良く、苦情は一度もなかった。社長は「貴重な存在だった」と評価していた。
谷本容疑者は、22年12月まで神戸市内の建設会社に10年ほど在籍していたとみられる。上京した理由は「悪い友達と縁を切りたかったから」と話していたという。入社時に借金が300万円ほどあり、「親の介護費用に充てている」と説明。月約30万円の手取りの給料から、毎月5万円を前借りしていた。
今月17~21日が夏季休暇で、地元の関西に帰省すると話していた。だが21日になっても寮に戻らず、社長が送ったスマートフォンのショートメッセージにも返事はなかった。
22日夜に殺人事件のニュースが流れ、谷本容疑者の名前や顔がテレビに映り、逮捕されたことを知った。「事件が本当なら、会社や仲間、取引先への裏切りで、被害に遭った女性のことを思うと許せない」と憤った。【松本ゆう雅】
石破総理「日韓関係を安定的に大きく発展させていくことで一致」ワーキングホリデー制度拡充を発表 日韓首脳会談
石破総理は就任後、初めて日本を訪れた韓国の李在明大統領と会談しました。両首脳は日韓関係を未来志向で安定的に発展させていくことで一致し、17年ぶりに共同で文書を発表しました。
李在明大統領の来日は日韓の首脳が互いの国を往来する「シャトル外交」の第1弾と位置づけられていて、韓国の大統領が最初の二国間の訪問先として日本を訪れるのは初めてです。
石破総理 「日韓の安定的な関係の発展は両国の利益となるものであり、同時に地域全体の利益となるものであります」
李在明大統領 「特に最近は通商問題や安保問題などをめぐり国際秩序が揺れ動いているので、韓国と日本がいつにも増して協力関係を強化しなければならない」
会談は少人数での会合と拡大会合に分けておこなわれ、17年ぶりに日韓の首脳同士による文書がまとめられました。
石破総理・共同記者発表 「国交正常化以来、これまで築かれてきた基盤に基づき、日韓関係を安定的に大きく発展させていくことで一致しました」
韓国・李在明大統領 「両国は社会、文化、環境など様々な分野でお互いに有益で役に立つ方向で協力できる最適なパートナーでもあります」
両首脳は安全保障分野に関する戦略的な意思疎通を強化するほか、北朝鮮の完全な非核化に向け、アメリカを含めた3か国で緊密に連携していくことを確認しました。
また、少子高齢化や地方創生など日本と韓国に共通する課題に対応するため、政府間で協議する枠組みを立ち上げることで一致。
このほかさらなる人的交流の拡大に向けて、若者が働きながら長期滞在できる「ワーキングホリデー」制度を拡充することで合意しました。
背中ぶつかり口論「頭にきて催涙スプレーを噴射した」…渋谷ヒカリエで8人搬送、傷害容疑で男逮捕
23日午後1時30分頃、東京都渋谷区渋谷の複合施設「渋谷ヒカリエ」で、目撃者から「催涙スプレーがまかれ、多数の人がせき込んでいる」と110番があった。東京消防庁などによると、レストランが入る7階で男がスプレーを噴射し、近くにいた0~60歳代の男女18人が目や喉の痛みを訴え、このうち男女8人が救急搬送された。いずれも軽傷という。
駆けつけた警視庁渋谷署員が、自称都内に住む会社員の男(46)を、40歳代男性にスプレーを吹きかけてけがをさせたとして傷害容疑で現行犯逮捕した。
同署幹部によると、男は7階の共有スペースのソファに座っていた際、後ろに座った男性と背中がぶつかって口論になったという。容疑を認め、「頭にきて、かばんの中にあった催涙スプレーを噴射した」と供述している。