岩手県大槌町で発生した山林火災は25日も延焼が続いた。近隣県などから緊急消防援助隊700人以上も出動し、地元消防隊員らと計約1300人態勢で消火活動に力を入れるが、鎮圧のめどは立っていない。
県と町は同日、火災で実際に焼けた広さを示す焼損面積は計約730ヘクタールと発表。町が発表していた計約1170ヘクタールは、焼けた場所の広がりを示す焼損範囲だとした。
町はこれまでに、町の人口の約3割にあたる周辺の約1500世帯、約3200人に避難指示を出し、7カ所の避難所を開設した。約280人(25日午後6時時点)が避難している。 [時事通信社]
「声にも法的権利」と確認…生成AI動画で「肖像権」や「パブリシティ権」の侵害問題で議論スタート法務省
生成AIで作成された動画などで著名人の顔や声などが無断で使用されている問題を受けて、法務省が設置した検討会が24日から始まり、「パブリシティー権」と「肖像権」の保護対象に、「声」が含まれることを確認しました。
生成AIで作成される動画や画像をめぐっては、著名人の顔や声などが無断で使用されるケースが相次いでいて、俳優や声優の団体が声明を出すなど、社会問題となっています。
生成AI動画などに関しては、その人の肖像などがもつ経済的価値を自分で利用する権利=「パブリシティ権」や「肖像権」を侵害するのではないかと指摘されていますが、明確な指針はありません。
法務省はこうしたことから、生成AI動画で「肖像権」などを侵害され、損害賠償が認められるケースを明確にするため、有識者による検討会の設置を決め、24日に初会合が開かれました。
検討会には知的財産法を専門とする大学教授や弁護士が参加していて、法務省によりますと、「声」もその人物を認識できる情報だとして、「パブリシティー権」と「肖像権」の保護の対象となることを確認したということです。
次回以降の検討会では、具体的な権利侵害を例に現行法でどのように対応できるかを検討する予定で、法務省は今年7月ごろまでに検討会を終えて意見をまとめたい考えです。
〈東大・エロ接待〉「逆らえなかった…」とソープランドも教授と一緒に“ごっつぁん”した准教授の初公判「マジで殺すよ」とトンデモ音声を暴露、衝撃の接待写真も入手
東京大学大学院の贈収賄事件。収賄罪に問われた元東大大学院特任准教授・吉崎歩被告(46)の初公判が東京地裁で開かれた。吉崎被告は「相違ありません」と起訴内容を認めた。公判では、被告が大学側の内部調査に対し、ソープランドへの立ち入りを「性感染症の検査」などと偽って説明していた実態が判明。また、弁護側は、被告が100万円を贖罪(しょくざい)寄付したことを明らかにし、世界的な科学者の情状証言などで情状酌量を求めた。
接待先のソープランドに早足で入る吉崎被告と佐藤被告の画像、待合室で待つ姿、クラブでおしりを前にニヤける姿も
高級クラブやソープランドで接待…196万円相当の賄賂を受け取った
法廷に現れた吉崎被告は、ストライプ模様のスーツを身につけ、終始うつむき加減で裁判に臨んだ。裁判官から起訴内容について問われると、「相違ございません」と短く答え、争わない姿勢を明確にした。吉崎被告は両手を震わせながら、被告人席に戻った。
起訴状によると、吉崎被告は2023年3月から2024年8月までの間、元教授の佐藤伸一被告(収賄罪で起訴)と共謀。一般社団法人日本化粧品協会(JCA)の代表理事・引地功一被告(贈賄罪で起訴)から、講座設置の便宜を図った謝礼として、計30回にわたり、銀座の高級クラブやソープランドでの接待など、総額約196万円相当の賄賂を受け取ったとされる。
被告人質問の冒頭、吉崎被告は絞り出すような声で謝罪の意を述べた。
「今回の過ちにより、関係するすべての方に深い失望と不信感を与え、多大なご迷惑をおかけしたことを心よりお詫び申し上げます。
東大総長が謝罪会見を行う事態を招き、(引責辞任した)東大病院長や、医学部長、さらには私の共同研究者や家族、そして患者の皆様に対しても申し訳ない思いでいっぱいです。みなし公務員という自らの立場を考えれば、国民の皆様に対しても、深く反省し謝罪を申し上げなければならないと思っております」
内部調査には風俗店への立ち入りについて「性病の検査」と説明
事の始まりは2023年2月。高級飲食店での会食だった。ここで上司の佐藤元教授が、自らの権限で講座設置に尽力したことを強調し、引地被告が約15万円の支払いを受け持った。
吉崎被告は、この時の心境をこう吐露した。
「佐藤先生から『引地さんはスポンサーだからね』『これも仕事のようなものだよ』と言われ、断れば佐藤先生の機嫌を損ねることになると感じました。スポンサーである引地氏の機嫌を損ねてはいけないという思いもありました」
そこからは転落の一途をたどる。吉崎被告は佐藤元教授の指示を受け、引地被告に対し「また打ち合わせはいかがですか?」「軌道に乗るまで月に2回ほど」とメッセージを送り、自ら銀座のクラブでの接待を要求し始めた。
接待はさらにエスカレートする。2024年3月のタイ視察で、現地女性による性的サービスを受けた佐藤元教授が「最高レベルだった」と歓喜したことを受け、引地被告が国内でのソープランド接待を提案。吉崎被告もこれに飛びついた。
検察側の指摘によれば、吉崎被告は「佐藤先生が超楽しみにしているようです。毎月2回行きたい」と引地被告側に催促。驚くべきことに、これらの接待は「昼間」に行われていた。佐藤元教授が妻にGPSで行動を監視されるのを避けるためだったという。
さらに、不祥事発覚後の東大の内部調査に対し、吉崎被告は風俗店への立ち入りについて「性病の検査」だったなどと虚偽の説明を繰り返していた。
「ソープランドに行った事実が漏れると外聞が悪いため、佐藤元教授から『研究の一環で行ったことにするのが良い』との指摘がありました。佐藤元教授との間で、(性感染症の検査という)嘘の理由で答弁する旨の誓約を交わすという話があり、私もそれに応じてしまった部分があります」
「マジで殺すよ。本当に」
蜜月関係にあった3者の関係は、突如として破綻する。
2024年8月30日。寄付講座の開設によって、化粧品などの商品による収益が上がらないことに激昂した佐藤元教授が、会食の席で引地被告に牙を剥いた。吉崎被告はこの不穏な空気を感じ取り、自らのスマートフォンで録音を開始していた。
法廷で読み上げられた反訳書(録音を文字に起こしたもの)の一部には、最高学府の教授とは思えぬ佐藤被告の言葉が刻まれていた。
「早く利益出せよ。マジで。化粧品が売れなかったらあんた金持って来い」 「この講座の人事権と経営権は僕が決める。約束不履行が続くなら講座は終わりですよ」
そして、決定的な一言が放たれた。「マジで殺すよ。本当に」。
吉崎被告は、この録音について「まさか『殺すぞ』とまで言うとは思わなかった」と振り返ったが、この決別が、引地被告による警察への被害相談、ひいては汚職事件の発覚へとつながった。
情状証人として出廷した、吉崎被告の共同研究者で世界的な科学者である北森武彦氏は、被告の能力を評価しつつも、その危うさを指摘した。
「吉崎氏は非常に優れた研究者・医師だが、場当たり的な判断をして、批判的視点を失いがちな面がある。あっちの顔も立て、こっちの顔も立てているうちに、ルールから外れる誤った判断に陥ったのではないか」
吉崎被告は現在、無職の身だという。被告人質問では、自らの過ちを償うため、日弁連などが運営する法律援助事業基金に対し「100万円を贖罪(しょくざい)寄付した」ことを明かした。
「佐藤先生に嫌われてしまえば東京大学に私の居場所はなくなってしまう」
一方で、検察官から「佐藤元教授の指示なら何でもやるのか」と問われた吉崎被告は、次のように語った。
「言われたら何でもやる、というつもりは決してございません。佐藤先生のおっしゃることがすべてだと思っていたわけでもありません。ただ、それを止められなかった自分自身の非を詫びております。
私は長崎大学の出身で、当時、佐藤先生は同大学皮膚科の教授でした。そこからずっと先生についていく形で東京大学まで参りました。私にとって佐藤先生の言葉は、それほど大きな意味を持つものだったのです」
しかし、検察側は「本件講座の別の男性研究員は、佐藤元教授からソープランドに誘われた際、断っている」と指摘。「佐藤元教授の言うことは絶対ではないはずだ」と追及した。
吉崎被告は、「なかなかご理解いただくのが難しいかもしれません」とし、苦悶の表情を浮かべながらこう答えた。
「もし私が先生に嫌われてしまえば、東京大学に私の居場所はなくなってしまいます。私は長崎の医局とも半ば縁を切るような形で東大に来ており、ここで見捨てられれば、今後どうやって身を立てればいいのか分からなくなっていました。
今にして思えば、東大という組織に属さずとも、医師の本分である『患者を診る』ことはどこでもできたはず。そんな当たり前のことすら分からなかった自分の未熟さを恥じています。それほど当時は、先生の言葉をそれほど絶対的なものとして認識していたのです」
検察側は最後に、「佐藤元教授が欠席した際も単独で接待を受け、『羽目を外してはしゃいだ』と認めており、主体的に犯行に及んだのは明らか」と厳しく断罪。懲役1年2月、追徴金約196万円を求刑した。
対する弁護側は、教授という絶対的権力者に逆らえない「受容型」の事案であるとし、週刊誌報道などで社会的制裁をすでに受けているとして執行猶予付きの判決を求めた。
吉崎被告は最後に「信頼を裏切ってしまった皆様に、深くお詫び申し上げたい。本当に申し訳ございませんでした」と述べ、法廷を後にした。
判決は5月22日に言い渡される。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
北海道留寿都村のバス停の待合室が全焼 放火容疑で中国籍の32歳男を逮捕 付近のホテルで起きた不審火にも関与か
北海道留寿都村でバス停の待合室に火をつけ全焼させたとして、中国籍の32歳の男が逮捕されました。
放火の疑いで逮捕されたのは、留寿都村に住む中国籍の会社員、リ・シンキ容疑者(32)です。
リ容疑者は、23日午後11時ごろ、留寿都村泉川にあるバス停の待合室に火をつけ全焼させた疑いが持たれています。
現場付近の防犯カメラの映像などから、リ容疑者が浮上し、25日未明、逮捕に至りました。
警察の調べに対し、リ容疑者は黙秘しています。
この火事の数時間後には、付近のホテルのリネン室でバスタオルが焼けたほか、ホテルの敷地内で立ち木が焼ける不審火があり、警察は、リ容疑者が関与した可能性も視野に捜査しています。
沖縄の平和教育「偏向的でない」=玉城氏、辺野古沖事故で黙とう
沖縄県の玉城デニー知事は25日、名護市辺野古沖で「平和学習」中の船が転覆し、女子高生が亡くなった事故を巡り、平和教育の在り方を疑問視する声が出ていることについて「沖縄の平和教育は偏向的なものではない」と反論した。那覇市内で開いた知事選出馬の記者会見で発言した。会見の冒頭には黙とうをささげた。
玉城氏は「『偏向的な平和教育』という言葉が独り歩きしている」と指摘。戦争体験者の証言などが平和教育の題材だとして「平和について考えてもらう真の教育だ。守り続けていく」と述べた。 [時事通信社]
「極刑を強く望みます」8年前の六本木マンション女性殺害事件 国際手配されていた元交際相手とみられる47歳男を逮捕 容疑を否認
8年前、東京・六本木のマンションで29歳の女性が殺害された事件。事件のあとマレーシアに出国し、国際手配されていた元交際相手とみられる男が、きょう警視庁に逮捕されました。
記者 「高橋容疑者がマレーシアから成田空港に到着しました」
けさ、マレーシアから日本に移送され、殺人の疑いで逮捕された高橋伸明容疑者(47)。
2018年10月、六本木のマンションの一室で、当時交際していたとみられるバレツタ久美さん(当時29)の頭を鉄アレイのようなもので殴り、殺害した疑いがもたれています。
記者 「事件直前、高橋容疑者とバレツタさんが一緒にマンションに入る様子が、防犯カメラに写っていたということです」
バレツタさんの遺体は全身をシーツで包まれていて、頭や顔に複数回、殴られたような痕があったということです。
高橋容疑者は事件直後にマレーシアに出国。警視庁に殺人容疑で国際手配されていましたが、去年6月までに、現地当局に身柄を拘束されました。
取り調べに対し、高橋容疑者は容疑を否認し、「この件について今は何も話すことはありません」と供述しているということです。
逮捕を受け、バレツタさんの母親がコメントを出しました。
バレツタさんの母親(60) 「娘は容疑者と『交際関係』にあったのではなく、容疑者に支配され脅迫や監視・暴力による恐怖に苦しみもがいた犠牲者でした。何度も逃げようとしましたが、私達家族に危害を加えると脅されたりして、娘は徐々にやつれて、表情も変わっていきました。娘の名誉の為に極刑を強く望みます」
警視庁は今後、事件の詳しいいきさつを調べる方針です。
愛子さま おひとりで雅楽鑑賞 リクエスト演目「青海波」に喜び 演奏会出席はこれで8回連続
天皇皇后両陛下の長女・愛子さまが、伝統芸能「雅楽」の演奏会を鑑賞されました。愛子さまのリクエストによる演目も披露されました。
午後2時半ごろ、愛子さまはオレンジピンクの装いで皇居内の宮内庁楽部に到着し、観客から拍手で迎えられました。
「雅楽」は、ユネスコの無形文化遺産に登録されている伝統芸能で、園遊会など宮内庁の行事でも演奏されています。
今回は、「源氏物語」の中で光源氏が舞ったことでも知られる「青海波」が披露されましたが、これは愛子さまが去年リクエストしていたものだということです。
愛子さまは、途中からめがねをかけ、喜んだ表情を浮かべたり真剣に舞台を見つめたりしながら、およそ1時間半、熱心に鑑賞されていました。
退出の際には、「構成といい、『青海波』の装束といい、本当に素晴らしいものを見させていただきました」と笑顔で話されたということです。
宮内庁楽部での演奏会は年2回行われていて、伝統芸能に関心がある愛子さまは8回連続で足を運ばれています。
「これが改正されたら多くの人が救われる」日野町事件の遺族が訴え…再審法改正のあるべき姿 大阪大学
改正の議論が進む「再審法」のあるべき姿について、滋賀県・日野町事件の遺族が大阪で開かれたシンポジウムで「検察官の即時抗告を禁止すべき」などと訴えました。
(阪原弘次さん)「再審法改正、証拠の全面開示、検察官の即時抗告を禁止する。これが改正されたら、多くの人が救われる」
こう訴えるのは、再審が決まった日野町事件で服役中に亡くなった阪原弘さんの長男・弘次さんです。
25日午後、大阪大学で開かれたシンポジウムでは、袴田事件で再審開始決定を行った元裁判官や弁護士らも加わり、再審法改正のあるべき姿を議論しました。
阪原さんは地裁の再審開始決定から検察の2度の抗告で確定まで7年7か月を要したことから、検察官の不服申し立て(抗告)を禁止すべきと訴えました。
一般には“非公開”のJR脱線事故「車両保存施設」 記憶の風化防ぐため問われる在り方…当事者たちの思いは 韓国では悲惨な記憶残す車両を公開する施設も【福知山線脱線事故から21年】
2005年4月25日、乗客106人と運転士1人が亡くなったJR福知山線の脱線事故。去年、事故車両の保存施設が完成しましたが、遺族の中には「興味本位で見られたくない」という意見もあり、JR西日本は一般には「非公開」としています。一方で、痛ましい記憶を広く公開している施設が韓国・大邱市にあります。
事故の教訓を忘れないために…施設の在り方を取材しました。
JR脱線事故から20年の去年「保存施設」が完成
2005年4月25日。兵庫県尼崎市でJR福知山線の快速電車がスピードを出しすぎた結果、カーブを曲がり切れずに脱線。マンションに激突し、乗客106人と運転士1人が死亡、562人が重軽傷を負いました。
未曾有の事故から20年が経った去年12月、大阪府吹田市にあるJR西日本の社員研修センターの敷地内に、「福知山線列車事故車両保存施設」が完成したのです。報道関係者は撮影・録音をしないことを条件に見学することができました。
地下1階には事故現場が実寸大で再現
施設は地上1階と地下1階に分かれています。損傷が激しい1両目から4両目は、部品ごとに分けて展示。吊り革や椅子は、当時の車両が想像できるように配置されています。5両目から7両目はそのまま展示されています。
地下1階には事故現場が実寸大で再現されていて、犠牲者の遺留品なども展示されていました。
「生きた人、亡くなった人が分かれた場所だと如実に伝わってくる場所」
(2両目で負傷 小椋聡さん)「(座席に)たくさん血のあとも残ってました。オイルまみれになっているところもありました」
最も多くの犠牲者を出した2両目に乗っていた小椋聡さん。足の骨を折るなどの重傷でした。どのような展示か確かめようと完成してすぐ施設を訪れたといいます。
(2両目で負傷 小椋聡さん)「あの中で生きた人、亡くなった人、生きることができなかった人が分かれた場所だと、如実に伝わってくる場所でした」
JR西日本は「一般公開は慎重に検討する課題」
JR西日本はこの施設について「脱線事故後に入社した社員が多くを占めるなか、社内で事故を継承するための場所にしたい」と説明。
ただ一般の人に公開するかどうかについては…
(西日本旅客鉄道 倉坂昇治社長)「一般公開に関しては慎重に検討する課題。(事故車両は)亡くなられた場所そのもの、おけがをされた場所そのもの。(施設の中の)映像が世の中に流布されることに『とても耐えられない』というお声も多数いただいております」
遺族や被害者、JRの社員、当時救助に携わった消防や警察の関係者などを除き、一般の人には原則「非公開」としました。
「興味関心を持つのは悪いことではないが…」当事者の思い
以前は、施設は広く見てもらうべきだと考えていた小椋さんも、展示された生々しい車両を見て気持ちが揺らいでいるといいます。
(2両目で負傷 小椋聡さん)「実際に施設を見に行って、安易に公開とか公開しないとか、そういう議論をするのは危険だなと。あまりにもインパクトが強すぎて」
また、別の被害者は…
(事故で負傷 Aさん)「事故の当時の現場の写真など結構ネットに上がっているのですが、そういったもの(写真)を上げて『心霊写真が見つかった』みたいな(ことを言う人がいる)。興味関心を持つのは悪いことではないですけど、その後ろに被害者がいるということを忘れがちになってしまう流れはしんどい」
被害者の中には一般公開を望む人も
その一方で、被害者の中には一般公開を強く望む人がいるのも事実です。
3両目に乗っていて腰の骨を折るなどのケガをした増田和代さん(56)。
(3両目で負傷 増田和代さん)「見たらたたきつけられるじゃないですか、現実に。戻されるでしょ、あの当時に」
自身は、直接見る勇気はまだないといいますが、当時のままの車両は「事故の悲惨さを何よりも物語るはず」だと話します。
(3両目で負傷 増田和代さん)「一般の人に見せないと、私たち(被害者)は全部知ってる。見てくださいって。風化防止に手助けしてくださいって、みんなで安心安全な社会にしていきましょうよって」
関係者によりますと、2019年にJR西日本が遺族を対象に行った調査では、「一般公開すべき」「限定的に公開すべき」「公開に反対」がいずれも同数の23人、当事者の間でも、意見は分かれているのです。
燃えて真っ黒になったロッカー、熱で受話器が溶けた公衆電話
事故の遺構を一般に公開することは、どのような意義があるのでしょうか。事故の性質は異なりますが、社会に広く公開している場所が韓国・大邱市にありました。
2003年、地下鉄の電車内に男が放火し、192人が死亡する事件が起きました。緊急時の避難誘導の仕組みが整っていなかったことなどが、被害拡大の一因とされています。
(中央路駅 クァク・ビョンホ駅長)「火事になった現場をそのまま保存しています」
事件があった駅には、燃えて真っ黒になったロッカーや熱で受話器が溶けてしまった公衆電話などがそのまま残されています。
(中央路駅 クァク・ビョンホ駅長)「安全のことを思い出す『生きた資料』だからです。一般市民たちが安全のことを思い出すきっかけになればと思います」
当時も燃えた車両の実物が一般公開
同じ大邱市内にある大邱市民安全テーマパーク。ここには、当時燃えた電車の実物も一般に公開されています。真っ黒になった車両には、つり革などのがれきが散乱しています。
さらに、この施設では、地下鉄の車内で火災が起きた際、安全に避難する方法を体験しながら学べるというのです。
(参加者)「実際に体で体験することによって長く記憶に残ると思う。次に同じような事故が起きたときに、体が覚えているからこそ回避できることもあるんじゃないか」
「命が無駄にならないよう教育の場にする空間が必要」
事故車両が公開されていることについて、遺族はどう考えているのでしょうか。この火災で長女を亡くしたファン・ミョンエさん。
(長女を亡くした ファン・ミョンエさん)「(母親の)私が見なかったら誰が(遺体を)見るんだと、だから私がしなければならないと確認した。(遺体を)確認したけどその場で崩れ落ちてしまった。家族と私の子どもの命が無駄にならないよう、(人々への)教育の場にする空間が必要。全国民の教育の場として使われたらいいと思う」
また、別の遺族は…
(長男を亡くした リュ・イェジュさん)「(Q当時は皆さんが公開に賛成?)反対したのは数人だけでした。それぞれ思いはあったんでしょうけど、多くの人は賛成したと思います。遺族が今どういう思いをしているのかを(見学した人に)知ってほしいからです」
どう未来へつなぐか…
社会への啓発と、被害者の感情。災害や事故が人に与える影響を研究している明治大学の小林秀行教授は「JR西日本が現時点で、被害者に寄り添い非公開と判断していることを支持する」としたうえで…
(明治大学 小林秀行教授)「事故の現場の痕跡を残すことがなぜ大事かというと、これは社会に『楔を打つ』、忘れないでほしいという風にアンカーを打ち込むということだと思う。関係者以外は見られませんよと非公開な形で閉じたままでいると、楔を打ち込むという効果は決して強いものにはならない。多くの方が納得をして、公開もしくは非公開という判断を最終的にしていく、“納得の醸成”が必要。(これから)時間をかけてその在り方をつくっていく、関係者の方が納得できる形をつくっていくというのが大事」
4月25日で事故から21年。凄惨な記憶をどう未来へとつなぐのか。安全を問い続けることに終わりはありません。
(2026年4月24日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」内『特集』より)
「福岡も副首都を目指して」維新・吉村代表が地元議員らに説明 来年の統一地方選で公約の柱に掲げるよう提案
日本維新の会の吉村代表が、福岡市内で地元の支部の議員らに副首都法案について説明をしました。 吉村代表は福岡市内で開かれた維新・福岡県総支部への「副首都構想説明会」で、副首都は「1つではなく2~3カ所必要」だと強調しました。吉村洋文代表「福岡と大阪ともに副首都を目指して、そして東京一極集中のこの今の日本の構造、そういったものを変えていこうじゃないかと」 吉村代表は福岡も副首都を目指すべきだとし、福岡の維新のメンバーに対し来年の統一地方選挙で副首都法案を公約の柱に掲げるよう提案しました。