政府は4日の閣議で、熊本県で最大震度7を観測した地震の被災地支援に、2026年度予算の予備費から242億2500万円を支出する方針を決めた。被災自治体の要請を待たず物資を緊急輸送する「プッシュ型支援」や、熊本県による仮設住宅建設への支援、道路復旧の財源に充てる。
自然災害など不測の事態に備える「一般予備費」は国会の審議を経ずに政府が使途を決められる。今回、予備費1兆円の一部を活用。高市早苗首相は同日開いた非常災害対策本部会議で「被災地の状況に応じて、ちゅうちょなく予備費を活用する」と述べた。
救助対応車両が通行できるようにするため、損傷した一般道路や高速道路など公共インフラの復旧費用に206億円を計上。被災者が早期に日常生活を取り戻せるよう、復旧作業を加速させる方針だ。 [時事通信社]
熊本市にボランティアの拠点開設、参加の大学生「10年前に助けてもらった恩返しをしたい」
熊本市は4日、地震で被害を受けた住宅などの片付けや清掃を支援する災害ボランティアセンターを開設し、ボランティアが活動を始めた。同市は2016年の熊本地震で災害関連死を含めて90人以上が亡くなっており、当時の経験も生かして支援を進める。
今回の地震では、熊本市南区で震度6強を観測するなどし、全壊や半壊はなかったものの、住宅被害は計2675棟(4日午前7時半時点)が確認されており、一部損壊や家具の倒壊といった被害が出ている。
センターは熊本市中央区の市社会福祉協議会に設置され、初日は社協の協力団体のメンバー約20人が集まった。家具がずれたり、物が散乱したりしている5世帯の支援を行う。一般のボランティアは4日から専用フォームで事前に受け付け、活動は5日から始めてもらう予定という。
10年前の地震で曽祖母の家の片付けをボランティアに支援してもらったという熊本県立大4年の男子学生(21)は「10年前に助けてもらった恩返しをしたい」と意気込んだ。協力団体の肥後銀行の内藤裕さん(40)は「必要なのは金融機関としてのサポートだけではない。住民が日常生活に戻れるよう、少しでも力になりたい」と話した。
外国人の永住許可を厳格化へ 新ガイドライン案公表 「年収が日本人世帯の平均以上」など求める 出入国在留管理庁
出入国在留管理庁はきょう、外国人の永住許可について要件の厳格化などを盛り込んだ新たなガイドライン案を公表しました。
平口洋法務大臣 「永住者が最も安定した在留資格であることを考慮し、必要な見直しを行いました」
現在のガイドラインでは、永住許可の要件を▼独立の生計を営めることなどと規定していますが、永住者の生活保護費の受給率が日本人と同水準だとする調査結果などを踏まえ、入管庁が制度の見直しを進めてきました。
きょう公表された新たなガイドライン案では、要件に「日本人と同等水準以上の経済条件」と明記し、▼年収が日本人世帯の平均以上であることや、▼将来受け取る見込みの年金額が「厚生年金に30年間加入していた水準」に達していることを求めています。
このほか、日本人の配偶者などの特例についてもこれまでの要件だった、▼「婚姻期間3年」「在留1年」から、▼「婚姻期間5年」「在留3年」にそれぞれ引き上げる方針です。
今後、パブリックコメントを実施し、「収入」要件については今年10月にも導入したい考えです。
高市首相の熊本避難所「3分間」しか視察せず?SNS拡散 内閣広報官「51分間」だと否定
高市早苗首相は2026年8月3日、最大震度7を観測した熊本地震の被災地を視察し、熊本県氷川町の避難所となっている氷川中学校を訪問したことを巡り、SNS上では、高市氏がわずか「3分間」しか滞在しなかったという情報が拡散している。
これに対し、内閣広報官の公式Xアカウントは4日、事実と全く異なる情報が流れていると言及したうえで、滞在時間は「51分間」だったと否定した。
氷川中学校の滞在時間が「3分間」だとする情報が拡散
SNS上では、高市氏が氷川中学校に滞在したのは「3分間」であり、被災者の気持ちを理解しようとしていないとする複数のX投稿が拡散した。そのうちの1つには、避難所の教室や体育館自体を視察する時間が短かったと補足する投稿もみられた。
また、ひろゆきこと実業家の西村博之氏も4日、「高市首相が熊本で避難所を視察したのは3分だけ説。たった3分の為に熊本行くなんてことは流石に、、、?」などとXで言及している。
内閣広報官は4日にXを更新し、時事通信の首相動静を紹介した。
記事によれば、氷川中学校に到着したのが15時13分。避難所を視察した後、21分から34分まで氷川町の藤本一臣町長らが同席。35分から54分まで被災者と意見交換し、高市氏は16時4分に中学校を後にしたとしている。
内閣広報官は「一部SNSで事実と全く異なる情報が流れています」としたうえで、「高市総理が氷川町の避難所に到着し視察を開始したのは、午後3時13分。視察を終えて避難所を出発したのは、午後4時4分です。避難所視察は51分間ですので、お伝えします」と説明した。
続く投稿では、「被災者の皆様、氷川町や避難所の関係者の皆様には、本当に大変な状況の中で、1時間近くにわたって受け入れていただき、改めて感謝申し上げます」と感謝を記した。最後に、高市氏の熊本訪問の動向は、報道各社の首相動静で確認できるとした。
「新しい戦い方」備え急務=中国対処、総合的国力で―防衛白書
政府は4日の閣議で、2026年版防衛白書を了承した。無人機や人工知能(AI)を活用した「新しい戦い方」の出現を踏まえて1章を設け、対応を急ぐ必要性を強調。太平洋側に進出する中国軍の動きに警戒感を表明し、「総合的な国力」で対処すべきだと訴えた。
新しい戦い方に関し、ロシアが侵攻したウクライナの戦場では安価な無人装備と従来のミサイルを組み合わせた「大規模な複合攻撃」が展開されたと説明。長期戦への備えも課題になったとの認識を示し、「平素からの備蓄や持続的な対応能力を確保することの重要性が浮き彫りとなっている」と指摘した。
白書は中国の軍事動向について「わが国と国際社会の深刻な懸念事項で、最大の戦略的挑戦だ」とする近年の表現を踏襲した。対応策として同盟国・同志国との連携と併せ、総合的な国力の強化を挙げた。
空母2隻が25年6月に太平洋で初めて同時展開したケースに触れ、遠方の海空域での作戦能力を高めていると分析。中国の空母機が自衛隊機にレーダーを照射した同年12月の事案を「危険な行為で、極めて遺憾だ」と非難した。
中ロ両国が軍事面で連携を一層強めているとの見方も示した。その上で、爆撃機の共同飛行や艦艇の共同航行は「わが国に対する示威活動を明確に意図したものだ」と警鐘を鳴らした。
防衛力の強化に関し、軍民両用(デュアルユース)技術の取り込みが不可欠だと強調。日本の科学技術力の向上とイノベーションの創出は総合的な国力の「主要な要素」だとし、防衛技術基盤を確立する必要性を説いた。
政府が今年4月に防衛装備移転三原則とその運用指針を改定し、国産装備品の輸出を限定してきた「5類型」の制約を撤廃したことを紹介。「共通の装備品を保有し、生産・維持整備基盤を共有することで相互に支援する環境を構築できる」と指摘し、同盟国・同志国との連携強化の手段としても移転促進を図る方針を示した。
北朝鮮に関しては、急速に進むロシアとの軍事協力に言及し、「北朝鮮の軍事力が中長期的に増強される恐れがある」と明記した。 [時事通信社]
国の検査機と全日空機が接近=衝突防止装置が作動―国交省
4日午前5時45分ごろ、羽田空港付近の上空で、全日空968便と国土交通省の飛行検査機が接近した。全日空機で航空機衝突防止装置(TCAS)が作動し、パイロットが回避操作した。けが人はいなかったという。
全日空などによると、上海発羽田行き968便(乗員乗客197人)は着陸をやり直し、午前6時10分に着陸した。
国交省によると、両機は承認された飛行計画の航路を運航しており、詳細を確認しているという。 [時事通信社]
小泉防衛相発言に長崎の32団体が抗議 「被爆者の思い無視」
小泉進次郎防衛相が核兵器に関し「タブーなく議論」する必要性に言及したことを巡り、被爆者ら長崎県内の32団体が4日に記者会見し、「『自分たちと同じ苦しみを地球上の誰にも味わわせてはならない』と人生を懸けて核廃絶を訴えてきた被爆者の思いを無視した発言だ」と抗議した。小泉防衛相や高市早苗首相、各政党の代表に抗議文を送る。
小泉防衛相は7月中旬公開のインターネット番組で、ウクライナ情勢に触れ「各国が安全保障政策を根本から変えようと大胆に動いている」と語り、「日本にとって非常に議論するのが難しい課題だが、触れざるを得ない一つは核だ」と発言。「あらゆる政策をタブーなく議論し、進めなければいけない」と述べた。
「今の政権は戦争準備に入っている」
被爆者の山川剛さん(89)は「今も昔も大量に核兵器を持ち、核抑止のトップだと思われる米国では、2001年9月11日に同時多発テロ事件が起き、いくら核で武装しても何の役にも立たないことが証明されている。核戦争に勝者はない」と批判。県被爆者手帳友の会の朝長万左男会長(83)は「政治家は核を持つことで日本が安全になると信じているのだろうが、専門家に言わせれば危険な道を切り開くことにつながる。今の政権は戦争準備に入っている」と危機感をあらわにした。
「被爆の実相を学んでほしい」
「長崎被災協・被爆二世の会・長崎」の大越富子会長(78)は「小泉氏は負の遺産である核兵器を残すことに、親として何も考えていないのか。原爆投下後の惨状を見て何も感じないのか。助かっても後遺症で苦しむ。広島、長崎に来てもっと被爆の実相を学んでほしい」と話した。【尾形有菜】
殺人罪で51歳元看護師起訴 点滴に汚物混入、千葉地検
千葉県柏市の病院で男性患者の点滴に汚物を混入して殺害したとして、千葉地検は4日、殺人罪で柏市豊四季、元看護師古川美由紀容疑者(51)を起訴した。
起訴状によると、1月30日午前3時55分ごろ、柏たなか病院に入院していた茨城県取手市、無職会田栄次さん=当時(75)=の点滴に便を混入し、翌31日夜に死亡させたとしている。死因は敗血症による多臓器不全だった。
高市首相、断水の月内解消指示=船舶活用で初の医療支援―熊本震度7
高市早苗首相は4日、熊本地震の全ての被災地域で今月中に断水を解消するよう、金子恭之国土交通相に指示した。政府の非常災害対策本部会議で発言した。国交省によると、同日午前11時半時点で4市町の約4万4000戸で断水が続いている。
首相は民間船舶「はくおう2」を活用し、5日から八代港で救護などの医療支援を実施すると明らかにした。「船舶活用医療推進法に基づく初めての取り組みだ。しっかりと準備を進め、被災地の医療環境の改善に貢献してほしい」と語った。同船は防衛省がPFI方式で運用している。 [時事通信社]
「核なき世界の思い共感」と強調 小泉防衛相、被爆者から批判受け
小泉進次郎防衛相は4日の記者会見で、核兵器に関する議論の必要性を指摘した自身の発言が、被爆者団体から批判されていることに「被爆地や被爆者の方々が訴えてきた、核兵器のない世界を願う切実な思いに強く共感する」と述べた。国際的な核軍縮・不拡散体制の維持強化に積極的に取り組むとも強調した。
小泉氏はインターネット番組で核兵器の議論に「触れざるを得ない」と発言。会見では「防衛政策に関する一般論として、あらゆる選択肢を排除せず、国民に丁寧に説明しながら議論することが重要だとの趣旨だ」と説明した。
発言を、被団協の代表理事が「許すことができない発言だ」と批判。広島、長崎両市の市長も被爆地の「願いを踏まえて」と訴えていた。