日本政府が国連などと共催する第9回アフリカ開発会議(TICAD9)が20日、「革新的な課題解決策の共創」をテーマに、横浜市で3日間の日程で開幕した。共同議長を務める石破茂首相は開会式で基調演説に臨み、インドからアフリカまでを一つの経済圏と捉える新構想「インド洋・アフリカ経済圏イニシアチブ」を提唱。日本企業による対アフリカ投資を官民で連携して拡大すると表明した。
首相は「アフリカ発のソリューション(課題解決)が国際社会を救う時代だ。アフリカと共に歩み、解決策を提供し合う信頼できるパートナーであり続けたい」と強調。今回は「地域統合と域内外の連結性」「民間セクターの持続的な成長」「若者・女性」に焦点を当てる方針を示した。
首相はトランプ米政権の高関税政策などで強まる国際社会の保護主義的な流れを念頭に「アフリカの一層の成長のためには、国を超えた地域統合や連結性の強化が必要だ」と指摘。新経済圏構想を打ち出すとともに、日本とアフリカの経済連携強化に向け、双方の産学官の代表からなる検討委員会を新設すると表明した。アフリカ内陸部からインド洋に至る物流網「ナカラ回廊」の整備加速化にも意欲を示した。
持続的成長に向けては、官民で15億ドル(約2200億円)規模の「インパクト投資」を実現すると説明。気候変動対策や中小企業支援につなげる。アフリカ開発銀行と協調し、インフラ開発などに最大55億ドル(約8100億円)を融資するとも語った。
若者と女性の能力強化と雇用確保を進めるため、人工知能(AI)に関する人材3万人を含む30万人の人材を今後3年間で育成すると約束。1000万人の子どもの学びを改善し、国際組織「GAVIワクチンアライアンス」に5年間で最大5.5億ドル(約810億円)を拠出する方針も示した。 [時事通信社]
訓練中の自衛隊員2人が死亡 死因は「雷による感電死」と特定 演習場周辺では雷注意報も…大分・日出生台演習場
大分県で訓練中の自衛隊員2人が死亡したことについて、陸上自衛隊は2人の死因は「雷による感電死」と特定したと発表しました。
大分県で訓練中に亡くなったのは、玖珠駐屯地に所属する▼谷津剣斗3等陸曹(25)と、▼久保田愛悠3等陸曹(21)の2人です。
2人は今月17日午後1時すぎから、日出生台演習場内で2人1組になって行う「潜入訓練」に参加していたところ、連絡がつかなくなりました。
2人の捜索にあたった隊員が18日の未明に、演習場内で心肺停止の状態で倒れている2人を発見しましたが、その後、死亡が確認されました。
司法解剖の結果、2人の死因はいずれも雷による感電死と特定されたということです。
当時、演習場周辺では大気の状態が不安定で、雷注意報も出ていました。
東北北部は明朝まで災害に厳重警戒 明日は天気回復へ
今日20日(水)は前線が北日本に停滞。東北北部では強弱を繰り返して雨が続き、局地的に大雨に見舞われています。明日21日(木)の朝まで断続的に雨が続く予想で、引き続き河川の氾濫や土砂災害に厳重な警戒が必要です。
12時間雨量が250mm超 8月としては観測史上最大
秋田県上桧木内地区の桧木内川では氾濫が発生。仙北市は午前8時40分に付近の住民に対して緊急安全確保(警戒レベル5)を発令しました。
土砂災害発生のリスクも引き続き高く15時時点で秋田県、青森県内には土砂災害警戒情報が発表されています。
明朝まで断続的に雨 更なる災害に警戒
東北北部では明日21日(木)朝にかけて断続的に雨が続き、積算雨量はさらに増加する予想です。湿った空気の流れ込みや風向きなどの条件によっては、線状降水帯が形成されて同じようなところで激しい雨が続くおそれがあり、災害の発生や拡大の危険性が急激に高まることも考えられます。線状降水帯が発生しなくても、局地的に強い雨が降ることで災害につながるおそれがあります。
引き続き河川氾濫による浸水や土砂災害の発生に警戒してください。自治体からの避難情報にも留意し、必要に応じて速やかに避難できるように準備しておくと安心です。前線は徐々に不明瞭となり、昼間は徐々に天気が回復しますが、増水した河川や急な斜面には近づかないようにしてください。
写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)
クマ保護団体にサイバー攻撃 「破産手続き開始」と偽メールを送信 駆除巡り誹謗中傷合戦
クマや森の保護に取り組む「日本熊森協会」がサイバー攻撃でアカウントを乗っ取られ、同アカウントから会員らに「破産手続きを開始した」という内容の偽メールが送信されていたことが19日、分かった。同協会はSNSで被害を公表。不正アクセスは11日ごろに認知したといい、「悪質な脅迫メール」として警察などに相談しているという。
同協会はインスタグラムの公式アカウントで「一部の会員の方から『爆破予告など脅迫的な内容を含む不審なメールが届いた』とのご報告をいただいております」と投稿。「これらのメールは当会とは一切関係がございません。社会不安をあおることを目的とした悪質な脅迫メールとみられます」と強調した。
同協会によると、11日ごろ、サイバー攻撃を受け、ウェブサイトを管理するサーバーにアクセスができなくなったという。公式サイトは現在も表示できない状態が続いている。
メールを送信する同協会のアカウントも乗っ取られており、弁護士の名前をかたって、「破産手続きを開始した」などとする偽メールも送信されているという。
同協会は7月下旬、「SNS上において『クマが射殺されると本部から会員に抗議するよう連絡がある』『抗議マニュアルが添付されている』といった虚偽の情報が流布されています」と声明を発信。「誤った情報を信じた方からの苦情や抗議のご連絡が多数寄せられており、その対応に長時間を要し、実務にも支障が出ております」と訴えていた。
人に危害を加えたクマの駆除を巡っては、駆除を実施した自治体に非難が殺到し、社会問題化している。一方で、クマをはじめとする野生鳥獣の保護団体にも激しい苦情が寄せられ、「誹謗中傷合戦」に陥っている。
クマによる人身被害が増加していることを受け、環境省は2024年に四国と九州以外の地域で、クマを計画的に捕獲して頭数を管理する指定管理鳥獣に追加した。都道府県はシカやイノシシと同様に捕獲や調査で国からの交付金を活用できるようになっている。
環境省によるとクマの駆除数は23年度が約9300頭。24年度は約5300頭で、今年度は6月末時点の暫定値で約1500頭となっている。シカやイノシシの駆除数は約120万頭を超えるが、クマの捕獲に対する苦情だけが突出している。(高木克聡)
「金が欲しくて…」不法滞在のタイ国籍のカップルを逮捕・送検 空き家狙いで窃盗を繰り返したか 2年で245件被害総額は約930万円相当 千葉県警
2022年からおよそ2年にわたり関東各地の空き家などに侵入し窃盗を繰り返したとして、千葉県警はタイ国籍の男女2人を逮捕、送検しました。
住居侵入、窃盗などの疑いで逮捕・送検されたのは、いずれもタイ国籍で千葉県茂原市の無職ラクサション・アッタウット容疑者(33)とガーンサック・スニサー容疑者(34)です。
警察によりますと、2人による犯行は千葉県、埼玉県、茨城県であわせて245件に上り、現金や指輪、ネックレスなど総額およそ930万円相当の被害が確認されたということです。
ラクサション容疑者らは事前にGoogleマップで空き家を探して犯行に及んでいました。
2人は交際関係にあり、いずれも日本に不法滞在していて、取り調べに対し「金が欲しくて泥棒した」「生活のためにやった」と容疑を認めているということです。
警察は去年9月に、2人を逮捕した後も捜査を続けていましたが、きょう、捜査が終結したと明らかにしました。
歌い手のluzさんが死去 32歳 公式Xが発表「突然の出来事に深い悲しみ」 今月8日に最後のポスト
人気歌い手として活躍したluz(ルス、本名帯刀光司=たてわき・こうじ)さんが19日に死去していたことを20日、公式Xが発表した。32歳だった。
luzさんの公式X(@luz_info)を通じて、所属事務所・ESPERANZAの代表取締役・市橋秀幸氏の名義で「弊社所属のアーティストluz(本名:帯刀光司)が、2025年8月19日、急逝いたしました。あまりに突然の出来事に、関係者一同、深い悲しみに暮れております。生前に賜りましたご温情に心より感謝申し上げますとともに、謹んでお知らせ申し上げます」と発表。
「なお、葬儀につきましてはご遺族の意向により近親者のみにて執り行われる予定です。ご遺族のご意向を尊重し、詳細につきましては公表を差し控えさせていただきます。何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます」とつづった。
21年には4thアルバム「FAITH」を携えた全国7都市ツアーを開催するも24年1月29日に薬物所持で逮捕され、翌30日にはポニーキャニオンが契約解除を発表。その後、復帰を目指していた。
今月8月31日に活動15周年を記念する特別公演「luz ANNIVERSARY LIVE『XV(フィフティーン)』」を開催予定で、7月7日には本人のXを通じ「15年分の感謝も、覚悟も、全部このライブに込めます」とライブへの意気込みを伝えいたluzさん。21日には15周年を迎えていた。
しかし、8月に入ると8日に「本当に全てに限界来てる いつこの呪いから解き放たれるんだろう 光なんてもうとっくにないんだよ」とポスト。ファンからは心配の声が上がっていた。
“体温超え”各地で危険な暑さ続く…東京では3日連続猛暑日 観光客も暑さ対策 全国8か所で38℃超え
きょうも各地で“体温超え”の危険な暑さとなりました。
記者 「12時頃の渋谷です。汗が噴き出すような暑さの中、ハチ公前には多くの外国人の方が並んでいます」
東京都心では35.1℃を観測し、3日連続の猛暑日となりました。猛暑日となるのは今年16日目で、歴代3位タイとなっています。
渋谷を訪れていた外国人観光客は…
中国からの観光客 「とても暑いです。ずっと汗をかいています」 オーストラリアからの観光客 「すごく暑い。オーストラリアは今、とても寒いから。空港を出た瞬間に『うわぁ私、汗びしょびしょ』って」
一方、37.5℃まで気温があがった埼玉県熊谷市では…
記者 「熊谷市内のひまわり畑です。見事なひまわりが太陽に向けて咲き誇っているんですけれども、人間には汗が止まらない暑さです」
ひまわりの摘みとりイベントが行われ、多くの人が暑さ対策をして訪れていました。
「マタニティフォトを撮ろうと思って。(Q.暑さどうですか?)暑いです。サウナに入ってるような暑さ」 「モワモワと暑い」 「保冷剤あてて寝たい」
会場には、今年はじめて暑さ対策のミストを設置。訪れた人は、およそ2万本の中から好きなひまわりの花を持ち帰っていました。
このほか、愛知県豊田市で38.8℃、山梨県甲府市で38.4℃、名古屋市で38.3℃など、全国8か所で38℃以上となりました。
猛暑日となったのも全国175地点に上りましたが、あすはさらに気温が上がって危険な暑さとなる見込みで、熱中症などに引き続き警戒が必要です。
消防の同志へ「思い無駄にしない」 府外の消防士も献花に、市民からは感謝の声
大阪市中央区の繁華街・道頓堀で消防隊員2人が犠牲となったビル火災で、現場付近に設けられた献花台には20日も朝から大勢の人が訪れ、花を供えるなどして犠牲になった2人を悼んだ。大阪市消防局の関係者だけでなく、大阪府外の消防隊員も駆けつけ、市民らも日頃の懸命の消防活動に感謝の意を示していた。
「危険な現場と分かった上で建物内に踏み込んでいったはず。ひとごとと思えない」。京都市消防局の男性(41)は現場に向かって静かに手を合わせた。
「消防の同志だ」という思いで、大阪まで足を運んだという男性。犠牲となった長友光成さん(22)と年の近い後輩がおり、「人命救助は大事だが、後輩の命を預かる立場だと自覚させられた。犠牲となった2人の思いを無駄にはしない」と誓った。
奈良県内の男性消防隊員(36)は「ビル火災は改めて怖いと痛感した。気を引き締めたい」と語った。壁面全体が黒色に変色した現場ビル2棟を前に、「中に踏み込めるかどうか判断に迷う場面はある。2人は正義感が強い人たちだと思う」と思いを寄せた。
現場近くの献花台には人の姿が絶えず、花束のほか、冷たい飲み物を供えて感謝を口にする市民も。大阪市中央区の遠藤綾子さん(62)は「短時間に2棟も燃えたのに、一般人の犠牲はなかった。亡くなった2人に感謝の気持ちを伝えたかった」と話した。
同市淀川区の会社員の男性(32)は「きっとビル内はとても暑く、苦しい思いをされたと思う。安らかに眠ってもらいたい」といい、献花台に凍ったペットボトルを供えた。同市東淀川区の男性(59)は「火災に限らず、地震や豪雨でも救助活動をしてこられたのだと思う。敬意を表したい」と話し、献花していた。
大川原化工機冤罪、警視庁と東京地検の幹部が亡くなった元顧問の遺族に謝罪へ…25日面会で調整
精密機械製造会社「大川原化工機」を巡る冤罪(えんざい)事件で、捜査を違法とされた警視庁と東京地検の幹部が、逮捕後に体調が悪化して72歳で亡くなった同社元顧問の相嶋静夫さんの遺族に謝罪することが決まった。遺族側代理人弁護士が20日、明らかにした。25日に直接謝罪する方向で調整している。
事件では、同社社長や相嶋さんら3人が2020年、兵器製造に転用可能な機械を不正輸出したとして逮捕・起訴されたが、21年に起訴が取り消された。相嶋さんは勾留中にがんが見つかったが保釈が認められず、被告のまま亡くなった。
社長らが国家賠償を求めた訴訟で逮捕と起訴を違法とする判決が確定し、同庁と地検の幹部は6月、社長らに謝罪。相嶋さんの遺族は「謝罪を受け入れるのは検証で事実が説明されてからだ」と同席しなかった。
代理人弁護士によると、警視庁と最高検が今月7日に捜査を巡る検証報告書を公表し、遺族が謝罪を受け入れる意向を固めたという。
大阪ビル火災、被害拡大の一因は広告看板? 専門家「繁華街の欠点」
大阪・ミナミで起きた雑居ビル火災は、炎と黒煙が瞬く間に現場の建物を覆い、活動中の消防隊員2人が犠牲となった。なぜここまで被害が拡大したのか。専門家は「繁華街特有の建物の特徴が火の回りを早めた可能性がある」と指摘する。
低層階から勢いよく噴き出す炎。火は建物の外壁を伝うように燃え広がっていく――。交流サイト(SNS)上には、現場のビルが延焼していく様子を捉えた動画や写真が、いくつも投稿されている。
火災は18日午前10時前に起き、隣り合った7階建てと6階建てのビル2棟が計約100平方メートル焼損した。二つのビルは一部が連絡通路でつながっている構造だった。
大阪府警と大阪市消防局は、西側に位置する6階建てビルの低層部が火元だった可能性があるとみて、出火場所の特定を進めている。
複数の目撃者によると、付近では午前9時40分ごろから「ボンッ」という破裂音が断続的に聞こえ、約10分後にはすでに、建物が炎と黒煙に包まれていたという。近くの店舗にいて火災に気づいた男性は「あっという間だった」と振り返った。
今回の火災について、元東京消防庁麻布消防署長の坂口隆夫・市民防災研究所理事は「ビルの壁面に設置されていた広告物が、火の回りを早くした可能性がある」と語る。
現場の二つの雑居ビルは、大阪有数の観光地として有名な道頓堀川沿いにある。人目に付きやすいよう巨大な看板を屋外に掲げている建物が多く、火災があった雑居ビルも入居店舗を知らせるものなど、大小さまざまな看板や広告が設置されていた。
坂口さんは、出火から時間がたたないうちに建物全体に燃え広がった点について言及。鉄筋コンクリート部分が見えるほど外壁が激しく燃えているとして、「広告物に火がつけば、ビニール樹脂系統など素材が燃えやすいものだと一気に火の手が広がってしまう。事例は多くないものの、繁華街ビル火災の特徴といえる」と話す。
コンクリート製の建物は耐火性に優れていることから、通常なら火災が起きても隣の建物に燃え移ることはないという。その上で「今回は6階建てビルの低層部から出火した後、看板広告に延焼したり、連絡通路から屋内に火が入ったりして、7階建てビルが燃えた可能性がある」との見方を示した。
死亡した2人の消防隊員は、火元とみられるビルとは別の7階建てビルの5階で活動中だった。ここで天井の崩落が起き、取り残されたとされる。
坂口さんは崩落について、「火災で建物が熱せられ、天井のもろい部分がはがれ落ちたのではないか」と推測。崩落を予想するのは難しいが、「隊員たちがなぜ出火元の隣のビルの5階まで進入せざるを得なかったのか、疑問が残る」と話した。
死亡事故を受けて、市消防局は21日に事故調査委員会の初会合を開く。
坂口さんは「消防隊員は危険な場所に入らないことが基本だ」とし、隊員らが5階に進入した目的や、どこまで現場の安全管理ができていたかが調査のポイントになると指摘する。
「延焼の危険をどれくらい認識していたのか。連絡通路の存在など、建物の構造の把握はできていたのか。命綱や投光器といった隊員の装備も含めて、徹底した検証が必要だ」と訴える。【大坪菜々美、根本佳奈】